論文詳細
大学院現代社会文化研究科
#紀要論文
Engineering Talent Training and Innovative China Building
- AI解説:
- 本論文は、21世紀初頭以降の中国が、人口規模の大きさ、資源不足、生態系の脆弱性といった制約の下で、経済成長を要素投入型モデルからイノベーション主導型モデルへ転換しようとしてきた流れの中に位置づけられる。こうした背景のもと、国家は2006年から「革新的国家の建設」を国家戦略へ格上げし、第19回中国共産党全国代表大会ではこれをさらに強化して、2035年までに革新的国家の先頭に立つという目標も掲げた。企業が技術革新の主要な担い手と位置づけられているため、著者は、企業の自主的イノベーション能力を強化するうえで、革新的な工学・技術人材の育成が緊急の前提条件であると論じる。論文では、先行する議論が学科やプログラムの整備(例:「新工学(new engineering disciplines)」)に焦点を当てがちである一方、革新的人材に必要な中核的能力、特に批判的思考(critical thinking)と創造的思考(creative thinking)の統合に十分な注意が払われていないと指摘する。そこで本研究は、(1) 革新的国家の建設に関する主要な国家政策および指導者の発言を整理し、(2) 教育理念、カリキュラム、教授法、ガバナンス、研究・教育インセンティブを含む工学系人材育成の現状、主要課題、改革の方向性を検討することを目的とする。
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大学院現代社会文化研究科
#紀要論文
Engineering Talent Training and Innovative China Building
AI解説
- 背景と目的:
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本論文は、21世紀初頭以降の中国が、人口規模の大きさ、資源不足、生態系の脆弱性といった制約の下で、経済成長を要素投入型モデルからイノベーション主導型モデルへ転換しようとしてきた流れの中に位置づけられる。こうした背景のもと、国家は2006年から「革新的国家の建設」を国家戦略へ格上げし、第19回中国共産党全国代表大会ではこれをさらに強化して、2035年までに革新的国家の先頭に立つという目標も掲げた。企業が技術革新の主要な担い手と位置づけられているため、著者は、企業の自主的イノベーション能力を強化するうえで、革新的な工学・技術人材の育成が緊急の前提条件であると論じる。論文では、先行する議論が学科やプログラムの整備(例:「新工学(new engineering disciplines)」)に焦点を当てがちである一方、革新的人材に必要な中核的能力、特に批判的思考(critical thinking)と創造的思考(creative thinking)の統合に十分な注意が払われていないと指摘する。そこで本研究は、(1) 革新的国家の建設に関する主要な国家政策および指導者の発言を整理し、(2) 教育理念、カリキュラム、教授法、ガバナンス、研究・教育インセンティブを含む工学系人材育成の現状、主要課題、改革の方向性を検討することを目的とする。
- 主要な発見:
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著者の中心的な発見は、政策レベルでのコミットメントと一定の進展があるにもかかわらず、中国の工学系イノベーション人材育成には、批判的思考、創造的思考、複雑な工学問題を解決する能力の育成を妨げる、体系的かつ相互に連関した問題が存在するという点である。第一に、「学生中心(student-centered)」の理念は政策上は掲げられているが、大学での実装が不十分であり、その一因として、多くの工学系教員が教育理論の訓練を受けておらず、教育に関する研究(scholarship on teaching)も行っていないことが挙げられる。ガバナンスの仕組みも、昇進を意識した形式的な遵守を超えて、幅広い参加を確保できていない。第二に、カリキュラム設計が不合理だと評価されている。少数の研究大学を除くと、工学系学部生は履修単位数が過大で(地方機関の一部では約169単位と報告)、一般教育(general education)の重視が限定的で、論理学(logic)などの重要科目に欠落がある。一方で、必修科目の中には相当の単位比率を占めるものの、学習効果が弱いとされるものもある。