論文詳細
医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
術後急性痛に対する抑肝散の鎮痛効果とセロトニン神経系の関与 : モデルマウスによる検討
- AI解説:
- 本論文は、術後疼痛を効果的にコントロールする必要性を扱う。というのも、管理不十分や不適切なオピオイド処方が、オピオイド依存やせん妄に一部寄与しうるためである。著者らはセロトニン作動性(serotonergic)システムに着目し、セロトニン(5-HT)は受容体サブタイプと解剖学的部位によって鎮痛にも痛覚過敏(hyperalgesia)にもなり得ること、また損傷に伴うセロトニン(5-HT)の変化が局所組織の影響を超えてどのように広がるのかについては議論が続いていることを指摘する。抑肝散(Yokukansan: YKS; TJ-54)は、睡眠問題や認知症における行動症状などに臨床使用される漢方薬であり、5-HT1Aアゴニスト関連作用や5-HT2A受容体発現の抑制を含むセロトニン作動性機序、ならびにグルタミン酸作動性興奮性(glutamatergic excitability)への作用を持つと報告されている。YKSは神経障害性疼痛に有用である可能性が示唆され、臨床では周術期の抗不安効果も示されている一方、急性の術後疼痛に対する作用は直接検討されていなかった。そこで本研究は、マウス足底切開(plantar incision)モデルにおいて経口投与したYKSが急性術後疼痛を軽減するかを検証し、観察される鎮痛効果にセロトニン作動性機序—とくに脊髄の5-HT1A受容体および下行性抑制経路—が関与するかを調べることを目的とした。
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医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
術後急性痛に対する抑肝散の鎮痛効果とセロトニン神経系の関与 : モデルマウスによる検討
AI解説
- 背景と目的:
-
本論文は、術後疼痛を効果的にコントロールする必要性を扱う。というのも、管理不十分や不適切なオピオイド処方が、オピオイド依存やせん妄に一部寄与しうるためである。著者らはセロトニン作動性(serotonergic)システムに着目し、セロトニン(5-HT)は受容体サブタイプと解剖学的部位によって鎮痛にも痛覚過敏(hyperalgesia)にもなり得ること、また損傷に伴うセロトニン(5-HT)の変化が局所組織の影響を超えてどのように広がるのかについては議論が続いていることを指摘する。抑肝散(Yokukansan: YKS; TJ-54)は、睡眠問題や認知症における行動症状などに臨床使用される漢方薬であり、5-HT1Aアゴニスト関連作用や5-HT2A受容体発現の抑制を含むセロトニン作動性機序、ならびにグルタミン酸作動性興奮性(glutamatergic excitability)への作用を持つと報告されている。YKSは神経障害性疼痛に有用である可能性が示唆され、臨床では周術期の抗不安効果も示されている一方、急性の術後疼痛に対する作用は直接検討されていなかった。そこで本研究は、マウス足底切開(plantar incision)モデルにおいて経口投与したYKSが急性術後疼痛を軽減するかを検証し、観察される鎮痛効果にセロトニン作動性機序—とくに脊髄の5-HT1A受容体および下行性抑制経路—が関与するかを調べることを目的とした。
- 主要な発見:
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経口YKSは足底切開モデルで抗痛覚過敏(anti-hyperalgesic)効果を示し、刺激モダリティによって用量感受性が異なった。機械刺激試験(von Frey)では、0.5 g/kgおよび1.0 g/kgのYKSが、投与後60–240 minにおいて切開のみの対照群に比べて足引っ込み閾値を上昇させた一方、0.25 g/kgはその時間窓で有意な改善を示さなかった。熱刺激試験(Hargreaves)では、YKSは投与後60 minから8 hまで、検討した全用量(0.25–1.0 g/kg)で足引っ込み潜時を有意に延長し、機械過敏よりも熱過敏のほうが改善の立ち上がりが速いように見えた。熱刺激の用量反応解析ではED50が0.27 g/kg(95%信頼区間: 0.087–0.447 g/kg)、Hill係数は1.65であった。