論文詳細
医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
乳がん手術における周術期の不安と術後痛に対する抑肝散の効果を調査するための前向き無作為化比較試験
- AI解説:
- 周術期の不安は、頻脈や高血圧などの有害な生理学的反応を引き起こしうるほか、術後転帰を悪化させ、術後疼痛の長期化や術後せん妄リスクの上昇とも関連づけられており、臨床的に重要である。benzodiazepinesは不安を軽減しうるものの、鎮静作用は周術期には望ましくなく、他の抗不安薬/抗うつ薬も効果が限定的であったり、悪心や眠気などの副作用が問題となり不適なことが多い。術後疼痛は大きな苦痛の原因であり、慢性術後疼痛(chronic postsurgical pain: CPSP)に寄与する可能性がある。さらに、不安は疼痛を増悪させうるため、不安の軽減(anxiolysis)は疼痛の経過改善にもつながる可能性がある。抑肝散(Yokukansan: YKS)は7種類の生薬エキスからなる漢方薬で、日本では不安関連症状に用いられている。先行研究から抗不安作用および鎮痛作用の可能性が示唆されているが、機序は不明であり、serotonin(5-hydroxytryptamine [5-HT])やglutamate関連経路が関与する可能性がある。ただし、手術環境でのエビデンスは一貫せず、特に侵襲の小さい「surface surgery」における短期術前YKSの急性効果について、客観的な不安指標を用いて検証した根拠は確立していなかった。そこで本試験は、乳房手術を受ける女性において、術前にYKSを2回投与することで周術期不安(客観的・主観的)および術後疼痛が減少するかを検証することを目的とした。
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医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
乳がん手術における周術期の不安と術後痛に対する抑肝散の効果を調査するための前向き無作為化比較試験
AI解説
- 背景と目的:
-
周術期の不安は、頻脈や高血圧などの有害な生理学的反応を引き起こしうるほか、術後転帰を悪化させ、術後疼痛の長期化や術後せん妄リスクの上昇とも関連づけられており、臨床的に重要である。benzodiazepinesは不安を軽減しうるものの、鎮静作用は周術期には望ましくなく、他の抗不安薬/抗うつ薬も効果が限定的であったり、悪心や眠気などの副作用が問題となり不適なことが多い。術後疼痛は大きな苦痛の原因であり、慢性術後疼痛(chronic postsurgical pain: CPSP)に寄与する可能性がある。さらに、不安は疼痛を増悪させうるため、不安の軽減(anxiolysis)は疼痛の経過改善にもつながる可能性がある。抑肝散(Yokukansan: YKS)は7種類の生薬エキスからなる漢方薬で、日本では不安関連症状に用いられている。先行研究から抗不安作用および鎮痛作用の可能性が示唆されているが、機序は不明であり、serotonin(5-hydroxytryptamine [5-HT])やglutamate関連経路が関与する可能性がある。ただし、手術環境でのエビデンスは一貫せず、特に侵襲の小さい「surface surgery」における短期術前YKSの急性効果について、客観的な不安指標を用いて検証した根拠は確立していなかった。そこで本試験は、乳房手術を受ける女性において、術前にYKSを2回投与することで周術期不安(客観的・主観的)および術後疼痛が減少するかを検証することを目的とした。
- 主要な発見:
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主要評価項目である唾液αアミラーゼ(salivary alpha-amylase: sAA;対数変換)は、術前の手術室到着時点(T2)で群間差が統計学的に有意であり、YKS群は対照(control: CNT)群よりsAAが低かった(YKS 0.88 (0.42) vs CNT 1.14 ± 0.49; F [2,150] = 3.76; p = 0.03; generalized eta squared gη2 = 0.017)。YKS群内では、T2のsAAが手術前夜時点(T1)より有意に低下していた(T1 vs T2: p = 0.03)が、CNT群内では時点間の有意差は検出されなかった。解析対象サンプルに基づく事後検出力(post-hoc power)は0.708で、事前に設定した目標の0.8を下回った。主観的不安については、HADS-Aで群×時間の交互作用は有意ではなかった(F [1,75] = 3.08; p = 0.083; gη2 = 0.01)。ただし両群とも術後に改善し、低下量はYKSでCNTより大きかった(YKS 変化量 -2.77 [-1.48–-4.06]; p <0.001、CNT 変化量 -1.43 [-0.25–-2.61]; p = 0.011)。STAI-Tでは有意な交互作用が認められた(F [1,75] = 7.26; p = 0.009; gη2 = 0.011)。STAI-TはYKSで術後に低下した(変化量 -4.23 [-1.51–-6.95]; p <0.001)が、CNTでは低下しなかった(変化量 0.12 [-2.36–2.60]; p = 0.92)。一方、HADS-D、STAI-S、およびVASで評価した術後疼痛は群間で有意差がなかった。有害事象(食欲低下、悪心、下痢、発疹を含む)は観察されなかった。
