論文詳細
自然科学系
農学部
#学術雑誌論文
The Promising B−Type Response Regulator hst1 Gene Provides Multiple High Temperature and Drought Stress Tolerance in Rice
- AI解説:
- 本論文は、気候変動が作物生産性にもたらす脅威の増大、とりわけしばしば同時に発生し、植物の生理的制約を相乗的に強める高温と干ばつに焦点を当てている。著者らは、高温が飽差(vapor pressure deficit)を増大させて気孔閉鎖を促し、その結果CO₂取り込みが制限される一方、干ばつは膨圧と水分状態を低下させ、これらが合わさって光合成と成長を抑制し、最終的に収量を低下させると述べる。イネは温度と水利用可能性の双方に非常に敏感であるため、たとえ中程度の温暖化でも大きな生産損失を招き得ること、また干ばつはすでに天水(rainfed)条件の栽培体系で主要な減収要因であることが指摘されている。こうした背景のもと、本研究は、イネ遺伝子hitomebore salt tolerant 1(hst1)—塩耐性と関連づけられてきたB-type response regulatorであるOsRR22の変異アレル—が、干ばつ、高温、そして特にそれらの組み合わせ(HT+DS)に対する耐性も付与するかを検討する。研究では、耐性をもつ近同質遺伝子型YNU31-2-4(YNU;hst1を保有)と、その「Sister Line」(SL;ゲノム同一性が約99%だがhst1を欠く)を直接比較し、これらのストレス条件下でhst1に起因する生理・生化学・収量・粒品質・遺伝子発現の差異を明らかにすることを目的とする。
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自然科学系
農学部
#学術雑誌論文
The Promising B−Type Response Regulator hst1 Gene Provides Multiple High Temperature and Drought Stress Tolerance in Rice
AI解説
- 背景と目的:
-
本論文は、気候変動が作物生産性にもたらす脅威の増大、とりわけしばしば同時に発生し、植物の生理的制約を相乗的に強める高温と干ばつに焦点を当てている。著者らは、高温が飽差(vapor pressure deficit)を増大させて気孔閉鎖を促し、その結果CO₂取り込みが制限される一方、干ばつは膨圧と水分状態を低下させ、これらが合わさって光合成と成長を抑制し、最終的に収量を低下させると述べる。イネは温度と水利用可能性の双方に非常に敏感であるため、たとえ中程度の温暖化でも大きな生産損失を招き得ること、また干ばつはすでに天水(rainfed)条件の栽培体系で主要な減収要因であることが指摘されている。こうした背景のもと、本研究は、イネ遺伝子hitomebore salt tolerant 1(hst1)—塩耐性と関連づけられてきたB-type response regulatorであるOsRR22の変異アレル—が、干ばつ、高温、そして特にそれらの組み合わせ(HT+DS)に対する耐性も付与するかを検討する。研究では、耐性をもつ近同質遺伝子型YNU31-2-4(YNU;hst1を保有)と、その「Sister Line」(SL;ゲノム同一性が約99%だがhst1を欠く)を直接比較し、これらのストレス条件下でhst1に起因する生理・生化学・収量・粒品質・遺伝子発現の差異を明らかにすることを目的とする。
- 主要な発見:
