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《論文》クラウド・ICT活用で学校を跨いだ英語教師の学びの場を提供する実践的研究 : 各学校におけるICT活用の課題や研修ニーズの把握調査より

AI解説:
近年、初等・中等教育においてデジタル・トランスフォーメーション(DX)の進展が見られる。特にGIGAスクール構想により、ICTの導入が進み、1人1台の端末環境が整いつつある。しかし、環境整備の不備や教員のスキル不足、ICT機器の操作に対する不安などが課題として残っている。また、校内研修の衰退が見られ、教師の自主的な研修が求められる中で、クラウド型研修の重要性が増している。本研究の目的は、学校現場でのICT活用に関する課題や研修ニーズを明らかにし、各学校の校内研修の充実につなげることである。
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著者名:
阿部 雅也
掲載誌名:
創生ジャーナルHuman and Society
巻:
6
ページ:
80 - 88
発行日:
2023-03
著者による要約:
社会でDX化が進む中、GIGAスクール構想が示され、各学校でも一人1台端末が整備されつつある。だが、環境整備の不備や地域・個人格差に関する懸念など、課題も多く見られる。筆者らが中心となって2021年度より運営している英語教員研修では、クラウド上で実践を共有する取り組みを進めている。そこで本研究ではICT活用に関する課題や研修ニーズを明らかにするため、小中高の研修参加教員対象の調査を行った。その結果、授業内での児童生徒の端末活用はあまり進んでおらず、校種間で差が見られ、特に高校でのICT整備環境への不満や実践に対する不安感が認められた。小学校と中学校では教科書の扱い方や活動の工夫などの具体事例を扱う研修、中学校と高校では観点別評価やICT活用方法に関する研修のニーズが高い。ICT機器を有効活用して授業実践を充実していくためには、環境整備に関する支援を行いながらICT活用方法に関する研修によって、教師の持つ不安や格差を解消していく必要がある。
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