論文詳細
医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
家族性大腸腺腫症における胃腫瘍の内視鏡的特徴と内視鏡治療についての検討
- AI解説:
- 家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis: FAP)は、adenomatous polyposis coli(APC)遺伝子の病的バリアントによって生じる、常染色体優性遺伝の腫瘍性症候群である。予防的大腸切除により大腸がん死亡は減少するものの、胃腺腫(gastric adenoma: GAD)や胃がん(gastric cancer: GC)などの胃腫瘍(gastric neoplasms: GNs)を含む、大腸以外の消化管腫瘍のリスクは残る。日本を含むアジアでは、FAPにおけるGCリスクの上昇が報告されているが、Helicobacter pylori感染以外のGNsの臨床的リスク因子は十分に確立していない。食道胃十二指腸内視鏡(esophagogastroduodenoscopy: EGD)によるサーベイランスでは、著者らは「背景粘膜」の評価を重視している。具体的には、胃底腺ポリープ(fundic gland polyps: FGPs)—とくに広範な胃底腺ポリポーシス(extensive fundic gland polyposis: FGPsis)—、carpeting、polypoid mounds、萎縮性胃炎といった所見が、GNの発生や発見のしやすさに関係しうるためである。しかし、背景粘膜、特にFGPsisとの関連でGNの肉眼的特徴が十分に検討されておらず、内視鏡的な表現型が家系内で共有されるかどうかも不明である。そこで本研究は、(i) FGPsisに焦点を当ててGNsの臨床像および内視鏡所見を明らかにすること、(ii) 同一家系内の構成員間で内視鏡所見を比較すること、(iii) FAPにおけるGNsに対する内視鏡治療(ESD/EMR)の転帰を評価することを目的とした。
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医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
家族性大腸腺腫症における胃腫瘍の内視鏡的特徴と内視鏡治療についての検討
AI解説
- 背景と目的:
-
家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis: FAP)は、adenomatous polyposis coli(APC)遺伝子の病的バリアントによって生じる、常染色体優性遺伝の腫瘍性症候群である。予防的大腸切除により大腸がん死亡は減少するものの、胃腺腫(gastric adenoma: GAD)や胃がん(gastric cancer: GC)などの胃腫瘍(gastric neoplasms: GNs)を含む、大腸以外の消化管腫瘍のリスクは残る。日本を含むアジアでは、FAPにおけるGCリスクの上昇が報告されているが、Helicobacter pylori感染以外のGNsの臨床的リスク因子は十分に確立していない。食道胃十二指腸内視鏡(esophagogastroduodenoscopy: EGD)によるサーベイランスでは、著者らは「背景粘膜」の評価を重視している。具体的には、胃底腺ポリープ(fundic gland polyps: FGPs)—とくに広範な胃底腺ポリポーシス(extensive fundic gland polyposis: FGPsis)—、carpeting、polypoid mounds、萎縮性胃炎といった所見が、GNの発生や発見のしやすさに関係しうるためである。しかし、背景粘膜、特にFGPsisとの関連でGNの肉眼的特徴が十分に検討されておらず、内視鏡的な表現型が家系内で共有されるかどうかも不明である。そこで本研究は、(i) FGPsisに焦点を当ててGNsの臨床像および内視鏡所見を明らかにすること、(ii) 同一家系内の構成員間で内視鏡所見を比較すること、(iii) FAPにおけるGNsに対する内視鏡治療(ESD/EMR)の転帰を評価することを目的とした。
- 主要な発見:
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EGDでフォローされたFAP患者35人のうち、追跡期間中に21人(60%)がGNsを発症した。GNあり群となし群の間で、患者レベルの特徴や背景粘膜所見(萎縮性胃炎、FGPsis、carpeting、polypoid mounds、胃酸分泌抑制薬、その他の消化管悪性腫瘍を含む)に有意差はなかった。検出されたGNsは合計38病変(腺がん33、腺腫5)で、FGPsisありの患者(12人)とFGPsisなしの患者(9人)の双方に分布していた。GNの形態と部位はFGPsisと強く関連していた。結節型(nodule-type)の病変はFGPsisありで多く(52.2% vs. 0.0%、P=0.002)、一方で陥凹型(depressed-type)の病変はFGPsisなしで優勢だった(73.3% vs. 13.0%、P<0.001)。病変部位も異なり、FGPsisありでは上部体部(upper body)に多く(69.6% vs. 13.3%、P=0.002)、FGPsisなしでは下部体部(lower body)に多かった(73.3% vs. 21.7%、P=0.005)。わずかに隆起した病変(slightly elevated lesions)は両群で認められ、著者らは、こうした病変がFGPsis内に生じる場合に発見が難しくなる点を指摘している。「見落とし(missed)」と判断されたGNsが2病変あり、いずれもFGPsisなし群で、病型はいずれもslightly elevated typeだった。家系解析(9人、4家系)では、背景粘膜とGNのパターンは家族内でも変動していた。とくに、これらの家系では萎縮性胃炎とFGPsisが相互排他的にみられ、ある家系では母と娘で粘膜所見とGNの特徴が異なっていた。治療では、38病変中32病変が内視鏡的切除(ESD n=24、EMR n=8)を受け、いずれも粘膜内(intramucosal)で、リンパ管・血管侵襲なし、垂直断端陽性なしだった。ESDはEMRよりも一括切除(en bloc resection)率が高く(100.0% vs. 62.5%、P=0.014)、側方断端陰性率も高かった(91.7% vs. 50.0%、P=0.036)が、手技時間は長かった(110.0 vs. 24.0分、P=0.038)。合併症率は同等だった(12.5% vs. 12.5%)。EMRが不完全になりうる臨床的リスクとして、分割EMR後に側方断端陽性となったGCが急速に進行して肝転移を来し、EMRから18か月後に死亡した1例が示された。
- 方法論:
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本研究は、1994年8月から2021年9月の間に新潟大学医歯学総合病院で少なくとも1回EGDを受けたFAP患者35人を対象とする、後ろ向き単施設観察研究である。FAPの診断は既存の基準(大腸ポリープが100個超、または家族歴陽性でポリープ数が100個未満)に従った。研究者は患者背景(性別、年齢、家族歴、追跡期間=初回EGDから最終EGDまで、胃酸分泌抑制薬の使用、その他の消化管悪性腫瘍)を抽出し、GNの有無およびFGPsisの有無で群分けして比較した。サーベイランスは、GNなしでは年1回のEGD、GN治療後は6か月ごとのEGDと記載された。評価した背景粘膜所見は、FGPsis(FGPsが100個超)、carpeting(胃底部/近位体部がポリープで覆われ正常粘膜が見えない状態)、polypoid mound(carpeting内の2 cm超の病変/集簇)、Kimura–Takemoto分類による萎縮性胃炎である。萎縮性胃炎は、正式な検査を受けた患者が少なかったため、H. pylori感染状況の代替指標(surrogate)として扱った。GNs(GCおよびGAD)は、日本の胃癌取扱い規約に基づき病理組織学的に定義し、WHO分類への対応関係(cross-walk)も著者らが示した。病変については大きさ、部位、肉眼型(nodule: 高さ>3 mm、slightly elevated: <3 mm、depressed)、色調を評価した。同時性(simultaneous)病変と異時性(metachronous)病変を区別し、過去画像の再評価により「missed」病変を同定した。内視鏡治療の選択(ESD vs. EMR)は、日本のGCガイドラインに基づき、CTで転移がない粘膜内または軽度粘膜下の病変を対象とし、粘膜内浸潤を推定するための追加の内視鏡所見も用いた。評価項目は、手技時間、一括切除、断端評価、合併症、病理(深達度、断端、リンパ管・血管侵襲)、治療後経過とした。統計解析は、カテゴリ変数にχ2検定、連続変数にMann–Whitney U検定を用い、P<0.05を有意とした。
