論文詳細
自然科学系
農学部
#学術雑誌論文
Association of a single nucleotide polymorphism in akirin 2 gene with marbling in Japanese Black beef cattle
- AI解説:
- 霜降り(marbling)とは、musculus longissimus筋の横断面における筋肉内脂肪(intramuscular fat)の量と分布として定義され、日本では、味や柔らかさなどの特性に影響するため、牛肉の嗜好性と経済価値を左右する主要因である。この重要性を踏まえ、著者らは、霜降りの背景にある分子要因を明らかにし、日本黒毛和種(Japanese Black cattle)におけるmarker-assisted breeding(マーカー支援育種)を支える遺伝子マーカーの開発を目指した。著者らは、霜降りが出現し始める8〜14か月齢の時期にdifferential-display PCRを用いた先行研究を基盤として、中〜後期段階において高霜降りの去勢牛(steers)よりも低霜降りの去勢牛で発現が高かったexpressed sequence tag(EST)であるc17-25に注目した。c17-25は、ウシ第9染色体上で既に同定されていた霜降りのquantitative trait locus(QTL)内にマップされ、さらにakirin 2(AKIRIN2)遺伝子の一部に対応していたことから、本研究の目的は、AKIRIN2のゲノム構造を特徴づけ、遺伝子内および近傍の多型(polymorphisms)を同定し、検出されたSNPが日本黒毛和種肉用牛における霜降り(加えて皮下脂肪厚:subcutaneous fat thickness)と関連するかどうかを検証することであった。
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自然科学系
農学部
#学術雑誌論文
Association of a single nucleotide polymorphism in akirin 2 gene with marbling in Japanese Black beef cattle
AI解説
- 背景と目的:
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霜降り(marbling)とは、musculus longissimus筋の横断面における筋肉内脂肪(intramuscular fat)の量と分布として定義され、日本では、味や柔らかさなどの特性に影響するため、牛肉の嗜好性と経済価値を左右する主要因である。この重要性を踏まえ、著者らは、霜降りの背景にある分子要因を明らかにし、日本黒毛和種(Japanese Black cattle)におけるmarker-assisted breeding(マーカー支援育種)を支える遺伝子マーカーの開発を目指した。著者らは、霜降りが出現し始める8〜14か月齢の時期にdifferential-display PCRを用いた先行研究を基盤として、中〜後期段階において高霜降りの去勢牛(steers)よりも低霜降りの去勢牛で発現が高かったexpressed sequence tag(EST)であるc17-25に注目した。c17-25は、ウシ第9染色体上で既に同定されていた霜降りのquantitative trait locus(QTL)内にマップされ、さらにakirin 2(AKIRIN2)遺伝子の一部に対応していたことから、本研究の目的は、AKIRIN2のゲノム構造を特徴づけ、遺伝子内および近傍の多型(polymorphisms)を同定し、検出されたSNPが日本黒毛和種肉用牛における霜降り(加えて皮下脂肪厚:subcutaneous fat thickness)と関連するかどうかを検証することであった。
- 主要な発見:
