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《実践報告》マタタビ細工研究会 : 伝統技術の実践・継承の場における民具資料と映像資料の活用に向けて

AI解説:
「かねやま『村の肖像』プロジェクト」は、福島県大沼郡金山町において、住民が撮影・保管してきたヴァナキュラー写真を中心とした映像資料を対象に、映像資料の収集・調査・活用を行うものです。このプロジェクトは、地域の高齢化と過疎化が進行する中山間地の小自治体でのデジタル・アーカイブ構築の実践例として、また住民との協働を中心に据えた地域文化活動のモデルとして、さらにはヴァナキュラー写真とオーラル・ヒストリーを組み合わせた新たな表現の探究として重要な意義を持っています。2019年までの成果は写真集としてまとめられ、2020年からは収集資料の大部分がオンライン・データベースで公開されています。プロジェクトの新たな目標は、町内の資源と文化活動をつなぐハブとして機能させることです。
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著者名:
榎本 千賀子
掲載誌名:
創生ジャーナルHuman and Society
巻:
4
ページ:
75 - 83
発行日:
2021-03
著者による要約:
本稿は、福島県大沼郡金山町の映像アーカイビング事業〈かねやま「村の肖像」プロジェクト〉が実施した「マタタビ細工研究会」についての実践報告である。マタタビ細工は、金山町を代表する伝統工芸品であるが、町内のマタタビ細工学習者は、近年多様化しつつある。このような新たな変化に直面する伝統技術の実践・継承の場には、いかなるニーズと課題が存在するのだろうか。また、町にはマタタビ細工の歴史と文化を伝える民具資料と映像資料が残り、その活用が課題となっているが、これらの資料をどのように組み合わせれば、実践・継承の場に即したより良い支援ができるのだろうか。マタタビ細工の実践者である金山町民芸品創作研究会会員とともに資料の検討を実施した。検討の結果、従来からの実践者に比べて、生活を通じたマタタビ細工学習の機会に乏しい若者・移住者・女性等の新たな学習者たちが、マタタビ細工の形態および技法の背景とその歴史的変化を学習する教材として、また、技術伝承に関わる人々が町内外の人々と思いを共有するためのツールとして、民具資料と映像資料を活用してゆく可能性が明らかとなった。
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