- 結論と意義:
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著者らは、EGDサーベイランス下の本FAPコホートではGNsが高頻度で(約10年の観察で患者の60%)、GNsを発症した群としなかった群を簡便に区別できる臨床的予測因子は見いだせなかったと結論づけている。その代わりに、GNの肉眼像および好発部位を背景粘膜の表現型と結び付けることで、サーベイランスの効率と診断精度を高められると主張する。具体的には、FGPsisありの患者では上部体部の結節型病変が多く、FGPsisなしの患者では下部体部の陥凹型病変が多かった。slightly elevated lesionsはFGPsisの有無にかかわらず生じ、FGPsis内に埋もれると認識が難しくなりうるため、不完全切除を避けるには白色光観察(white-light imaging)下で病変範囲を慎重に見極める必要があると述べている。家系内比較は、内視鏡的表現型が家族内で一様ではなく、(本研究ではH. pylori関連粘膜変化を反映するとして扱った)萎縮性胃炎によって変動しうるという見方を支持しており、家族歴だけでは胃粘膜所見やGNの型を確実には予測できない。管理面では、粘膜内病変に対して内視鏡切除は実施可能であり、ESDはEMRより手技時間が長い一方で、病理学的により完全な切除を得やすかった。EMR不完全後に死亡に至った症例報告は、不確実な断端の潜在的帰結を示し、とくにFGPsisでは断端評価が難しくなりうるため慎重なフォローアップが必要だという著者らの提言を補強している。
- 今後の展望:
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本論文は、さらなる検討が必要な点を複数挙げている。第一に、本研究は後ろ向きの三次医療機関での小規模研究であるため、選択バイアスと統計学的検出力の限界があり、背景粘膜(とくにFGPsis)とGNの肉眼パターン・部位との関連を検証するには、より大規模な研究が必要である。第二に、H. pylori感染は体系的に検査(血清学、尿素呼気試験、便中抗原)されておらず、萎縮性胃炎を代替指標として用いたため、FAPにおける胃腫瘍形成へのH. pyloriの寄与は正式な感染検査により確認すべきだとしている。第三に、本コホートではAPCの生殖細胞系列バリアント(APC germline variants)を解析しておらず、遺伝子型データを組み込むことで胃の表現型への遺伝的寄与を明確化できる可能性がある。最後に、粘膜背景の多様性や多発腫瘍の機序を解明するため、GNsにおける体細胞変異(somatic mutations)やエピジェネティック変化の研究が求められるとしている。臨床的には、GNsが若い年齢の中央値で観察され小児例も1例含まれたことから、小児でEGDサーベイランスを開始することの妥当性という未解決の問いを挙げ、FAPの小児における最適なサーベイランス開始時期を決めるための研究が必要だと述べている。
- 背景と目的:
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という病気は、遺伝子の異常が原因で大腸にたくさんのポリープができやすくなり、放っておくと大腸がんになりやすい病気です。大腸は予防のために手術で切除することで、大腸がんで亡くなる人は減らせますが、胃の腫瘍など「大腸以外の消化管のがん・腫瘍」のリスクは残ります。特に日本を含むアジアでは、この病気の人は家族性大腸腺腫症 ( 遺伝が関係して大腸に多数のポリープができやすく、大腸がんの危険が非常に高くなる病気です) の危険が高いと言われています。胃がん ( 胃の細胞ががん化して増える病気で、進行すると転移して命に関わります)
ただし、 感染以外に、胃の腫瘍ができやすくなる要因はまだはっきりしていません。ピロリ菌 ( 胃にすみつく細菌で、胃炎や胃粘膜の変化を起こし、胃がんリスクにも関係します)
そこで研究グループは、胃カメラ検査で「腫瘍そのもの」だけでなく「胃の粘膜全体の状態( )」を見ることが重要だと考えました。背景粘膜の特徴(背景粘膜 ( 腫瘍そのものではなく、胃全体の粘膜の状態のことで、病変の見つけやすさやリスク評価に関わります) が大量にある状態など)によって、腫瘍ができやすさや見つけやすさが変わる可能性があるからです。胃底腺ポリープ ( 胃の上の方にできやすい小さなポリープで、家族性大腸腺腫症の人に多く見られます)
この研究の目的は、主に次の3つです。
