論文詳細
教育学部
#紀要論文
中学校理科授業におけるICT活用がいかに生徒の科学的概念理解を助けるか
- AI解説:
- 近年、学校教育において情報通信技術(ICT)の活用が重要視されており、特に中学校や高等学校での授業において、生徒の学力向上や学習意欲の向上が報告されています。しかし、理科学習における具体的なICT活用法、特にセンサーとデータロガーを用いた授業の効果については十分に研究されていません。本研究は、中学校理科授業におけるセンサーとデータロガーの使用が生徒の概念理解にどのような影響を与えるかを明らかにすることを目的としています。
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教育学部
#紀要論文
中学校理科授業におけるICT活用がいかに生徒の科学的概念理解を助けるか
AI解説
- 背景と目的:
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近年、学校教育において情報通信技術(ICT)の活用が重要視されており、特に中学校や高等学校での授業において、生徒の学力向上や学習意欲の向上が報告されています。しかし、理科学習における具体的なICT活用法、特にセンサーとデータロガーを用いた授業の効果については十分に研究されていません。本研究は、中学校理科授業におけるセンサーとデータロガーの使用が生徒の概念理解にどのような影響を与えるかを明らかにすることを目的としています。
- 主要な発見:
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本研究では、生徒の学習活動を通じて、以下の主要な発見が得られました。第一に、センサーとデータロガーの使用により、生徒は自身の概念変化を自覚しやすくなりました。特に、過冷却現象を観察することで、生徒は水が0℃で凍るという従来の概念を超えた新しい理解を得ることができました。第二に、センサーとデータロガーのリアルタイム計測機能により、生徒の学習意欲や興味が高まりました。第三に、これらのICT機器の使用により、生徒同士の協働的な学習が促進され、全員が実験の観察と解釈に集中できました。
- 方法論:
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本研究では、中学校1年生40名を対象に、物質の性質の単元における「状態変化」の授業を行いました。授業では、温度センサーとデータロガーを用いた過冷却現象の実験を実施しました。生徒は実験前に予想を立て、実験結果を観察し、班ごとに話し合って結果をまとめました。データ収集は、実験ワークシートと振り返りシート、さらに授業中の発話記録を通じて行いました。これらのデータを質的および量的に分析し、生徒の概念理解の変化や学習意欲の向上を評価しました。
- 結論と意義:
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本研究の結果から、センサーとデータロガーを用いた授業が生徒の科学的概念理解を効果的に促進することが明らかになりました。具体的には、リアルタイムでのデータ観察とグラフ作成が生徒の理解を深め、興味・関心を引き出す手助けとなりました。また、ICT機器の利用により、生徒同士の協働学習が強化され、全員が実験の結果を共有しやすくなりました。これらの知見は、中学校理科教育におけるICT活用の有効性を示し、実践的な指導法の開発に寄与するものです。
- 今後の展望:
-
本研究は1回の実践に基づいており、更なるデータ収集が必要です。今後は、異なる単元や学年、対象を変えて研究を拡大し、継続的なICT活用が生徒の学習姿勢や考え方に与える影響を調査することが求められます。また、生徒の発話記録の詳細な分析を通じて、概念変化の瞬間を具体的に捉える方法を模索することも重要です。研究方法の改善を図り、ICT機器を用いた効果的な教育実践をさらに探求していく必要があります。
- 背景と目的:
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最近、学校での授業で
を使うことが大事だと言われています。特に中学校や高校での授業で、生徒の成績や学習への意欲が上がるという報告があります。しかし、理科の授業で情報通信技術(ICT) ( コンピュータやインターネットなどを使って情報を伝えたり、処理したりする技術のことです。学校の授業で使うと、生徒の成績や学習意欲が上がる効果があります。) やセンサー ( 温度や光、音などの情報を感知して測る装置です。本研究では温度センサーを使いました。) (データを記録する装置)を使った具体的な方法やその効果についてはあまり研究されていません。そこで、この研究では中学校の理科の授業でセンサーとデータロガーを使うことで、生徒の理解にどう影響するかを調べました。データロガー ( センサーからの情報を記録し、分析できる装置です。リアルタイムでデータを収集し、グラフ化することができます。)
- 主要な発見:
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この研究でわかったことは次の3つです。まず、
とセンサー ( 温度や光、音などの情報を感知して測る装置です。本研究では温度センサーを使いました。) を使うことで、生徒は自分の考えが変わることに気づきやすくなりました。特に、水が0℃で凍るという考えを超える新しい理解を得ることができました。次に、リアルタイムでデータを計測することで、生徒の学習意欲や興味が高まりました。最後に、これらのICT機器を使うことで、生徒同士が協力して学ぶことが増え、全員が実験の観察と解釈に集中できました。データロガー ( センサーからの情報を記録し、分析できる装置です。リアルタイムでデータを収集し、グラフ化することができます。)
- 方法論:
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この研究では、中学校1年生40人を対象に「物質の性質」の授業を行いました。授業では温度
とセンサー ( 温度や光、音などの情報を感知して測る装置です。本研究では温度センサーを使いました。) を使って過冷却現象の実験をしました。生徒は実験前に予想を立て、実験結果を観察し、グループで話し合って結果をまとめました。データは実験ワークシートや振り返りシート、授業中の発話記録から集めました。データロガー ( センサーからの情報を記録し、分析できる装置です。リアルタイムでデータを収集し、グラフ化することができます。)
- 結論と意義:
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この研究から、
