論文詳細
自然科学系
理学部
#紀要論文
Promotion of responsible quarry development in line with Geopark principles in Itoigawa UNESCO Global Geopark, Niigata Prefecture, central Japan
- AI解説:
- 糸魚川市は、日本列島の形成過程と、それに伴う地域の生態系や文化の基盤となる地球の多様性(geo-diversity)を示す重要な記録を保存しており、糸魚川ジオパークは2009年に日本で最初期のGlobal Geoparksの一つとして指定された。糸魚川UNESCO Global Geopark内の黒姫山には、前期石炭紀から中期ペルム紀にかけての青海石灰岩(Omi Limestone)が分布している。青海石灰岩は、約8000万年にわたる礁性石灰岩の発達と環境変化を記録している点で学術的価値が高い。一方で、青海石灰岩はセメントおよびカーバイド製品の原料として長年採掘されてきており、重要な雇用基盤となっている。2020年、既存の採石場が操業終盤に近づくなか、2社の採石会社が新たな採石場の共同計画を発表した。ジオパークの原則では、地質遺産の保全と持続可能な地域発展の両立が求められるため、糸魚川ジオパーク協議会は、採石会社の環境影響評価(environmental impact assessment)を審査し、調査・記録・保全および住民への影響を検討するため、学術調査委員会(2020–2022)を設置した。本論文の目的は、この委員会の活動を記述し、ジオパークの原則に整合する責任ある採石場開発を促進するための課題とアプローチを概説することである。
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自然科学系
理学部
#紀要論文
Promotion of responsible quarry development in line with Geopark principles in Itoigawa UNESCO Global Geopark, Niigata Prefecture, central Japan
AI解説
- 背景と目的:
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糸魚川市は、日本列島の形成過程と、それに伴う地域の生態系や文化の基盤となる地球の多様性(geo-diversity)を示す重要な記録を保存しており、糸魚川ジオパークは2009年に日本で最初期のGlobal Geoparksの一つとして指定された。糸魚川UNESCO Global Geopark内の黒姫山には、前期石炭紀から中期ペルム紀にかけての青海石灰岩(Omi Limestone)が分布している。青海石灰岩は、約8000万年にわたる礁性石灰岩の発達と環境変化を記録している点で学術的価値が高い。一方で、青海石灰岩はセメントおよびカーバイド製品の原料として長年採掘されてきており、重要な雇用基盤となっている。2020年、既存の採石場が操業終盤に近づくなか、2社の採石会社が新たな採石場の共同計画を発表した。ジオパークの原則では、地質遺産の保全と持続可能な地域発展の両立が求められるため、糸魚川ジオパーク協議会は、採石会社の環境影響評価(environmental impact assessment)を審査し、調査・記録・保全および住民への影響を検討するため、学術調査委員会(2020–2022)を設置した。本論文の目的は、この委員会の活動を記述し、ジオパークの原則に整合する責任ある採石場開発を促進するための課題とアプローチを概説することである。
- 主要な発見:
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学術調査委員会は、採石会社による環境影響評価(自己評価)が、概ね関係する県条例の要件を満たし、提案された環境保全対策も概して妥当であると判断した。自己評価で明らかになった不十分な点に対応するため、委員会は追加調査を行い、青海石灰岩地域に、日本で最も深い垂直洞窟、豪雪地域に特徴的な発達したカルスト地形、先史時代の人類利用の痕跡といった、非常に重要な要素が含まれる可能性を指摘した。また、この地形が亜高山帯の貴重な植物相および哺乳類を支えていることも強調し、当該地点が国レベルの科学的重要性をもつことを補強した。