一方、機械刺激の用量反応は非常に急峻(Hill係数27.4)と記述され、EC50推定は比較的不確実であった。免疫染色では、正常マウスの脊髄後角にセロトニン免疫反応性シグナルが認められ、足の切開後も明らかな変化は見られなかったが、7日間のpara-chlorophenylalanine(PCPA)処置により後角のセロトニン染色は著明に減少した。機能的には、PCPAによるセロトニン枯渇それ自体は基礎の侵害受容行動や切開誘発性の過敏性を変化させなかったが、YKS 0.5 g/kgの鎮痛効果は減弱した。なお、YKS 1.0 g/kgではセロトニン枯渇下でもより強い効果が検出され、セロトニン枯渇下でも用量依存性が示された。最後に、髄腔内(intrathecal)でNAN-190により脊髄5-HT1A受容体を遮断すると、2.5 μg/bodyでは経口YKS 0.5 g/kgの鎮痛効果が消失した(ただし0.5 μg/bodyでは消失しなかった)。この結果は、YKSによる鎮痛に脊髄5-HT1A受容体の活性化が関与することを支持する。
- 方法論:
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ARRIVEガイドラインに沿った報告と施設の倫理承認のもと、雄のC57BL/6 Jマウス(7–8週齢、24–27 g)を用いた。術後疼痛は改変Brennan足底切開モデルにより誘発した。すなわち、イソフルラン麻酔下で左後肢足底に5-mmの切開を加え、屈筋の切開も行ったうえで2針で縫合した。sham群は切開せず消毒のみ行った。YKS(TJ-54)は経口懸濁液として調製し、胃ゾンデ(gavage)で投与した(0.25、0.5、1.0 g/kgを0.25 mlで投与;予備観察で2.0 g/kgが鎮静を生じたため、それ以上の用量は避けた)。行動評価は盲検化された実験者が実施し、von Freyによる機械閾値とHargreavesによる熱引っ込み潜時を、ベースライン(投与前)および投与後30、60、90、120、180、240、480 minに測定した(主要実験では熱刺激試験を8 hまで延長)。セロトニン作動性関与を検討するため、PCPA(150 mg/kg/day)を皮下投与で7日間、埋め込み式浸透圧ポンプにより投与してセロトニン枯渇を誘導した。対応する蒸留水対照も設け、脊髄後角のセロトニンは抗5-HT免疫蛍光でI–II層を評価し、punctaの定量を行った。脊髄5-HT1A受容体の役割を検証するため、NAN-190(0.5または2.5 μg/body)またはvehicle(10% DMSO)を髄腔内(L5–L6)に、経口YKS 0.5 g/kgの15 min前に投与した。髄腔内投与時、マウスは覚醒状態であった。統計解析として、行動データにはGreenhouse–Geisser補正を伴うRM two-way ANOVAと、DunnettまたはBonferroniの事後検定を用いた。免疫組織学にはone-way ANOVAとTukey検定を用い、用量反応推定にはHill式フィッティングを用いた。有意水準はP < 0.05とし、サンプルサイズは行動試験で通常各群5–6、免疫染色定量では各群N = 4であった。
- 結論と意義:
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著者らは、経口投与したYKSがマウス足底切開モデルにおける急性術後疼痛行動を減弱させ、とくに熱感受性に対して測定可能な抗痛覚過敏効果(0.25–1.0 g/kgで最大8 hまで有意)を示し、機械過敏についても高用量で効果が見られると結論づけている。機序としては、髄腔内NAN-190の2.5 μg/bodyがYKSの鎮痛を消失させたことから、脊髄5-HT1A受容体の活性化が主要な寄与因子であると主張している。加えて、セロトニン枯渇はYKS 0.5 g/kgの有効性を低下させた(ただし完全には消失させなかった)のに対し、高用量YKS(1.0 g/kg)はPCPA前処置下でも有意な効果を保持した。考察では、PCPA単独で行動変化がなく、切開に伴う脊髄後角セロトニン免疫染色の増加も認められなかったことから、このモデルにおける急性術後侵害受容ではセロトニン自体は主要な決定因子ではない可能性がある一方で、YKSが鎮痛をもたらす仕組みとしてはセロトニン作動性機序が依然として重要である、と解釈している。総じて本研究の意義は、YKSに関するエビデンスを慢性/神経障害性の文脈から急性術後疼痛モデルへ拡張し、その鎮痛作用が脊髄5-HT1A受容体シグナリングと結び付くことを薬理学的に示した点にある。