第三に、産学研協同の中核であるインターンシップと実践教育は、機関・地域による差が大きい。「卓越工程師教育培養計画(Excellent Engineer Education and Training Program)」の対象は学生のごく一部にとどまり、中国が2016年に「Washington Accord」に加盟した後も、実務上「substantial equivalence(実質的同等性)」が達成されているのか著者は疑問を呈している。さらに、2020年初頭のCOVID-19流行後の追加的な懸念も指摘する。第四に、多くの教員が教育学的訓練や組織的支援を欠くため、教授法は依然として伝統的なものが中心である。PBL、PBJ、ALといった深い参加を促す方法は広く採用されておらず、著者はこれを、日本では2018年までにALの授業導入が約80%に達したと報告されている点と対比させる。第五に、内部ガバナンスの問題、特に行政権力が学術権力を上回ること、ガバナンス担当者の専門訓練不足、役割責任の不明確さが、非効率、不公平、内部摩擦を生み、教員の負担を増やし、教育・研究を損なっている。最後に、研究費の管理・配分は、低効率、短期志向、不公正、学術的誠実性(academic integrity)リスクを生むものとして描かれている。具体的には、時間を要する精算規則、関係性に基づく配分、一部の帰国者(returnees)への不利、「帽子(hat)」による資金集中効果、類似テーマへの重複配分、設備の排他的支配、特許や関連会社を通じた研究成果の不正な「transformation(成果転化)」を助長するインセンティブなどが挙げられる。これらの条件が相まって、「教育は軽く、研究は重い(light teaching, heavy research)」という志向を強め、革新的人材育成を弱めている。
- 方法論:
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本論文は、独自データセットを用いた実証評価ではなく、政策および課題分析の研究である。アプローチは大きく2点から成る。第一に、中国の革新的国家建設という国家戦略の展開を、主要政策や公的文書の検討により統合的に整理している。対象には、『国家中長期科学技術発展計画綱要(2006-2020)』、2012年の「科学技術体制改革の深化と国家イノベーション体系建設の加速に関する意見(Opinions on Deepening the Reform of the Science and Technology System and Accelerating the Construction of the National Innovation System)」、中国共産党第17回・第19回全国代表大会に関連する戦略的表明が含まれる。また、科学技術部(Ministry of Science and Technology)の政策対応(例:「Science and Technology Innovation 2030-Major Project」のような主要計画、disruptive innovation支援、基礎研究強化、イノベーション文化)を要約し、イノベーション主導の発展は根本的に人材主導であること、科学技術イノベーションと同程度に科学普及(science popularization)を重視すべきであることを強調する指導者の論述も援用する。第二に、教育理念、カリキュラムと単位、実践・インターンシップの実施、教授法(PBL/PBJ/AL)、ガバナンス構造(行政権力と学術権力)、教員採用・養成、研究費管理、インセンティブ制度にわたる問題領域を特定し、工学系人材育成について構造化された診断的議論を行う。主張は主として論理的な議論と、先行議論および一部の引用文献(例:Qian Yingyi, 2015; Lin Yaqiong, 2021; Yang Yun, 2021)への例示的参照、ならびに比較例(例:日本におけるAL採用率の報告)によって支えられている。本論文は、実験計画、調査、統計的検定は報告せず、政策レビューと規範的評価を組み合わせて改革提言と今後の研究課題を導出している。
- 結論と意義:
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本論文は、革新的な工学・技術人材の育成が中国のイノベーション主導発展戦略に不可欠であり、決定的なボトルネックはカリキュラムや学科の問題にとどまらず制度にあると結論づける。著者は、批判的思考と創造的思考を工学的イノベーション能力の基盤条件として扱うべきだとしつつ、現行の高等教育構造は、カリキュラムの不整合、実践教育の不足、深い参加型教授法の採用の限定性、教育に向けた教員準備の不十分さ、そして行政権限が学術的判断を支配するというガバナンス上の失敗によって、これらを支えられていないことが多いと述べる。さらに論文は、研究費と評価のエコロジーが人材育成を直接形成すると捉える。すなわち、非効率で不公正な資金管理、短期的な業績にもとづく配分、「成果転化(achievement transformation)」における誠実性リスク、研究成果(研究費獲得額、論文数、雑誌インパクトのランキング)への過度な強調が総体として教育の質を弱め、持続可能な自主的イノベーションを損なうという。意義は、マクロな国家イノベーション戦略と、ミクロ・メゾレベルの教育ガバナンスの仕組みを結びつけ、ガバナンスと評価における制度的イノベーションが、人材育成と科学研究イノベーションの双方の基本的保証であると論じた点にある。改革は周辺的改善ではなく、意思決定参加、カリキュラムと教授法、教員育成、資金・評価規則にまたがるシステム再設計として位置づけられ、学生が高次の思考と複雑問題解決能力を身につけることを目標に掲げている。
- 今後の展望:
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本論文は結果予測ではなく、改革と研究課題のアジェンダを提示している。教育の意思決定メカニズムを多主体参加へ改革し、特に工学教育ガバナンスへの産業界参加を制度化することを求める。また、triple helix innovation modelを用いて、新工学教育のための現代的な産業学院(industrial college)システムを構築しつつ、市場志向の資源配分の下で政府のガバナンスと規制を維持することを提案する。カリキュラムの圧縮、実践カリキュラムの強化、学生の深い授業参加を促す改革(PBL、PBJ、AL)の広範な推進を勧め、好奇心、想像力、判断力、問題発見、問題解決を育てることで、批判的思考、発散的思考(divergent thinking)、創造的思考を伸ばすとしている。著者は、高次思考の育成は高等教育だけに先送りできず、「0」段階の基礎教育から、カリキュラム、教員配置、授業形態の体系的改革を通じて開始すべきだと主張する。批判的思考教育を大規模に実施するには、政策レベルのコミットメント、専門研究チーム、広範な調査、教育心理学、工学、教育社会学の学際的協働が必要であり、普遍的実施は短期間では達成できないことも明記している。さらに、研究と教育双方のトップレベルのガバナンスと評価の再設計を優先課題として挙げ、専用の教育資金の配分、教員選抜と採用前・採用後研修の強化、匿名性を伴うピアレビューとプロジェクト監査の改革(審査者が自ら審査を行っていることを担保するためのAIによる顔認証の提案を含む)、全ての教育・研究人員に対する基礎研究費の最低比率の確保を提案する。加えて、管理者の能力と制度メカニズムを改善して教育ガバナンスにおける「文化的な不可視性(cultural obscurity)」を減らす必要性、創造性を支える経路として基礎教育における「double reduction」政策とSTEAM教育の実施を研究し強化する必要性、学際教育を支えるために「3+3」新大学入試制度の改善を継続する必要性、そして、より強いイノベーション能力に結びつくものとして著者が関連づける「自由なアイデア市場(free marketplace of ideas)」の構築に関する研究を加速すべきことを強調している。
- 背景と目的:
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この論文は、中国が2000年代以降、人口が多いことや資源不足、環境が弱いことなどの制約の中で、これまでの「たくさんの人や資源を投入して伸びる経済」から、「新しい技術や発想で伸びる経済」へ変えようとしてきた流れを扱っています。中国は2006年に「
をつくる」ことを国の重要な方針にし、2017年の中国共産党大会では、2035年までに世界の先頭レベルの革新的国家になる目標も示しました。革新的国家 ( 国として研究開発や人材育成を強め、新しい技術や産業を生み出す力で発展しようとする国家像です。政策の目標として使われます。)
企業が技術革新の中心になると考えられているため、論文の著者は、そのためには工学や技術の分野で「自分で新しいものを生み出せる人材」を育てることが急いで必要だと述べます。
