論文詳細
自然科学系
農学部
#学術雑誌論文
Genetic engineering of nitrite reductase gene improves uptake and assimilation of nitrogen dioxide by Rhaphiolepis umbellata (Thunb.) Makino
- AI解説:
- 二酸化窒素(NO2)は、オゾンを含む光酸化物(photooxidants)が大気中の光化学反応によって生成される過程に寄与する、主要な都市大気汚染物質として位置づけられている。本論文は、植物が気孔(stomata)を通じてNO2を吸収し、その窒素を一次硝酸同化経路(primary nitrate assimilation pathway)により有機化合物へ取り込める、という前提に基づく。この経路では、フェレドキシン依存性亜硝酸還元酵素(ferredoxin-dependent nitrite reductase:NiR)が葉緑体内で亜硝酸をアンモニアへ還元する反応を触媒するため、吸収したNO2を同化窒素へ変換する際の律速段階となり得ると考えられる。これまでにArabidopsis thalianaでは、外来NiR遺伝子(nii)を導入して発現させるとNO2同化能が増加し得ること(既報では1.4倍)が示されていた。著者らのより大きな目標は、改良されたファイトレメディエーション資源の開発であり、日本の道路沿いに植栽される木本樹種に焦点を当てている。先行して、Rhaphiolepis umbellataに対してパーティクルボンバードメントに基づく形質転換を試みたが、再生個体が馴化(acclimatization)中に理由不明で枯死した。そこで本研究では、(i)ArabidopsisのNiR cDNA(Atnii)を搭載したR. umbellataのAgrobacterium媒介形質転換系を確立すること、(ii)トランスジーン発現が形質転換植物におけるNO2の取り込みと同化を改善するかを検証すること、を目的とした。
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自然科学系
農学部
#学術雑誌論文
Genetic engineering of nitrite reductase gene improves uptake and assimilation of nitrogen dioxide by Rhaphiolepis umbellata (Thunb.) Makino
AI解説
- 背景と目的:
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二酸化窒素(NO2)は、オゾンを含む光酸化物(photooxidants)が大気中の光化学反応によって生成される過程に寄与する、主要な都市大気汚染物質として位置づけられている。本論文は、植物が気孔(stomata)を通じてNO2を吸収し、その窒素を一次硝酸同化経路(primary nitrate assimilation pathway)により有機化合物へ取り込める、という前提に基づく。この経路では、フェレドキシン依存性亜硝酸還元酵素(ferredoxin-dependent nitrite reductase:NiR)が葉緑体内で亜硝酸をアンモニアへ還元する反応を触媒するため、吸収したNO2を同化窒素へ変換する際の律速段階となり得ると考えられる。これまでにArabidopsis thalianaでは、外来NiR遺伝子(nii)を導入して発現させるとNO2同化能が増加し得ること(既報では1.4倍)が示されていた。著者らのより大きな目標は、改良されたファイトレメディエーション資源の開発であり、日本の道路沿いに植栽される木本樹種に焦点を当てている。先行して、Rhaphiolepis umbellataに対してパーティクルボンバードメントに基づく形質転換を試みたが、再生個体が馴化(acclimatization)中に理由不明で枯死した。そこで本研究では、(i)ArabidopsisのNiR cDNA(Atnii)を搭載したR. umbellataのAgrobacterium媒介形質転換系を確立すること、(ii)トランスジーン発現が形質転換植物におけるNO2の取り込みと同化を改善するかを検証すること、を目的とした。
- 主要な発見:
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R. umbellataの胚軸(hypocotyl)外植片を用いたAgrobacterium媒介形質転換により、約4%の頻度でヒグロマイシン耐性の不定芽(adventitious shoots)が得られ、そのうち70%以上はインドール-3-酪酸(indole-3-butyric acid:IBA)処理後に発根した。PCRスクリーニングにより、検定した再生個体でAtniiトランスジーン(218 bpの増幅産物)の存在が確認され、PCR陽性の形質転換系統が37系統得られた。組換えタバコNiR1(E. coli産生)に対して作製したポリクローナル抗タバコNiR抗体を用いた二次元ウェスタンブロットでは、形質転換系統において導入Atniiの発現と整合するNiR免疫陽性スポットが検出された。野生型R. umbellataではより塩基性側(pI > 6)に3スポットであったのに対し、形質転換植物では分子量約63 kD、pI 5–6付近に約8スポットが認められ、Arabidopsis由来NiRタンパク質の発現が成立したことを支持した。機能評価として、200±50 ppbの^15NO2(^15N 55.6 atom%)を1週間燻蒸(fumigation)したところ、形質転換1系統(2513)でNO2由来窒素に関する指標が増加した。すなわち、NO2由来の全窒素(TNNO2;取り込みと解釈)と、NO2由来の還元/Kjeldahl窒素(RNNO2;同化と解釈)の双方が、上位葉・中位葉のいずれの葉位でも野生型の1.6~2.0倍であった。一方、他の8系統ではTNNO2およびRNNO2は野生型と同程度か、むしろ低く、著者らはこのばらつきの理由は不明であるとしている。遺伝子型をまたいだ傾向としては、例外として系統2523を除き、上位葉のTNNO2とRNNO2が中位葉より高い傾向が見られた。
- 方法論:
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著者らは、Arabidopsis thalianaのNiR cDNA(Atnii;accession no. AB006032)を、タバコモザイクウイルスのΩ配列を組み込んだ改変CaMV 35Sプロモーターの下流に配置し、NOSターミネーター、およびhphなどの選抜マーカー遺伝子を含むバイナリーベクター(pIG121-AtNiR)を構築した。滅菌したR. umbellata種子をwoody plant medium(WPM)上で発芽させ、胚軸切片(2–3 mm)を、形質転換前にベンジルアデニン(benzyladenine:BA)とα-ナフタレン酢酸(α-naphthalene acetic acid:NAA)を含むWPMで前培養した。形質転換では、ベクターを保持するAgrobacterium tumefaciens LBA4404をOD600約0.1に調製し、胚軸頂端部を傷つけた後、菌懸濁液に短時間浸漬し、BA、NAA、および100 μMアセトシリンゴン(acetosyringone)を含むWPM上で共培養した。選抜と再生は、カルベニシリン(carbenicillin)と10 mg l^-1ヒグロマイシンを含むWPMで行い、その後継代し、さらに後段ではヒグロマイシン非含有条件で培養した。不定芽は胚軸切片から直接誘導し、IBA処理で発根させ、段階的な培養(無菌容器、ポット、次いで制限されたガラスハウス)によって馴化し、機能試験にはトランスフェクション後約33か月の植物体を用いた。トランスジーンの存在は、Atniiの218 bp断片のPCR増幅(ネステッドの第2回PCRを含む)で評価した。発現は、2D-PAGEとウェスタンブロットにより、E. coliで産生した組換えタバコNiR1に対して作製したアフィニティ精製ポリクローナル抗体を用いて評価した。NO2の取り込み/同化は、燻蒸チャンバー内で植物を^15NO2に1週間曝露し、採取した上位葉(第1~第4葉)と中位葉(第5~第8葉)を分けて、質量分析によりTNNO2とRNNO2を測定して定量した。野生型植物は、年齢と培養履歴が形質転換植物に一致するよう意図した条件で育成した。
- 結論と意義:
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本研究は、Agrobacterium媒介形質転換により、導入Atniiコンストラクトを発現する、馴化可能で生存する形質転換R. umbellataを作出できると結論づけている。これは、馴化中に枯死した(原因は未解明のまま)既報のパーティクルボンバードメント由来再生個体とは対照的である。機能面では、木本の道路沿い樹種においてNiR遺伝子工学がNO2の取り込みと同化を改善し得ることの概念実証(proof-of-concept)を提示した。すなわち、^15NO2燻蒸後に系統2513でTNNO2およびRNNO2が野生型比1.6~2.0倍となり、NiR能力の増強が、吸収されたNO2由来窒素の還元態窒素プールへの変換を高め得るという解釈を支持する。一方で、系統間の結果は不均一であり、検定した大半の系統は野生型を上回らず、時に劣ること、またその理由は不明であることを著者らは明記している。さらに実務上の制約として、燻蒸に用いた成熟植物から未変性タンパク質を抽出できず、NiR酵素活性の測定が不成功に終わったため、機構的確認は活性アッセイではなく免疫検出に限られた。それでも著者らは、観察された改善は、R. umbellataの大気汚染緩和特性を高める上で遺伝子改変が重要な経路になり得ることを支持すると主張している。同時に、本種の基礎的能力が低い(既報のスクリーニングで217分類群中151位)ことにも言及し、実用的な影響にはより大きな改善が必要となる可能性を示唆している。