- 今後の展望:
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本論文は、主に限界として述べられた点に由来する今後の課題を複数挙げている。第一に、YKSがin vivoで5-HT2A受容体をダウンレギュレートし得るという先行報告があるにもかかわらず、脊髄後角における5-HT2A受容体の変化を検討していない。複数のセロトニン受容体がYKS鎮痛にどう寄与するかを明確にするには、5-HT2A関連機序の評価が有用であることが示唆されている。第二に、足損傷後あるいはYKS投与後のセロトニン量の動的変化を定量していない。方法論上の具体的懸念として、YKSにはインドール骨格を持つUncaria rhynchophyllaが含まれ、免疫組織化学で偽陽性シグナルを生む可能性があるため、セロトニン分泌に対するYKSの影響をより厳密に評価するには質量分析(mass spectrometry)に基づく手法が必要だと提案している。第三に、セロトニン経路は気分に影響し得て、YKSにはヒトおよび動物モデルで抗うつ効果が報告されていることから、YKSの抗うつ様作用が鎮痛の強さとどのように関係するかを、実験動物とヒトの双方で検討すべきだとしている。とくに、感情状態と疼痛閾値の相互作用の可能性を踏まえた検討が必要であると述べている。
- 背景と目的:
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手術のあとに起こる痛みは、しっかりコントロールする必要があります。痛みの管理が不十分だったり、痛み止め(特に
)を不適切に処方したりすると、薬への依存や、意識が混乱する状態につながることがあるからです。オピオイド ( 強い痛みに使われる鎮痛薬の種類で、使い方を誤ると依存や副作用のリスクが高まります)
この研究では、体の中で痛みに関わる「 」という物質に注目しました。セロトニンは、働く場所やセロトニン ( 神経伝達物質の一つで、気分だけでなく痛みの調節にも関わり、条件によって痛みを弱めたり強めたりします) の種類によって、痛みを弱めることも、逆に痛みを強めることもあります。受容体 ( 細胞が特定の物質を受け取るための「受け口」のようなもので、どの受容体が働くかで反応が変わります)
また、漢方薬の は、睡眠の問題や認知症の行動症状などに使われる薬で、セロトニンに関係する働きや、神経の興奮を抑える働きがあると報告されています。抑肝散は神経の損傷が関係する慢性的な痛みに役立つ可能性が示されていましたが、手術直後のような急性の痛みへの効果ははっきり調べられていませんでした。抑肝散 ( 複数の生薬からなる日本の漢方薬で、睡眠や興奮状態の改善などに使われ、神経の働きに影響すると考えられています)
そこで本研究は、マウスの足の裏を切開する手術モデルを使い、抑肝散を飲ませることで術後の急性の痛みが軽くなるか、またその仕組みに脊髄の 1A受容体や5-HT ( セロトニンの別名で、研究ではこの略称がよく使われます) が関わるかを調べました。下行性抑制経路 ( 脳から脊髄へ下る神経の仕組みで、痛みの信号を弱める働きがあり、鎮痛の重要なルートです)
- 主要な発見:
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を口から投与すると、足の裏を切開したマウスで「痛みに敏感になった状態」が軽くなる効果が見られました。ただし、刺激の種類によって効き方が少し違いました。抑肝散 ( 複数の生薬からなる日本の漢方薬で、睡眠や興奮状態の改善などに使われ、神経の働きに影響すると考えられています)
機械的な刺激の検査では、0.5 g/kgと1.0 g/kgで、投与後60分から240分の間に痛み反応が弱まりましたが、0.25 g/kgでははっきりした改善が見られませんでした。
熱刺激の検査では、0.25〜1.0 g/kgのどの量でも、投与後60分から最大8時間まで痛み反応が弱まり、機械刺激よりも熱刺激のほうが早く効果が出るように見えました。