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発芽段階では、polyethylene glycol(PEG6000)を用いた干ばつアッセイにより、供試遺伝子型のLD50はPEG 15%であることが示された。PEG 15%下では、YNUとSLのいずれも地上部および根の成長が低下し、その低下割合は概ね類似していた。幼苗段階では、干ばつ(DS)、高温(HT)、およびHT+DSにより両遺伝子型で成長形質が低下したが、YNUは一般にHT+DS下でより良好であり、SLより高い草丈と根長を示し、またDS、HT、HT+DSの各条件で相対含水量(RWC)が高かった。光合成色素含量(chlorophyll a、b、total)は、対照およびストレス条件を通じて一貫してSLがYNUより低かった。DSとHT+DSは両遺伝子型でchlorophyllを低下させた一方、HTは対照に比べてchlorophyllを増加させた。ガス交換反応はストレスと生育段階に依存した。幼苗段階では、YNUはHTおよびHT+DS下で純光合成速度(An)が高かった(ただし対照およびDS下ではSLの方が高かった)。さらにYNUは、HTおよびHT+DS下で蒸散(E)と気孔コンダクタンス(gs)も高かった。生化学的には、ストレスにより両遺伝子型でH₂O₂が増加したが、SLはH₂O₂の蓄積がより多く、また条件を通じてmalondialdehyde(MDA)も高く、酸化損傷が大きいことが示唆された。幼苗段階のHTおよびHT+DS下では、YNUはSLよりprolineを多く蓄積し、HT+DS下ではYNUのSODおよびAPX活性がSLより高かった(なおCAT活性は、幼苗段階では条件を通じてSLの方が高かった)。
生殖生長段階(長期間のストレス曝露後)では、すべてのストレスが両遺伝子型で草丈と根長を低下させ、これらの形質では遺伝子型間差は限定的だった。しかしHT+DSはバイオマスを特に強く低下させ、その中でもYNUはHT+DS下でSLより高い植物バイオマスを維持した。酸化ストレス指標でもYNUが有利であり、YNUは対照、HT、HT+DS下でSLよりH₂O₂が低く、さらに全条件でSLよりMDAが低かった。ストレス下ではYNUがSLより高いprolineを維持する傾向があり、抗酸化酵素のパターンは幼苗期から変化した。すなわちYNUは、DS、HT、HT+DS下でCATが高く、また対照および全ストレス下でAPXが高かった。収量と品質の結果も、熱関連ストレス下でのYNUの優位性を支持した。YNUはHTおよびHT+DS下で、SLより穎花数、個体当たり粒数、個体当たり収量、1000粒重が高かった(SLでは顕著な低下が見られた)。粒形質は全体としてDSおよびHT+DSで低下したが、YNUはHT+DS下でSLより大きい粒形質を維持した。さらにYNUは、対照および全ストレス条件でSLよりchalky grainが少なく、perfect grain割合が高かった一方、SLは対照およびHT+DS下でdamaged grainとdead grainが多かった。多変量解析(PCAおよび階層クラスタリング)では処理と遺伝子型が分離し、特にHT+DS下のSLの不良な成績が示された。これに対し、HT+DS下のYNUはHT応答により近くクラスタリングされ、SLよりも対照状態からの乖離が小さかった。
- 方法論:
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本研究は、Oryza sativa ssp. japonicaの2つの遺伝子型、YNU31-2-4(YNU;hst1を保有)とYNU31-2-4 Sister Line(SL;hst1を欠く)を用いた近同質系統(near-isogenic)比較である。干ばつストレスはPEG6000を用いてin vitroおよび水耕で模擬し、熱ストレスは日/夜の温度条件を制御して付与した。発芽段階のスクリーニングでは、種子を滅菌し、1/2 Murashige and Skoog培地に播種してPEG6000濃度(0–25%)の段階処理に曝し、LD50を決定した。以後の解析では干ばつ条件としてPEG 15%に焦点を当てた。幼苗段階の実験では、植物を1/2 MSで育成後、Yoshida溶液で水耕栽培し、発芽後14日から7日間の4処理を適用した:対照(26/23 °C、PEG 0%)、DS(26/23 °C、PEG 15%)、HT(35/32 °C、PEG 0%)、HT+DS(35/32 °C、PEG 15%)。幼苗は24日目に収穫し、形態・生理および生化学測定に供した。