一方で、これまでの議論は「新工学」など学科や制度づくりに注目しがちで、イノベーション人材に必要な力、特に と批判的思考 ( 情報や主張をうのみにせず、根拠や前提、弱点を点検して判断する考え方です。工学では安全性や妥当性を見抜くために重要です。) を組み合わせて育てることへの注意が足りないと指摘します。そこで本研究は、国の政策の流れを整理しつつ、教育の考え方、授業内容、教え方、大学の運営の仕組み、研究や教育への評価と報酬の仕組みまで含めて、工学系人材育成の現状と課題、改革の方向を考えることを目的にしています。創造的思考 ( 新しい発想を出し、既存の知識を組み合わせて解決策を作る考え方です。新製品や新技術の出発点になります。)
- 主要な発見:
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論文の重要な結論は、国の方針としては力を入れていて一定の進歩もある一方で、工学系のイノベーション人材を育てるのを邪魔する問題が、大学の仕組みの中でいくつもつながって起きているという点です。
主な問題として、次のような点が挙げられます。まず「 」を掲げても、大学の現場では十分に実行できていないことがあります。その理由の一つは、多くの工学系教員が教育の理論を学ぶ機会が少なく、授業改善の研究もあまりしていないことです。大学の運営でも、みんなが実質的に参加できる仕組みになりにくいとされます。学生中心 ( 教員が一方的に教えるのではなく、学生の理解や活動を軸に授業を設計し、学びを深める考え方です。学習の質を上げるための基本理念です。)
次に、授業の組み立てが不合理だという問題です。研究大学など一部を除き、必要な単位が多すぎる例があり、教養教育が弱く、 のような重要科目が十分でない場合もあります。必修でも単位数は多いのに学習効果が弱いと見られる科目があることも指摘されます。論理学 ( 筋道を立てて考え、正しい推論かどうかを見分けるための学問です。問題解決や議論の力の基礎になります。)
さらに、インターンシップなどの実践教育は学校や地域で差が大きく、国の代表的な制度である「 」も対象は一部にとどまります。中国がワシントン・アコードに加盟した後も、国際的に同等と言える質が実際に確保されているかは疑問が残ると述べます。卓越工程師教育培養計画 ( 工学系学生の実践力を高めるために中国で進められた教育プログラムです。企業での実習などを重視します。)
教え方についても、教員の訓練不足や支援不足により、講義中心の伝統的な授業が続き、 などの参加型学習が広がりにくいとされます。PBL ( 現実的な課題を解決する活動を通じて学ぶ授業方法です。知識の暗記だけでなく、考え方と応用力を育てます。)
大学内部の運営では、行政の力が研究や教育の専門的判断より強くなりやすく、役割分担も不明確で、無駄や不公平、対立が起き、教員の負担が増えて教育と研究が弱ると指摘します。
最後に、研究費の配分や管理の仕組みが、手続きの重さ、関係性による配分、短期的成果の重視、不正のリスクなどを生み、結果として「教育より研究が優先される」傾向を強め、人材育成を弱めているとまとめています。
- 方法論:
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この論文は、独自の調査データや実験を使って統計的に検証する研究ではなく、政策文書などを読み解き、課題を整理して評価するタイプの研究です。
まず、中国が を目指す政策の流れを、主要な計画や政府文書、指導者の発言から整理します。次に、工学教育について、教育理念、カリキュラム、実践教育、教え方、大学運営の仕組み、教員の採用と育成、研究費管理、評価と報酬の仕組みなどの問題点を分野ごとに整理し、論理的に課題を組み立てて議論します。比較例として日本の授業改革の状況なども参照し、最後に改革提案と今後の研究課題を示します。革新的国家 ( 国として研究開発や人材育成を強め、新しい技術や産業を生み出す力で発展しようとする国家像です。政策の目標として使われます。)
- 結論と意義:
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論文は、中国がイノベーションで成長するためには、革新的な工学・技術人材の育成が欠かせないと結論づけます。そして問題の中心は、学科名や科目の追加といった表面的な改善ではなく、教育と研究を支える制度そのものにあると述べます。
特に、 と批判的思考 ( 情報や主張をうのみにせず、根拠や前提、弱点を点検して判断する考え方です。工学では安全性や妥当性を見抜くために重要です。) は工学のイノベーション力の土台になるのに、現在の大学の仕組みでは、授業の構成のまずさ、実践教育の弱さ、参加型授業の少なさ、教員の教育面での準備不足、行政が強すぎる運営などによって十分に育てられていないとします。創造的思考 ( 新しい発想を出し、既存の知識を組み合わせて解決策を作る考え方です。新製品や新技術の出発点になります。)