- 方法論:
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本研究は単盲検ランダム化比較試験であり、研究者は投薬状況を盲検化された一方、患者は盲検化されなかった。これは、漢方薬特有の味やにおいに一致する実用的なplaceboを用意できなかったためである。対象は、日本の2病院にて全身麻酔下で乳房部分切除または乳房全摘を受ける乳がん患者の女性91名(20–60歳、2017年7月~2020年5月)であった。除外基準には、BMI >30 kg/m2、既存の疼痛、関連薬剤の使用(鎮痛薬/opioids/抗精神病薬/漢方薬)、アレルギー、心理学的または中枢神経系の問題、日本語の理解不能、ならびにsentinel node metastasis陽性により術中に腋窩リンパ節郭清へ移行した場合が含まれた。無作為化は、手術手技と年齢で最小化(minimization)を行うコンピュータによる動的割付を用いた。介入は、Tsumura Yokukansan Extract Granules(TJ-54)2.5 gを2回投与(手術前夜の就寝時に1回、導入2時間前に1回)とし、対照は水のみとした。sAAは携帯型モニターで3時点(手術前夜:T1、術直前/手術室到着直後:T2、術後1日目:T3)に測定した。主観的指標(HADS、STAI)はT1とT3に実施し、疼痛のVASはT3で評価した。QoR-15も収集したが、重大な採点誤りにより結果の信頼性が担保できないとして解析から除外された。麻酔・鎮痛は標準化され(propofol TCI、術中remifentanil;局所のlidocaine+epinephrine、acetaminophen、レスキューとしてtramadol/diclofenac)、統計解析には反復測定ANOVA(sAAは対数変換)、Holm補正による多重比較、bootstrap信頼区間を伴うgeneralized eta squaredの効果量を用い、背景因子の比較にはWelchのt検定とFisherの正確確率検定を用いた。
- 結論と意義:
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乳房手術を受ける女性において、術前に抑肝散を2回投与することは、術直前時点で客観的な生理学的ストレス指標(sAA)の低下と関連し、また主観的不安指標の一部では術後改善(特にYKS群におけるSTAI-Tの変化、およびHADS-Aの術後低下が対照より大きいこと)と関連した一方で、この状況においてVASで評価した術後鎮痛効果は示されなかった。著者らは、短期のYKS投与が、「surface surgery」において不安の軽減と整合する、周術期の即時的な生理学的・心理学的変化をもたらしうることを示唆すると解釈している。本研究の意義は、優越性(superiority)RCTの枠組みで、客観指標(sAA)と主観指標(HADS/STAI)の両方により不安を評価した点、ならびに鎮静やその他の有害作用によって標準的な周術期の不安軽減が制約される状況で、YKSが有用な選択肢となりうる可能性を示す初期的根拠を提示した点にある。ただし著者らは、二重盲検およびplacebo対照がないこと(期待や安心感による効果の可能性)、sAAが「不安」特異的というよりストレス全般の指標である点、採点誤りによりQoR-15を除外した点、解析可能サンプルが減少したこと(YKS 35、CNT 42)と事後検出力が計画閾値を下回った点を制約として強調している。このため、有効性、特に疼痛に関する結論は慎重に扱うべきであるとしている。
- 今後の展望:
-
著者らは、YKSの直接的な薬理学的効果を、味のある生薬製剤を投与されること自体の非特異的効果からより明確に切り分けるために、理想的には二重盲検・placebo対照デザインによる大規模研究が必要だと述べている。術後疼痛では群間差が検出されず、全体として疼痛水準が低かった可能性(floor effect)もあることから、鎮痛/侵害受容抑制(antinociceptive)効果が検出されやすい、より侵襲的な手術でYKSを検証することを提案している。また、長期転帰に関する未解決の課題として、術後もYKS投与を継続した場合に、その抗不安作用を介してCPSPの発症を抑制しうるかどうかを挙げている。CPSPは、不安や抑うつを含む心理的要因の影響を受けると仮定されているためである。機序に関しては、基礎研究に基づき、serotoninおよびglutamate/NMDA関連経路が関与しうる候補として強調されており、将来の臨床研究で、これらの経路が手術患者の周術期不安の調節や疼痛過敏とどのように関係するかをさらに明らかにできる可能性が示されている。
