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教育学部
#紀要論文
ブータンの遊び歌ツァンモ : 学校教育における継承の取り組み
- AI解説:
- ツァンモはブータン各地で見られる遊び歌で、宗教的背景を持ち日々の労働や法要などで楽しまれてきました。しかし近代化の波により、その伝承が危ぶまれています。特に都市化や機械化、学校制度の充実により、ツァンモの機会が激減しています。一方で、多くの学校では伝統文化教育の一環としてツァンモが教えられ、大会も開催されています。本稿では、学校教育におけるツァンモの現状、特にツァンモ大会を通じたその意義と課題を考察することを目的としています。
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教育学部
#紀要論文
ブータンの遊び歌ツァンモ : 学校教育における継承の取り組み
AI解説
- 背景と目的:
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ツァンモはブータン各地で見られる遊び歌で、宗教的背景を持ち日々の労働や法要などで楽しまれてきました。しかし近代化の波により、その伝承が危ぶまれています。特に都市化や機械化、学校制度の充実により、ツァンモの機会が激減しています。一方で、多くの学校では伝統文化教育の一環としてツァンモが教えられ、大会も開催されています。本稿では、学校教育におけるツァンモの現状、特にツァンモ大会を通じたその意義と課題を考察することを目的としています。
- 主要な発見:
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調査の結果、ツァンモはブータンの学校で積極的に取り入れられています。特にサムテガン・セントラル・スクールでは、土曜日のクラブ活動や年間行事の対抗合戦としてツァンモ大会が行われ、生徒たちは競技形式でツァンモを楽しんでいます。また、放送局のラジオ番組やテレビ放送を通じてツァンモが普及し、学校教育と結びついています。これにより、ツァンモは双方向性や即興性を保ちながら新たな形で伝承されていることがわかりました。
- 方法論:
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調査は2015年9月にサムテガン・セントラル・スクールで行われました。訪問の際には、学校のクラブ活動や伝統文化活動、ツァンモ大会の様子が観察されました。また、学校の歴史や組織、クラブ活動の詳細についてのデータも収集されました。さらに、ケルキ・ハイスクールでの取り組みについてもインタビューを通じて情報を収集しました。これにより、学校におけるツァンモの実際の取り組みやその教育的意義、評価方法について詳細に記述しました。
- 結論と意義:
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ツァンモはブータンの伝統文化として、学校教育を通じて新たな形で伝承されています。特にツァンモ大会を通じて、双方向性や即興性、コミュニケーション力が養われ、ブータン人としてのアイデンティティの形成に寄与しています。また、審査規準を設定し、意味のある応答や即興性、新しい詩の創作力などが評価されることで、ツァンモの価値が再認識されています。これにより、ツァンモは現代のブータン社会においても重要な文化的要素として機能しています。
- 今後の展望:
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今後の課題としては、ツァンモの多様な遊び方や呪術性の要素をどう保存し、教育に取り入れるかが挙げられます。伝統的なツァンモの形式が現代化の中で変容しているため、その質的な変換をどのように教育的に捉えるかが重要です。さらに、放牧地から学校という新たな場に移行したツァンモが、どのように適応していくかを見極める必要があります。また、日本や他国の音楽教育との比較研究を進め、ツァンモの教育的価値をさらに高める方法を模索することも求められます。
- 背景と目的:
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はブータンで昔から楽しまれてきた伝統的な遊び歌です。ツァンモは、宗教儀式や日々の労働の合間に歌われていましたが、近代化が進む中で、その伝統が失われつつあります。特に都市化や機械化、学校制度の発展によりツァンモを歌う機会が減少しています。しかし、多くの学校では伝統文化教育の一環としてツァンモが教えられ、大会も開催されています。本研究では、学校教育におけるツァンモの現状やその意義、課題を考察することを目的としています。ツァンモ ( ツァンモはブータン各地で見られる遊び歌で、6音節4行の詩を一定の旋律に乗せて歌い合うものです。掛け合いの形式が多く、宗教的背景があります。)
- 主要な発見:
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調査の結果、