- 今後の展望:
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著者らは、さらなる改良と検証に向けた複数の方向性を示している。第一に、燻蒸時点では各形質転換系統につき植物体が1個体しかなかったため、挿し木により形質転換系統を増殖中であり、追加の結果は別途公表するとしており、系統の性能確認にはより多い反復が必要であることを示している。第二に、この木本樹種でNO2同化を大幅に高めるには、より強力またはR. umbellataに適した制御要素が必要かもしれないとして、「新しいプロモーターの革新(innovation of new promoters)」が有効発現を高めるためのもっともらしい方策であると提案している。第三に、一次硝酸同化経路の第1および第3酵素である硝酸還元酵素(nitrate reductase)とグルタミン合成酵素(glutamine synthase)を過剰発現しても、NO2の取り込み/同化は顕著に改善しなかったという既報に基づき、別の代謝工学戦略を指摘している。具体的には、Dof転写因子による工学的改変や、反応性窒素種(reactive nitrogen species)代謝に関与する酵素の操作を、大気中NO2緩和能を高める追加のもっともらしい経路として提案し、これらの方向で現在検討中であり、将来の報告を予定していると述べている。
- 背景と目的:
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は、都市の空気を汚す代表的な物質の1つで、空気中で光が当たる化学反応によって、オゾンなどの二酸化窒素(NO2) ( 都市の大気汚染物質の1つです。空気中で光が関わる反応を通じてオゾンなどを生み、健康や環境に悪影響を与えます。植物がこれを取り込めるかどうかは、大気浄化の研究で重要です。) をつくる原因になります。光酸化物 ( 大気中で光が当たる化学反応によってできる物質のまとめです。オゾンなどが含まれ、スモッグの原因として問題になります。)
植物は、葉の表面にある からNO2を取り込み、その中の窒素を植物の体をつくる材料(有機物)として利用できると考えられています。気孔 ( 葉の表面にある小さな穴で、二酸化炭素の取り込みや水蒸気の放出を行います。同時にNO2のような気体もここから入り得ます。)
このとき大事になるのが、 という窒素利用の流れです。その中で、亜硝酸をアンモニアに変える反応を進める酵素が一次硝酸同化経路 ( 植物が無機の窒素を取り込み、体の材料(アミノ酸など)に作り変えて利用する一連の反応の流れです。NO2由来の窒素もこの流れに乗って利用されると考えられます。) で、NO2を植物が利用しやすい形に変える上で、全体の進みやすさを左右するポイントになり得ます。フェレドキシン依存性亜硝酸還元酵素(NiR) ( 一次硝酸同化経路で働く酵素で、亜硝酸をアンモニアに変える反応を進めます。この反応が進まないと、その先の有機物合成につながりにくいため重要です。)
これまでにモデル植物のシロイヌナズナでは、外からNiR遺伝子を入れて働かせるとNO2を利用する力が上がることが示されていました。
研究者たちは、道路沿いに植えられる樹木を「大気汚染をやわらげる植物資源」として改良することを目標にし、シャリンバイに注目しました。以前の方法では、育てて外の環境に慣らす途中で枯れてしまいました。そこで本研究では、別の方法で遺伝子を導入して、(i)シャリンバイで遺伝子導入植物を安定して作れるようにすること、(ii)NiR遺伝子の発現でNO2の取り込みと同化が本当に良くなるかを確かめること、を目的にしました。
- 主要な発見:
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シャリンバイの
の一部を使い、Agrobacteriumを利用して遺伝子を導入したところ、約4%の割合で、選抜薬剤(ヒグロマイシン)に耐える芽が得られました。その芽の70%以上は、処理後に根を出して植物体になりました。胚軸 ( 発芽した直後の芽生えで、根と子葉の間にある部分です。実験ではここを切り取って材料にします。)
で調べると、導入したAtnii遺伝子が入っている個体が確認でき、37系統が得られました。PCR ( DNAの特定部分を増やして検出する方法です。遺伝子が植物に入ったかどうかの確認に使われます。)
