論文詳細
医歯学系
大学院医歯学総合研究科(歯)
#紀要論文
歯根嚢胞を伴った歯内歯の3例
- AI解説:
- 歯内歯は歯の形成期における発育異常であり、歯冠の一部がエナメル質や象牙質と共に歯髄腔内に陥入する異常です。歯内歯に歯根嚢胞が伴う症例は非常に稀であり、その発現頻度や処置方法についての詳細なデータが不足しています。本研究では、両側上顎犬歯に発現した稀なケースを含む、歯根嚢胞を伴う歯内歯の3例について報告し、その臨床的特徴および処置経過を示すことで、歯内歯の理解を深めることを目的としています。
AI解説を見る
医歯学系
大学院医歯学総合研究科(歯)
#紀要論文
歯根嚢胞を伴った歯内歯の3例
AI解説
- 背景と目的:
-
歯内歯は歯の形成期における発育異常であり、歯冠の一部がエナメル質や象牙質と共に歯髄腔内に陥入する異常です。歯内歯に歯根嚢胞が伴う症例は非常に稀であり、その発現頻度や処置方法についての詳細なデータが不足しています。本研究では、両側上顎犬歯に発現した稀なケースを含む、歯根嚢胞を伴う歯内歯の3例について報告し、その臨床的特徴および処置経過を示すことで、歯内歯の理解を深めることを目的としています。
- 主要な発見:
-
本研究で報告された3例の歯内歯は、すべて上顎に発現しており、特に上顎犬歯にみられるケースが非常に稀であることが分かりました。また、これらの症例はOehlerの3型に分類されるものであり、歯内療法や外科的治療の適応が重要な要素となります。症例の経過から、歯冠部の形態異常が歯髄感染や壊死を引き起こし、炎症性嚢胞を形成することが示唆されました。
- 方法論:
-
本研究では、34歳女性、15歳女児、33歳男性の3患者を対象に、歯内歯と歯根嚢胞の症例を検討しました。各患者の臨床診断、X線所見、病理組織学的所見を詳細に分析し、局所麻酔下での抜歯術および嚢胞摘出術を経て、術後経過を追跡しました。これによって、歯内歯の構造的特徴および根尖病巣の形成過程を明らかにしました。
- 結論と意義:
-
本研究の結果、歯内歯の発現は非常に稀であり、その処置には慎重な判断が求められることが明らかになりました。特に、Oehlerの3型に分類される歯内歯は、抜歯が適応となるケースが多いですが、近年の歯科用CTの普及や水酸化カルシウム製剤の使用により、保存療法の選択肢も広がりつつあります。本研究は、歯内歯の診断および治療法の選択に重要な知見を提供するものです。
- 今後の展望:
-
歯内歯の発現頻度やその臨床的特徴について、さらなる大規模な研究が必要です。また、歯内療法の技術向上や診断技術の発展により、従来は抜歯が適応とされていたケースでも保存療法が可能となる可能性があります。将来的には、早期診断および適切な治療法の選択ができるよう、さらなる研究と技術開発が期待されます。
- 背景と目的:
-
歯内歯は歯の成長時に起こる異常で、歯の一部が奥に入り込む状態のことです。この歯内歯に
という病気が一緒に見られることはとても珍しいです。本研究では、特に珍しい両側の上あごの犬歯に歯内歯が現れた3つのケースを調べました。この研究の目的は、歯内歯の特徴と治療の方法を明らかにすることです。歯根嚢胞 ( 歯根嚢胞は歯の根元にできる袋状の病変で、感染や炎症が原因で発生します。)
- 主要な発見:
-
この研究で調べた3つの歯内歯のケースはすべて上あごにありました。特に上あごの犬歯に見られるケースはとても珍しいです。これらのケースは
という分類にあたります。また、歯内歯が原因で歯の内部の感染や死んでしまうことがあり、その結果として炎症性の嚢胞ができることも確認されました。Oehlerの3型 ( Oehlerの3型は、歯内歯の一種で、歯の内部にある異常な構造が根元まで達している状態を指します。)
- 方法論:
-
この研究では、34歳女性、15歳女児、33歳男性の3人の患者を調べました。各患者の診断を行い、X線や病理組織の検査を詳細に分析しました。その後、局所麻酔を使って抜歯手術と嚢胞摘出手術を行い、術後の経過を追跡しました。これにより、歯内歯の構造と病気の進行を明らかにしました。
- 結論と意義:
-
研究の結果、歯内歯は非常に珍しいことが分かりました。特に
に分類される歯内歯は、抜歯が必要なことが多いです。しかし、最近の歯科用CTの普及や水酸化カルシウム製剤の使用により、歯を抜かずに治療する選択肢も増えています。この研究は、歯内歯の診断と治療法の選択に重要な情報を提供します。Oehlerの3型 ( Oehlerの3型は、歯内歯の一種で、歯の内部にある異常な構造が根元まで達している状態を指します。)
- 今後の展望:
-
歯内歯の発生頻度や特徴について、もっと多くの研究が必要です。また、歯内療法や診断技術の進歩により、以前は抜歯が必要とされていたケースでも保存可能な治療が増える可能性があります。これからも早期診断と適切な治療法の選択ができるように、さらなる研究と技術の発展が期待されます。
- 何のために?:
-
というのは、歯が歯内歯 ( 歯が成長 するときに異常 が起こり、歯が内側 に入 り込 んでしまう状態 。これによって歯が感染 したり、死んでしまうことがある。) 成長 するときに起こる異常 です。歯が奥 に入 り込 んでしまいます。この歯内歯と一緒 に、 という病気が見られることはとても少ないです。この研究では、歯根 嚢胞 ( 歯の根の周囲 に液体 がたまる袋 状 の病気。炎症 が原因 で発生することが多い。) 特 に珍 しい両側 の上あごの犬歯に歯内歯があった3つのケースを調べました。
- 何が分かったの?:
-
研究で調べた3つのケースはすべて上あごにありました。
特 に上あごの犬歯に見られるケースはとても珍 しいです。これらのケースは というOehlerの3 型 ( 歯内歯の分類 の一つで、特 に珍 しいタイプ。歯の抜歯 が必要 になることが多いが、最近 の技術 で抜歯 せずに治療 できる場合もある。) 分類 に入ります。また、 が歯内歯 ( 歯が成長 するときに異常 が起こり、歯が内側 に入 り込 んでしまう状態 。これによって歯が感染 したり、死んでしまうことがある。) 原因 で歯が感染 したり、死んでしまうことがありました。その結果 、炎症 性 の嚢胞 ができることも確認 されました。