生殖生長段階の試験では、幼苗をMSで確立後、土壌に移し、1 Lポットに移植して半慣行型の温室で栽培した。42日齢(出穂の4週間前)から8週間、対照(28–30 °C、土壌水分70%)、DS(28–30 °C、土壌水分20–30%)、HT(35–45 °C、土壌水分70%)、HT+DS(35–45 °C、土壌水分20–30%)に曝した。開花後に処理を解除し、収穫(120日)まで対照条件に戻した。土壌水分は深さ15–20 cmでHydraGOにより監視し、温度も記録した。実験計画は完全無作為化で、遺伝子型×処理あたり生物学的反復は4であった。測定形質には、生育(例:草丈、根長、生重/乾重、RWC)、ガス交換(LI-6400XLによるAn、E、gs)、chlorophyll含量(分光光度法)、酸化ストレス指標(H₂O₂、MDA)、浸透圧保護物質(proline)、抗酸化酵素(SOD、CAT、APX)、収量構成要素(例:穂/穎花/粒の形質、個体当たり収量、1000粒重)、および粒品質指標(例:chalky/perfect grain割合;Satake graderによる粒サイズ測定)が含まれた。遺伝子発現はRT-qPCR(2−ΔΔCT、参照18SrRNA)で定量し、OsRR22のexon領域に加えて上流(OsHK3、OsHP1)、下流のresponse regulator(OsRR1、OsRR6)、および追加の経路関連遺伝子(例:OsCKX2、OsABA1、OsAKT1、OsACO1、OsEXPA10、OsIAA1)と、選択した転写/ストレス関連遺伝子(例:OsbHLH056、OsGRAS29、OsMADS1、OsSalT、OsMSD1、OsHSP20)を標的とした。統計解析はANOVAとTukey’s HSD(p < 0.05)を用い、多変量構造はPCAおよびヒートマップに基づく階層クラスタリングで検討した。
- 結論と意義:
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著者らは、hst1が干ばつまたは高温の単独ストレスだけでなく、とりわけ高温+干ばつの複合条件に対する耐性に寄与すると結論づけている。この複合条件は全体として最も重い表現型および収量の不利益をもたらした。発育段階を通じて、YNU(hst1)は概して水分状態が改善され(特に幼苗段階でRWCが高い)、光合成色素レベルをより高く維持し、近同質のSL系統より酸化ストレス指標(H₂O₂およびMDA)が低かった。これは活性酸素種(ROS)の制御が改善していることと整合的である。本研究は、浸透圧保護の強化(HTおよびHT+DS下でのproline蓄積)と、ストレス応答性の抗酸化活性(条件・段階特異的なSOD、CAT、APXの増加を含む)を、特に複合ストレス下におけるYNUの成績改善と関連する主要な生理機構として解釈している。重要な点として、この耐性の優位性は農業形質にも及び、HTおよびHT+DSが両遺伝子型で収量を低下させたにもかかわらず、YNUはこれらの条件下で個体当たり収量と1000粒重をより高く維持し、chalkinessが低くperfect grain割合が高いといった粒外観形質でも優れていた。分子レベルでは、著者らはhst1を介した耐性が、サイトカイニンシグナルの上流成分(OsHK3、OsHP1)、下流のresponse regulator(OsRR1、OsRR6)、およびストレス/ホルモン関連遺伝子(OsABA1、OsAKT1、OsSalTなど)の制御変化を伴うと主張している。これにより、hst1が遺伝子発現を調節してROS蓄積を抑え、ストレス耐性を支えるという調節モデルに、表現型差が位置づけられる。
- 背景と目的:
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この論文は、気候変動によって作物の収量が下がるリスクが高まっていることを背景にしています。特に、暑さ(高温)と水不足(干ばつ)は同時に起こりやすく、植物にとって負担が大きくなります。高温になると空気が乾きやすくなり、植物は水を失わないように葉の穴(