さらに、 (2次元)でタンパク質レベルでも調べたところ、導入したAtniiが働いてNiRタンパク質が作られていることを示す結果が得られました。ウェスタンブロット ( 特定のタンパク質があるかどうかを、抗体を使って調べる方法です。遺伝子が実際にタンパク質として働いているかの確認に役立ちます。)
機能面の確認として、 を1週間あてる実験を行ったところ、9系統のうち1系統(2513)で、NO2由来窒素の指標が野生型の1.6〜2.0倍に増えました(上位の葉でも中位の葉でも増加)。一方で、他の8系統は野生型と同程度か、むしろ低いものもあり、なぜ差が出るのかは分からないとされています。^15NO2 ( 窒素の同位体である^15Nを含むNO2です。植物がNO2から取り込んだ窒素だけを追跡して測れるため、取り込み・同化の評価に便利です。)
また、多くの系統では、中位の葉より上位の葉のほうが高い傾向が見られました(例外として系統2523)。
- 方法論:
-
シロイヌナズナ由来のNiR遺伝子cDNA(Atnii)を、強く働きやすいように調整した
の下で発現するようにし、選抜マーカー(hphなど)も入ったベクターを作りました。プロモーター ( 遺伝子のスイッチのようなDNA領域で、どれくらい強く遺伝子を働かせるかに大きく関わります。木本に合うプロモーターがあると改良が進みやすくなります。)
シャリンバイは無菌で発芽させ、 を短く切ったものを前培養した後、Atniiを持つAgrobacteriumに短時間つけて共培養しました。その後、ヒグロマイシンで遺伝子が入った個体を選び、芽を育て、発根させ、段階的に環境に慣らして栽培しました。胚軸 ( 発芽した直後の芽生えで、根と子葉の間にある部分です。実験ではここを切り取って材料にします。)
遺伝子が入ったかどうかは で確認し、実際にタンパク質が作られているかは2D-PAGEとPCR ( DNAの特定部分を増やして検出する方法です。遺伝子が植物に入ったかどうかの確認に使われます。) で調べました。ウェスタンブロット ( 特定のタンパク質があるかどうかを、抗体を使って調べる方法です。遺伝子が実際にタンパク質として働いているかの確認に役立ちます。)
NO2の取り込みと同化は、 を1週間あてた後、葉を上位と中位に分けて回収し、^15NO2 ( 窒素の同位体である^15Nを含むNO2です。植物がNO2から取り込んだ窒素だけを追跡して測れるため、取り込み・同化の評価に便利です。) で質量分析 ( 物質の重さの違いを利用して成分を測る方法です。^15Nのような同位体を使った測定に向いています。) とTNNO2 ( NO2由来の全窒素量を表す指標で、主にNO2をどれだけ取り込んだかを見るために使われます。) を測って評価しました。野生型も、年齢や育て方ができるだけ同じになるように用意しました。RNNO2 ( NO2由来の還元された窒素量を表す指標で、植物が取り込んだNO2をどれだけ体の材料に作り変えたかを見るために使われます。)
- 結論と意義:
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本研究は、Agrobacteriumを使う方法で、Atniiを発現し、外の環境への
もできて生存するシャリンバイの遺伝子導入植物を作れることを示しました。これは、以前の別手法で作った個体が馴化中に枯れてしまったことと対照的です。馴化 ( 無菌培養など特殊な環境で育った植物を、土や外気など通常環境で生きられるように段階的に慣らすことです。ここで枯れると実用化が難しくなります。)
また、少なくとも1系統(2513)では、NO2の取り込みと同化の指標が野生型より1.6〜2.0倍になり、NiRの働きを強めることが道路沿い樹木のNO2利用能力を高め得る、という考えの根拠になりました。
ただし、多くの系統では改善が見られず、結果にばらつきが大きいこと、そして成熟植物から酵素活性を直接測るためのタンパク質抽出がうまくいかなかったため、仕組みの確認が十分にできていないことも課題として示されています。さらに、シャリンバイ自体の元々の能力が高くないため、実用を考えるともっと大きな改善が必要になる可能性も述べられています。
- 今後の展望:
-
今後は、各系統で個体数が十分ではなかったため、挿し木で増やして、より多くの繰り返しで性能を確かめる予定です。
また、木本植物で遺伝子をもっと安定して強く働かせるために、その植物に合った新しい の開発が重要だと提案しています。プロモーター ( 遺伝子のスイッチのようなDNA領域で、どれくらい強く遺伝子を働かせるかに大きく関わります。木本に合うプロモーターがあると改良が進みやすくなります。)
