論文詳細
自然科学系
工学部
#学術雑誌論文
Deforestation detection using scattering power decomposition and optimal averaging of volume scattering power in tropical rainforest regions
- AI解説:
- 熱帯林は炭素の貯蔵、生物多様性、そして生態系の安定性にとって中心的な存在であり、その喪失は気候変動とそれに伴う災害の一因となる。パリ協定やREDD+などの国際的な仕組みは、排出回避量を定量化し、その実現を促すために、正確かつ迅速な森林モニタリングに依存している。光学衛星プロダクト(例:Landsatに基づくGlobal Forest Change)は全球的な森林減少マッピングを提供するが、熱帯では恒常的な雲に妨げられ、一般に時系列処理に依存する。Synthetic aperture radar(SAR)は雲の影響を受けずに観測でき、運用システム(例:JJ-FAST、RADD)ではすでにdual-polarization SARの時系列が用いられているものの、通常は各偏波を別々に解析し、完全なpolarimetricな関係性を活用していない。本論文は、熱帯雨林地域における森林伐採(deforestation)の検出性能を改善することを目的とし、(i) L-bandのquad-polarimetric SAR(POLSAR)を散乱パワー分解(scattering power decomposition)により活用し、森林構造の指標としてvolume scatteringに着目すること、(ii) 「最適な」アンサンブル平均(ウィンドウサイズ)が、自然林においてvolume scattering powerをより診断的に支配的な指標へと高めうるかを検討すること、の2点を掲げる。加えて、季節・時間的変動に対する頑健性を評価し、dual-polarizationデータへの拡張可能性も探っている。
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自然科学系
工学部
#学術雑誌論文
Deforestation detection using scattering power decomposition and optimal averaging of volume scattering power in tropical rainforest regions
AI解説
- 背景と目的:
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熱帯林は炭素の貯蔵、生物多様性、そして生態系の安定性にとって中心的な存在であり、その喪失は気候変動とそれに伴う災害の一因となる。パリ協定やREDD+などの国際的な仕組みは、排出回避量を定量化し、その実現を促すために、正確かつ迅速な森林モニタリングに依存している。光学衛星プロダクト(例:Landsatに基づくGlobal Forest Change)は全球的な森林減少マッピングを提供するが、熱帯では恒常的な雲に妨げられ、一般に時系列処理に依存する。Synthetic aperture radar(SAR)は雲の影響を受けずに観測でき、運用システム(例:JJ-FAST、RADD)ではすでにdual-polarization SARの時系列が用いられているものの、通常は各偏波を別々に解析し、完全なpolarimetricな関係性を活用していない。本論文は、熱帯雨林地域における森林伐採(deforestation)の検出性能を改善することを目的とし、(i) L-bandのquad-polarimetric SAR(POLSAR)を散乱パワー分解(scattering power decomposition)により活用し、森林構造の指標としてvolume scatteringに着目すること、(ii) 「最適な」アンサンブル平均(ウィンドウサイズ)が、自然林においてvolume scattering powerをより診断的に支配的な指標へと高めうるかを検討すること、の2点を掲げる。加えて、季節・時間的変動に対する頑健性を評価し、dual-polarizationデータへの拡張可能性も探っている。
- 主要な発見:
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本研究は、散乱パワー分解におけるアンサンブル平均ウィンドウを大きくすると、自然林のシグネチャが理論的な「random dipole/azimuth symmetry(ランダム双極子/方位対称)」の振る舞いに近づき、volume scattering powerが支配的になる一方で、非森林域は同様には収束しないことを示した。この性質により、伐採前後のPOLSAR画像間でvolume scattering powerが減少することを主な根拠として、deforestationを検出できる。実証的には、検出性能はウィンドウサイズに強く依存し、5 × 5では結果が大幅に悪化した一方、10 × 10、15 × 15、20 × 20ではuser’s accuracy(UA)が90%超、producer’s accuracy(PA)は約~70%となった。