- 背景と目的:
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手術の前後に強い不安があると、心拍数が上がったり血圧が高くなったりするだけでなく、手術後の回復が悪くなったり、痛みが長引いたり、手術後に意識が混乱する状態が起きやすくなることが知られています。
不安を減らす薬としてベンゾジアゼピン系の薬がありますが、眠くなりやすく、手術の前後では使いにくいことがあります。他の抗不安薬や抗うつ薬も、効き方が十分でなかったり、吐き気や眠気などの副作用が問題になることがあります。
また、手術後の痛みはつらい症状で、長く続く慢性の痛みにつながる可能性があります。不安は痛みを強めることもあるため、不安を減らすことは痛みの経過を良くする可能性があります。
は日本で不安に関係する症状に使われる漢方薬で、不安を減らす作用や痛みを和らげる作用があるかもしれないと言われています。ただし、手術の場面で本当に効果があるのかは結果がそろっておらず、特に体への負担が比較的小さい手術で、短期間に飲んだときの効果ははっきりしていませんでした。そこでこの研究では、乳房の手術を受ける女性に、手術前に抑肝散を2回飲んでもらい、不安や手術後の痛みが減るかを確かめました。抑肝散 ( 7種類の生薬から作られる日本の漢方薬です。いらいら、不眠、落ち着かなさなど不安に関連する症状に使われ、手術前の不安を下げる可能性が研究されています。)
- 主要な発見:
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客観的な不安やストレスの指標として測った
は、手術室に着いた直後の時点で、唾液αアミラーゼ ( 唾液に含まれる酵素で、ストレスがかかると増えやすいとされます。不安を含む心理的ストレスの客観的な目安として測定されます。) を飲んだグループのほうが対照グループより低くなっていました。また、抑肝散グループでは手術前夜より手術直前のほうが低下していましたが、対照グループでははっきりした変化は見られませんでした。抑肝散 ( 7種類の生薬から作られる日本の漢方薬です。いらいら、不眠、落ち着かなさなど不安に関連する症状に使われ、手術前の不安を下げる可能性が研究されています。)
一方で、アンケートによる主観的不安は、指標によって結果が異なりました。 の不安スコアは両グループとも手術後に下がり、下がり方は抑肝散グループのほうが大きい傾向がありました。HADS ( 病気を持つ人の不安や抑うつを質問で評価する尺度です。体の症状の影響をできるだけ除いて、心の状態を測ろうとします。) では、性格的な不安の傾向を表す尺度が、抑肝散グループで手術後に下がりましたが、対照グループではほとんど変化がありませんでした。STAI ( 不安を質問で評価する尺度で、「そのときの不安」と「普段の不安の傾向」を分けて測れます。不安の特徴を詳しく見るのに役立ちます。)
手術後の痛みについては、痛みの などで比べても、グループ間の差は見つかりませんでした。今回の研究では、食欲低下、吐き気、下痢、発疹などの副作用は確認されませんでした。VAS ( 痛みなどの強さを、線の上でどのくらいかを示して評価する方法です。簡単に痛みの主観的な強さを数値化できます。)
- 方法論:
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この研究は、ランダムに2グループへ分けて比べる試験です。研究者側はどの薬が出たか分からないようにしていましたが、参加者(患者)は
か水だけかを知っていました。これは、漢方薬の味やにおいを真似した偽薬を用意するのが難しかったためです。抑肝散 ( 7種類の生薬から作られる日本の漢方薬です。いらいら、不眠、落ち着かなさなど不安に関連する症状に使われ、手術前の不安を下げる可能性が研究されています。)
対象は日本の2つの病院で、 で乳房の部分切除または全摘を受ける20〜60歳の女性91人でした。最終的に解析に使えたのは抑肝散35人、対照42人でした。全身麻酔 ( 薬で意識をなくして痛みも感じにくくし、手術ができる状態にする方法です。呼吸や循環の管理が必要になります。)
抑肝散グループは、手術前夜の就寝時と、麻酔開始の2時間前に、それぞれ抑肝散2.5gを飲みました。対照グループは水だけでした。