さらに、 の別の酵素を増やしても大きな改善が出なかったという過去の結果をふまえ、一次硝酸同化経路 ( 植物が無機の窒素を取り込み、体の材料(アミノ酸など)に作り変えて利用する一連の反応の流れです。NO2由来の窒素もこの流れに乗って利用されると考えられます。) の利用や、Dof転写因子 ( 植物の遺伝子発現をまとめて調整するタンパク質の一種です。うまく使えば窒素利用などの仕組み全体を変えられる可能性があります。) の代謝に関わる酵素の調整といった別の戦略も検討し、将来報告するとしています。反応性窒素種 ( 反応しやすい窒素を含む物質の総称です。生体内で働きも害もあり得るため、代謝を調整することが能力改善の手がかりになります。)
- 何のために?:
-
空気には、よごれのもとがまじります。
その一つが、 (二酸化窒素 ( 車や工場などから出る気体で空気をよごす原因 の一つです。文ではNO2と書かれます。空気のよごれを調べたりへらしたりするために大事です) )です。NO2 ( 二酸化窒素 を短く書いたものです。研究では同じ物質 を何度も書くので記号で表します。何を調べているかを正しく知るために大事です)
NO2は、町の空気をよごしやすいです。
光が当たると、空気の中でへんかします。
そのとき、 などができやすいです。オゾン ( 空気の中で光のはたらきなどでできる気体です。地上近くでは目やのどによくないことがあり空気よごれの目安にもなるので大事です)
植物は、葉の小さなあなから空気をすいます。
そのあなを、 と言います。気こう ( 葉にあるとても小さなあなで空気の出入り口です。植物が空気をすったり水を出したりするときに使います。NO2などが植物に入る道なので大事です)
植物は、気こうからNO2もとりこみます。
そして、体をつくる材料 に使えると考えます。
植物が を使うには、体の中の道すじが大切です。窒素 ( 空気や土にある成分 で植物が体を作るのに必要 な材料 です。どの形の窒素 をどう使えるかが成長 に関係 するので大事です)
その中で、あるへんかを助ける物があります。
それが、 というNiR ( 植物の体の中で窒素 の形を変 えて使いやすくするのを助けるたんぱくしつの名前です。これがよくはたらくとNO2由来の窒素 を利用 できるかもしれないので大事です) です。たんぱくしつ ( 体の中ではたらく物質 で酵素 などになりいろいろな仕事をします。いでんしがはたらいた結果 として作られるので確認 が大事です)
NiRは、NO2を使いやすくするかもしれません。
これまでに、別 の植物では試 したことがあります。
NiRの を入れると、力が上がりました。いでんし ( 生き物の体の設計図 になる情報 です。入れるいでんしを変 えると性質 が変 わることがあります。研究の中心なので大事です)
そこで研究者は、シャリンバイに注目しました。
シャリンバイは、道ばたに植えられる木です。
空気をきれいにする木にしたいからです。
でも、前のやり方では途中 でかれてしまいました。
そこで、ちがうやり方をためしました。
シャリンバイで、安定して作るのが目標 です。
そして、NO2をとりこむ力が上がるか調べます。
- 何が分かったの?:
-
シャリンバイの小さな部分を使いました。
そこに、 の力で細菌 ( とても小さな生き物でこの研究ではいでんしを植物に運ばせるために使います。植物を作りかえる方法 として重要 です) を入れました。いでんし ( 生き物の体の設計図 になる情報 です。入れるいでんしを変 えると性質 が変 わることがあります。研究の中心なので大事です)
すると、約 4%で新しい芽 が出ました。
その芽 は、薬に負けませんでした。
さらに、その70%以上 が根を出しました。
根が出て、植物として育ちました。
いでんしが入ったか、機械 で調べました。
その結果 、入った植物が見つかりました。
全部で、37このグループができました。
つぎに、 が作られたか調べました。たんぱくしつ ( 体の中ではたらく物質 で酵素 などになりいろいろな仕事をします。いでんしがはたらいた結果 として作られるので確認 が大事です)
その結果 、 が作られていると分かりました。NiR ( 植物の体の中で窒素 の形を変 えて使いやすくするのを助けるたんぱくしつの名前です。これがよくはたらくとNO2由来の窒素 を利用 できるかもしれないので大事です)
を本当に使えたかもNO2 ( 二酸化窒素 を短く書いたものです。研究では同じ物質 を何度も書くので記号で表します。何を調べているかを正しく知るために大事です) 試 しました。
のNO2を、1週間あてました。目じるしつき ( 分かりやすくするためにしるしを付 けたものという意味です。ここではしるしのある窒素 を使って植物が取りこんだ量 を調べるので大事です)
9つのグループのうち、1つがよくふえました。
そのグループは、 の1.6〜2.0倍でした。野生 ( 人がいでんしを入れたり改良 したりしていない元のタイプのことです。比 べる相手として必要 なので大事です)
上の葉でも、まん中の葉でもふえました。
でも、ほかの8つは同じか、少し低 めでした。
どうしてちがうのかは、まだ分かりません。
多くは、上の葉のほうが高いけいこうでした。