採用した動作点(15 × 15)では、UA = 94.9% ± 1.5%、PA = 72.3% ± 1.2%、kappa = 0.816 ± 0.0039(最適しきい値付近で評価)を達成した。面積ベースでは、検出されたdeforestationは~1381 haで、参照deforestation面積の73%に相当した。Global Forest Change(UA = 93.3%、PA = 78.5%、kappa = 0.849)と比べると、提案手法は誤検出がやや少ない(UAが高い)一方で見落としが多く(PAが低い)、kappaも低かったが、年次の光学時系列ではなく2回のSAR取得のみでよい。さらに、人工林(oil palm plantation)の伐採については、人工林における散乱メカニズムの変化を区別することで、検出対象から除外できることを例示した。quasi-dual-polarization(HH/HV)に適用すると性能は顕著に低下し(UA = 91.0%、PA = 53.1%、kappa = 0.663)、polarimetric情報の減少と有効総パワーの低下により見落とし誤差が増加した。
- 方法論:
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本手法は、ブラジルのRio Branco研究地域(67.2°–67.5°W, 9.5°–9.8°S)において、伐採前後に取得されたALOS-2/PALSAR-2のquad-polarization Stripmap SLCシーンのペアを用い、2015~2017年のdeforestationを1月の取得データで対象化した。各SLCに対してsix-component scattering power decomposition(6SD)を適用し、Ps(surface)、Pd(double-bounce)、Pv(volume)、Ph(helix)、Pod(oriented dipole)、Pcd(compound dipole)を算出した。方法論の中核は、分解前に二次統計量(covariance/coherency matrices)を計算するためのアンサンブル平均ウィンドウを変化させる点にあり、ウィンドウを大きくすると自然林でreflection symmetryが満たされ、azimuth symmetryに近似していくことでPvの支配性が増すことを、理論・実証の両面から解析した。幾何学的な比較可能性のため、分解後のプロダクトはISCE2を用い、SRTM1(1 arc-second)DEMでオルソ補正したうえで、zero-mean normalized cross-correlationとaffine transformationにより共登録し、共登録精度は0.1ピクセル以内と報告された。deforestationは、伐採前後のPvと変化量dPv = Pv_after − Pv_beforeを用いたしきい値規則で検出し、経験的パラメータ(論文表記のαとβ)は各ウィンドウサイズごとにgrid searchで最適化した。参照データは、約5 mのPlanet NICFIモザイク(年2回のbasemap)を目視判読し、より過去の期間はLandsat 8 OLIおよびTerra/ASTERで補完して、deforestation、恒久的森林、恒久的非森林のポリゴンを作成し、1 arc-secondにラスタライズした。<1 haの伐採は除外し、最小対象サイズは1 haとした。精度評価はUA、PA、kappaで行い、同一グリッドにリサンプリングしたGlobal Forest Changeのforest-lossデータと比較した。
- 結論と意義:
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本論文は、Amazonの自然林におけるdeforestationを、L-band POLSARの2回の取得データから、散乱パワー分解と「最適な」アンサンブル平均戦略を組み合わせることで効果的に検出できると結論づける。平均ウィンドウを大きくすることでreflection symmetryが成立し、random-dipole/azimuth-symmetryの形へ収束するという理論的枠組みが、適切に平均化されたときにvolume scatteringが信頼できる森林指標になる一方、非森林は同じ挙動を示さない理由として提示されている。15 × 15ウィンドウではUA = 94.9% ± 1.5%、PA = 72.3% ± 1.2%となり、検出されたピクセルの信頼性は高いが、見落とし率も無視できず、とくに伐採後に疎な樹木が残る場合や、ピクセルが健全林に隣接してPvがしきい値以上に保たれる場合に見落としが生じる。光学のGlobal Forest Changeプロダクトと比べると、全体としての精度はやや低い(kappaが低い)ものの、SARは雲の影響を受けないという運用上の利点があり、年次の光学合成ではなく、利用可能なquad-pol観測のたびに更新できる潜在性がある。著者らは、健全林のPvが解析上~0.3以上で比較的安定しているため、本手法は季節要因やプロセスに伴う後方散乱の変動に対して一定の頑健性を持ち、原理的には準リアルタイム利用を支持すると主張する一方、POLSARの利用可能性が限られることや参照ラベルの不確実性が、報告性能に影響しうる点も認めている。
