論文詳細

医歯学系 大学院医歯学総合研究科(医) #学位論文

HBxとYAPの発現はHBV関連肝細胞癌の発生と進行を促進する

AI解説:
肝細胞癌(hepatocellular carcinoma: HCC)は原発性肝癌の大部分を占め、HBV関連HCCは全体の約10%〜20%を占める。臨床的に、HBV関連HCCはHCV関連HCCと比べて、より若年での発症、より大きな腫瘍、そして生存率不良を特徴とすることが多い。これらの特徴は、慢性炎症、HBV-DNAの組み込み、ならびに宿主のがん化シグナルを調節するウイルスタンパク質と関連づけられてきた。重要なウイルス因子としてhepatitis B virus X(HBx)があり、複数の経路(例:Wnt-β-catenin、JAK/STAT、RAS、Hippo signaling)に影響する。Hippo signalingにおいては、Yes-associated protein(YAP)が転写共活性化因子として機能し、核内で活性化すると増殖を促進し、アポトーシスを抑制する。先行する実験研究では、HBxがYAP発現と核内集積を増加させ、肝発癌を促進しうることが示唆されていた。しかし、ヒトHCCにおける腫瘍組織と腫瘍周囲(peritumor)組織でのHBxおよびYAPの発現パターン、ならびに臨床病理学的特徴や予後との関係は、体系的には評価されていなかった。本研究は、切除されたヒトHCC組織におけるHBxとYAPタンパク質発現を定量し、HBV関連HCCを他の病因と比較し、腫瘍サイズ、血清α-fetoprotein(AFP)、組織学的所見、無増悪生存期間(PFS)との関連を評価することを目的とした。さらに、HBxおよび/またはYAPを過剰発現させたhepatoma細胞におけるトランスクリプトーム解析でこれを補完した。
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著者名:
小田 知友美
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