論文詳細
医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
2-パルミトイルグリセロールはヒト胎児由来アストロサイトにてγ-アミノ酪酸の産生を促進する
- AI解説:
- 母乳育児は乳児の健康と発達に有益であることが知られており、これらの効果はしばしばヒト母乳に含まれる特定成分に由来すると考えられている。そうした成分の一つに、1,3-dioleoyl-2-palmitoylglycerol(OPO)がある。OPOは母乳に多いtriacylglycerolで、sn-2位のpalmitic acidの吸収を、2-palmitoyl glycerol(2-PG)として促進する。2-PGは脳内で主要なmonoacylglycerol種である一方、中枢神経系における機能は十分に解明されていない。著者らが脳発達に注目したのは、gamma aminobutyric acid(GABA)が発達過程に関与する重要な神経伝達物質であり、未成熟な脳ではGABAが神経細胞だけでなくastrocytesでも産生されうるためである。astrocytesは神経伝達物質の循環や発達制御に関わることから、本研究は、2-PGがastrocytesに直接作用し、乳児の脳発達を支える可能性のある変化を引き起こすという仮説を検証することを目的とした。具体的には、2-PGがglutamate/GABA-glutamine cycleに関連する遺伝子・タンパク質発現を変化させ、正常ヒト胎児由来astrocytesにおけるGABA合成を促進するかを、palmitic acid(PA)および3-palmitoyl glycerol(3-PG)との比較を行いながら調べた。
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医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
2-パルミトイルグリセロールはヒト胎児由来アストロサイトにてγ-アミノ酪酸の産生を促進する
AI解説
- 背景と目的:
-
母乳育児は乳児の健康と発達に有益であることが知られており、これらの効果はしばしばヒト母乳に含まれる特定成分に由来すると考えられている。そうした成分の一つに、1,3-dioleoyl-2-palmitoylglycerol(OPO)がある。OPOは母乳に多いtriacylglycerolで、sn-2位のpalmitic acidの吸収を、2-palmitoyl glycerol(2-PG)として促進する。2-PGは脳内で主要なmonoacylglycerol種である一方、中枢神経系における機能は十分に解明されていない。著者らが脳発達に注目したのは、gamma aminobutyric acid(GABA)が発達過程に関与する重要な神経伝達物質であり、未成熟な脳ではGABAが神経細胞だけでなくastrocytesでも産生されうるためである。astrocytesは神経伝達物質の循環や発達制御に関わることから、本研究は、2-PGがastrocytesに直接作用し、乳児の脳発達を支える可能性のある変化を引き起こすという仮説を検証することを目的とした。具体的には、2-PGがglutamate/GABA-glutamine cycleに関連する遺伝子・タンパク質発現を変化させ、正常ヒト胎児由来astrocytesにおけるGABA合成を促進するかを、palmitic acid(PA)および3-palmitoyl glycerol(3-PG)との比較を行いながら調べた。
- 主要な発見:
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正常ヒト胎児由来astrocytesを2-PGに曝露すると、シナプスシグナル伝達経路に関連する遺伝子の発現が変化し、KEGGのglutamatergic(hsa04724)およびGABAergic synapse(hsa04727)遺伝子群の一部が含まれていた。glutamate/GABA-glutamine cycleに焦点を当てた追跡解析では、2-PGがGABA合成に関わる仕組みを上方制御することが示された。定量PCRでは、PA、2-PG、3-PGのいずれも、対照に比べてGAD1、SLC6A1、SLC6A12のmRNAを有意に増加させた(P < 0.05)。一方で、monoacylglycerols(2-PGと3-PG)は、PAでは見られなかったSLC1A2、GAD2、SLC32A1、SLC6A11、SLC6A13のmRNAの有意な増加を示した(対照比、P < 0.05)。