- どうやったの?:
-
この研究では、34
歳 の女性 、15歳 の女の子、33歳 の男性 の3人を調べました。各 患者 の診断 を行い、X線や病理組織 の検査 を細かく分析 しました。その後、 を使って歯を局所 麻酔 ( 手術 や治療 の際 に、特定 の部分だけを麻痺 させる方法 。痛 みを感じさせないようにするために使われる。) 抜 く手術 と嚢胞 を取る手術 をしました。手術 後の経過 も見ました。これにより、 の歯内歯 ( 歯が成長 するときに異常 が起こり、歯が内側 に入 り込 んでしまう状態 。これによって歯が感染 したり、死んでしまうことがある。) 構造 と病気の進み方が分かりました。
- 研究のまとめ:
-
研究の
結果 、 はとても歯内歯 ( 歯が成長 するときに異常 が起こり、歯が内側 に入 り込 んでしまう状態 。これによって歯が感染 したり、死んでしまうことがある。) 珍 しいことが分かりました。特 に にOehlerの3 型 ( 歯内歯の分類 の一つで、特 に珍 しいタイプ。歯の抜歯 が必要 になることが多いが、最近 の技術 で抜歯 せずに治療 できる場合もある。) 分類 される歯内歯は、歯を抜 く必要 が多いです。でも、最近 の や新しい薬のおかげで、歯を歯科用CT ( 歯や顎 の詳細 な画像 を得 るための特殊 なX線撮影 装置 。診断 や治療 計画に役立つ。) 抜 かずに治療 する方法 も増 えています。この研究は、歯内歯の診断 と治療 法 を選 ぶのに役立つ情報 を提供 します。
- これからどうする?:
-
がどのくらいあるのかや、どんな歯内歯 ( 歯が成長 するときに異常 が起こり、歯が内側 に入 り込 んでしまう状態 。これによって歯が感染 したり、死んでしまうことがある。) 特徴 があるのか、もっと研究が必要 です。また、歯内療法 や診断 技術 の進歩により、歯を抜 かずに治療 できるケースが増 えるかもしれません。これからも早期に診断 し、適切 な治療 法 を選 べるように、さらに研究と技術 の進歩が期待されます。
- 著者名:
- 五島 秀樹, 清水 武, 川原 理絵, 野池 淳一, 植松 美由紀, 細尾 麻衣, 横林 敏夫
- 掲載誌名:
- 新潟歯学会雑誌
- 巻:
- 41
- 号:
- 2
- ページ:
- 99 - 106
- 発行日:
- 2011-12
- 著者による要約:
- 歯内歯は,歯の形成期における発育異常で,歯冠の一部が表層のエナメル質や象牙質とともに歯髄腔内に深く陥入している異常歯である。しかし,歯内歯に歯根嚢胞を伴った症例は少ない。私たちは歯根嚢胞を伴った歯内歯の3例について報告した。上顎側切歯は歯内歯の好発部位である。私たちの症例でも3例中2例が上顎側切歯であった。歯根嚢胞を伴った両側上顎犬歯の1例は極めてまれな症例であった。重積した歯髄と根尖が交通した歯内歯の根管治療は大変困難である。2例に根管治療が施行されていた。しかし,それらの症例では根尖の炎症の消失は認められなかった。私たちの3症例において,X 線所見では歯髄の重積が根尖まで到達していた(Oehler の分類によるとOehler の3級に相当する)。Oehler 3級は抜歯の適応とされている。私たちの3症例は全て歯内歯の抜歯と共に根尖の病巣を摘出した。摘出した組織の病理組織学的所見は全例歯根嚢胞であった。現在のところ経過は良好である。
Dens in dente is a clinically relevant malformation of teeth resulting from an infolding of enamel and dentine into the dental structure during tooth formation. This frequently leads to caries, pulpal and periodontal involvement with necrosis and loss of attachment. However, presence of dens in dente associated with radicular cyst is relatively rare. We reported three cases of dens in dente associated with radicular cyst. The maxillary lateral incisors are most frequent site of occurrence. Our two cases of dens in dente occurred the maxillary lateral incisor. A case of dens in the dente associated with radicular cyst in the bilateral maxillary cuspid is especially rare case. Endodontic treatment of a dens in dente in which the invagination communicates with the periodontal ligament is very difficult. Pulpectomy was performed the root in two cases. But they were not cured of apical periodontitis. Radiographic findings revealed that the invagination communicated with the periodontal ligament (type III, according to Oehler
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/47762
一覧へ戻る
検索ページトップへ戻る