ゾーニング(zoning)については、すでに新潟県自然環境保全地域に指定されている舞込平(Maikomi-daira)を、例外的に高い価値を示す区域として、法的保護区域としての強化が適切だとみなした。一方で、十分な記録・保全措置が実施されることを前提に、指定された開発区域では開発を進めるべきだとした。さらに、舞込平を国の天然記念物(National Natural Monument)に指定することも検討すべきだと示唆した。記録保全(record conservation)については、狙いを定めた調査(例:ドリーネの形態、堆積物、植生、地質層序)を提案し、採取・収集したデータや資料(岩石やボーリングコアを含む)を、将来の学術利用およびジオパーク解説(geopark interpretation)の可能性に向けて、糸魚川市フォッサマグナミュージアム等の施設に集約することを提案した。地域への影響については、条例の枠組みの範囲内では住民生活への影響は最小限と考えられるとしつつ、輸送の安全対策、騒音への配慮、影響が予測される地点における水質・水量の継続的モニタリングの強化を求めた。
- 方法論:
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本研究は、糸魚川ジオパーク協議会を通じて実施された、ガバナンスおよび評価プロセスの記述的報告である。2020年の採石場拡張計画を受け、協議会は、専門家(例:大学教員)および地権者から成る学術調査委員会を設置し、関係する国の省庁・機関および県の関係部局がオブザーバーとして参加した。委員会は2020年から2022年にかけて、複数回の現地調査と委員会会合を通じて運営され、(1)地形・地質、(2)動植物、(3)考古・歴史の3分野に特化した小委員会を設けた。方法論として、委員会の中核的任務は、採石会社の環境影響評価の妥当性、すなわち評価内容が県条例の要件を満たしているか、提案された環境保全対策が適切かを審議することであった。自己評価が不十分と判断された場合、委員会は追加調査(本論文は小委員会の詳細な結果を提示していない)を実施し、学術的価値の評価を改善するとともに、記録・保全の優先事項を特定した。委員会は審議結果を、2022年の正式な取りまとめとして糸魚川市に提出し、その構成は、科学的価値の評価、保全・開発区域の評価、失われる可能性が高い資源の記録のための調査計画、住民影響の評価、そして開発段階に沿った継続的な保全枠組みの提案から成っていた。
- 結論と意義:
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本論文は、UNESCO Global Geopark内で責任ある採石場開発を行うには、採石の進行と歩調を合わせて、継続的な学術調査と環境保全モニタリングを進める必要があると結論づける。採掘には不可避的に自然資源の損失が伴うものの、著者らは黒姫山周辺の採石を、雇用に不可欠な長年の地域産業として位置づけ、単純な「保全対開発」という二分法では不十分だとする。代わりに、本委員会のプロセスを、保全と地域経済の要請を調整する実践的な仕組みとして提示している。すなわち、ジオパークの原則の下で、採石会社、自治体、専門家、その他の関係者が共同で環境影響、資源の記録、保全の優先順位を議論できる高次のフォーラムを、この文脈では初めて形成したという。委員会の取り組みは、対話を実務として機能させ、学術的根拠に基づく保全の優先事項(特に舞込平)を明確化し、住民に関わるモニタリングとリスク管理(例:輸送安全、騒音、水のモニタリング)に関する具体的要件を示した点で、糸魚川ジオパーク活動にとって意義ある成果として描かれている。著者らの見解では、このアプローチは、地質遺産の管理(stewardship)と、地域の関係者に応答する責任ある資源開発を統合した持続可能な社会へ向けた道筋を提供する。
- 今後の展望:
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著者らは、開発の進行に伴って継続的な調査とモニタリングを実施できる恒常的枠組みの確立が必要だと主張する。採掘前の準備(伐採、表土除去、ベンチ形成)は地形を急速に変化させ得るため迅速な調査が求められる一方、後期段階では長期プロジェクトの期間を通じて層序観察が前面に出るためである。この必要性を踏まえ、2022年には後継委員会が設置され、調査・保全作業を継続している。本論文は、具体的な進行中・計画中の行動として、生物多様性保全では移動性の低いネズミ類や希少植物の個体群の移植、地質記録の保存では採石中に露出する層状の岩相記録(layered lithological records)の取得計画を挙げている。さらに著者らは、研究機関、採石会社、糸魚川ジオパーク協議会が協力し、開発の進捗に合わせて現地調査、岩石サンプリング、UAVによる採石壁面のモニタリングを実施する実施体制も述べている。これらのモニタリング活動は(著者らの記述によれば)学術研究のみならず科学教育にも寄与すると期待されており、本論文は、将来の開発計画においても同様のステークホルダー参加型委員会が設置され、環境影響と地域資源の保全・活用について継続的かつ体系的な議論が可能になることへの期待を表明している。
