論文詳細

人文社会科学系 大学院現代社会文化研究科 #紀要論文

Scope and Presuppositionality of Object QPs in Japanese

AI解説:
本論文は、日本語のスコープ現象に関して長年指摘されてきた観察、すなわち目的語の量化句(quantificational phrases: QPs)がしばしば否定よりも広いスコープを取りうるように見える、という点を扱う。著者は、Shibata(2015)による提案——日本語の目的語は対格格助詞 -o のライセンシングのために機能投射(PrtP)へと否定を越えて上昇する——を踏まえつつ、重要な実証的な不一致を指摘する。具体的には、もしすべての目的語が否定より上の位置へ上昇しなければならないなら、原理的にはすべての目的語QPsが否定に対して広いスコープを取れるはずである。しかし実際には、その解釈を体系的に拒むものがある。本論文の中心目的は、なぜある目的語QPsでは広いスコープが可能である一方、別の目的語QPsではそれが強く好まれない/不可能なのかを説明し、この対照を、意味的性質である前提性(presuppositionality)に結びついた統語的位置から導くことである。提案の要点は、日本語の節構造には前提的な目的語DP/QPをライセンスし、同時にそれらのスコープ決定の場ともなる追加の機能投射(PresP)が含まれる、というものである。
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著者名:
Homma Shinsuke
掲載誌名:
言語の普遍性と個別性
巻:
12
ページ:
109 - 119
発行日:
2021-03
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