1つ目は、胃底腺ポリープが大量にある状態に注目して、胃の腫瘍の特徴をはっきりさせることです。2つ目は、同じ家族の中で胃カメラの所見が似るのかを比べることです。3つ目は、胃の腫瘍に対する内視鏡治療の結果を確かめることです。
- 主要な発見:
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胃カメラで経過観察された患者35人のうち、追跡期間中に21人(60%)が胃の腫瘍を発症しました。一方で、「この特徴がある人は腫瘍ができやすい」と簡単に言えるような、はっきりした予測因子は見つかりませんでした(性別や薬の使用、
の所見などで大きな差が出ませんでした)。背景粘膜 ( 腫瘍そのものではなく、胃全体の粘膜の状態のことで、病変の見つけやすさやリスク評価に関わります)
見つかった胃の腫瘍は合計38個で、 が33個、胃がん ( 胃の細胞ががん化して増える病気で、進行すると転移して命に関わります) が5個でした。胃腺腫 ( 胃の粘膜にできる腫瘍で、将来がんに進むことがあるため注意が必要です)
重要だったのは、「 が大量にあるかどうか」で、腫瘍の見た目やできやすい場所がはっきり変わったことです。胃底腺ポリープ ( 胃の上の方にできやすい小さなポリープで、家族性大腸腺腫症の人に多く見られます)
- 胃底腺ポリープが大量にある人では、盛り上がった結節のようなタイプが多く、胃の上の方にできやすい傾向がありました。
- 大量にない人では、へこんだタイプが多く、胃の下の方にできやすい傾向がありました。
また、少しだけ盛り上がるタイプはどちらの人にも見られ、特にポリープが密集していると腫瘍が周りにまぎれて見つけにくくなる可能性が指摘されました。
同じ家族の中でも、胃の粘膜の状態や腫瘍のパターンがそろうとは限らず、人によって違いがありました。
治療では、38個中32個が内視鏡で切除されました。より精密な切除法である は、短時間で行えるESD ( 病変の下の層をはがすようにして、1つのかたまりとして大きめに切り取る内視鏡治療で、取り残しが少ないのが利点です) より時間はかかりましたが、病変を一度に取り切れる割合が高く、取り残しが少ない結果でした。EMRで取り残しが起きたあとに胃がんが急速に進行し、亡くなった例も示され、取り残しの危険性が強調されました。EMR ( 輪っかのような器具で病変を切り取る内視鏡治療で、比較的簡単ですが一度に取り切れないことがあります)
- 方法論:
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1994年から2021年までに、ある病院で胃カメラを少なくとも1回受けた
の患者35人を対象に、過去の診療記録をさかのぼって調べた研究です。家族性大腸腺腫症 ( 遺伝が関係して大腸に多数のポリープができやすく、大腸がんの危険が非常に高くなる病気です)
患者の情報(年齢、家族歴、追跡期間、胃酸を抑える薬の使用など)と、胃カメラで見える の特徴(背景粘膜 ( 腫瘍そのものではなく、胃全体の粘膜の状態のことで、病変の見つけやすさやリスク評価に関わります) が大量か、粘膜が萎縮しているかなど)を整理しました。胃底腺ポリープ ( 胃の上の方にできやすい小さなポリープで、家族性大腸腺腫症の人に多く見られます)
胃の腫瘍については、種類( ・胃がん ( 胃の細胞ががん化して増える病気で、進行すると転移して命に関わります) )、大きさ、できた場所、見た目のタイプ(胃腺腫 ( 胃の粘膜にできる腫瘍で、将来がんに進むことがあるため注意が必要です) 、わずかに隆起、結節型 ( 表面がはっきり盛り上がってコブのように見える病変の形で、内視鏡では隆起として観察されます) など)を評価しました。また、内視鏡治療をした場合は、治療時間、取り切れたかどうか、合併症などを比較しました。陥凹型 ( 表面がへこんで見える病変の形で、見落としやすいことがあります)
- 結論と意義:
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この病気の人は胃の腫瘍が高い割合で見つかり、しかも「この人は大丈夫そう」と簡単に見分けるのは難しいため、基本的に全員が定期的に胃カメラでのチェックを受ける必要があると考えられます。
そのうえで、胃の粘膜のタイプ(特に が大量かどうか)を意識すると、「どんな見た目の腫瘍が」「胃のどこに」できやすいかの予想が立ち、検査の見落としを減らせる可能性があります。胃底腺ポリープ ( 胃の上の方にできやすい小さなポリープで、家族性大腸腺腫症の人に多く見られます)