)を閉じやすくなります。その結果、光合成に必要な二酸化炭素を取り込みにくくなります。干ばつでも植物の水分が減り、成長が抑えられます。これらが重なると、光合成や成長がさらに弱まり、収量が下がります。気孔 ( 葉の表面にある小さな穴で、二酸化炭素を取り込み、酸素や水蒸気を出す出入り口です。開き具合が光合成と水分保持の両方に関わります。)
イネは温度と水の量の影響を受けやすく、少しの温暖化でも大きく収量が落ちる可能性があります。また、雨水だけで育てる田んぼでは干ばつがすでに大きな減収原因です。
そこで本研究は、もともと塩に強い性質と関係するとされてきたイネの遺伝子 が、干ばつ、高温、そしてその両方が同時に起こる条件(高温+干ばつ)でも強さを与えるかを調べました。hst1を持つ系統YNUと、遺伝的にほぼ同じですがhst1を持たない系統SLを比べ、体の状態、成分の変化、収量、米粒の品質、遺伝子の働き方の違いを明らかにすることが目的です。hst1 ( イネの遺伝子変化の名前で、もともと塩に強い性質と関係するとされてきました。本研究では高温や干ばつへの強さにも関わることが示されました。)
- 主要な発見:
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発芽の段階では、干ばつを再現する薬剤を使った実験で、両方の系統が強いダメージを受ける目安がPEG15%だとわかりました。PEG15%では、YNUとSLのどちらも地上部と根の伸びが悪くなり、その落ち込み方はだいたい同じでした。
幼苗の段階では、干ばつ、高温、高温+干ばつのどれでも成長が弱まりましたが、高温+干ばつではYNUのほうがSLより草丈や根が長く、体内の水分状態もよい傾向がありました。葉の緑の成分( )は、どの条件でもSLのほうが少なく、干ばつと高温+干ばつでは両方とも減りました。一方で、高温だけのときはクロロフィルが増える結果も出ました。クロロフィル ( 葉の緑色の成分で、光を受けて光合成を進めるために必要です。ストレスで減るとエネルギーを作りにくくなります。)
光合成のはたらきは条件や成長段階で変わりました。幼苗では、高温や高温+干ばつのときにYNUの光合成速度が高く、同時に水蒸気の放出や の開きやすさも高い傾向がありました。気孔 ( 葉の表面にある小さな穴で、二酸化炭素を取り込み、酸素や水蒸気を出す出入り口です。開き具合が光合成と水分保持の両方に関わります。)
体のダメージに関係する指標では、ストレスで両方とも有害な物質が増えましたが、SLのほうがたまりやすく、細胞の傷みが大きいことが示されました。YNUは高温や高温+干ばつで、ストレスから身を守る成分( )をより多くため、高温+干ばつでは一部の防御酵素のはたらきも高くなりました。プロリン ( 植物がストレス時にためやすいアミノ酸の一つです。水分を保つ助けになり、細胞を守る働きがあるため重要です。)
生殖生長段階(穂ができて実る時期に近い段階)で長くストレスを与えると、どのストレスでも草丈と根の長さは下がり、ここでは系統差は大きくありませんでした。ただし高温+干ばつは特に植物全体の量( )を大きく減らし、その中でもYNUはSLよりバイオマスを保てました。体の傷みに関係する指標でもYNUのほうが良い結果が多く、有害な物質や細胞の傷みの指標が低く抑えられていました。バイオマス ( 植物の体全体の量を指し、成長の成果を表します。ストレスで減ると収量にも影響しやすいです。)
収量と米粒の品質でも、高温が関係する条件でYNUが有利でした。高温や高温+干ばつでは、SLの収量や粒の重さが大きく下がりましたが、YNUはそれらをより高く保ちました。粒の見た目でも、YNUは白く濁る粒が少なく、良い粒の割合が高い一方、SLは傷んだ粒や実が十分に育たない粒が増えました。統計的に全体をまとめて見る分析でも、高温+干ばつのときのSLの成績が特に悪いことがはっきり示されました。