- 今後の展望:
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著者らが挙げる今後の課題は、より広範な検証と運用適用性の改善である。第一に、より多くの地域で追加のPOLSARデータセットを用いてアルゴリズムを評価する計画であり、PALSAR-2のquad-polarization時系列は希少であるため、性能の一般化には追加検証が必要だとしている。第二に、目視判読には不確実性が入り得て精度推定を偏らせる可能性があるため、より正確な参照データの必要性を強調している。第三に、伐採直後の各段階(倒木が残る、焼却、搬出)でも、どの段階でも強いvolume scatteringは維持されないはずだという概念的主張のもと、段階別の準リアルタイム検出が可能であるべきだと述べつつも、現地データ不足のため、その検証は将来課題として明示している。最後に、取得頻度がはるかに高いdual-polarizationデータへの拡張に向けた研究を提案するが、quad-polarizationより独立パラメータが少ない条件でvolume scattering powerを推定・抽出するより有効な方法の開発が必要であり、初期のquasi-dual実験では見落とし誤差が大きく増加した(PAが53.1%に低下)ことを強調している。
- 背景と目的:
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は、二酸化炭素をためこむ働きがあり、たくさんの生き物を支え、自然のバランスを保つうえでとても重要です。しかし熱帯林が失われると、地球温暖化が進み、洪水や火災などの災害にもつながります。熱帯林 ( 赤道付近の高温多雨な地域に広がる森林で、炭素をためたり多くの生物を支えたりする重要な森です。)
そのため、 やパリ協定 ( 地球温暖化を抑えるために各国が目標を決めて取り組む国際的な約束です。) のような国際的な取り組みでは、森林がどれだけ減ったかを正確に把握するために、森林を早く正確に見張るしくみが必要です。REDD+ ( 森林伐採や森林の劣化を減らすことで、温室効果ガスの排出を減らした分を評価し、支援や利益につなげる国際的な仕組みです。)
衛星画像を使う方法のうち、 (写真のように地表を撮る衛星)は森林減少を広く調べられますが、熱帯では雲が多く、地面が見えないことが多いという弱点があります。これに対して光学衛星 ( カメラのように太陽光を使って地表を撮影する衛星で、雲があると地面が見えにくい特徴があります。) (レーダーを使う衛星)は雲の影響を受けにくく、雨季でも観測できます。SAR ( 電波を出して地表から返ってくる信号を測るレーダー衛星で、雲や夜の影響を受けにくく観測できます。)
ただし、すでに使われているSARの監視システムの多くは、電波の情報を十分に使い切れていません。
そこでこの研究は、熱帯雨林での森林伐採をよりうまく見つけるために、 のLバンド ( SARで使う電波の種類の一つで、波長が比較的長く、森林の中まである程度電波が入りやすい性質があります。) という情報量の多いSARデータを使い、森林らしさを表す指標としてPOLSAR ( 偏波の情報を詳しく記録できるSARデータで、物体の形や並び方などを区別しやすいのが特徴です。) に注目しました。さらに、その指標がはっきり出るように、画像を平均する範囲(volume scattering ( 森林の枝葉などが多方向に電波を散らして返す散乱で、森林があることを示す手がかりになりやすい成分です。) )をどう選ぶのがよいかも調べました。季節による変化に強いかどうかや、情報が少ないウィンドウサイズ ( 平均をとるときに周囲の何ピクセル分を使うかを表す範囲で、大きいほど滑らかになりますが細かさは失われます。) データでも使えるかどうかも確認しています。dual-polarization ( 2種類の偏波情報だけを使うSAR観測方式で、観測はしやすい一方、得られる情報量は少なめです。)
- 主要な発見:
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画像を平均する範囲(
)を大きくすると、自然林では理論的に想定される「ランダムな散乱体がたくさん集まった状態」に近づき、ウィンドウサイズ ( 平均をとるときに周囲の何ピクセル分を使うかを表す範囲で、大きいほど滑らかになりますが細かさは失われます。) powerが強く目立つようになりました。一方で、非森林では同じようには変化しませんでした。volume scattering ( 森林の枝葉などが多方向に電波を散らして返す散乱で、森林があることを示す手がかりになりやすい成分です。)
この違いを利用すると、伐採の前後でvolume scattering powerが下がった場所を手がかりに、伐採を検出できます。