また、研究費や評価の仕組みが、教育の質や人材育成に直接影響すると捉え、短期成果重視や不公正さ、成果の不正な扱いのリスク、論文数や資金額などへの過度な偏りが、長期的なイノベーションを弱めると警告します。国の大きな戦略と、大学の運営や評価の細かな仕組みを結びつけて、制度改革の必要性を示した点が意義だといえます。
- 今後の展望:
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論文は将来予測よりも、改革の進め方と研究課題を提示しています。具体的には、教育の意思決定に大学だけでなく企業なども参加できる仕組みに変えることを求めます。さらに、大学・企業・政府が連携する考え方をもとに、新工学に対応した
のような仕組みを整え、市場の仕組みを生かしつつ政府が適切に運営と規制を行うことを提案します。産業学院 ( 大学と企業の連携を強め、現場に近い教育や研究を行うための組織や仕組みです。実践教育の強化に関係します。)
授業面では、科目数や単位を整理して学びの質を上げ、実践科目を増やし、 など学生が深く参加する授業を広く進めるべきだと述べます。これにより、好奇心や想像力、判断力、問題発見と解決の力を育て、PBL ( 現実的な課題を解決する活動を通じて学ぶ授業方法です。知識の暗記だけでなく、考え方と応用力を育てます。) や批判的思考 ( 情報や主張をうのみにせず、根拠や前提、弱点を点検して判断する考え方です。工学では安全性や妥当性を見抜くために重要です。) につなげるとします。創造的思考 ( 新しい発想を出し、既存の知識を組み合わせて解決策を作る考え方です。新製品や新技術の出発点になります。)
また、高度な思考力は大学だけで育てるのでは遅く、初等・中等教育の段階から授業やカリキュラムを改革して育てる必要があると主張します。批判的思考教育を広く実施するには、国の強い後押しと専門チーム、幅広い調査、教育心理学・工学・教育社会学などの協力が必要で、短期間では難しいことも明記します。あわせて、教育のための予算確保、教員研修の強化、匿名の審査制度や監査の改善、研究者への最低限の基礎研究費の確保など、研究と教育の評価制度をつくり直すことを優先課題として挙げています。
- 何のために?:
-
この文章は、中国の大学の話です。
中国は、これからの成長 を考えました。
人が多く、資源 が少ないからです。
だから、技術 で伸 びる国にしたいです。
2006年に、国の大事な にしました。方針 ( これからどうするかという大きな決め方や方向のことです。国の方針 が大学の仕組みに影響 するので、話の中心になります。)
2035年までに、世界の先頭を目指します。
会社が新しい技術 を作る中心だと考えます。
そのため、 の人を育てたいです。工学 ( ものづくりや建物 や機械 などを、安全に便利 にするために、理科や数学を使って考え作る学びの分野です。大学では工学部などで学びます。国が技術 で成長 したいときに、工学の人材 を育てることが重要 になります。)
自分で考え、新しい物を作れる人です。
でも、 づくりの話が多かったです。学科 ( 大学の中で学ぶ内容 ごとに分かれたグループやコースの名前です。例 として電気の学科などがあります。どんな学科を作るかで学べることが決まり、人の育て方に大きく関 わります。)
大事な力の育て方が足りないと言います。
大事なのは、考え直す力と想像 する力です。
この研究は、大学の仕組みも見ます。
授業 や教え方、 の仕組みも調べます。評価 ( 授業 や研究の結果 を、点数や成績 などで決めるしくみです。何をよいとする評価 かで、学生や先生が力を入れることが変 わるため、とても重要 です。)
そして、何が問題かを考えます。
- 何が分かったの?:
-
国はがんばっていますが、問題もあります。
大学の仕組みの中で、問題がつながります。
それが、人を育てるのをじゃまします。
「学生が中心」と言っても、できない所があります。
先生が教え方を学ぶ機会 が少ないです。
授業 をよくする研究も少ないです。
大学の決め方も、みんなが参加 しにくいです。
次に、授業 の組み方がよくない所があります。
取る が多すぎる大学もあります。単位 ( 授業 をどれだけ学んだかを数で表すしくみです。決められた単位 を集めると卒業 できます。単位 が多すぎると学びが浅 くなりやすいので、授業 の組み方と関係 します。)