- 方法論:
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イネの2つの系統YNU(
あり)とSL(hst1なし)を使い、遺伝的にほぼ同じ条件でhst1の効果を比べました。hst1 ( イネの遺伝子変化の名前で、もともと塩に強い性質と関係するとされてきました。本研究では高温や干ばつへの強さにも関わることが示されました。)
干ばつは を使って水が足りない状態を人工的に作り、高温は昼夜の温度を設定して与えました。PEG6000 ( 水を吸いにくくする性質を利用して、植物にとっての「水不足」を人工的に作る薬剤です。実験室で干ばつを再現するために使われます。)
発芽の実験では、培地にPEGを0から25%まで入れて育て、どの濃度で半分程度が耐えられなくなるかを調べ、PEG15%を基準にしました。
幼苗の実験では、対照、干ばつ、高温、高温+干ばつの4条件で7日間育て、草丈や根長、体内水分、光合成、葉の色素、ダメージ指標、防御成分、防御酵素などを測定しました。
生殖生長段階の実験では、土で育てた株に約8週間ストレスを与え、収穫まで育てて収量や米粒の品質も調べました。さらに、ストレスに関わる複数の遺伝子について、どのくらい働いているかも測定しました。統計解析で差が偶然かどうかを確認し、全体傾向をまとめる解析も行いました。
- 結論と意義:
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は、干ばつだけや高温だけでなく、特に高温+干ばつが同時に起きる厳しい条件でイネを強くするのに役立つと結論づけられました。YNUは水分状態を保ちやすく、葉の色素を維持しやすく、有害な物質のたまり方や細胞の傷みを抑えられていました。これは、体を傷つける物質をうまく抑えたり処理したりできていることと合っています。hst1 ( イネの遺伝子変化の名前で、もともと塩に強い性質と関係するとされてきました。本研究では高温や干ばつへの強さにも関わることが示されました。)
また、この強さは実際の農業上重要な結果にもつながり、高温や高温+干ばつで収量が下がる中でも、YNUは収量や粒の重さをより保てました。見た目の品質でも、白く濁る粒が少なく良い粒が多いなどの利点がありました。遺伝子の働き方の違いから、hst1がストレス応答に関わる遺伝子の働きを変え、結果として有害な物質の増加を抑え、耐性を支えている可能性が示されました。
- 何のために?:
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地球が少しずつ暑くなっています。
そのせいで、お米がとれにくくなります。
暑さと水不足 は、いっしょに起きやすいです。
すると、イネはとても苦しくなります。
暑いと、空気がかわきやすくなります。
イネは水をへらさないため、葉の穴 をとじます。
葉の穴 は、空気を入れる小さなあなです。
穴 をとじると、空気が入りにくいです。
だから、 がしにくくなります。光合成 ( 植物が光を使って空気中の二酸化炭素 と水から自分の栄養 を作るしくみのことです。葉で行われ、できた栄養 が成長 や米の実を作るもとになります。暑さや水不足 で光合成が弱ると、育ちが悪くなり収 りょうが下がるため重要 です。)
水が足りないと、体の水もへります。
そのため、成長 がゆっくりになります。
これが重なると、収りょうが下がります。
イネは、暑さと水のへりに弱いです。
雨だけの田んぼでは、水不足 が大問題です。
この研究は、 というhst1 ( イネの強さに関係 する遺伝子 の名前です。これがあるYNUとないSLを比 べて、暑さや水不足 にどれだけ強くなるかを調べています。強い品種 を作るための手がかりになるので重要 です。) を調べます。遺伝子 ( 生き物の体の形や強さなどのせいしつを決めるための情報 のことです。親から子へ伝 わり、植物の強さや弱さにも関係 します。この文では暑さや水不足 に強くする手がかりとして重要 です。)
遺伝子 は、体のせいしつを決める情報 です。