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低霜降りのホルスタイン去勢牛(Holstein steers)2頭と、高霜降りの体細胞核移植由来クローン去勢牛(somatic nuclear-derived cloned steers)2頭(霜降りの推定育種価が高い日本黒毛和種の種雄牛を父とする)を比較した配列解析により、多型は1つのみ検出された。すなわち、AKIRIN2の3' UTRにおけるG>A置換(transition)であるc.*188G>A(rs41255597)である。探索サンプルでは、ホルスタイン去勢牛はこの座位がGG、クローン去勢牛はAAであった。日本黒毛和種で行った3つの関連解析(association experiments)を通じて、このSNPの遺伝子型(genotype)は霜降りとは統計学的に有意に関連した一方、皮下脂肪厚とは関連しなかった。種雄牛100頭(26 GG、48 GA、26 AA)のパネルでは、霜降りに関して遺伝子型差が有意で(P = 0.041)、AAがGGより高く、GAは中間であった。ヘテロ接合(heterozygous)の種雄牛4頭からの父方半きょうだい(paternal half-sib)去勢牛753頭では、遺伝子型が霜降りに影響したが(P = 0.005)、皮下脂肪厚には影響せず(P = 0.070)、ここでもAA > GGでGAは中間であった。さらに、AAホモ接合(homozygous AA)の種雄牛3頭からの父方半きょうだい去勢牛730頭では、ランダム交配集団を代表するとみなされる母牛から受け継ぐアリルを活用する意図で解析が行われ、霜降りに対する遺伝子型効果は有意のままであったが(P = 0.047)、皮下脂肪厚には有意ではなかった(P = 0.455)。また、霜降りカテゴリー別の遺伝子型分布は先行する実験と整合していた。総じて、Aアリルは一貫して霜降りが高いことと関連しており、著者らは独立した(未公表の)データセットによる裏づけもあると述べている。
- 方法論:
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著者らはまず、c17-25 ESTを用いて、AKIRIN2を含むウシのゲノム領域1,210,178 bp[GenBank:NW_001495576]を同定し、AKIRIN2遺伝子は22,844 bpにわたり、5つのエクソン(exons;5'および3' UTR配列を相当量含む)と4つのイントロン(introns)からなると記述した。SNP探索のため、約8 kbの近位プロモーター領域(proximal promoter region)とAKIRIN2のエクソン領域をカバーするPCRプライマーを設計した。PCR増幅とダイレクトシーケンシング(direct sequencing)を行い、低霜降りホルスタイン去勢牛2頭と高霜降りクローン去勢牛2頭のシーケンス波形の比較により候補多型を定義し、変異の命名にはHGVS規約を用いた。関連解析は日本黒毛和種で3実験を実施した:(1) 大分における系統が多様な種雄牛100頭、(2) ヘテロ接合の種雄牛4頭からの父方半きょうだい去勢牛753頭、(3) AAホモ接合の種雄牛3頭からの父方半きょうだい去勢牛730頭で、これは集団を代表するとみなされる母牛から受け継いだアリルによって主に群分けできるようにするためであった。表現型(phenotypes)は、霜降りスコアと皮下脂肪厚の推定育種価(predicted breeding values)であった。遺伝子型判定には、170 bpの増幅産物(amplicon)をFokIで消化するPCR-RFLPを用い、アリル特異的な断片パターン(Gアリル:65 bpと105 bp、Aアリル:未消化の170 bp)を得た。統計モデルでは遺伝子型効果(適用可能な場合は種雄牛効果および遺伝子型×種雄牛の交互作用)を検定し、交互作用項が非有意の場合は除外した。
- 結論と意義:
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本研究は、AKIRIN2の3' UTR SNPであるc.*188G>A(rs41255597)が日本黒毛和種肉用牛の霜降りと関連し、Aアリルがより高い霜降りスコアと結びつき、ヘテロ接合体が中間値を示すことから、観測された育種価の水準では加算的(additive-like)なパターンが示唆されると結論づけた。一方で、このSNPは、いずれの実験においても皮下脂肪厚とは統計学的に有意な関連を示さず、これは当該染色体領域における先行QTL結果、および日本黒毛和種において霜降りと皮下脂肪厚の遺伝相関が低いとする報告と整合した。SNPは3' UTRに位置するため、仮説としてはAKIRIN2 mRNAの安定性に影響し、その結果として霜降りに影響する可能性があるが、著者らは因果性について不確実性を強調し、AKIRIN2が自然免疫応答(innate immune responses)への関与が知られていることも踏まえると、このマーカーは未同定の原因変異と連鎖不平衡(linkage disequilibrium)にある可能性のほうが高いと考察している。それでも、複数の実験デザインにわたって一貫した関連が得られたことから、このSNPがマーカーとして実用上有用となり得ることが支持された。
