論文詳細

医歯学系 大学院医歯学総合研究科(医) #学位論文

Visiumシステムを用いたマウス鼻腔内ワクチン接種後の空間トランスクリプトーム解析への応用

AI解説:
SARS-CoV-2は主に上気道から体内に侵入する一方で、承認済みワクチンの多くは筋肉内または皮下に投与される。本論文は、粘膜免疫(mucosal immunization)が非侵襲的であり、感染部位での防御に関係する分泌型免疫グロブリンA(secretory immunoglobulin A: IgA)の持続的な応答を誘導し得る点で魅力的だと論じ、鼻関連リンパ組織(nasal-associated lymphoid tissue: NALT)と鼻腔(nasal passage: NP)を、重要な解剖学的・機能的文脈として強調する。著者らは以前、SARS-CoV-2スパイクタンパク質を粘膜付着性(mucoadhesive)のcarboxyvinyl polymer(CVP)と混合して経鼻投与すると、スパイクタンパク質単独と比べて抗体価が顕著に上昇し、防御効果ではAlumを上回ることを示した。しかし、鼻腔内のどこで、どのように初期の免疫活性化が起こるのかは不明のままだった。従来の免疫組織化学、FACS、in situ法は、遺伝子や細胞種のカバレッジに限界があるため、空間情報を保ったまま転写産物を包括的に解析できるspatial transcriptomics(ST)の利用が動機づけられた。したがって中心的な目的は2つであり、(i) 脱灰(decalcification:RNA劣化のリスクがある)が必要な状況でもVisiumシステムに適合する、マウス鼻腔組織のSTワークフローを確立すること、(ii) この方法を用いて、経鼻S-CVPワクチン接種後の初期における時間分解(time-resolved)の遺伝子発現変化をマッピングすることである。
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著者名:
外山 咲紀子
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