- 背景と目的:
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糸魚川市には、日本列島ができていく過程や、それによって生まれた自然の多様さを示す大切な記録が残っています。糸魚川ジオパークは、その価値が認められて、2009年に日本でも早い時期に世界的なジオパークとして指定されました。
糸魚川 内の黒姫山には、UNESCOグローバルジオパーク ( 地球の歴史を示す貴重な場所を守りつつ、教育や観光などを通して地域を持続的に発展させることを目指す、ユネスコの公式な仕組みです。認定されるには、保全や教育、地域参加などの条件を満たす必要があります。) から前期石炭紀 ( 地質時代の区分の一つで、石炭紀の初めの時期を指します。地層がいつできたかを考えるときに使われます。) の中期ペルム紀 ( 地質時代の区分の一つで、ペルム紀の途中の時期を指します。石灰岩が形成された時代を特定する手がかりになります。) が広く分布しています。青海石灰岩は、長い時間をかけてできたサンゴ礁のような石灰岩の成長や環境の変化を記録していて、学術的にとても重要です。青海石灰岩 ( 黒姫山周辺に広がる石灰岩の地層で、昔の海のサンゴ礁のような環境で長い時間をかけてできた岩石です。長期間の環境変化や生物の記録を残しているため研究価値が高い一方、工業原料として採掘もされています。)
一方で青海石灰岩は、セメントやカーバイド製品の材料として長年採掘され、地域の雇用も支えてきました。2020年に、既存の が終わりに近づく中で、2社が新しい採石場を共同で作る計画を発表しました。採石場 ( 岩石を掘り出して資材として利用する場所です。地域の産業を支える一方、自然への影響が出るため計画と対策が必要です。)
ジオパークでは「貴重な地質を守ること」と「地域が無理なく発展すること」の両方が求められます。そこで糸魚川ジオパーク協議会は、採石会社が出した を確認し、調査や記録、保全、住民への影響まで考えるために、環境影響評価 ( 開発によって自然環境や住民生活にどんな影響が出るかを事前に調べ、対策を考える手続きです。問題を小さくするための根拠になります。) を2020~2022年に設置しました。本論文は、この委員会の活動をまとめ、ジオパークの考え方に合った責任ある採石場開発を進めるための課題と進め方を示すことが目的です。学術調査委員会 ( 専門家や関係者が集まり、調査や評価、保全の進め方を検討するための組織です。科学的な根拠に基づいて判断する役割があります。)
- 主要な発見:
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は、採石会社が行った学術調査委員会 ( 専門家や関係者が集まり、調査や評価、保全の進め方を検討するための組織です。科学的な根拠に基づいて判断する役割があります。) は、だいたい県の条例の基準を満たしており、提案された環境対策もおおむね適切だと判断しました。環境影響評価 ( 開発によって自然環境や住民生活にどんな影響が出るかを事前に調べ、対策を考える手続きです。問題を小さくするための根拠になります。)
ただし不足がある点を補うため追加調査を行い、 の地域には、日本で最も深い可能性がある青海石灰岩 ( 黒姫山周辺に広がる石灰岩の地層で、昔の海のサンゴ礁のような環境で長い時間をかけてできた岩石です。長期間の環境変化や生物の記録を残しているため研究価値が高い一方、工業原料として採掘もされています。) 、豪雪地帯ならではの発達した垂直洞窟 ( 縦方向に深く落ち込む形の洞窟です。日本の地形の中でも珍しいものがあり、地形の成り立ちや地下環境を知る手がかりになります。) 、先史時代の人の利用の痕跡など、とても重要な要素が含まれる可能性があると示しました。また、こうした地形がカルスト地形 ( 石灰岩が水に溶けやすい性質のため、雨水や地下水で削られてできる独特の地形です。洞窟やくぼ地などができ、生態系にも影響します。) の貴重な植物や哺乳類を支えている点も重視し、この場所が日本全体で見ても科学的に重要だと強めました。亜高山帯 ( 高い山の上部にある、森林限界に近い冷涼な地域です。限られた環境に適応した貴重な動植物が見られることがあります。)