さらに、2-PGはPAと比べてGAD2および複数のGABA transporter mRNAを有意に増加させた(P < 0.05)が、SLC1A3とABATのmRNAには影響がなかった。タンパク質レベルでは、immunocytochemistryにより、標的としたタンパク質はいずれの条件でも検出されたが、差が見られたのはGAD65/GAD67の染色強度のみであった。GAD65/GAD67の染色強度は、2-PGと3-PGで対照より高く、また2-PGはPAより高かった。Western blottingでも、対照と比べて2-PG処理細胞でGAD65/GAD67タンパク質が有意に増加することが示され(P < 0.05)、この結果を支持した。機能面では、上清(supernatant)中の細胞外GABAは、対照と2-PGの直接比較では有意な増加を示さなかったが、用量反応実験では2-PG濃度の上昇に伴ってGABAが増加し、140 lmoL·L⁻1でプラトーに達した後に減少した。対照と比べて120、140、150 lmoL·L⁻1で有意な増加が見られた一方、180 lmoL·L⁻1では細胞生存率の低下とともに対照レベルに戻った。
- 方法論:
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本研究では、正常ヒト胎児由来astrocytes(NHA;ドナー由来の2ロット)を規定条件下で培養し、低グルコースDMEM中で調製したBSA結合(BSA-conjugated)のPA、2-PG、または3-PGに曝露した。トランスクリプトーム解析では、細胞を100 lmol·L⁻1の2-PGで3日間処理し(培地は毎日交換)、その他のアッセイでは、120 lmol·L⁻1のfatty acid/monoacylglycerolで2日間処理した。曝露期間と濃度の違いは、ロット差に対する調整として説明された。細胞形態は明視野顕微鏡で評価し、増殖/生存性は比色法のCellTiter 96アッセイ(490 nmの吸光度)で測定した。トランスクリプトーム解析にはClariom™ S human arraysを用い、各群3サンプルのRNAをプールして、対照および2-PGの代表サンプルを各1つ作成し、Affymetrix TAC softwareでfold changeを算出した。標的遺伝子の検証には10遺伝子(SLC1A2、SLC1A3、GAD1、GAD2、GABA transporter遺伝子、ABATなど)についてqPCRを行い、GAPDHで正規化し、one-way ANOVAとTukey–Kramer検定で解析した(P < 0.05)。タンパク質レベルの評価は、共焦点イメージングを伴うimmunocytochemistryと、定義したROIからのImageJによる蛍光定量、およびGAD65/GAD67のwestern blotting(GAPDHで正規化、one-way ANOVAとTukey–Kramer)で行った。細胞外GABAは培養上清中でELISAにより定量し(標準曲線25–2500 ng·mL⁻1)、対照と2-PGの比較にはStudent’s t-testを用い、用量依存性は複数の2-PG濃度で検討した。
- 結論と意義:
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著者らは、2-PGがヒト胎児由来astrocytesに直接作用し、GABA合成に関わる能力を高めると結論づけている。その根拠として、2-PG曝露後にmRNAレベルでGAD1とGAD2が一貫して上方制御されたこと、ならびにGAD65/GAD67タンパク質が増加したことが挙げられる。astrocytesにおけるGAD1発現は発達期に一過性に見られ、GABAニューロンの成熟に伴って減少するとされるため、著者らは、今回観察された効果は成熟脳よりも発達中の脳により関連が高い可能性があると論じている。さらに、SLC1A2(EAAT2)の転写レベルの上方制御は、glutamate取り込みの増加や、astrocyteの成熟と整合する可能性があると解釈し、複数のGABA transporter転写産物(SLC6A1、SLC6A11、SLC6A12、SLC6A13)の誘導は、細胞外GABAを調節する能力の増強を示す可能性があるとしている。重要な点として、対照と2-PGの単純比較では細胞外GABAが有意に増加しなかったことを指摘し、transporter発現の増加が、測定可能な細胞外への蓄積を抑えることに寄与した可能性を提案しているが、transporterタンパク質の変化は確認されていない。本研究は、母乳由来脂質が乳児の脳発達に影響しうる仕組みについての手がかりになり得ると位置づけつつ、マイクロアレイのプールサンプリング、特定遺伝子でのマイクロアレイとqPCRの不一致、GAD以外のタンパク質検証が不十分であること、そしてin vitro系であることなどの限界も強調している。