- 今後の展望:
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著者らは、AKIRIN2のc.*188G>A SNPの情報を、霜降り関連多型として既に報告されているEDG1(5'および3' UTR SNP)およびTTN(プロモーターSNP)と組み合わせることで、日本黒毛和種における霜降り増加を目的としたmarker-assisted selection(マーカー支援選抜)の強化に利用できる可能性を提案している。また、これら複数座位の有利アリル(favourable alleles)が加算的効果を示すかどうか、そして3座位すべてで有利アリルをホモ接合で持つ個体が最も高い霜降りスコアを示すかどうかを検証する追加研究の必要性を明確に述べている。さらに、c.*188G>A自体が(例えばmRNA安定性を介して)AKIRIN2発現に影響するのか、それとも連鎖不平衡により別の機能的変異をタグしているのかという未解決の問題に言及し、生物学的メカニズムの解明が重要であることも示唆している。
- 背景と目的:
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とは、牛の背中側にある筋肉の断面で見える、筋肉の中の脂肪の量や広がり方のことです。日本では、霜降りが多いほど肉がやわらかく感じられ、味もよくなるため、牛肉の人気や価格に大きく関わります。霜降り ( 筋肉の中に細かく脂肪が入り込んで見える状態で、量や広がり方で評価されます。日本の牛肉ではおいしさややわらかさに関係し、価格にも影響するため重要です。)
そこで研究者たちは、霜降りが増えるしくみに関わる遺伝子を見つけ、将来の品種改良で役立つ「遺伝子マーカー」を作ることを目指しました。先行研究で、霜降りが出始める時期(生後8〜14か月)に調べたところ、c17-25という遺伝子の断片が、霜降りが少ない牛で高く していることが分かっていました。さらにc17-25は、霜降りに関係する可能性が高い染色体領域にあり、発現 ( 遺伝子の情報が使われてmRNAやタンパク質が作られることです。発現量の違いは、体の性質の違いにつながることがあります。) という遺伝子の一部だと分かりました。AKIRIN2 ( 牛の体内で働く遺伝子の1つで、免疫に関係する働きが知られています。この研究では霜降りに関わる可能性がある遺伝子として調べられました。)
この研究では、AKIRIN2遺伝子の構造を詳しく調べ、遺伝子の違い( )を探し、その中でも見つかった多型 ( 同じ遺伝子でも個体によってDNA配列が少し違うことです。この違いが性質の差と関係する場合があります。) が、SNP ( DNA配列の1文字だけが違う多型です。数が多く、遺伝子マーカーとして使いやすいのが特徴です。) の霜降りや日本黒毛和種 ( 日本の代表的な肉用牛の品種で、霜降りが入りやすい特徴があります。霜降り改良の研究でよく対象になります。) と関係するかを確かめることが目的でした。皮下脂肪厚 ( 皮のすぐ下にある脂肪の厚さです。肉の歩留まりや見た目などに関わるため、霜降りとは別の重要な性質です。)
- 主要な発見:
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が少ないホルスタイン霜降り ( 筋肉の中に細かく脂肪が入り込んで見える状態で、量や広がり方で評価されます。日本の牛肉ではおいしさややわらかさに関係し、価格にも影響するため重要です。) 2頭と、霜降りが多い去勢牛 ( 繁殖に使わないように去勢した雄牛で、肉質が安定しやすく、肥育や研究でよく用いられます。) 2頭のDNA配列を比べたところ、クローン去勢牛 ( 体細胞核移植によって作られたクローン個体の去勢牛です。遺伝的な差を小さくして比較しやすい点が研究で役立ちます。) で見つかった違いは1つだけでした。それは、AKIRIN2のAKIRIN2 ( 牛の体内で働く遺伝子の1つで、免疫に関係する働きが知られています。この研究では霜降りに関わる可能性がある遺伝子として調べられました。) にあるGがAに変わる3’UTR ( 遺伝子の中で、タンパク質の設計図ではない末端側の領域です。mRNAの安定性や翻訳効率に関わることがあり、性質に影響する場合があります。) で、c.*188G>A(rs41255597)です。調べた4頭では、ホルスタインがGG、クローン牛がAAでした。SNP ( DNA配列の1文字だけが違う多型です。数が多く、遺伝子マーカーとして使いやすいのが特徴です。)