とセンサー ( 温度や光、音などの情報を感知して測る装置です。本研究では温度センサーを使いました。) を使った授業が生徒の科学的な概念理解を効果的に進めることがわかりました。リアルタイムでデータを観察したりグラフを作成することで、生徒の理解が深まり、興味や関心を引き出すのに役立ちました。また、ICT機器を使うことで、生徒同士の協力学習が強まり、全員が実験の結果を共有しやすくなりました。これらの知見は、中学校の理科教育でのICT活用の有効性を示し、実際の指導法の開発に役立ちます。データロガー ( センサーからの情報を記録し、分析できる装置です。リアルタイムでデータを収集し、グラフ化することができます。)
- 今後の展望:
-
この研究は1回の実践に基づいているので、もっと多くのデータを集める必要があります。今後は、他の単元や学年で研究を広げていきます。また、生徒の発言記録を詳しく分析し、概念が変わる瞬間を具体的にとらえる方法を探ります。研究方法を改善し、ICT機器を使った効果的な教育実践をさらに深めていく必要があります。
- 何のために?:
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最近 、学校ではコンピューターを使うことが大事だと言われています。中学校や高校で使うと、勉強がもっと楽しくなるそうです。でも、理科の授業 で やセンサー ( 温度や光などを測 る装置 で、理科の実験 でよく使われます。) を使うデータロガー ( センサーが集めたデータを記録 する装置 で、実験 の結果 を後から確認 するのに役立ちます。) 方法 は、あまりわかっていません。この研究では、理科の授業 でセンサーとデータロガーを使うとどうなるかを調べました。
- 何が分かったの?:
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この研究でわかったことは3つあります。まず、
とセンサー ( 温度や光などを測 る装置 で、理科の実験 でよく使われます。) を使うと、データロガー ( センサーが集めたデータを記録 する装置 で、実験 の結果 を後から確認 するのに役立ちます。) 生徒 は自分の考えが変 わることに気づきやすくなりました。次に、リアルタイムでデータを見られるので、生徒 はもっと勉強に興味 を持ちました。最後 に、これらの機器 を使うと、生徒 同士 が協力 して学ぶことが増 えました。
- どうやったの?:
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この研究では、中学校1年生40人に理科の
授業 をしました。授業 では温度 とセンサー ( 温度や光などを測 る装置 で、理科の実験 でよく使われます。) を使いました。データロガー ( センサーが集めたデータを記録 する装置 で、実験 の結果 を後から確認 するのに役立ちます。) 生徒 は実験 の前に予想を立て、実験 結果 を観察 し、グループで話し合いました。データはワークシートや授業 中の話し合いから集めました。
- 研究のまとめ:
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この研究から、
とセンサー ( 温度や光などを測 る装置 で、理科の実験 でよく使われます。) を使ったデータロガー ( センサーが集めたデータを記録 する装置 で、実験 の結果 を後から確認 するのに役立ちます。) 授業 が生徒 の理解 を深めることがわかりました。リアルタイムでデータを見ることで、生徒 の興味 を引き出すのに役立ちました。また、生徒 同士 が協力 して学ぶことが増 えました。これらのことは、中学校の理科の授業 でコンピューターを使うことの良 さを示 しています。
- これからどうする?:
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この研究は1回の
授業 に基 づいています。もっと多くのデータを集める必要 があります。今後は、他の授業 や学年で研究を広げていきます。また、生徒 の話を詳 しく分析 し、考えが変 わる瞬間 を見つける方法 を探 ります。研究を進めて、コンピューターを使った良 い授業 を作っていきます。
- 著者名:
- 土佐 幸子, 末永 誠徳, 橋田 優希
- 掲載誌名:
- 新潟大学教育学部研究紀要 人文・社会科学編
- 巻:
- 10
- 号:
- 2
- ページ:
- 561 - 568
- 発行日:
- 2018-03
- 著者による要約:
- The use of technology in science education is known to enhance student learning. However, in Japan, the effectiveness of using sensors and data-loggers was not very much explored. This study examines how the use of temperature sensors and data–loggers enhances student conceptual understanding of super cooling phenomena of water. A science lesson was developed and implemented in a 7^
grade class (N=40). Students’ work sheets and reflection sheets were collected as data. The analysis of data shows that the real-time measurement of the water temperature and the automatic graphing capability of the data-logger help students grasp the phenomena on site. The situation helps student undergo a conceptual change. Moreover, more group discussion happened and the level of student interest was high during the lesson. Extensions of the research such as to include a long-term effect of the use of technology were discussed. - 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/49748
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