- 今後の展望:
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論文は、2-PGのようなmonoacylglycerolsや遊離fatty acidsが脳内で果たす役割を明らかにするため、さらなる研究が必要であると明確に述べている。著者らは、今回のin vitroのastrocyteモデルを超えた検証の必要性を強調し、複数の脳細胞種の協調・相互作用や、より広い組織環境の影響が本系では捉えられていない点を指摘している。in vivo実験や追加モデルにより、2-PGが神経新生(neurogenesis)や他の神経発達過程に影響するかを、遺伝子/タンパク質発現変化にとどまらず発達上のアウトカムまで含めて検証することを提案している。3-PGがmRNAレベルでは2-PGと類似した効果を示した一方、PAの効果はより限定的だったことから、今後はさまざまなmonoacylglycerolsと遊離fatty acidsを体系的に比較し、脂質構造と初期の神経発達における機能的帰結の関係を明らかにすべきだとも主張している。最後に、検証すべき特定の概念的前進として、2-PGは2-AGを増強することで生じる「entourage effect」を介するのではなく、それ自体の直接作用によってGABA合成を促進する可能性があるという点を挙げ、これは新規の観察であり追加の確認が必要だとしている。
- 背景と目的:
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母乳で育てることは、赤ちゃんの健康や成長に良いと知られています。その理由の一つは、母乳に含まれる特別な成分にあると考えられています。
その成分の一つが という脂質で、体の中で分解されるとOPO ( 母乳に多い脂質の一種で、体に吸収されやすい形で脂肪酸を届けるのに関わります。分解されると2-PGができやすくなる点が研究の出発点です。) という物質ができやすくなります。2-PGは脳の中にも多い脂質ですが、脳でどんな働きをしているのかは、まだよくわかっていません。2-PG ( OPOなどから生じる脂質で、2-パルミトイルグリセロールのことです。アストロサイトに直接作用してGABA合成に関わる遺伝子やタンパク質を増やす可能性が示されました。)
研究者は、脳の発達に大切な というGABA ( 脳で重要な神経伝達物質の一つです。発達中の脳では神経回路づくりにも関わるため、量の調整が重要です。) に注目しました。普通は神経細胞がGABAを作りますが、発達途中の脳では神経伝達物質 ( 神経細胞どうしが情報をやり取りするための化学物質です。脳の発達や働きに強く関係します。) という細胞もGABAを作ることがあります。アストロサイトは神経伝達物質の調整などに関わるため、2-PGがアストロサイトに直接働いて、赤ちゃんの脳発達を助けるような変化を起こすのではないかと考えました。アストロサイト ( 脳にある細胞で、神経細胞を支えたり、神経伝達物質の調整をしたりします。発達中にはGABAを作ることもあります。)
そこで、2-PGがGABAを作る仕組みに関わる遺伝子やタンパク質の量を変え、本当にGABA合成を進めるのかを、PAや と比べながら調べました。3-PG ( 3-パルミトイルグリセロールのことです。2-PGと形が少し違い、作用の違いを比べるために使われました。)
- 主要な発見:
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をヒト胎児由来の2-PG ( OPOなどから生じる脂質で、2-パルミトイルグリセロールのことです。アストロサイトに直接作用してGABA合成に関わる遺伝子やタンパク質を増やす可能性が示されました。) に与えると、神経の情報伝達に関わる遺伝子の動き方が変化しました。特に、アストロサイト ( 脳にある細胞で、神経細胞を支えたり、神経伝達物質の調整をしたりします。発達中にはGABAを作ることもあります。) やグルタミン酸 ( 脳でよく使われる神経伝達物質です。GABAの材料にもなり、アストロサイトによる回収が神経のバランスに重要です。) に関係する遺伝子の一部が変化していました。GABA ( 脳で重要な神経伝達物質の一つです。発達中の脳では神経回路づくりにも関わるため、量の調整が重要です。)