hst1は、塩 に強いと知られていました。
でも、暑さや水不足 にも強いかを見ます。
hst1ありのYNUと、なしのSLを比 べます。
体のようすや、お米のできを調べます。
- 何が分かったの?:
-
芽 が出るときの実けんをしました。
水不足 をまねる薬を、土のかわりに使います。
で、どちらも大きく弱りました。PEG15% ( 水不足 のような状態 を作るために使うPEGという物を15パーセントのこさにした条件 のことです。水をすいにくくして、植物が水不足 のときにどうなるかを調べます。どのくらい弱るかを比 べる目安になるので重要 です。)
芽 の上の部分も、根ものびにくいです。
弱り方は、YNUとSLでにています。
小さな苗 でも、実けんをしました。
水不足 でも、暑さでも、成長 は弱ります。
とくに暑さと水不足 がいっしょだと大変 です。
そのとき、YNUはSLよりのびやすいです。
草の高さや根の長さが、少し長めでした。
体の水分も、YNUのほうがよいです。
葉の緑のもとは、 です。クロロフィル ( 葉を緑に見せる成分 で、光合成に必要 なものです。クロロフィルがへると光合成がしにくくなり、成長 や米の実のできに影響 します。暑さや水不足 でへりやすいので重要 です。)
クロロフィルは、 に大切です。光合成 ( 植物が光を使って空気中の二酸化炭素 と水から自分の栄養 を作るしくみのことです。葉で行われ、できた栄養 が成長 や米の実を作るもとになります。暑さや水不足 で光合成が弱ると、育ちが悪くなり収 りょうが下がるため重要 です。)
SLは、どの条件 でも少なめでした。
水不足 と、暑さ+水不足 では、両方へりました。
暑いだけのときは、ふえる場合もありました。
光合成の強さも、ちがいが出ました。
小さな苗 では、YNUの光合成が高めでした。
暑いときや、暑さ+水不足 で目立ちました。
そのとき、葉の穴 も開きやすいようでした。
で、体にわるい物がふえます。ストレス ( 植物にとって苦しい環境 や負担 になる条件 のことです。ここでは暑さや水不足 がストレスで、体にわるい物がふえたり成長 が弱ったりします。どの条件 で強くなるかを考える土台になるため重要 です。)
SLは、その物がたまりやすいです。
だから、 がいたみやすいです。細ぼう ( 生き物の体を作るとても小さな部品のことです。細ぼうがいたむと、葉や根などのはたらきが落ちて成長 が悪くなります。ストレスでのいたみを比 べるため重要 です。)
YNUは、身を守る成分 を多くためました。
その成分 の一つが、 です。プロリン ( 植物がストレスのときにためやすい成分 の一つです。体の水分を保 ったり、細ぼうを守ったりする助けになります。YNUが多くためることが強さの理由の一つとして重要 です。)
また、守るはたらきの力も上がりました。
穂 ができるころも、長く実けんしました。
どのストレスでも、草丈 と根は短くなります。
ここは、大きなちがいは少なかったです。
でも暑さ+水不足 は、全体の量 がへりました。
その中でも、YNUは量 を保 ちやすいです。
体のいたみのしるしも、YNUがよいです。
お米の量 と、米つぶの見た目も見ました。
暑さがある条件 で、YNUが有利 でした。
SLは、お米の量 やつぶの重さが下がりました。
YNUは、それらをより高く保 ちました。
YNUは、白くにごる米が少なかったです。
よい米のわりあいが、高かったです。
SLは、いたんだ米がふえました。
実が小さい米も、ふえました。
- どうやったの?:
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イネはYNUとSLの2しゅるいです。
YNUは あり、SLはhst1なしです。hst1 ( イネの強さに関係 する遺伝子 の名前です。これがあるYNUとないSLを比 べて、暑さや水不足 にどれだけ強くなるかを調べています。強い品種 を作るための手がかりになるので重要 です。)
ほかのちがいは、なるべく少なくしました。