治療については、内視鏡で取れる段階の病変なら内視鏡切除が有効で、特に は時間がかかっても、より確実に取り切りやすい方法だと示されました。ESD ( 病変の下の層をはがすようにして、1つのかたまりとして大きめに切り取る内視鏡治療で、取り残しが少ないのが利点です) で取り残しが起きた場合には深刻な結果につながることがあり、慎重な判断と治療後のフォローが重要だと考えられます。EMR ( 輪っかのような器具で病変を切り取る内視鏡治療で、比較的簡単ですが一度に取り切れないことがあります)
- 今後の展望:
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この研究は人数が少なく、1つの病院のデータだけを過去にさかのぼって調べたものなので、結果が一般化できるかは今後の大規模研究で確認が必要です。
また、 感染は十分に統一された方法で検査されていなかったため、今後は正式な検査で感染状況を確認し、胃の腫瘍との関係をはっきりさせる必要があります。ピロリ菌 ( 胃にすみつく細菌で、胃炎や胃粘膜の変化を起こし、胃がんリスクにも関係します)
さらに、原因遺伝子の詳しいタイプの違いが胃の所見にどう関係するのか、胃の腫瘍ができる仕組み(追加の遺伝子変化など)についても研究が求められます。
臨床的には、若い年齢や小児でも腫瘍が見つかった例があるため、胃カメラのチェックを何歳から始めるのがよいかも、今後の重要な課題です。
- 何のために?:
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は、うまれつきの病気です。家族性 大腸 腺腫 症 ( うまれつきの体質 で大腸 にポリープがたくさんできやすい病気の名前です:大腸 がんになりやすくなるので早く見つけて気をつけることが大事です)
大腸 に、 がたくさんできます。ポリープ ( 体の中の壁 にできる小さなふくらみです:小さくても数が多いと見つけにくく病気につながることがあるので大事です)
そのままだと、大腸 がんになりやすいです。
大腸 を手術 で取ると、危険 はへらせます。
でも、胃 などの病気の心配は残 ります。
日本などアジアでは、 が心配です。胃 がん( 胃 にできるがんです:早く見つけて治療 するほど治 りやすくなることがあります)
ただし、なぜできるかはよく分かりません。
そこで、研究の人たちは考えました。
では、できものだけ見ません。胃カメラ ( 口などから細いカメラを入れて胃 の中を見る検査 です:見えない場所の病気を早く見つけるために使います)
胃 の内がわの全体も見るのが大事です。
胃 の中のようすで、見つけ方が変 わるからです。
目的 は、主に3つあります。
1つ目は、ポリープが多い人を調べます。
そして、胃 のできものの形を見ます。
2つ目は、家族でにているか比 べます。
3つ目は、 の治療 ( 病気をよくするために検査 や手術 や薬などをすることです:どの治療 を選 ぶかで結果 が変 わることがあります) 結果 をたしかめます。
- 何が分かったの?:
-
で見つづけた人は35人です。胃カメラ ( 口などから細いカメラを入れて胃 の中を見る検査 です:見えない場所の病気を早く見つけるために使います)
そのうち21人に、胃 のできものができました。
できやすい人を、はっきり分けられませんでした。
男女や薬などで、大きな差 はなかったです。
見つかったできものは、全部で38こです。
が33こ、胃 がん( 胃 にできるがんです:早く見つけて治療 するほど治 りやすくなることがあります) が5こです。胃 せんしゅ( 胃 にできる腺腫 というできものです:がんになる前のことがあるので見つけたら注意が必要 です)
胃 せんしゅは、がんの前のことがあります。
大事なのは、 の多さでした。ポリープ ( 体の中の壁 にできる小さなふくらみです:小さくても数が多いと見つけにくく病気につながることがあるので大事です)
多いか少ないかで、形や場所が変 わりました。
ポリープが多い人は、でこっとした形が多いです。
そして、胃 の上の方にできやすいです。
ポリープが少ない人は、へこんだ形が多いです。
そして、胃 の下の方にできやすいです。
少しだけでこむ形は、どちらにもありました。
ポリープがぎゅうぎゅうだと、見つけにくいです。
同じ家族でも、同じとはかぎりません。
胃 の中のようすは、人によってちがいました。
では、38このうち32こを取りました。治療 ( 病気をよくするために検査 や手術 や薬などをすることです:どの治療 を選 ぶかで結果 が変 わることがあります)
