論文詳細
教育学部
#紀要論文
日周運動における大学生の空間認識能力
- AI解説:
- 本研究は、天文分野における特に太陽や星の日周運動に関連する空間認識能力の発達について調査するものである。人類は太陽や星の動きを基に時間や季節の変化を理解してきたが、空間認識能力を必要とする天文概念の理解は依然として難しいとされている。1985年の松森らによる研究および2016年の興治らによる研究では、中学生や大学生においても視点を地球から宇宙へ切り替えることが難しいことが示されている。本研究では、大学生を対象に空間認識能力とその発達段階を調査し、さらに天文教育の実験の有無が概念形成に与える影響についても評価することを目的としている。
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教育学部
#紀要論文
日周運動における大学生の空間認識能力
AI解説
- 背景と目的:
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本研究は、天文分野における特に太陽や星の日周運動に関連する空間認識能力の発達について調査するものである。人類は太陽や星の動きを基に時間や季節の変化を理解してきたが、空間認識能力を必要とする天文概念の理解は依然として難しいとされている。1985年の松森らによる研究および2016年の興治らによる研究では、中学生や大学生においても視点を地球から宇宙へ切り替えることが難しいことが示されている。本研究では、大学生を対象に空間認識能力とその発達段階を調査し、さらに天文教育の実験の有無が概念形成に与える影響についても評価することを目的としている。
- 主要な発見:
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調査結果から、大学生は北極から見た地球の視点における方位については高い正答率を示したが、東西の空に関する認識においては依然として困難があることが明らかになった。また、大学生の多くが太陽の昇る方向を根拠に地球の自転を考えているが、本質的な理解が深まっていないことが示された。さらに、南半球での星の軌跡に関する正答率も低く、天文分野における空間概念の理解には困難が伴うことが示された。これらの結果から、天文教育における実験や体験を通じた学習の重要性が浮き彫りとなった。
- 方法論:
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調査は2017年8月に新潟大学で行われ、対象は履修者73名(教育学部、経済学部、理学部、農学部などの大学生)であった。調査は無記名の質問用紙を用い、回答時間は30分程度であった。調査内容は透明半球の見え方、地球と太陽の関係、星や太陽の日周運動の軌跡などに関するものであった。調査結果は1985年および2016年の先行研究と比較された。
- 結論と意義:
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大学生においても、天文分野における空間認識能力には課題があることが明らかになった。具体的には、天球上での星の軌跡や、宇宙視点から地球の観測地点における方位の理解が難しいことが示された。また、天文教育において実験や体験を通じた学習が空間概念の形成に寄与する可能性が高いことが示唆された。これにより、教育現場での指導方法の改善や、効果的な教育ツールの開発が求められる。
- 今後の展望:
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本研究では、理系の大学生を中心に調査を行ったが、今後は文系の学生や高校生を対象にした調査を行い、さらに広範な教育効果を検証する必要がある。また、天文教育における実験の具体的な内容やその効果についても詳細に検討し、教育カリキュラムに反映させることが求められる。透明半球を用いた実験やICTを活用した教育ツールの導入など、学習者がより実感を伴って理解できる教育方法を模索することが重要である。
- 背景と目的:
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この研究は、大学生が太陽や星の動きをどう理解しているかを調べるものでした。太陽や星の
(にっしゅううんどう:1日かけて空を動く様子)の理解は、空間的な認識力が必要です。以前の研究でも、地球を宇宙から見た視点で考えるのは中学生や大学生にとって難しいことがわかっていました。この研究では、大学生がどれくらい空間認識力を持っているか、また、実験を通じて学ぶことがその理解にどれだけ役立つかを調べました。日周運動 ( 太陽や星が1日かけて空を動く様子を指します。地球の自転によって見かけ上、太陽や星が東から西へ動くように見えます。)
- 主要な発見:
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研究の結果、大学生は地球の北極から見た方位についてはよく理解していましたが、東西の空での認識が難しいことがわかりました。また、多くの大学生は、太陽が昇る方向に関して地球の自転を考えていましたが、その理解は不完全でした。さらに、南半球の星の動きについても理解が難しいことが明らかになりました。これらの結果から、天文教育での実験や体験学習が重要だとわかりました。
- 方法論:
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調査は2017年8月に新潟大学で行われ、73名の大学生(教育学部、経済学部、理学部、農学部など)が参加しました。調査は無記名の質問用紙を使い、30分程度で回答しました。質問内容は、
(とうめいはんきゅう:透明な球体)を使った地球と太陽の関係や、星や太陽の透明半球 ( 透明な球体のモデルで、天体の動きや位置関係を観察しやすくするための道具です。星の動きなどを立体的に理解するのに役立ちます。) についてでした。この結果は、1985年と2016年の先行研究と比較されました。日周運動 ( 太陽や星が1日かけて空を動く様子を指します。地球の自転によって見かけ上、太陽や星が東から西へ動くように見えます。)
- 結論と意義:
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大学生でも天文分野の空間認識には課題があることがわかりました。特に、星の軌跡や地球の方位を宇宙からの視点で理解するのが難しいという結果でした。実験や体験を通じて学ぶことが、空間概念の理解に役立つ可能性が高いことが示されました。これにより、教育方法の改善や効果的な教育ツールの開発が求められます。
- 今後の展望:
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今回の研究は理系の大学生が中心でしたが、今後は文系の学生や高校生も対象に調査を行い、より広範な教育効果を検証する必要があります。また、天文教育における具体的な実験内容やその効果についても詳しく検討し、教育カリキュラムに反映させることが重要です。
や透明半球 ( 透明な球体のモデルで、天体の動きや位置関係を観察しやすくするための道具です。星の動きなどを立体的に理解するのに役立ちます。) を活用した教育ツールの導入を模索することが求められます。ICT(情報通信技術) ( 教育においては、タブレットやパソコンなどを使った学習ツールのことを指します。天文教育では、星や太陽の動きをシミュレーションするソフトなどが含まれます。)
- 何のために?:
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この研究は、大学生が太陽や星がどう動くかを調べるものです。太陽や星が1日中動く様子を
理解 するには、空間をよく知る力が必要 です。前の研究では、中学生や大学生にとって、地球を から見ることが宇宙 ( 地球を含 む全ての天体が存在 する広大な空間) 難 しいとわかりました。この研究では、大学生がどれくらい空間を理解 できるか、実験 がその理解 にどう役立つかを調べました。
- 何が分かったの?:
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研究によると、大学生は地球の
からの方向はよくわかっていました。でも、東と西の空のことは北極 ( 地球の最北端 に位置 する点) 難 しいと感じていました。また、多くの大学生は、太陽が昇 る方向と地球の を考えていましたが、その自転 ( 地球や他の天体が自分の軸 を中心に回る運動) 理解 は完全 ではありませんでした。 の星の動きもわかりにくいと感じていました。このことから、南半球 ( 地球の赤道より南の部分) の勉強では天文 ( 太陽や星、惑星 など宇宙 の天体に関 する学問) 実験 や体験 が大切だとわかりました。
- どうやったの?:
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2017年8月に新潟大学で
調査 を行いました。73人の大学生が参加 しました。質問 は無記名 で、30分くらいで答えました。質問 の内容 は、透明 な球体を使って地球と太陽の関係 や、星や太陽の動きについてでした。この結果 は、1985年と2016年の研究結果 と比 べました。
- 研究のまとめ:
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大学生でも
の空間を天文 ( 太陽や星、惑星 など宇宙 の天体に関 する学問) 理解 するのは難 しいことがわかりました。特 に、星が動く道や地球の方向を から見ることが宇宙 ( 地球を含 む全ての天体が存在 する広大な空間) 難 しいとわかりました。実験 や体験 を通じて学ぶことが、空間を理解 するのに役立つかもしれません。教育方法 の改善 や効果的 な教育の道具を作ることが必要 です。
- これからどうする?:
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今回の研究は
理系 の大学生が中心でした。今後は文系 の学生や高校生も調べる必要 があります。 の勉強での天文 ( 太陽や星、惑星 など宇宙 の天体に関 する学問) 実験 の内容 やその効果 を詳 しく調べて、教育に取り入れることが大切です。透明 な球体やICTを使った教育の道具も考えることが求 められます。
- 著者名:
- 興治 文子, 高橋 雄大, 中沢 陽
- 掲載誌名:
- 新潟大学教育学部研究紀要 自然科学編
- 巻:
- 10
- 号:
- 2
- ページ:
- 163 - 174
- 発行日:
- 2018-03
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/49732