その後、 で3種類のデータを使って調べると、このSNPの日本黒毛和種 ( 日本の代表的な肉用牛の品種で、霜降りが入りやすい特徴があります。霜降り改良の研究でよく対象になります。) は霜降りと有意に関連しました。一方で、遺伝子型 ( ある場所のDNAの組み合わせのタイプです。この研究ではGGやGAやAAのように表され、霜降りとの関係を比べました。) とははっきりした関連が見られませんでした。霜降りについては、AAが最も高く、GGが低く、GAはその中間という傾向が複数の分析で共通して確認されました。まとめると、Aを持つことが霜降りが高いことと安定して結びついていました。皮下脂肪厚 ( 皮のすぐ下にある脂肪の厚さです。肉の歩留まりや見た目などに関わるため、霜降りとは別の重要な性質です。)
- 方法論:
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研究者たちはまず、c17-25を手がかりにして、
を含む牛のゲノム領域を特定し、AKIRIN2遺伝子が5つのAKIRIN2 ( 牛の体内で働く遺伝子の1つで、免疫に関係する働きが知られています。この研究では霜降りに関わる可能性がある遺伝子として調べられました。) と4つのエクソン ( 遺伝子のうち、mRNAに残りやすくタンパク質の設計図に関わる部分です。) からなることを示しました。次に、AKIRIN2のプロモーター付近とエクソン部分を中心にPCRで増やして配列を読み、イントロン ( エクソンの間にある部分で、mRNAを作る途中で基本的に取り除かれますが、発現調節に関わることもあります。) が少ない牛と多い牛で違いがある場所を探しました。霜降り ( 筋肉の中に細かく脂肪が入り込んで見える状態で、量や広がり方で評価されます。日本の牛肉ではおいしさややわらかさに関係し、価格にも影響するため重要です。)
見つかった について、SNP ( DNA配列の1文字だけが違う多型です。数が多く、遺伝子マーカーとして使いやすいのが特徴です。) で3つの関連解析を行いました。使ったデータは、種雄牛100頭、特定の種雄牛から生まれた多数の日本黒毛和種 ( 日本の代表的な肉用牛の品種で、霜降りが入りやすい特徴があります。霜降り改良の研究でよく対象になります。) の集団(去勢牛 ( 繁殖に使わないように去勢した雄牛で、肉質が安定しやすく、肥育や研究でよく用いられます。) )のデータ2種類です。霜降りスコアと父方半きょうだい ( 父親が同じで母親が異なるきょうだい集団です。遺伝子の効果を調べる研究でよく使われます。) は皮下脂肪厚 ( 皮のすぐ下にある脂肪の厚さです。肉の歩留まりや見た目などに関わるため、霜降りとは別の重要な性質です。) を用いました。推定育種価 ( 遺伝と成績データから、その個体が子に伝える能力を推定した数値です。環境の影響を減らして遺伝的な差を比べやすくします。) の判定は遺伝子型 ( ある場所のDNAの組み合わせのタイプです。この研究ではGGやGAやAAのように表され、霜降りとの関係を比べました。) という方法で行い、DNA断片の長さの違いからGかAかを見分けました。PCR-RFLP ( PCRで増やしたDNAを酵素で切り、切れ方の違いで遺伝子型を判定する方法です。SNPの判定に使われました。)
- 結論と意義:
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のAKIRIN2 ( 牛の体内で働く遺伝子の1つで、免疫に関係する働きが知られています。この研究では霜降りに関わる可能性がある遺伝子として調べられました。) にある3’UTR ( 遺伝子の中で、タンパク質の設計図ではない末端側の領域です。mRNAの安定性や翻訳効率に関わることがあり、性質に影響する場合があります。) (c.*188G>A)は、SNP ( DNA配列の1文字だけが違う多型です。数が多く、遺伝子マーカーとして使いやすいのが特徴です。) の日本黒毛和種 ( 日本の代表的な肉用牛の品種で、霜降りが入りやすい特徴があります。霜降り改良の研究でよく対象になります。) の高さと関連し、A霜降り ( 筋肉の中に細かく脂肪が入り込んで見える状態で、量や広がり方で評価されます。日本の牛肉ではおいしさややわらかさに関係し、価格にも影響するため重要です。) を持つほど霜降りが高い傾向が示されました(GAが中間になるため、足し算のように効く可能性がある)。一方、このSNPはアリル ( 同じ遺伝子の同じ場所にある別バージョンです。ここではGとAがアリルで、どちらを持つかで霜降りの傾向が変わりました。) とは関連しませんでした。皮下脂肪厚 ( 皮のすぐ下にある脂肪の厚さです。肉の歩留まりや見た目などに関わるため、霜降りとは別の重要な性質です。)
このSNPは遺伝子の「3’UTR」にあるため、AKIRIN2のmRNAの安定性などを通して霜降りに影響する可能性は考えられます。しかし研究者たちは、これが直接の原因というより、近くにある別の本当の原因変異とセットで受け継がれているだけかもしれない、と慎重に述べています。それでも、複数の実験で同じ結果が得られたため、霜降りを高める育種で使えるマーカー候補として価値があると考えられます。
- 今後の展望:
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研究者たちは、この
のAKIRIN2 ( 牛の体内で働く遺伝子の1つで、免疫に関係する働きが知られています。この研究では霜降りに関わる可能性がある遺伝子として調べられました。) 情報を、すでにSNP ( DNA配列の1文字だけが違う多型です。数が多く、遺伝子マーカーとして使いやすいのが特徴です。) との関連が報告されているEDG1やTTNのSNPと組み合わせることで、霜降りを増やすためのマーカー支援選抜をより強化できる可能性を示しました。霜降り ( 筋肉の中に細かく脂肪が入り込んで見える状態で、量や広がり方で評価されます。日本の牛肉ではおいしさややわらかさに関係し、価格にも影響するため重要です。)
また、複数の遺伝子の「有利な 」をそろえるほど霜降りが高くなるのか(アリル ( 同じ遺伝子の同じ場所にある別バージョンです。ここではGとAがアリルで、どちらを持つかで霜降りの傾向が変わりました。) に効くのか)、3つすべてで有利アリルを加算的 ( 良いアリルを1つ持つより2つ持つほうが、効果が段階的に大きくなるような効き方です。GAが中間になる結果は、この考え方と合います。) で持つ個体が最も霜降りが高いのか、といった点を追加研究で確かめる必要があるとしています。さらに、このSNP自体が働いているのか、それとも近くの別の原因を示す目印にすぎないのかという、生物学的なしくみの解明も重要だと述べています。ホモ接合 ( 同じアリルを2つ持つ状態です。GGやAAのように表されます。)
- 何のために?:
-
霜降 りとは、お肉の中の白い脂 のことです。
牛の筋肉 の中に、白い脂 が見えます。
霜降 りが多いと、お肉はやわらかいです。
そして、味もよく感じやすいです。
だから、霜降 りは人気や値段 に関係 します。
研究者は、霜降 りが増 える理由を知りたいです。
そのため、 の目じるしを遺伝子 ( 生き物の体のつくりや性質 の情報 が書かれたもの 親から子へ受けつがれるためどんな牛になりやすいかを調べるのに大事) 探 しました。
この目じるしは、牛をえらぶ時に使えます。
前の研究で、 が見つかりました。c17-25 ( 研究で使われた遺伝子 の目じるしの名前 どの牛が霜降 りになりやすいかを見分ける手がかりになる)
霜降 りが少ない牛で、よくはたらきました。
c17-25は、 というAKIRIN2 ( 牛の体のはたらきに関係 する遺伝子 の名前霜降 りと関係 するちがいがあるかを調べる対象 ) 遺伝子 の一部でした。
今回はAKIRIN2のちがいを調べました。
そして、霜降 りと関係 があるか見ました。
皮の下の脂 の厚 さも、いっしょに見ました。
- 何が分かったの?:
-
霜降 りが少ない牛と、多い牛を比 べました。
のならび方のちがいを調べました。DNA ( 遺伝子 の情報 を入れている物質 ならび方のちがいを見ることで性質 のちがいの手がかりになる)
で見つかったちがいは、1つだけです。AKIRIN2 ( 牛の体のはたらきに関係 する遺伝子 の名前霜降 りと関係 するちがいがあるかを調べる対象 )