次に、 でPCPA ( セロトニンを作る過程を止めて体内のセロトニンを減らす薬で、セロトニンの関与を調べるために使われます) を減らしたマウスでは、セロトニンを減らすこと自体は基本的な痛み反応をあまり変えませんでしたが、抑肝散0.5 g/kgの鎮痛効果は弱くなりました。一方で抑肝散1.0 g/kgでは、セロトニンが少ない状態でも鎮痛効果が残りました。セロトニン ( 神経伝達物質の一つで、気分だけでなく痛みの調節にも関わり、条件によって痛みを弱めたり強めたりします)
さらに、脊髄で 1A5-HT ( セロトニンの別名で、研究ではこの略称がよく使われます) をブロックする薬(受容体 ( 細胞が特定の物質を受け取るための「受け口」のようなもので、どの受容体が働くかで反応が変わります) )をNAN-190 ( 5-HT1A受容体の働きを止める薬で、抑肝散の効果が5-HT1Aに依存するかを確認するために使われました) すると、一定量では抑肝散0.5 g/kgの鎮痛効果が消えました。これにより、抑肝散の鎮痛に脊髄の5-HT1A受容体が関わることが強く示されました。髄腔内投与 ( 脊髄の周りの空間に直接薬を入れる方法で、脊髄の受容体の働きを調べるのに有効です)
- 方法論:
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雄のC57BL/6Jマウスを使い、麻酔下で左後ろ足の足裏を5mm切開し、筋肉も一部切って縫合することで術後痛モデルを作りました。対照として、切開をせず消毒だけをする群も用意しました。
は水に混ぜて口から投与し、量は0.25、0.5、1.0 g/kgとしました。予備実験で2.0 g/kgは眠くなる作用が出たため、それ以上は使いませんでした。抑肝散 ( 複数の生薬からなる日本の漢方薬で、睡眠や興奮状態の改善などに使われ、神経の働きに影響すると考えられています)
痛みの評価は、機械刺激(von Frey)と熱刺激(Hargreaves)の検査で、投与前と投与後の複数の時間で測定しました。
の関与を調べるため、セロトニン ( 神経伝達物質の一つで、気分だけでなく痛みの調節にも関わり、条件によって痛みを弱めたり強めたりします) を7日間投与してセロトニンを減らした群を作り、PCPA ( セロトニンを作る過程を止めて体内のセロトニンを減らす薬で、セロトニンの関与を調べるために使われます) でセロトニンの染色を確認しました。脊髄後角 ( 脊髄の中で痛み信号の入り口に近い部分で、痛みの調節に重要な場所です)
また、 1A5-HT ( セロトニンの別名で、研究ではこの略称がよく使われます) の関与を調べるため、受容体 ( 細胞が特定の物質を受け取るための「受け口」のようなもので、どの受容体が働くかで反応が変わります) を髄腔内に投与し、抑肝散の効果が変わるかを確認しました。解析には統計手法を用い、有意差の基準も設定しました。NAN-190 ( 5-HT1A受容体の働きを止める薬で、抑肝散の効果が5-HT1Aに依存するかを確認するために使われました)
- 結論と意義:
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を口から投与すると、マウスの術後急性痛モデルで痛みの過敏さが弱まりました。特に熱刺激に対しては、0.25〜1.0 g/kgで最大8時間まで効果が確認されました。機械刺激に対しても、高い量では効果が見られました。抑肝散 ( 複数の生薬からなる日本の漢方薬で、睡眠や興奮状態の改善などに使われ、神経の働きに影響すると考えられています)
また、脊髄で 1A5-HT ( セロトニンの別名で、研究ではこの略称がよく使われます) をブロックすると抑肝散の鎮痛が消えたことから、抑肝散の鎮痛には脊髄の5-HT1A受容体の働きが重要だと考えられます。受容体 ( 細胞が特定の物質を受け取るための「受け口」のようなもので、どの受容体が働くかで反応が変わります)
この研究の価値は、抑肝散の痛みへの効果について、これまで中心だった慢性痛だけでなく、手術直後の急性痛にも効果がある可能性を示し、その仕組みが脊髄の 受容体と結びつくことを示した点にあります。セロトニン ( 神経伝達物質の一つで、気分だけでなく痛みの調節にも関わり、条件によって痛みを弱めたり強めたりします)
- 今後の展望:
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今後の課題として、まず