詳しく調べると、2-PGはGABAを作るために重要なGAD1やGAD2などの遺伝子の働きを高めました。PA・2-PG・ はいずれも一部の遺伝子を増やしましたが、2-PGと3-PG(どちらも3-PG ( 3-パルミトイルグリセロールのことです。2-PGと形が少し違い、作用の違いを比べるために使われました。) )は、PAでは増えなかった複数の遺伝子も増やしました。さらに2-PGは、PAよりもGAD2やいくつかのGABAトランスポーター遺伝子をより強く増やしました。モノアシルグリセロール ( グリセロールに脂肪酸が1本だけついた脂質です。2-PGや3-PGがこれに当たり、脂肪酸単体とは違う働きをする可能性があります。)
タンパク質の量を見ると、GAD65とGAD67(GABA合成に関わるタンパク質)が、2-PGで特に増えていることが確認されました。
また細胞の外に出てくるGABA量は、2-PGの量を増やすとある範囲では増えましたが、濃すぎる条件では細胞が弱ってしまい、GABAも増えなくなりました。
- 方法論:
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ヒト胎児由来の
を培養し、PA・アストロサイト ( 脳にある細胞で、神経細胞を支えたり、神経伝達物質の調整をしたりします。発達中にはGABAを作ることもあります。) ・2-PG ( OPOなどから生じる脂質で、2-パルミトイルグリセロールのことです。アストロサイトに直接作用してGABA合成に関わる遺伝子やタンパク質を増やす可能性が示されました。) を加えて細胞に作用させました。3-PG ( 3-パルミトイルグリセロールのことです。2-PGと形が少し違い、作用の違いを比べるために使われました。)
遺伝子の変化はマイクロアレイ解析や で調べ、タンパク質の変化はqPCR ( 特定のmRNA量を正確に測る方法です。遺伝子発現の増減を確かめるために使われます。) や免疫染色 ( 特定のタンパク質にくっつく抗体を使って、細胞の中のタンパク質を光らせて見る方法です。どこにどれくらいあるかの目安になります。) で確認しました。ウエスタンブロット ( タンパク質の量を測って比較する実験法です。免疫染色より「量の差」を確かめるのに向いています。)
さらに、培養液中の 量をGABA ( 脳で重要な神経伝達物質の一つです。発達中の脳では神経回路づくりにも関わるため、量の調整が重要です。) で測定し、2-PGの濃度を変えたときにGABAがどう変わるかも調べました。細胞が元気に生きているかは、別の検査で確認しました。ELISA ( 液体中の物質の量を測る検査法です。この研究では培養液中のGABA量を測るのに使われました。)
- 結論と意義:
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は2-PG ( OPOなどから生じる脂質で、2-パルミトイルグリセロールのことです。アストロサイトに直接作用してGABA合成に関わる遺伝子やタンパク質を増やす可能性が示されました。) に直接働きかけ、アストロサイト ( 脳にある細胞で、神経細胞を支えたり、神経伝達物質の調整をしたりします。発達中にはGABAを作ることもあります。) を作る力を高める可能性があると結論づけられました。特に、GABA合成に必要なGAD1とGAD2の遺伝子が増え、GAD65とGAD67のタンパク質も増えたことが根拠です。GABA ( 脳で重要な神経伝達物質の一つです。発達中の脳では神経回路づくりにも関わるため、量の調整が重要です。)
ただし、細胞外のGABAがはっきり増えなかった条件もあり、その理由として、GABAを取り込むトランスポーターが増えたため、外にたまりにくかった可能性が考えられています(ただしトランスポーターのタンパク質増加は十分確認できていません)。
この研究は、母乳由来の脂質が赤ちゃんの脳発達に関わる仕組みを考える手がかりになりますが、細胞だけを使った実験であることなどの限界もあります。
- 今後の展望:
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のような脂質が、実際の脳の中でどんな役割を持つのかを確かめる追加研究が必要です。特に、脳の中では複数の細胞が関わり合うため、今回のような培養細胞だけの実験ではわからない点があります。2-PG ( OPOなどから生じる脂質で、2-パルミトイルグリセロールのことです。アストロサイトに直接作用してGABA合成に関わる遺伝子やタンパク質を増やす可能性が示されました。)
動物などを用いた 実験で、2-PGがin vivo ( 動物など、生きた体の中で調べる実験のことです。実際の脳環境で起きる影響を確かめるのに重要です。) など脳の発達そのものに影響するかを、遺伝子やタンパク質の変化だけでなく発達の結果として確認することが提案されています。神経新生 ( 新しい神経細胞が作られる過程です。発達への影響を確かめるための重要な観点です。)
