論文詳細

人文社会科学系 経済科学部 #紀要論文

燕市プラスティック製品製造業における取引関係構造のネットワーク分析

AI解説:
燕市は日本で有数の金属製品産業集積地として知られるが、1948年から始まったプラスティック製品製造業も地域の重要な産業となっている。特に1959年の輸入規制を契機に、燕市特有のプラスティック産業が強固なネットワークを築いてきた。本論文では、燕市のプラスティック製品製造業の企業間取引ネットワークを詳細に分析し、その構造を明らかにすることを目的としている。これにより、地域産業の取引状況やネットワークの現状を把握し、今後の産業政策や企業戦略に資する情報を提供することを目指している。
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著者名:
中東 雅樹, 山田 陽子, 張 文婷, 李 健泳
掲載誌名:
新潟大学経済論集
巻:
112
ページ:
71 - 86
発行日:
2022-03
著者による要約:
本論文は,燕市のプラスティック製品製造業企業間の取引ネットワーク構造を,企業間の仕入・販売の取引関係を包括的に捕捉したデータセットにより分析した。取引ネットワークの次数分布からは,他の企業間取引ネットワークと同様に,スケール・フリー・ネットワークの特徴を見出すことができる。さらに,燕市のプラスティック製品製造業企業は,仕入先に比べて販売先が多様であることに加え,仕入においては卸売業企業との取引が多く,販売においては製造業企業との取引が多くなっていることから,燕市のプラスティック製品は,他の製造業における仕入品として使われていることが示唆される。
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