が関係すると言われる抑肝散 ( 複数の生薬からなる日本の漢方薬で、睡眠や興奮状態の改善などに使われ、神経の働きに影響すると考えられています) 2A5-HT ( セロトニンの別名で、研究ではこの略称がよく使われます) について、脊髄での変化を調べていない点が挙げられます。複数の受容体 ( 細胞が特定の物質を受け取るための「受け口」のようなもので、どの受容体が働くかで反応が変わります) 受容体がどう関わるかをはっきりさせる必要があります。セロトニン ( 神経伝達物質の一つで、気分だけでなく痛みの調節にも関わり、条件によって痛みを弱めたり強めたりします)
次に、足の損傷後や抑肝散投与後に、セロトニン量がどう変化するかを定量していません。抑肝散の成分の一部はセロトニンに似た構造を持つため、染色法では誤ってセロトニンが増えたように見える可能性があり、より正確な測定法( など)が必要だとされています。質量分析 ( 分子の重さを測って物質を特定・定量する方法で、セロトニン量をより正確に測るのに役立ちます)
さらに、セロトニンは気分にも関係し、抑肝散には抗うつ効果が報告されています。そのため、気分の変化が痛みの感じ方にどう影響するのかも、動物と人の両方で検討する必要があります。
- 何のために?:
-
手術 のあと、体がいたくなること。
そのいたみは、きちんと弱めます。
いたみが強いと、つらい気もちです。
薬の使い方が悪いと、くせになります。
また、ぼんやりしてしまうこともあります。
この研究は、 を調べました。セロトニン ( 体の中で作られる物質 で、神経 の合図のやりとりに関 わります。いたみを弱めたり強めたりすることがあり、体のどこでどうはたらくかを知ると、薬がなぜ効 くのかを考える手がかりになります。)
セロトニンは、体の中の物質 です。
いたみを弱めることも、強めることも。
それは、はたらく場所で変 わります。
は、漢方の薬の一つです。抑肝散 ( 漢方の薬の名前です。ねむれない時やイライラなどに使われることがあり、いたみや神経 のはたらきにどう影響 するかを調べるために重要 です。)
ねむれない時などに使われます。
セロトニンに関係 すると言われます。
神経 が しすぎるのも、おさえます。興奮 ( 神経 がいつもより強くはたらきすぎて、合図が出やすくなっている状態 です。興奮 しすぎると、いたみを強く感じることがあるので重要 です。)
長くつづくいたみに、効 くかもでした。
でも、手術 すぐのいたみは でした。未 調査 ( まだ調べられていないことを表す言葉です。これから何を研究する必要 があるかを示 すために重要 です。)
そこで、ねずみの手術 で試 しました。
抑肝散 で、いたみがへるか見ました。
のしくみも、いっしょに調べました。せきずい ( 背中 の中を通る太い神経 の通り道で、体の感覚 の合図を脳 へ送る中つぎの場所です。いたみの合図が通るので、ここで何が起きるかが薬の効 き方に関係 します。)
- 何が分かったの?:
-
をのむと、いたみが弱まりました。抑肝散 ( 漢方の薬の名前です。ねむれない時やイライラなどに使われることがあり、いたみや神経 のはたらきにどう影響 するかを調べるために重要 です。)
手術 した足が、 になるのがへりました。過 びん( 少しさわっただけでも強くいたいと感じやすくなる状態 のことです。手術 のあとに起きると生活がつらくなるため、へらせるかが大事です。)
ただし、さわり方で効 き方が違 いました。
かたい物でさわる検査 をしました。
多めの量 だと、1〜4時間は楽でした。
少ない量 だと、よく分かりませんでした。
あつさの検査 もしました。
少ない量 でも、多い量 でも効 きました。
1時間後から、長いと8時間効 きました。
あつさのほうが、早く効 きそうでした。
つぎに、 を少なくしました。セロトニン ( 体の中で作られる物質 で、神経 の合図のやりとりに関 わります。いたみを弱めたり強めたりすることがあり、体のどこでどうはたらくかを知ると、薬がなぜ効 くのかを考える手がかりになります。)
それだけでは、ふつうのいたみは変 わりません。
でも、抑肝散 の効 きが弱い時がありました。
中くらいの量 では、効 きが弱くなりました。
多い量 では、少なくても効 きが残 りました。
さらに、 のせきずい ( 背中 の中を通る太い神経 の通り道で、体の感覚 の合図を脳 へ送る中つぎの場所です。いたみの合図が通るので、ここで何が起きるかが薬の効 き方に関係 します。) を止めました。受け口 ( 体の中で合図を受け取る場所で、神経 では「受容体 」と呼 ばれることが多いです。どの受け口が関係 するかで、薬が効 く仕組みや効き目 が変 わります。)