性能はウィンドウサイズに大きく左右され、5×5では結果がかなり悪くなりましたが、10×10以上では「検出した場所が本当に伐採である確率( )」が90%を超えました。ただし「実際の伐採のうち見つけられた割合(UA ( 検出したもののうち本当に正しかった割合で、誤検出の少なさを表す指標です。) )」はおよそ70%程度で、見落としも残りました。PA ( 実際に起きたもののうち検出できた割合で、見落としの少なさを表す指標です。)
代表例として15×15では、UAが約94.9%、PAが約72.3%となり、検出した結果の信頼性は高い一方で、伐採を取りこぼすケースもあることが分かりました。
の光学衛星 ( カメラのように太陽光を使って地表を撮影する衛星で、雲があると地面が見えにくい特徴があります。) と比べると、この手法は誤って伐採と判断するケースがやや少ない一方、見落としが多く、総合指標も少し低めでした。しかし大きな利点として、光学衛星のように1年分の時系列を使わず、Global Forest Change ( Landsatの長期データなどを使って世界の森林減少を年単位でまとめた公開データです。) の2回の観測だけで判断できます。SAR ( 電波を出して地表から返ってくる信号を測るレーダー衛星で、雲や夜の影響を受けにくく観測できます。)
また、油ヤシなどの の伐採は、散乱の仕組みの違いを利用して、自然林の伐採とは区別して対象から外せる例も示されました。人工林 ( 人が植えて管理している森林で、自然林とは構造が違うためSARの反射のしかたも変わりやすいです。)
一方で、 に近い条件(HH/HV)にすると性能が大きく下がり、特に見落としが増えました。dual-polarization ( 2種類の偏波情報だけを使うSAR観測方式で、観測はしやすい一方、得られる情報量は少なめです。)
- 方法論:
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研究対象はブラジルのRio Branco周辺で、伐採の前後に観測されたALOS-2/
LPA ( 実際に起きたもののうち検出できた割合で、見落としの少なさを表す指標です。) -2のSAR ( 電波を出して地表から返ってくる信号を測るレーダー衛星で、雲や夜の影響を受けにくく観測できます。) データ(quad-polarization ( 4種類の偏波情報をそろえて観測する方式で、対象の性質をより詳しく調べられます。) )をペアで使いました。2015〜2017年の伐採を、主に1月の観測データで調べています。SLC ( SARの元データに近い形式で、強さだけでなく位相という情報も含み、詳しい解析に使われます。)
各データに対して6成分の を行い、地表面からの反射、幹と地面の組み合わせによる反射、森林内部での散乱など、複数の「散乱の種類」に分けた指標を計算しました。中でも散乱パワー分解 ( SARで返ってきた信号を、どんな反射のしかたがどれくらい混ざっているかに分けて考える方法です。) powerを森林の特徴として重視しています。volume scattering ( 森林の枝葉などが多方向に電波を散らして返す散乱で、森林があることを示す手がかりになりやすい成分です。)
この手法の重要な工夫は、散乱パワー分解を行う前の「平均の取り方( )」の範囲を変えて比較したことです。自然林では、平均範囲を大きくするほど理論的に期待される性質に近づき、volume scattering powerが安定して森林の目印になりやすいことを確認しました。アンサンブル平均 ( 近くの複数ピクセルをまとめて平均し、SAR特有のざらつきノイズを減らし、安定した値を得る処理です。)
また、伐採前後でピクセルごとに比べられるように、地形の影響を補正して位置合わせを行い、高い精度で重ね合わせました。
伐採の判定は、伐採前後のvolume scattering powerと、その差(変化量)が一定の条件を満たすかどうかで行い、条件に使う は探索して最適化しました。しきい値 ( ある値を境にして判定を分ける基準で、この研究では伐採かどうかを決めるために使います。)
正解データ(参照データ)は、高解像度のPlanetの画像を目で見て作り、不足する時期はLandsatなどで補いました。小さすぎる伐採(1 ha未満)は対象外にしました。
- 結論と意義:
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この研究は、Amazonの自然林の伐採を、
のLバンド ( SARで使う電波の種類の一つで、波長が比較的長く、森林の中まである程度電波が入りやすい性質があります。) を2回観測するだけで、POLSAR ( 偏波の情報を詳しく記録できるSARデータで、物体の形や並び方などを区別しやすいのが特徴です。) と適切な平均の設定を組み合わせて検出できることを示しました。平均範囲を大きくすることで、自然林では理論的に想定される形に近づき、散乱パワー分解 ( SARで返ってきた信号を、どんな反射のしかたがどれくらい混ざっているかに分けて考える方法です。) が信頼できる森林の指標になりやすい、という考え方が結果を支えています。volume scattering ( 森林の枝葉などが多方向に電波を散らして返す散乱で、森林があることを示す手がかりになりやすい成分です。)