区域分けについては、すでに新潟県の自然環境保全地域になっている を、特に価値が高い場所として、法的な保護をより強くするのがよいとしました。一方で、開発区域では、十分な記録と保全の取り組みを行うことを条件に、開発を進めるべきだとしました。さらに舞込平を国の舞込平 ( 黒姫山の南側にあるカルスト地形の代表的な場所で、深い垂直洞窟が多く、動植物も貴重なため保全が重視されています。採石計画の中でも特に守るべき区域として扱われました。) にすることも検討すべきだと述べました。天然記念物 ( 国が、学術的に価値の高い自然や文化に関わる対象を指定して守る制度です。指定されると保護が強まり、長期的な保全につながります。)
記録と保全に関しては、 の形、たまったドリーネ ( カルスト地形に見られる、すり鉢状のくぼ地です。地形の成り立ちや水の流れ、生態系を理解する重要な手がかりになります。) 、植物の状態、地層の並び方などをねらいを決めて調べることを提案しました。そして、集めたデータや岩石、堆積物 ( 水や風などで運ばれてたまり、積み重なった土砂や粒のことです。過去の環境変化を読み取る材料になります。) などを、将来の研究やジオパークでの説明に活かせるよう、糸魚川市フォッサマグナミュージアムなどにまとめて保管することを提案しました。ボーリングコア ( 地面に穴をあけて取り出す、円柱状の地層サンプルです。地下の地層を連続的に観察でき、記録として重要です。)
住民への影響は、条例の枠内では小さいと考えられる一方で、輸送の安全、騒音への配慮、影響が出そうな地点での水質と水量の継続的な監視をより強化するよう求めました。
- 方法論:
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本研究は、糸魚川ジオパーク協議会が行った、運営の仕組みづくりと評価の進め方を報告する内容です。2020年の
拡張計画を受け、協議会は大学教員などの専門家と地権者で採石場 ( 岩石を掘り出して資材として利用する場所です。地域の産業を支える一方、自然への影響が出るため計画と対策が必要です。) を作り、国の関係機関や県の担当部署もオブザーバーとして参加しました。学術調査委員会 ( 専門家や関係者が集まり、調査や評価、保全の進め方を検討するための組織です。科学的な根拠に基づいて判断する役割があります。)
委員会は2020~2022年に現地調査と会合を重ね、地形・地質、動植物、考古・歴史の3分野の小委員会に分けて検討しました。中心となる仕事は、採石会社の が県条例の要件を満たしているか、環境保全対策が適切かを審議することでした。足りないと判断した場合は追加調査を行い、学術的価値の評価をより確かなものにし、どの記録や保全を優先するべきかを整理しました。環境影響評価 ( 開発によって自然環境や住民生活にどんな影響が出るかを事前に調べ、対策を考える手続きです。問題を小さくするための根拠になります。)
委員会は結果を2022年に糸魚川市へ提出し、科学的価値の評価、保全・開発区域の評価、失われるおそれが高い資源を記録する調査計画、住民影響の評価、開発段階に合わせて保全を続けるための枠組みの提案をまとめました。
- 結論と意義:
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論文は、
の中で責任あるUNESCOグローバルジオパーク ( 地球の歴史を示す貴重な場所を守りつつ、教育や観光などを通して地域を持続的に発展させることを目指す、ユネスコの公式な仕組みです。認定されるには、保全や教育、地域参加などの条件を満たす必要があります。) 開発を行うには、採石の進み方に合わせて、学術調査と環境保全の採石場 ( 岩石を掘り出して資材として利用する場所です。地域の産業を支える一方、自然への影響が出るため計画と対策が必要です。) を続ける必要があると結論づけています。モニタリング ( 環境の状態を継続的に測定して変化を追いかけることです。問題の早期発見や対策の見直しに必要です。)
採掘では自然の一部が失われるのは避けにくい一方で、黒姫山周辺の採石は長年、地域の仕事を支えてきた産業でもあります。そのため単純に「守るか、開発するか」だけでは不十分だと述べています。