受け口は、合図をうけとる所です。
止めると、抑肝散 の効 きが消えました。
だから、その受け口が大事だと分かりました。
- どうやったの?:
-
オスのねずみを使いました。
ねむらせて、足のうらを切りました。
5ミリ切って、少し中も切りました。
そのあと、ぬい合わせました。
切らずに、消どくだけの組も作りました。
は、水にまぜてのませました。抑肝散 ( 漢方の薬の名前です。ねむれない時やイライラなどに使われることがあり、いたみや神経 のはたらきにどう影響 するかを調べるために重要 です。)
量 は、3つに分けました。
少なめ、中くらい、多めです。
もっと多いと、ねむくなったのでやめました。
いたみは、2つのやり方で見ました。
一つは、さわるいたみです。
もう一つは、あついののいたみです。
のむ前と、のんだ後で何回も測 りました。
をへらす薬も使いました。セロトニン ( 体の中で作られる物質 で、神経 の合図のやりとりに関 わります。いたみを弱めたり強めたりすることがあり、体のどこでどうはたらくかを知ると、薬がなぜ効 くのかを考える手がかりになります。)
7日つづけて、セロトニンをへらしました。
で、セロトニンがあるか見ました。せきずい ( 背中 の中を通る太い神経 の通り道で、体の感覚 の合図を脳 へ送る中つぎの場所です。いたみの合図が通るので、ここで何が起きるかが薬の効 き方に関係 します。)
また、 を止める薬も使いました。受け口 ( 体の中で合図を受け取る場所で、神経 では「受容体 」と呼 ばれることが多いです。どの受け口が関係 するかで、薬が効 く仕組みや効き目 が変 わります。)
抑肝散 の効 きが変 わるか見ました。
- 研究のまとめ:
-
で、抑肝散 ( 漢方の薬の名前です。ねむれない時やイライラなどに使われることがあり、いたみや神経 のはたらきにどう影響 するかを調べるために重要 です。) 手術 あとのいたみがへりました。
とくに、あつさのいたみでよく効 きました。
少ない量 でも、長いと8時間効 きました。
さわるいたみも、多めなら効 きました。
を止めると、受け口 ( 体の中で合図を受け取る場所で、神経 では「受容体 」と呼 ばれることが多いです。どの受け口が関係 するかで、薬が効 く仕組みや効き目 が変 わります。) 効き目 が消えました。
だから、 の受け口が大切です。せきずい ( 背中 の中を通る太い神経 の通り道で、体の感覚 の合図を脳 へ送る中つぎの場所です。いたみの合図が通るので、ここで何が起きるかが薬の効 き方に関係 します。)
この研究で、新しいことが分かりました。
長いいたみだけでなく、すぐのいたみもです。
そのしくみが、 とつながりました。セロトニン ( 体の中で作られる物質 で、神経 の合図のやりとりに関 わります。いたみを弱めたり強めたりすることがあり、体のどこでどうはたらくかを知ると、薬がなぜ効 くのかを考える手がかりになります。)
- これからどうする?:
-
ほかの
も、まだ調べ足りません。受け口 ( 体の中で合図を受け取る場所で、神経 では「受容体 」と呼 ばれることが多いです。どの受け口が関係 するかで、薬が効 く仕組みや効き目 が変 わります。)
いくつの受け口が関係 するか、知りたいです。
また、 のセロトニン ( 体の中で作られる物質 で、神経 の合図のやりとりに関 わります。いたみを弱めたり強めたりすることがあり、体のどこでどうはたらくかを知ると、薬がなぜ効 くのかを考える手がかりになります。) 量 の変化 も です。未 調査 ( まだ調べられていないことを表す言葉です。これから何を研究する必要 があるかを示 すために重要 です。)
足のけがのあと、どう変 わるか知りたいです。
のあとに、どう抑肝散 ( 漢方の薬の名前です。ねむれない時やイライラなどに使われることがあり、いたみや神経 のはたらきにどう影響 するかを調べるために重要 です。) 変 わるかも大事です。
色で見る方法 は、まちがうことがあります。
もっと正しくはかる方法 が必要 です。
セロトニンは、気もちにも関係 します。
抑肝散 は、気もちを楽にするかもです。
気もちの変化 が、いたみにどう影響 するか。
それも、動物と人で調べる必要 があります。
- 著者名:
- 栗田 秀一郎
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/0002001852