15×15では、検出した結果の信頼性は高いものの、伐採後に木が少し残る場合や、伐採地が森の近くで影響を受ける場合などに、見落としが起きやすいことも分かりました。
より全体の精度は少し低いものの、Global Forest Change ( Landsatの長期データなどを使って世界の森林減少を年単位でまとめた公開データです。) は雲の影響を受けないため、観測できたタイミングで更新でき、運用面では大きな価値があります。季節変動への強さも一定程度確認され、準リアルタイム利用の可能性が示されました。SAR ( 電波を出して地表から返ってくる信号を測るレーダー衛星で、雲や夜の影響を受けにくく観測できます。)
一方で、POLSARデータの入手機会が少ないことや、参照データ(目視判読)には誤りが入りうることが課題として残ります。
- 今後の展望:
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今後は、より多くの地域・データで同じ方法が通用するかを検証する必要があります。特に
LPA ( 実際に起きたもののうち検出できた割合で、見落としの少なさを表す指標です。) -2のSAR ( 電波を出して地表から返ってくる信号を測るレーダー衛星で、雲や夜の影響を受けにくく観測できます。) 時系列は貴重なので、追加の検証が重要です。quad-polarization ( 4種類の偏波情報をそろえて観測する方式で、対象の性質をより詳しく調べられます。)
また、目で見て作る参照データには不確実さがあるため、より正確な正解データを用意することも求められます。
さらに、伐採直後には「倒木が残る」「焼く」「運び出す」など段階がありますが、どの段階でも強い は出にくいはずだという考えにもとづき、段階別の早期検出もできる可能性があります。ただし現地データ不足で、今後の検証課題です。volume scattering ( 森林の枝葉などが多方向に電波を散らして返す散乱で、森林があることを示す手がかりになりやすい成分です。)
最後に、観測頻度が高い への拡張も重要ですが、情報量が減るためvolume scatteringをうまく取り出す工夫が必要で、現時点では見落としが増えることが示されています。dual-polarization ( 2種類の偏波情報だけを使うSAR観測方式で、観測はしやすい一方、得られる情報量は少なめです。)
- 何のために?:
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熱帯 の森は、空気の をためます。二酸化炭素 ( 空気中にある気体で人や車や工場などからも出ます 植物は二酸化炭素 を取りこんで成長 するので森が減 ると地球が暑くなりやすくなります)
熱帯 の森には、たくさんの生き物がいます。
だから、地球の自然 を守るのに大切です。
でも、森がなくなると、暑くなりやすいです。
洪水 や火事なども、起こりやすくなります。
そのため、森がへった場所を早く知りたいです。
国どうしでも、森を守る約束 があります。
だから、森を正しく見はるしくみが必要 です。
地球を見る の写真も使えます。人工衛星 ( 地球のまわりを回りながら地面や雲などを観測 する機械 です 遠くの場所も同じやり方で見られるので森の変化 を調べるのに重要 です)
でも熱帯 は雲が多く、見えない日が多いです。
のレーダー ( 電波を出して物に当たって返ってくる反応 で形やようすを調べるしくみです 雲があっても見やすいので雨の多い熱帯 でも森を調べられます) 衛星 なら、雲のえいきょうが少ないです。
雨の季節 でも、森のようすを見られます。
ただ、今のやり方は、情報 を使い切れていません。
そこで、この研究をしました。
レーダーの中でも、情報 が多い を使います。データ ( 観測 して集めた数値 や画像 などの情報 です 正しく分析 できるデータがあると伐採 を見つけやすくなります)
森らしさの目じるしを、ていねいにさがします。
また、 をどれくらい広くならすかも見ます。画像 ( 人工衛星 などで撮 った地面の見た目の情報 です画像 を比 べることで森が変 わった場所を探 せます)
季節 がちがっても使えるかもたしかめます。
情報 が少ないデータで使えるかも見ました。
- 何が分かったの?:
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をならす広さを大きくすると、よく分かりました。画像 ( 人工衛星 などで撮 った地面の見た目の情報 です画像 を比 べることで森が変 わった場所を探 せます)
自然の森では、森の目じるしが強く出ました。
森ではない場所では、同じように変 わりませんでした。
このちがいで、木が切られた場所が分かります。
切ったあとに、目じるしが下がる所をさがします。
ならす広さで、できばえが大きく変 わりました。
5×5だと、うまく見つけられませんでした。
10×10以上 だと、当たりが多くなりました。
見つけた所が本当の のことが多いです。伐採 ( 木を切って森を減 らすことです どこで伐採 が起きたかが分かると森を守るための行動につながります)
でも、見のがしもまだありました。
15×15では、当たりはとても多かったです。
でも、取りこぼしもあると分かりました。