広く学ぶ授業 が弱い場合もあります。
大事な「考える」科目が少ないこともあります。
でも、学びが少ない科目もあるそうです。必修 ( かならず取らなければならない授業 のことです。必修 の内容 がよいと基礎 が身につきますが、中身が弱いと大事な力が育ちにくくなります。)
や実習 ( 教室だけでなく、実際 に手を動かして学ぶ授業 です。機械 を使う練習などがあります。知識 を使う力が育つため、工学では特 に大切です。) も、インターン ( 学生が会社などで、短い期間はたらいて仕事を体験 することです。学校の学びと社会の仕事をつなげられるので、学びの質 に関 わります。) 差 が大きいです。
国の特別 な は、一部の人だけです。計画 ( いつまでに何をするかを決めた組み立てです。国の計画があると、大学や会社の動きも変 わるため重要 です。)
世界レベルの質 があるか、不安 もあります。
授業 は、先生が話す形が多いです。
みんなで学ぶ授業 が広がりにくいです。
大学の中では、 の力が強すぎます。事務 ( 大学の手続 きやお金の管理 などを行う仕事や部署 のことです。事務 の力が強すぎると、先生が授業 や研究に使える時間がへることがあります。)
役わりがあいまいで、もめごとも起きます。
先生の仕事が増 え、授業 が弱くなります。
お金の配り方にも、問題があると言います。
が手続 き( 申請 や書類 の提出 など、決められた順番 で行う作業です。手続 きが大変 だと時間が取られ、不公平 が起きる原因 にもなります。) 大変 で、 も起きやすいです。不公平 ( 人によってあつかいがちがい、正しくない状態 のことです。お金や評価 で不公平 があると、ずるいことが起きやすくなり、学びや研究の質 が下がります。)
早い結果 だけを求 めると、学びがへります。
そのため、研究が優先 されやすいです。
- どうやったの?:
-
この研究は、
や大きな実験 ( 条件 をそろえて試 し、結果 を確 かめるやり方です。この文章では実験 ではないと書いてあり、研究の進め方を理解 するのに必要 です。) ではありません。調査 ( 質問 したり集めたりして、情報 を集めることです。この文章では大きな調査 ではないと書いてあり、どんな根拠 で話しているかに関 わります。)
国の を読んで、考える研究です。文書 ( 国や大学などが出す、決まりや考えをまとめた書類 です。この研究は文書を読んで考えるため、文書が何かを知ることが重要 です。)
まず、国の の流れをまとめます。方針 ( これからどうするかという大きな決め方や方向のことです。国の方針 が大学の仕組みに影響 するので、話の中心になります。)
や文書、えらい人の言葉を見ます。計画 ( いつまでに何をするかを決めた組み立てです。国の計画があると、大学や会社の動きも変 わるため重要 です。)
次に、 教育の問題を分けて工学 ( ものづくりや建物 や機械 などを、安全に便利 にするために、理科や数学を使って考え作る学びの分野です。大学では工学部などで学びます。国が技術 で成長 したいときに、工学の人材 を育てることが重要 になります。) します。整理 ( 集めた情報 を分けて、分かりやすくまとめることです。問題を見つけて直し方を考えるための基本 の作業です。)
授業 の内容 や 、教え方を見ます。実習 ( 教室だけでなく、実際 に手を動かして学ぶ授業 です。機械 を使う練習などがあります。知識 を使う力が育つため、工学では特 に大切です。)
大学の や先生の育て方も見ます。運営 ( 大学をどう動かすかを決めて実行することです。だれが何を決めるかで、授業 や先生の働 き方が変 わるため重要 です。)
研究のお金や、 の仕組みも見ます。評価 ( 授業 や研究の結果 を、点数や成績 などで決めるしくみです。何をよいとする評価 かで、学生や先生が力を入れることが変 わるため、とても重要 です。)
日本の例 も少し にします。参考 ( 考えるときに、他の例 を見て役立てることです。日本の例 を参考 にすると書かれており、比 べて学ぶ意味が出てきます。)
そして、直すための を出します。案 ( 問題を直すための具体的 な考えや提案 です。案 がないと改善 につながらないので、研究の目的 に関 わります。)
- 研究のまとめ:
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中国が
伸 びるには、技術 の人が大事です。
新しいことを生む力が必要 だと言います。
でも、科目を足すだけでは足りません。
大学の仕組みそのものが問題だと言います。
考え直す力と想像 する力が土台です。