この委員会の仕組みは、採石会社、自治体、専門家などが同じ場で、環境への影響、記録の取り方、保全の優先順位を話し合える仕組みとして重要でした。特に のように優先して守るべき場所をはっきりさせ、輸送安全、騒音、水の監視など住民に関わる具体的な対応も示した点が、糸魚川ジオパークの活動として大きな意味を持つ成果だとしています。最終的にこの考え方は、地質遺産を大切にしながら地域のニーズにも応える、持続可能な社会につながる道筋になるとまとめています。舞込平 ( 黒姫山の南側にあるカルスト地形の代表的な場所で、深い垂直洞窟が多く、動植物も貴重なため保全が重視されています。採石計画の中でも特に守るべき区域として扱われました。)
- 今後の展望:
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著者らは、開発が進むのに合わせて調査と
を続けられる、継続的な仕組みを作る必要があると述べています。採掘前の準備(伐採、表土の除去、モニタリング ( 環境の状態を継続的に測定して変化を追いかけることです。問題の早期発見や対策の見直しに必要です。) )は地形を短期間で大きく変えるため早い調査が必要で、採掘が進んだ後は長期にわたって地層の観察が重要になるためです。ベンチ形成 ( 採石場で安全に掘るために、山の斜面を階段状に削って作る作業です。地形が大きく変わるため、事前の調査や対策が重要になります。)
この考えを受けて2022年には後継委員会が作られ、調査と保全が続けられています。例として、移動しにくいネズミ類や希少植物を守るための移植、採石で新しく見える地層の記録を残す計画が挙げられています。さらに研究機関、採石会社、協議会が協力して、現地調査、岩石の採取、 を使った採石壁面の監視なども進める体制が示されています。これらは研究だけでなく、理科教育にも役立つことが期待されています。将来の開発でも、同じように関係者が参加して継続的に話し合える委員会が作られることが望まれています。UAV ( 人が乗らない小型の飛行機で、ドローンのことです。上空から写真や測量データを集めて、採石壁面や地形の変化を安全に観察するのに役立ちます。)
- 何のために?:
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糸魚川市には、地球の昔の
記録 があります。
日本列島ができた道すじが分かります。
糸魚川 は、2009年に世界でジオパーク ( 地球の歴史 が分かる大切な場所を、学んだり守ったりしながら活かすしくみ 糸魚川ジオパークのように世界で認 められることもあり町の自然 や学びに関 わるので重要 です) 認 められました。
黒姫山には、 がたくさんあります。青海 石灰岩 ( 糸魚川の青海地域 に多い石灰岩 のこと 昔の海の情報 が入っていて研究や学習に役立つため重要 です)
は、昔の海のようすを石灰岩 ( 海の生き物のからなどが長い時間で固 まってできた岩 セメントの材料 になり採石 とも関 わるので重要 です) 残 します。
とても長い時間で、少しずつできました。
この石は、 のセメント ( 砂 や石を固 めてコンクリートを作る材料 建物 や道路に使われ石灰岩 とつながるため重要 です) 材料 にもなります。
そのため、昔から石をほってきました。
石をほる仕事は、町の仕事も支 えました。
2020年に、新しい の計画が出ました。採石場 ( 石をほって取り出す場所 くらしや仕事に役立つ一方で自然 への影響 も出るため重要 です)
ジオパークは、守ることも大切です。
同時に、町が元気でいることも大事です。
そこで委員会を作り、よく調べました。
自然 やくらしへの影響 も考えました。
この文は、その結果 をまとめたものです。
- 何が分かったの?:
-
会社の調べは、県の決まりをほぼ守っていました。
環境 を守る案 も、だいたいよいと見ました。
でも足りない点があり、追加 で調べました。
この地域 には、深い穴 の があるかもです。洞 くつ( 地下にある空間や穴 見つかると守るべき自然 や調査 の対象 になるため重要 です)
雪が多い場所ならではの もあります。地形 ( 山や谷など地面の形 雪や水や地下のようすと関係 し自然 や危険 にもつながるので重要 です)
昔の人が使ったあとも、あるかもしれません。
こうした場所は、とても大切だと分かりました。
その地形は、貴重 な植物や動物も支 えます。
舞込平は、とくに大事な場所だとしました。
法律 で、もっと強く守るのがよいとしました。