は3回(手術前夜、手術直前、手術翌日)測定し、不安の質問票(唾液αアミラーゼ ( 唾液に含まれる酵素で、ストレスがかかると増えやすいとされます。不安を含む心理的ストレスの客観的な目安として測定されます。) 、HADS ( 病気を持つ人の不安や抑うつを質問で評価する尺度です。体の症状の影響をできるだけ除いて、心の状態を測ろうとします。) )は手術前夜と手術翌日に行いました。痛みのSTAI ( 不安を質問で評価する尺度で、「そのときの不安」と「普段の不安の傾向」を分けて測れます。不安の特徴を詳しく見るのに役立ちます。) は手術翌日に評価しました。回復の質をみるVAS ( 痛みなどの強さを、線の上でどのくらいかを示して評価する方法です。簡単に痛みの主観的な強さを数値化できます。) も集めましたが、採点の大きなミスが見つかったため分析から外されました。QoR-15 ( 手術後の回復の良さを、気分や体の動かしやすさなども含めて質問で評価する尺度です。治療の影響を幅広く見るために使われます。)
- 結論と意義:
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乳房手術を受ける女性で、手術前に
を2回飲むと、手術直前の客観的なストレス指標(抑肝散 ( 7種類の生薬から作られる日本の漢方薬です。いらいら、不眠、落ち着かなさなど不安に関連する症状に使われ、手術前の不安を下げる可能性が研究されています。) )が下がり、主観的不安も一部の指標で改善と関係していました。しかし、この状況では手術後の痛みを減らす効果は確認できませんでした。唾液αアミラーゼ ( 唾液に含まれる酵素で、ストレスがかかると増えやすいとされます。不安を含む心理的ストレスの客観的な目安として測定されます。)
この研究の重要な点は、不安を「唾液の値」という客観的な方法と、「質問票」という主観的な方法の両方で評価したことです。また、眠くなる副作用などのせいで一般的な不安を抑える薬が使いにくい場面で、抑肝散が選択肢になりうる可能性を示しました。
ただし、 ではないこと(安心感などの影響が混ざる可能性)、唾液αアミラーゼが不安だけでなく幅広いストレスを反映すること、解析人数が予定より少なく二重盲検 ( 参加者も研究者も、どのグループか分からないようにする方法です。薬そのものの効果をより正確に調べやすくなります。) が十分でないことなどの限界があり、特に痛みに関する結論は慎重に考える必要があります。検出力 ( 本当に差があるときに、研究でその差を「差がある」と見つけられる確率のことです。人数が少ないと検出力が下がり、差を見逃しやすくなります。)
- 今後の展望:
-
今後は、参加者も研究者もどちらの薬か分からないようにする
で、偽薬も用意した大規模な研究が必要だと述べられています。二重盲検 ( 参加者も研究者も、どのグループか分からないようにする方法です。薬そのものの効果をより正確に調べやすくなります。)
また今回の手術では全体的に痛みが軽めで、差が出にくかった可能性があるため、体への負担がより大きい手術でも の痛みへの影響を調べることが提案されています。さらに、手術後も抑肝散を続けることで、不安を減らす作用を通じて抑肝散 ( 7種類の生薬から作られる日本の漢方薬です。いらいら、不眠、落ち着かなさなど不安に関連する症状に使われ、手術前の不安を下げる可能性が研究されています。) を防げるかどうかも今後の課題です。慢性術後疼痛 ( 手術のあと3か月以上続く痛みのことです。日常生活に影響しやすく、予防や早めの対策が重要です。)
仕組みについては、脳の神経伝達物質であるセロトニンやグルタミン酸に関わる働きが関係しているかもしれないため、これらが手術の不安や痛みの感じやすさとどうつながるかを調べる研究が期待されています。
- 何のために?:
-
手術 の前や後に、とても不安 になる人がいます。
不安 が強いと、心ぞうが速く動きます。
血あつも、高くなりやすいです。
そのせいで、なおりが遅 くなることもあります。
痛 みが長く続 くこともあると知られます。
手術 のあと、ぼんやりする人もいます。
不安 をへらす薬もあります。
でも、すごく眠 くなることがあります。
手術 の前後は、使いにくいこともあります。
ほかの薬でも、気もち悪さが出ることがあります。
手術 のあとの痛 みは、とてもつらいです。
痛 みが長くつづき、くせになることもあります。
不安 があると、痛 みが強くなることもあります。
というよくかんさん ( 漢方薬の名前です。ふだんは不安 に近いつらさに使われます。この研究では手術 の前にのんで、不安 やストレスがへるかを調べました) があります。漢方薬 ( 植物などから作る日本の伝統的 な薬です。体の調子をととのえるために使います。ふつうの薬とちがう考え方で使われるので、どんな時にきくのかを確 かめることが大切です)
日本で、不安 に近いつらさに使われます。
不安 や痛 みをへらすかも、と言われます。
でも、手術 で本当にきくかは不明 でした。
そこで、乳房 の手術 をする女性 で調べました。
手術 前によくかんさんを2回のみました。
不安 や痛 みがへるかを確 かめました。
