教員を目指す学生を取りまくICT環境と情報教育に対する意識の実態

我が国では1970年代前半から「情報」教育が開始され、高等学校においては1999年に「情報」が必履修教科として位置づけられました。しかし、2006年に「未履修問題」が発覚し、多くの学校で「情報」を教える教員が不足している現状が浮き彫りになりました。さらに、日常生活でのIT機器の普及とともに、プログラミング教育の重要性が増し、小学校での導入も検討されています。これらの背景から、教員養成大学における「情報」関連科目の質的充実を目指すために、教員志望学生がどのようなIT機器を使用し、どのような教育を受けてきたのかを調査し、今後の教育改善に資することを目的としています。

調査の結果、教員志望の学生のほぼ全員がパソコンやスマートフォンを所有しており、ICT環境に慣れ親しんでいることが明らかになりました。しかし、大学入学前にICTを活用した授業を受けた割合は限定的で、特にプログラミング教育を受けたことがある学生は約2割に留まりました。また、高等学校で「情報」を教えるための免許状を取得しようとする学生の中で、実際にプログラミング教育を受けた経験がある学生は少なく、その内容も多様であることが判明しました。

調査対象は、教員を目指す学生395名で、主に教育学部の1年生と理学部および人文学部の2年生が含まれます。調査は2017年4月から9月にかけて行われ、文部科学省の「教員のICT活用指導力のチェックリスト」を参考に作成した質問項目に基づいて実施されました。具体的には、生活の中でのICT活用状況、大学入学までのICT教育の受講状況、情報活用実践力の自信度、プログラミング教育の経験、教員としてのICT活用への自信など8つの大項目と39の設問で構成されています。

調査結果から、教員志望学生のICT環境や教育経験が明らかになり、特にプログラミング教育の受講経験が少ないことが示されました。この結果は、教員養成大学における情報教育科目の質的充実の必要性を強調しています。情報機器の管理能力やプログラミング教育の導入が急務であり、具体的な教授法の見直しと充実が求められます。さらに、小学校から高等学校までの情報教育の系統性を確立し、論理的思考力や情報の科学的理解を深める教育が重要です。

今後の展望として、教員養成大学における情報教育カリキュラムの見直しと充実が必要です。特に、プログラミング教育を含めた情報教育の内容を強化し、教員志望学生が実際に指導できる能力を養うための具体的な教育プログラムの開発が求められます。また、情報機器の管理能力やネットワーク構築の知識も含めた包括的なICT教育が不可欠です。さらに、初等・中等教育段階からのICT活用教育の推進と、各教科におけるICTを効果的に活用した教授法の開発が期待されます。

日本では1970年代から「情報」教育が始まり、高校では1999年に「情報」が必修科目となりました。ですが、2006年に多くの学校で「情報」を教える教員が足りないことが問題になりました。また、IT機器が普及し、プログラミング教育(コンピュータにプログラムを作成する能力を教える教育で、論理的思考力や問題解決能力を育てることを目的としています。)の重要性も増しています。これからの教育を良くするために、教員を目指す学生がどのようなIT機器を使い、どんな教育を受けてきたかを調べることが目的です。

調査の結果、教員を目指す学生のほとんどがパソコンやスマートフォンを持っており、ICT（情報通信技術）(Information and Communication Technologyの略で、コンピュータやインターネットなどの技術を使って情報を扱う技術のことです。)に慣れていました。しかし、大学に入る前にICTを使った授業を受けた学生は少なく、プログラミング教育(コンピュータにプログラムを作成する能力を教える教育で、論理的思考力や問題解決能力を育てることを目的としています。)を受けたことがある学生は約2割しかいませんでした。高校で「情報」を教えるための免許を取ろうとする学生でもプログラミング教育の経験が少なく、その内容も様々でした。

調査対象は教員を目指す学生395名で、主に教育学部の1年生と理学部や人文学部の2年生が含まれます。調査は2017年の4月から9月に行い、文部科学省の「教員のICT活用指導力のチェックリスト」を参考に質問項目を作成して実施しました。質問は、生活でのICT使用状況や大学入学前までのICT教育の経験、プログラミング教育(コンピュータにプログラムを作成する能力を教える教育で、論理的思考力や問題解決能力を育てることを目的としています。)の経験などについてでした。

調査結果から、教員を目指す学生のICT環境や教育経験が分かり、特にプログラミング教育(コンピュータにプログラムを作成する能力を教える教育で、論理的思考力や問題解決能力を育てることを目的としています。)の経験が少ないことが明らかになりました。この結果は、教員養成大学での情報教育をもっと良くする必要があることを示しています。情報機器の管理やプログラミング教育の導入が急務であり、教育方法の見直しが求められます。また、小学校から高校までの情報教育を一貫して行い、論理的思考力や情報の理解を深めることが重要です。

これからは、教員養成大学での情報教育のカリキュラム(教育課程のことで、学校で教える内容や計画のことです。)を見直し、充実させることが必要です。特に、プログラミング教育(コンピュータにプログラムを作成する能力を教える教育で、論理的思考力や問題解決能力を育てることを目的としています。)を強化し、教員を目指す学生が実際に指導できる能力を育てるための具体的な教育プログラムを作ることが求められます。また、情報機器の管理能力やネットワーク構築の知識を含めたICT教育も必要です。さらに、初等・中等教育段階からのICT教育の推進と各教科での効果的なICT活用教育が期待されます。