体の中のカメラで取る治療 です。
は時間がかかりますが、取りきりやすいです。ESD ( 胃カメラを使って病気の部分を大きくまとめて切り取る治療 です:時間はかかるけれど取りのこしが少なくなりやすいので大事です)
は早いですが、のこることがありました。EMR ( 胃カメラで病気の部分を切り取る治療 でESDより簡単 な方法 です:早い反面小さく分かれてしまうと取りのこしが起きることがあります)
のこったあと、病気が早く進んだ人もいました。
取りのこしは、とてもこわいと分かりました。
- どうやったの?:
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1994年から2021年までの
記録 を見ました。
ある病院の を、データ ( 調べて集めた情報 のことです:たくさんの情報 を比 べて原因 や傾向 を見つけます) 。さかのぼって調べました ( 昔の記録 を後から読み直して調べることです:長い期間の変化 を知るのに役立ちます)
を1回胃カメラ ( 口などから細いカメラを入れて胃 の中を見る検査 です:見えない場所の病気を早く見つけるために使います) 以上 した35人が です。対象 ( 調べる人やもののことです:だれを調べたかで結果 の意味が変 わります)
年れいや家族のこと、見たきかんをまとめました。
胃 の薬をのんだかも調べました。
胃 の中のようすも、ていねいに分けました。
たとえば、 が多いかを見ました。ポリープ ( 体の中の壁 にできる小さなふくらみです:小さくても数が多いと見つけにくく病気につながることがあるので大事です)
胃 の内がわが、やせているかも見ました。
できものは、しゅるいを分けました。
大きさや場所、見た目の形も見ました。
した人は、時間や治療 ( 病気をよくするために検査 や手術 や薬などをすることです:どの治療 を選 ぶかで結果 が変 わることがあります) 結果 もくらべました。
体にこまったことが出たかも見ました。
- 研究のまとめ:
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この病気の人は、
胃 のできものが多いです。
だれが大丈夫 かを、かんたんに分けられません。
だから、みんなが定期てきに ( 決まった間かくでくり返し行うことです:病気の見のがしをへらすのに役立ちます) が大切です。胃カメラ ( 口などから細いカメラを入れて胃 の中を見る検査 です:見えない場所の病気を早く見つけるために使います)
また、胃 の中のタイプを気にするとよいです。
とくに、 が多いかが大事です。ポリープ ( 体の中の壁 にできる小さなふくらみです:小さくても数が多いと見つけにくく病気につながることがあるので大事です)
どんな形が、どこにできるか予想できます。
見のがしをへらせるかもしれません。
は、カメラで取れるなら治療 ( 病気をよくするために検査 や手術 や薬などをすることです:どの治療 を選 ぶかで結果 が変 わることがあります) 有効 です。
とくに は、しっかり取りきりやすいです。ESD ( 胃カメラを使って病気の部分を大きくまとめて切り取る治療 です:時間はかかるけれど取りのこしが少なくなりやすいので大事です)
でのこると、たいへんなことがあります。EMR ( 胃カメラで病気の部分を切り取る治療 でESDより簡単 な方法 です:早い反面小さく分かれてしまうと取りのこしが起きることがあります)
治療 のえらび方と、その後の見まもりが大事です。
- これからどうする?:
-
今回は人数が少なく、病院も1つだけです。
だから、もっと大きな研究がひつようです。
のピロリ 菌 ( 胃 の中にすむことがある菌 です:胃 の病気と関係 することがあるので検査 します) 検査 は、そろったやり方ではありません。
これからは、きちんと検査 して確 かめます。
ピロリ菌 と、胃 のできものの関係 を見ます。
また、 のちがいも調べるひつようがあります。遺伝子 ( 体の特徴 を決める設計図 のような情報 です:病気になりやすさの理由を調べる手がかりになります)
なぜ胃 のできものができるかも調べます。
子どもでも見つかった人がいました。
何さいから を始めるかも大事です。胃カメラ ( 口などから細いカメラを入れて胃 の中を見る検査 です:見えない場所の病気を早く見つけるために使います)
- 著者名:
- 佐藤 千紘
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/0002001392