ふつうの写真の方法 とも、くらべました。
この方法 は、まちがって伐採 と言うことが少なめです。
でも、見のがしは多めでした。
大きな良 い点は、2回の で分かることです。観測 ( 人工衛星 などで地面の情報 を測 って記録 することです いつ観測 したかで見える森の状態 が変 わるので大切です)
1年分の を集めなくてもよいです。データ ( 観測 して集めた数値 や画像 などの情報 です 正しく分析 できるデータがあると伐採 を見つけやすくなります)
また、人工の林は、ちがいを見て外せることもありました。
ただ、情報 が少ない条件 だと、急に下手になりました。
とくに、見のがしがふえました。
- どうやったの?:
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場所は、ブラジルのリオブランコの近くです。
木を切る前と後の のレーダー ( 電波を出して物に当たって返ってくる反応 で形やようすを調べるしくみです 雲があっても見やすいので雨の多い熱帯 でも森を調べられます) を使いました。データ ( 観測 して集めた数値 や画像 などの情報 です 正しく分析 できるデータがあると伐採 を見つけやすくなります)
2015年から2017年の をしらべました。伐採 ( 木を切って森を減 らすことです どこで伐採 が起きたかが分かると森を守るための行動につながります)
主に1月にとったデータで見ました。
レーダーのはね返り方を、いくつかに分けました。
地面からのはね返りなどを計算しました。
森の中でのはね返りを、森の目じるしにしました。
大事な工夫 は、ならす広さを変 えたことです。
自然の森では、広くならすほど安定しました。
そのため、森の目じるしが使いやすくなりました。
また、場所がずれないように、きちんと重ねました。
山のかたむきのえいきょうも直しました。
切ったかどうかは、前と後のちがいで決めました。
どこで線をひくかも、いろいろ試 して決めました。
正しい答えの地図は、 を見て作りました。高画しつ 画像 ( 細かいところまでよく見える画像 です 本当に伐採 があったかを確 かめる正しい地図を作るのに役立ちます)
足りないときは、別 の衛星 の も使いました。画像 ( 人工衛星 などで撮 った地面の見た目の情報 です画像 を比 べることで森が変 わった場所を探 せます)
とても小さい伐採 は、今回はのぞきました。
- 研究のまとめ:
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この研究で、森の
を見つけられると分かりました。伐採 ( 木を切って森を減 らすことです どこで伐採 が起きたかが分かると森を守るための行動につながります)
のレーダー ( 電波を出して物に当たって返ってくる反応 で形やようすを調べるしくみです 雲があっても見やすいので雨の多い熱帯 でも森を調べられます) は、2回だけでよいです。観測 ( 人工衛星 などで地面の情報 を測 って記録 することです いつ観測 したかで見える森の状態 が変 わるので大切です)
ならす広さを大きくすると、森の目じるしが安定します。
だから、森と伐採 のちがいを見つけやすいです。
15×15では、見つけた結果 はしんようできます。
でも、木が少し残 ると、見のがしやすいです。
森の近くの伐採 も、えいきょうで見のがします。
全体の点では、写真の方法 に少し負けました。
でも、レーダーは雲でも見られるのが強みです。
見られた日すぐに、地図を新しくできるかもしれません。
季節 がちがっても、ある程度 は使えました。
ただ、情報 が多い は、手に入りにくいです。データ ( 観測 して集めた数値 や画像 などの情報 です 正しく分析 できるデータがあると伐採 を見つけやすくなります)
答えの地図も、まちがいが入る心配があります。
- これからどうする?:
-
これから、ほかの場所でも
試 す必要 があります。
もっとたくさんの で、たしかめたいです。データ ( 観測 して集めた数値 や画像 などの情報 です 正しく分析 できるデータがあると伐採 を見つけやすくなります)
とくに情報 が多いデータは、集めて調べたいです。
また、正しい答えの地図を、もっと正確 にしたいです。
木を切った直後も、いろいろな段階 があります。
木がたおれたまま、やいたあと、運ぶ前などです。
どの段階 でも、森の目じるしは弱いはずです。
だから、早く見つける方法 も考えられます。
でも、現地 の情報 が足りず、これからの課題 です。
情報 が少ないデータでも使えるようにしたいです。
そのためには、見のがしをへらす工夫 が必要 です。
- 著者名:
- Sugimoto Ryu, Kato Soushi, Nakamura Ryosuke, Tsutsumi Chiaki, Yamaguchi Yoshio
- 掲載誌名:
- Remote Sensing of Environment
- 巻:
- 275
- ページ:
- 113018
- 発行日:
- 2022-06-15
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/0002001506