- 何が分かったの?:
-
だ
液 で、ストレスの強さをはかりました。
という数を見ました。だ 液 αアミラーゼ( だ液 の中にある成分 で、ストレスが強いと上がりやすい数です。機械 ではかって、体のストレスの目安にします。気もちだけでなく体の反応 を見られる点が重要 です)
手術室 についた直後に 組はよくかんさん ( 漢方薬の名前です。ふだんは不安 に近いつらさに使われます。この研究では手術 の前にのんで、不安 やストレスがへるかを調べました) 低 めでした。
水だけの組より、低 い結果 でした。
よくかんさん組は、直前に下がっていました。
水だけの組は、大きな変化 が見えませんでした。
アンケートの不安 は、結果 が分かれました。
のHADS ( 不安 や気分の落ちこみをたずねる質問 のまとめです。答えを点数にして不安 の強さをくらべます。手術 の前後で不安 がどれだけ変 わったかを見られます) 不安 は、どちらも手術 後に下がりました。
よくかんさん組のほうが、下がりが大きめでした。
では、よくかんさん組がSTAI ( 不安 をはかる別 の質問 のまとめです。その時の不安 などを点数にします。ちがう質問 で同じことを確 かめると、結果 の信 じやすさが上がります) 手術 後に下がりました。
水だけの組は、ほとんど変 わりませんでした。
手術 後の痛 みは、2つの組で差 が出ませんでした。
今回、食よくがへるなどの は見えませんでした。副作用 ( 薬を使ったときに出る、ねらっていない困 った反応 です。食よくがへるや吐 き気などがあります。薬を安全に使えるかを考えるために大事です)
吐 き気や下り気、はっしんも見つかりませんでした。
- どうやったの?:
-
人を、くじびきのように2組に分けました。
研究の人は、どちらか分からないようにしました。
でも、さんかした人は、どちらか分かりました。
漢方の味をまねるにせものが作れなかったからです。
日本の病院2つで行いました。
20〜60さいの女性 が、手術 を受けました。
で、全身ますい ( 手術 中に眠 ったような状態 にして、痛 みや動きを止める方法 です。体への負担 や手術 後の感じ方に関係 するので、研究では条件 として重要 です) 乳房 の手術 をしました。
さいしゅう的 に、 35人を調べました。よくかんさん ( 漢方薬の名前です。ふだんは不安 に近いつらさに使われます。この研究では手術 の前にのんで、不安 やストレスがへるかを調べました)
水だけの組は、42人を調べました。
よくかんさん組は、ねる前にのみました。
手術 の2時間前にも、もう1回のみました。
1回のりょうは、2.5gでした。
水だけの組は、水だけをのみました。
だ液 の数は、3回はかりました。
手術 の前夜、直前、つぎの日です。
不安 のアンケートは、前夜とつぎの日にしました。
痛 みは、つぎの日にたずねました。
べつの回復 テストは、ミスがあり外しました。
- 研究のまとめ:
-
手術 前に を2回のむとどうなるか。よくかんさん ( 漢方薬の名前です。ふだんは不安 に近いつらさに使われます。この研究では手術 の前にのんで、不安 やストレスがへるかを調べました)
手術 直前のストレスの数は、下がりました。
自分で感じる不安 も、一部で良 くなりました。
でも、手術 後の痛 みはへりませんでした。
この研究は、2つの見方で不安 を見ました。
だ液 の数と、アンケートの両方です。
眠 くなる薬が使いにくい時のヒントになりました。
よくかんさんが、えらべるかもしれません。
ただし、気をつける点もあります。
さんかした人が、どちらか分かっていました。
それで、安心した気もちが入るかもしれません。
だ液 の数は、不安 だけでなくストレス全体かもです。
人数も予定より少なく、力が足りないかもです。
とくに、痛 みの結 ろんは慎重 に見ます。
- これからどうする?:
-
つぎは、だれもどちらか分からない研究が
必要 です。
にせものの薬も用意して、大人数で調べます。
今回は、手術 の痛 みが全体に軽めでした。
そのため、差 が出にくかったかもしれません。
もっと大きな手術 でも調べる案 があります。
手術 後も、のみつづける案 もあります。
それで、長びく痛 みをふせげるかを見ます。
なぜきくのか、しくみも調べます。
脳 の中のはたらきが関係 するかもしれません。
やセロトニン ( 脳 や体で使われる物質 で、気分や不安 に関係 します。薬がなぜきくのかを考える手がかりになります) がかかわるかもです。グルタミン 酸 ( 脳 の神経 が情報 をやりとりするときに使う物質 の一つです。痛 みや興奮 と関係 するため、不安 や痛 みとどうつながるかを調べるのに重要 です)
不安 や痛 みと、どうつながるかを調べます。
- 著者名:
- 田中 萌生
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/0002000843