また、2-PGと似た脂質( など)やPAなどを体系的に比べて、「脂質の形の違い」が脳発達にどう関係するかを調べることも重要だとされています。さらに、2-PGは別の物質を助ける間接効果ではなく、自分自身の直接作用で3-PG ( 3-パルミトイルグリセロールのことです。2-PGと形が少し違い、作用の違いを比べるために使われました。) 合成を促す可能性があり、これも追加の確認が必要です。GABA ( 脳で重要な神経伝達物質の一つです。発達中の脳では神経回路づくりにも関わるため、量の調整が重要です。)
- 何のために?:
-
は、赤ちゃんにいいといわれます。母乳 ( お母さんの体の中で作られて、赤ちゃんが飲むミルクのことです:赤ちゃんに必要 な栄養 が入っていて、成長 を助けるので大事です)
それは、母乳 に特別 な油があるからです。
その油の一つに、 があります。OPO ( 母乳 にふくまれる油の成分 の名前です:体の中で別 の形に変 わりやすいと考えられていて、母乳 の働 きを調べるうえで重要 です)
OPOは体で分かれて、 になりやすいです。2-PG ( OPOが体の中で分かれてできやすい油の成分 の名前です:脳 にも多い油の仲間 で、脳 での働 きを調べるために重要 です)
2-PGは、脳 にも多い油の仲間 です。
でも、脳 で何をするかはまだ です。不明 ( まだわかっていないことを表す言葉です:研究でこれから調べる必要 がある点を示 します)
研究の人は、 に注目しました。GABA ( 脳 の中で情報 を伝 える合図を助ける物質 です:脳 のはたらきのバランスに関 わるので大事です)
GABAは、脳 の合図を助ける物質 です。
ふつうは、 の神経 ( 脳 の中で情報 をやりとりするしくみや細胞 のことです:考えたり動いたりするための土台になります) 細胞 がGABAを作ります。
でも子どもの脳 では、別 の細胞 も作ります。
その細胞 を、 といいます。アストロサイト ( 脳 にある細胞 の一種 で、神経 の働 きを助ける役目があります:子どもの脳 ではGABAを作ることもあるため重要 です)
2-PGがアストロサイトに働 くと考えました。
そして、GABA作りを助けるか調べました。
ほかの油、 やPA ( 研究で比 べた別 の油の成分 の名前です:2-PGとくらべて働 きの違 いを知るために使います) とも3-PG ( 研究で比 べた別 の油の成分 の名前です:2-PGに近い動きをするかを確 かめるために重要 です) 比 べました。
- 何が分かったの?:
-
を2-PG ( OPOが体の中で分かれてできやすい油の成分 の名前です:脳 にも多い油の仲間 で、脳 での働 きを調べるために重要 です) にあげました。アストロサイト ( 脳 にある細胞 の一種 で、神経 の働 きを助ける役目があります:子どもの脳 ではGABAを作ることもあるため重要 です)
すると、 のはたらきが遺伝子 ( 体の設計図 のような情報 で、細胞 が何を作るかを決めます:遺伝子 のはたらきが変 わると、細胞 の動きも変 わるので大事です) 変 わりました。
とくに、 にGABA ( 脳 の中で情報 を伝 える合図を助ける物質 です:脳 のはたらきのバランスに関 わるので大事です) 関 わるものが動きました。
2-PGは、GABAを作る合図を強めました。
やGAD1 ( GABAを作るのに関 わる遺伝子 の名前です:増 えるとGABA作りが強まる手がかりになります) というGAD2 ( GABAを作るのに関 わる遺伝子 の名前です:GAD1といっしょにGABA作りの変化 を見るのに大事です) 遺伝子 が増 えました。
も少しPA ( 研究で比 べた別 の油の成分 の名前です:2-PGとくらべて働 きの違 いを知るために使います) 増 やしましたが、2-PGが強めでした。
も、2-PGに近い動きをしました。3-PG ( 研究で比 べた別 の油の成分 の名前です:2-PGに近い動きをするかを確 かめるために重要 です)
次に、 のたんぱく 質 ( 体や細胞 の材料 になったり、はたらきを行ったりする物質 です:遺伝子 の情報 から作られて、実際 の働 きをになうので重要 です) 量 も見ました。
とGAD65 ( GABAを作るのに関 わるたんぱく質 の名前です:量 が増 えるとGABA作りが強まる可能性 がわかります) が、2-PGでよくGAD67 ( GABAを作るのに関 わるたんぱく質 の名前です:GAD65とあわせてGABA作りの強さを判断 するために重要 です) 増 えました。
これらは、GABA作りに大切です。
外に出るGABAも調べました。
2-PGが少し多いと、GABAも増 えました。
でも多すぎると、細胞 が弱ってしまいました。
