論文詳細

人文社会科学系 教育学部 #紀要論文

教職生活を通して得る教員の学びの分析

AI解説:
この研究は、学校の先生が経験を積むことで授業や生徒に対する考え方がどう変わるかを調べることを目的としています。前の研究では、教育実習生とベテランの教師の違いを主に調べていましたが、この研究では教職経験(先生が学校で教える仕事を続けている期間のことです。経験を積むほど、生徒との関わり方や授業の進め方が変わってくることが多いです。)が長いか短いかという違いに注目して、先生たちがどんなふうに授業を進めたり生徒との関わり方を変えているのかを探ります。教育学部を卒業した先生たちにアンケートを行い、教職に対する考え方や、喜びや困難を整理して、教職経験の年数による違いや共通点を見つけるのが目的です。
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著者名:
高木 幸子
掲載誌名:
新潟大学教育学部研究紀要 人文・社会科学編
巻:
14
号:
1
ページ:
101 - 114
発行日:
2021-10
著者による要約:
教員となった後の喜びややりがい,起こりうる課題やそれらへの対応を視野に入れて,教員養成段階の教育課程を考えることができれば,教員になった後の教職生活をより充実したものにすることができる。本研究は,教員養成課程を経て教員となった後の経験によって,どのような教師の喜びや課題意識が生まれるのか,また,教職経験により何を学んだと感じているのかを明らかにすることを目的とする。そのために,2004~2019年に教員養成学部を卒業した62人を対象に質問紙調査を行い,卒業後の年数や分析対象者の条件をそろえた33人を分析対象者として回答データをテキスト分析した。その結果,教職経験の長短に関係なく,学びの中心に子供の存在があり,教師自身が教職に必要な事柄を身に付けることへの注力から,子供の多様さの理解や個別の対応へと具体的な取り組みへの広がりなどが確認された。今後は,他の調査項目についても分析を進め,本研究の考察を深めていきたい。
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