水不足 は で作りました。PEG6000 ( 水不足 をまねるために使うPEGの種類 の名前で、数字はその物の大きさの目安です。土の中の水が少ないような状況 を作り、イネの反応 を調べます。水不足 の実けん条件 をそろえるのに重要 です。)
PEGは、水をすいにくくする物です。
暑さは、昼と夜の温度を上げて作りました。
芽 が出る実けんでは、PEGを0〜25%にします。
どのくらい弱るかを調べました。
目安は になりました。PEG15% ( 水不足 のような状態 を作るために使うPEGという物を15パーセントのこさにした条件 のことです。水をすいにくくして、植物が水不足 のときにどうなるかを調べます。どのくらい弱るかを比 べる目安になるので重要 です。)
小さな苗 は、4つの条件 で7日育てました。
ふつう、水不足 、暑さ、暑さ+水不足 です。
草の高さや、根の長さをはかります。
体の水分や、 も調べます。光合成 ( 植物が光を使って空気中の二酸化炭素 と水から自分の栄養 を作るしくみのことです。葉で行われ、できた栄養 が成長 や米の実を作るもとになります。暑さや水不足 で光合成が弱ると、育ちが悪くなり収 りょうが下がるため重要 です。)
葉の色や、体のいたみも見ました。
身を守る成分 や、はたらきも調べました。
穂 ができるころは、土で8週間ほど育てます。
をあたえて、ストレス ( 植物にとって苦しい環境 や負担 になる条件 のことです。ここでは暑さや水不足 がストレスで、体にわるい物がふえたり成長 が弱ったりします。どの条件 で強くなるかを考える土台になるため重要 です。) 収 かくまで見ます。
とれた量 や、米つぶの も調べます。品質 ( 米つぶの見た目やこわれやすさなど、できのよさを表す言葉です。量 が同じでも品質 が悪いとよい米になりにくいので、暑さの中でどれだけ保 てるかが重要 です。)
がどれだけ動くかも調べました。遺伝子 ( 生き物の体の形や強さなどのせいしつを決めるための情報 のことです。親から子へ伝 わり、植物の強さや弱さにも関係 します。この文では暑さや水不足 に強くする手がかりとして重要 です。)
出たちがいが、たまたまかも確 かめました。
- 研究のまとめ:
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は、イネを強くするのに役立ちます。hst1 ( イネの強さに関係 する遺伝子 の名前です。これがあるYNUとないSLを比 べて、暑さや水不足 にどれだけ強くなるかを調べています。強い品種 を作るための手がかりになるので重要 です。)
水不足 だけでも、暑いだけでも役立ちます。
とくに暑さ+水不足 で、力を出しました。
YNUは、体の水分を保 ちやすいです。
葉の緑のもとも、保 ちやすいです。
体にわるい物も、ふえにくいです。
のいたみも、おさえられました。細ぼう ( 生き物の体を作るとても小さな部品のことです。細ぼうがいたむと、葉や根などのはたらきが落ちて成長 が悪くなります。ストレスでのいたみを比 べるため重要 です。)
その強さは、お米づくりにも大事です。
暑いと、お米の量 がへりやすいです。
でもYNUは、量 やつぶの重さを保 てました。
見た目もよく、白くにごる米が少ないです。
hst1は、守る の動きを遺伝子 ( 生き物の体の形や強さなどのせいしつを決めるための情報 のことです。親から子へ伝 わり、植物の強さや弱さにも関係 します。この文では暑さや水不足 に強くする手がかりとして重要 です。) 変 えるようです。
その結果 、体にわるい物をへらせそうです。
- 著者名:
- Ermelinda Maria Lopes Hornai, Aycan Murat, Mitsui Toshiaki
- 掲載誌名:
- International Journal of Molecular Sciences
- 巻:
- 25
- 号:
- 4
- 発行日:
- 2024-02-17
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/0002001773