そのちがいは、GがAに変 わる点でした。
これは という、小さなちがいです。SNP ( DNAの文字が1か所だけちがうこと 小さなちがいでも性質 の差 と結 びつくことがあるので目じるしになりうる)
4頭では、少ない牛がGGでした。
多い牛は、AAでした。
でも、このSNPを調べました。日本黒毛和種 ( 日本の牛の品種 の名前 その品種 でも同じ関係 があるか確 かめるために使う)
すると、霜降 りと、しっかり関係 しました。
でも、皮の下の脂 の厚 さとは関係 が弱いです。
霜降 りは、AAがいちばん高いです。
GGは低 く、GAはその間でした。
つまり、Aを持つと霜降 りが多めです。
- どうやったの?:
-
まず、
がどこにあるか調べました。AKIRIN2 ( 牛の体のはたらきに関係 する遺伝子 の名前霜降 りと関係 するちがいがあるかを調べる対象 )
そして、 の形をくわしく見ました。遺伝子 ( 生き物の体のつくりや性質 の情報 が書かれたもの 親から子へ受けつがれるためどんな牛になりやすいかを調べるのに大事)
AKIRIN2は、いくつかの部分でできています。
次に、 をふやして読み取りました。DNA ( 遺伝子 の情報 を入れている物質 ならび方のちがいを見ることで性質 のちがいの手がかりになる)
これは というPCR ( DNAをたくさんふやして調べやすくする方法 少ない材料 からでもDNAのちがいを見つけやすくなる) 方法 を使います。
霜降 りが少ない牛と、多い牛で比 べました。
そして、ちがう場所をさがしました。
見つかった を、黒毛和種で調べました。SNP ( DNAの文字が1か所だけちがうこと 小さなちがいでも性質 の差 と結 びつくことがあるので目じるしになりうる)
3つのデータを使って、たしかめました。
牛のグループごとに、比 べる調べ方です。
GかAかは、DNAの長さで見分けました。
これは、 というPCR-RFLP ( PCRでふやしたDNAを長さのちがいで見分ける方法 GかAかのちがいを判定 するために使う) 方法 です。
- 研究のまとめ:
-
のAKIRIN2 ( 牛の体のはたらきに関係 する遺伝子 の名前霜降 りと関係 するちがいがあるかを調べる対象 ) は、SNP ( DNAの文字が1か所だけちがうこと 小さなちがいでも性質 の差 と結 びつくことがあるので目じるしになりうる) 霜降 りと関係 しました。
Aを多く持つほど、霜降 りが高いです。
GAが間なので、足し算みたいにきくかもです。
でも、皮の下の脂 の厚 さとは関係 しません。
ただし、これが本当の原因 とは限 りません。
近くの別 の原因 と、いっしょに受けつがれるかもです。
それでも、同じ結果 が何度も出ました。
だから、牛をえらぶ目じるしになりそうです。
- これからどうする?:
-
研究者は、
別 の もいっしょに見たいです。遺伝子 ( 生き物の体のつくりや性質 の情報 が書かれたもの 親から子へ受けつがれるためどんな牛になりやすいかを調べるのに大事)
やEDG1 ( 遺伝子 の名前 他の目じるしと組み合わせて霜降 りを増 やせるか調べるために出てくる) の目じるしも使います。TTN ( 遺伝子 の名前霜降 りと関係 する別 の目じるしとして一緒 に調べる対象 になる)
それで、霜降 りを増 やす力が上がるかもです。
よい形の遺伝子 が、そろうほどどうなるか調べます。
3つ全部そろうと、一番霜降 りが多いか見ます。
また、この が本当にSNP ( DNAの文字が1か所だけちがうこと 小さなちがいでも性質 の差 と結 びつくことがあるので目じるしになりうる) 働 くかも調べます。
しくみが分かると、もっと上手に使えます。
- 著者名:
- Sasaki Seiki, Yamada Takahisa, Sukegawa Shin, Miyake Takeshi, Fujita Tatsuo, Morita Mitsuo, Ohta Takeshi, Takahagi Youichi, Murakami Hiroshi, Morimatsu Fumiki, Sasaki Yoshiyuki
- 掲載誌名:
- BMC research notes
- 巻:
- 2
- ページ:
- 131-1 - 131-5
- 発行日:
- 2009-07
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/30611