けれど、今の大学では育ちにくいです。
授業 の組み方や が弱いからです。実習 ( 教室だけでなく、実際 に手を動かして学ぶ授業 です。機械 を使う練習などがあります。知識 を使う力が育つため、工学では特 に大切です。)
参加 する授業 が少ないことも理由です。
先生の準備 や助けも足りません。
大学の で、運営 ( 大学をどう動かすかを決めて実行することです。だれが何を決めるかで、授業 や先生の働 き方が変 わるため重要 です。) が強すぎる所もあります。事務 ( 大学の手続 きやお金の管理 などを行う仕事や部署 のことです。事務 の力が強すぎると、先生が授業 や研究に使える時間がへることがあります。)
また、お金や の仕組みも大事です。評価 ( 授業 や研究の結果 を、点数や成績 などで決めるしくみです。何をよいとする評価 かで、学生や先生が力を入れることが変 わるため、とても重要 です。)
早い結果 や、点数だけにかたよると危険 です。
ずるいことが起きる心配もあります。
長い目で見ると、新しい力が弱くなります。
国の と大学の仕組みを方針 ( これからどうするかという大きな決め方や方向のことです。国の方針 が大学の仕組みに影響 するので、話の中心になります。) 結 びつけた所が大事です。
- これからどうする?:
-
この文章は、
未来 の予言より、直し方を示 します。
大学だけで決めない仕組みを求 めます。
会社なども、話し合いに入れる考えです。
大学と会社と国が、協力 する形を作ります。
新しい学びに合う を整える組織 ( 人が集まって、役わりを分けて動くまとまりです。大学と会社と国が協力 する形を作るには、組織 の作り方が重要 です。) です。案 ( 問題を直すための具体的 な考えや提案 です。案 がないと改善 につながらないので、研究の目的 に関 わります。)
国は、うまく見守り、 も作ります。ルール ( 守る決まりごとです。ルールがないと公平さが保 てず、うまく協力 できないため大切です。)
授業 は、科目と をへらして大事にします。単位 ( 授業 をどれだけ学んだかを数で表すしくみです。決められた単位 を集めると卒業 できます。単位 が多すぎると学びが浅 くなりやすいので、授業 の組み方と関係 します。)
その上で、 の実習 ( 教室だけでなく、実際 に手を動かして学ぶ授業 です。機械 を使う練習などがあります。知識 を使う力が育つため、工学では特 に大切です。) 授業 をふやします。
みんなで考える授業 も広げたいです。
そうすると、知りたい気持ちが育ちます。
想像 する力や、決める力も育ちます。
問題を見つけ、直す力にもつながります。
むずかしい考える力は、大学だけでは遅 いです。
小中学校から、授業 を変 える必要 があります。
広く進めるには、国の強い がいります。後押 し( うまく進むように、強く助けたり支 えたりすることです。国の後押 しがあると、学校の改革 が広く進みやすくなります。)
くわしい人のチームも必要 です。
いろいろな調べものも大事です。
心理や教育の先生たちの協力 もいります。
すぐにはできないことも書かれています。
授業 のための も大切です。予算 ( 使えるお金の計画や金額 のことです。授業 や研修 を増 やすには予算が必要 で、実行できるかどうかに関 わります。)
先生の を強くすることも研修 ( 先生などが、教え方や仕事の力を高めるために学ぶ機会 です。研修 が少ないと授業 が良 くなりにくいので重要 です。) 必要 です。
公平な や、審査 ( 決められた基準 で調べて、よいかどうかを判断 することです。公平な審査 がないと不正 や不公平 が起きやすくなります。) の直しも大事です。チェック ( まちがいがないか、問題がないかを確 かめることです。チェックの仕組みが弱いと、ずるいことや質 の低下 につながります。)
研究のための基本 のお金も守るべきです。
の仕組みを作り直すのが、急ぎの評価 ( 授業 や研究の結果 を、点数や成績 などで決めるしくみです。何をよいとする評価 かで、学生や先生が力を入れることが変 わるため、とても重要 です。) です。課題 ( 今の問題点で、これから解決 しなければならないことです。何を急いで直すべきかを示 すための言葉です。)
- 著者名:
- Yang Yun
- 掲載誌名:
- 経済開発と環境保全の新視点
- 巻:
- 13
- ページ:
- 27 - 41
- 発行日:
- 2022-03
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/0002000726