する場所は、開発 ( 土地を使って工事をしたり新しく作ったりすること便利 になる一方で自然 を変 えるため影響 を考えるのが重要 です) 記録 と が保全 ( 自然 や大切な場所をこわさないように守りながら残 すこと 開発と両立させるための中心になる考えなので重要 です) 条件 です。
舞込平を、国の にする天然記念物 ( 法律 で特別 に守ると決めた自然 や動植物や地形 こわされにくくする強い守り方なので重要 です) 案 も出ました。
地形や土、植物、 をねらって調べます。地層 ( 地面の下に重なった土や岩の層 昔の環境 の記録 であり新しく見える地層 は記録 が大切なので重要 です)
集めた岩などは、 に大切に博物館 ( 集めた岩や資料 を保管 し学べる場所 調べたものを安全に残 し多くの人が学べるため重要 です) 保管 します。
人への影響 は小さい見こみですが、注意します。
トラックの安全や、音に気をつけます。
水のきれいさと量 も、続 けて見ます。
- どうやったの?:
-
この研究は、話し合いのしくみを
伝 えます。
計画を受けて、委員会を作りました。
大学の先生などの専門家 も入りました。
土地の持ち主も、いっしょに参加 しました。
国や県の人は、見守る役で参加 しました。
2020年から2022年まで、何度も調べました。
会議 も重ねて、意見をまとめました。
と石、生き物、地形 ( 山や谷など地面の形 雪や水や地下のようすと関係 し自然 や危険 にもつながるので重要 です) 歴史 の3つで考えました。
会社の調べが決まりを守るか、見ました。
守り方がよいかも、ていねいに話しました。
足りない所は、さらに調べて確 かめました。
何を優先 して守るかも、整理しました。
結果 は2022年に、糸魚川市へ出しました。
- 研究のまとめ:
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石をほる間も、
を調査 ( くわしく調べて確 かめること 足りない点を見つけて安全や自然 を守る判断 に使うので重要 です) 続 ける必要 があります。
自然 を守る見守りも、続 けるべきです。
石をほると、自然 がへる所もあります。
でも採石 は、町の大事な仕事でもあります。
だから「守るか か」だけでは足りません。開発 ( 土地を使って工事をしたり新しく作ったりすること便利 になる一方で自然 を変 えるため影響 を考えるのが重要 です)
会社や市や専門家 が、同じ場で話せました。
影響 や記録 、守る順番 を決められました。
舞込平のような、守る場所もはっきりしました。
運ぶ安全、音、水の見守りも示 せました。
自然 もくらしも大切にする道につながります。
- これからどうする?:
-
に合わせて、開発 ( 土地を使って工事をしたり新しく作ったりすること便利 になる一方で自然 を変 えるため影響 を考えるのが重要 です) を調査 ( くわしく調べて確 かめること 足りない点を見つけて安全や自然 を守る判断 に使うので重要 です) 続 けるしくみが必要 です。
木を切る前などは、早い調査 がとても大事です。
が、短い間に大きく地形 ( 山や谷など地面の形 雪や水や地下のようすと関係 し自然 や危険 にもつながるので重要 です) 変 わるからです。
その後は、長い時間の の地層 ( 地面の下に重なった土や岩の層 昔の環境 の記録 であり新しく見える地層 は記録 が大切なので重要 です) 観察 が大切です。
2022年に、新しい委員会ができました。
調査 と は、今も保全 ( 自然 や大切な場所をこわさないように守りながら残 すこと 開発と両立させるための中心になる考えなので重要 です) 続 いています。
動きにくいネズミの仲間 を守る工夫 もします。
めずらしい植物を、うつして守ることもします。
新しく見える地層 は、記録 して残 します。
で、ドローン ( 遠くから操縦 して空を飛 ぶ小さな機械 崖 など近づきにくい場所を安全に見守れるため重要 です) 崖 のようすも見守ります。
研究だけでなく、理科の学びにも役立ちます。
これからも、話し合う委員会があるとよいです。
- 著者名:
- Katori Takuma, Matsuoka Atsushi, Iokawa Yu, Ibaraki Yousuke, Theodore Brown
- 掲載誌名:
- Science reports of Niigata University. (Geology)
- 巻:
- 39
- ページ:
- 39 - 48
- 発行日:
- 2024-03
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/0002001657