- どうやったの?:
-
まず、
別 の植物のNiR ( 植物の体の中で窒素 の形を変 えて使いやすくするのを助けるたんぱくしつの名前です。これがよくはたらくとNO2由来の窒素 を利用 できるかもしれないので大事です) を用意しました。いでんし ( 生き物の体の設計図 になる情報 です。入れるいでんしを変 えると性質 が変 わることがあります。研究の中心なので大事です)
それが強くはたらくように、しくみも工夫 しました。
いでんしが入った子を選 ぶ目じるしも入れました。
シャリンバイは、きれいな環 きょうで させました。発芽 ( たねから芽 が出て育ち始めることです。実験 で植物を育て始める大事な最初 の段階 です)
そのあと、くきの赤ちゃんの一部を短く切りました。
少しそだててから、 につけました。細菌 ( とても小さな生き物でこの研究ではいでんしを植物に運ばせるために使います。植物を作りかえる方法 として重要 です)
細菌 は、いでんしを運ぶはたらきがあります。
そのあと、薬でいでんし入りをえらびました。
芽 をそだてて、根を出させました。
そして、外の環 きょうに少しずつならしました。
いでんしが入ったかは、 で調べました。PCR ( とても少ないいでんしの一部をふやして調べる検査 方法 です。いでんしが入ったかどうかを確 かめるために大事です)
は、たんぱくしつ ( 体の中ではたらく物質 で酵素 などになりいろいろな仕事をします。いでんしがはたらいた結果 として作られるので確認 が大事です) 別 の方法 で調べました。
のとりこみは、葉を分けて調べました。NO2 ( 二酸化窒素 を短く書いたものです。研究では同じ物質 を何度も書くので記号で表します。何を調べているかを正しく知るために大事です)
上の葉と、まん中の葉に分けました。
そして、目じるしの がどれだけか見ました。窒素 ( 空気や土にある成分 で植物が体を作るのに必要 な材料 です。どの形の窒素 をどう使えるかが成長 に関係 するので大事です)
の木も、同じようにそだてて野生 ( 人がいでんしを入れたり改良 したりしていない元のタイプのことです。比 べる相手として必要 なので大事です) 比 べました。
- 研究のまとめ:
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この研究で、新しい作り方がうまくいきました。
外の環 きょうにならしても、生きのこりました。
前のやり方では、ならす途中 でかれました。
今回は、それとちがう結果 になりました。
また、1つのグループでは力が上がりました。
をとりこむ目じるしが1.6〜2.0倍でした。NO2 ( 二酸化窒素 を短く書いたものです。研究では同じ物質 を何度も書くので記号で表します。何を調べているかを正しく知るために大事です)
を強くするのは、よいかもしれません。NiR ( 植物の体の中で窒素 の形を変 えて使いやすくするのを助けるたんぱくしつの名前です。これがよくはたらくとNO2由来の窒素 を利用 できるかもしれないので大事です)
道ばたの木で、空気をよくする考えにつながります。
でも、ほとんどはよくなりませんでした。
けっかのばらつきが大きいのが課題 です。
しくみを確 かめる調べも、まだ十分ではありません。
シャリンバイの力は、もともと高くないようです。
つかうためには、もっと大きな改良 が必要 かもです。
- これからどうする?:
-
これから、木の数をもっとふやして調べます。
えだを切ってふやす、 を使います。さし木 ( えだやくきを切って土などにさして同じ植物をふやす方法 です。木の数をふやしてくり返し調べるために大事です)
くりかえし試 して、ほんとうの力を見ます。
また、 が安定してはたらくいでんし ( 生き物の体の設計図 になる情報 です。入れるいでんしを変 えると性質 が変 わることがあります。研究の中心なので大事です) 工夫 もします。
その木に合う、あたらしい が大切です。スイッチ ( いでんしのはたらきをオンにする合図のようなしくみのことです。いつどこでいでんしを強くはたらかせるかに関 わるので大事です)
ほかのやり方も考えると言っています。
体の中の別 のはたらきを変 える作せんです。
そして、また結果 をほうこくする予定です。
- 著者名:
- Shigeto Jun, Yoshihara Sanae, Adam Suaad E.H., Sueyoshi Kuni, Sakamoto Atsushi, Morikawa Hiromichi, Takahashi Misa
- 掲載誌名:
- Plant biotechnology
- 巻:
- 23
- 号:
- 1
- ページ:
- 111 - 116
- 発行日:
- 2006-03
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/29871