そのときは、GABAも増 えませんでした。
- どうやったの?:
-
人の赤ちゃんの
を育てました。アストロサイト ( 脳 にある細胞 の一種 で、神経 の働 きを助ける役目があります:子どもの脳 ではGABAを作ることもあるため重要 です)
そこに、 やPA ( 研究で比 べた別 の油の成分 の名前です:2-PGとくらべて働 きの違 いを知るために使います) や2-PG ( OPOが体の中で分かれてできやすい油の成分 の名前です:脳 にも多い油の仲間 で、脳 での働 きを調べるために重要 です) を入れました。3-PG ( 研究で比 べた別 の油の成分 の名前です:2-PGに近い動きをするかを確 かめるために重要 です)
の遺伝子 ( 体の設計図 のような情報 で、細胞 が何を作るかを決めます:遺伝子 のはたらきが変 わると、細胞 の動きも変 わるので大事です) 変化 を、特別 な方法 で調べました。
のたんぱく 質 ( 体や細胞 の材料 になったり、はたらきを行ったりする物質 です:遺伝子 の情報 から作られて、実際 の働 きをになうので重要 です) 変化 も、別 の方法 で見ました。
水の中の のGABA ( 脳 の中で情報 を伝 える合図を助ける物質 です:脳 のはたらきのバランスに関 わるので大事です) 量 も、はかりました。
細胞 が元気かどうかも、別 に確 かめました。
- 研究のまとめ:
-
は、2-PG ( OPOが体の中で分かれてできやすい油の成分 の名前です:脳 にも多い油の仲間 で、脳 での働 きを調べるために重要 です) 細胞 に直接 はたらきそうです。
そして、 を作る力を強めそうです。GABA ( 脳 の中で情報 を伝 える合図を助ける物質 です:脳 のはたらきのバランスに関 わるので大事です)
その理由は、 とGAD1 ( GABAを作るのに関 わる遺伝子 の名前です:増 えるとGABA作りが強まる手がかりになります) がGAD2 ( GABAを作るのに関 わる遺伝子 の名前です:GAD1といっしょにGABA作りの変化 を見るのに大事です) 増 えたからです。
とGAD65 ( GABAを作るのに関 わるたんぱく質 の名前です:量 が増 えるとGABA作りが強まる可能性 がわかります) もGAD67 ( GABAを作るのに関 わるたんぱく質 の名前です:GAD65とあわせてGABA作りの強さを判断 するために重要 です) 増 えたからです。
でも、GABAが外で増 えないときもありました。
細胞 がGABAを取りこむ仕組みが増 えたかもです。
だから外に、たまりにくい があります。可能性 ( そうなるかもしれないという見通しのことです:はっきり言えない段階 の結論 を正しく伝 えるために大事です)
ただし、その仕組みの確認 はまだ十分ではありません。
この研究は、 の油と母乳 ( お母さんの体の中で作られて、赤ちゃんが飲むミルクのことです:赤ちゃんに必要 な栄養 が入っていて、成長 を助けるので大事です) 脳 の関係 の手がかりです。
でも、細胞 だけの実験 という もあります。弱点 ( 研究の限界 や足りない点のことです:結果 をうのみにせず、次に何が必要 か考えるために重要 です)
- これからどうする?:
-
本物の
脳 の中でも確 かめる必要 があります。
脳 では、いろいろな細胞 が助け合うからです。
だから、皿の上の実験 だけでは足りません。
で、動物の 実験 ( 人ではなく動物で確 かめる実験 です:本物の体の中で起きることに近い形で調べられるので重要 です) の2-PG ( OPOが体の中で分かれてできやすい油の成分 の名前です:脳 にも多い油の仲間 で、脳 での働 きを調べるために重要 です) 働 きを調べます。
脳 が育つ結果 まで、しっかり見ます。
や遺伝子 ( 体の設計図 のような情報 で、細胞 が何を作るかを決めます:遺伝子 のはたらきが変 わると、細胞 の動きも変 わるので大事です) だけではなく見ます。たんぱく 質 ( 体や細胞 の材料 になったり、はたらきを行ったりする物質 です:遺伝子 の情報 から作られて、実際 の働 きをになうので重要 です)
2-PGと 、3-PG ( 研究で比 べた別 の油の成分 の名前です:2-PGに近い動きをするかを確 かめるために重要 です) もまとめてPA ( 研究で比 べた別 の油の成分 の名前です:2-PGとくらべて働 きの違 いを知るために使います) 比 べます。
油の形のちがいが大事かもしれないからです。
2-PGが本当に直接 はたらくかも調べます。
- 著者名:
- 壷井 美里
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/0002001389