はブータンの学校で積極的に取り入れられていることがわかりました。特にサムテガン・セントラル・スクールでは、土曜日のクラブ活動や年間行事としてツァンモ大会が行われています。生徒たちは競技形式でツァンモを楽しんでおり、放送局のラジオ番組やテレビを通じてツァンモが普及しています。これにより、ツァンモは新たな形で伝承されています。ツァンモ ( ツァンモはブータン各地で見られる遊び歌で、6音節4行の詩を一定の旋律に乗せて歌い合うものです。掛け合いの形式が多く、宗教的背景があります。)
- 方法論:
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調査は2015年9月にサムテガン・セントラル・スクールで行われました。訪問の際には、クラブ活動や伝統文化活動、
大会の様子を観察しました。また、学校の歴史や組織、クラブ活動の詳細についてのデータも収集しました。さらに、別の学校での取り組みについてもインタビューを通じて情報を得ました。ツァンモ ( ツァンモはブータン各地で見られる遊び歌で、6音節4行の詩を一定の旋律に乗せて歌い合うものです。掛け合いの形式が多く、宗教的背景があります。)
- 結論と意義:
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はブータンの伝統文化として、学校教育を通じて新たな形で伝承されています。特にツァンモ大会を通じて、コミュニケーション力や即興力が養われ、ブータン人としてのアイデンティティの形成に貢献しています。審査基準に基づいて評価されることで、ツァンモの価値が再認識されています。ツァンモ ( ツァンモはブータン各地で見られる遊び歌で、6音節4行の詩を一定の旋律に乗せて歌い合うものです。掛け合いの形式が多く、宗教的背景があります。)
- 今後の展望:
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今後の課題としては、
の多様な遊び方や呪術的な要素をどのように保存し、教育に取り入れるかがあります。伝統的なツァンモの形式が現代化の中で変わってきているため、その変化をどう教育的に捉えるかが重要です。また、他国の音楽教育と比較研究を進め、ツァンモの教育的価値をさらに高める方法を模索することも求められます。ツァンモ ( ツァンモはブータン各地で見られる遊び歌で、6音節4行の詩を一定の旋律に乗せて歌い合うものです。掛け合いの形式が多く、宗教的背景があります。)
- 何のために?:
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は、ブータンで昔から歌われてきた歌です。みんなが集まる神様のお祭りや、毎日の仕事の合間に歌っていました。でも、ツァンモ ( (ツァンモはブータンの伝統的 な歌であり、神様のお祭りや日常生活 の中で歌われてきました。特 に学校教育の一環 として教えられており、大会なども開かれています。文化的 な重要性 が高く、ブータン人としての自信 やコミュニケーション能力 を育むために重要 とされています。)) 街 が大きくなったり、機械 が増 えたり、学校ができたりして、ツァンモを歌うことが少なくなりました。けれども、学校では伝統 文化を教える授業 の一つとして、ツァンモを教えています。そして、大会も開かれています。この研究では、学校でのツァンモの今の様子や、その大切さ、問題について考えました。
- 何が分かったの?:
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調べた
結果 、 はブータンの学校でツァンモ ( (ツァンモはブータンの伝統的 な歌であり、神様のお祭りや日常生活 の中で歌われてきました。特 に学校教育の一環 として教えられており、大会なども開かれています。文化的 な重要性 が高く、ブータン人としての自信 やコミュニケーション能力 を育むために重要 とされています。)) 一生懸命 教えられていることがわかりました。特 にサムテガン・セントラル・スクールでは、土曜日のクラブ活動や行事でツァンモ大会が行われています。子どもたちは、競争 しながらツァンモを楽しんでいます。ラジオやテレビでもツァンモが紹介 され、新しい形で伝 わっています。
- どうやったの?:
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研究は2015年9月にサムテガン・セントラル・スクールで行いました。クラブ活動や
伝統 文化の活動、 大会の様子を見ました。また、学校のことやクラブ活動のツァンモ ( (ツァンモはブータンの伝統的 な歌であり、神様のお祭りや日常生活 の中で歌われてきました。特 に学校教育の一環 として教えられており、大会なども開かれています。文化的 な重要性 が高く、ブータン人としての自信 やコミュニケーション能力 を育むために重要 とされています。)) 詳 しいことを調べました。さらに、他の学校での取り組みについてもインタビューをして情報 を集めました。
- 研究のまとめ:
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は、ブータンの大事な文化として学校で新しい形でツァンモ ( (ツァンモはブータンの伝統的 な歌であり、神様のお祭りや日常生活 の中で歌われてきました。特 に学校教育の一環 として教えられており、大会なども開かれています。文化的 な重要性 が高く、ブータン人としての自信 やコミュニケーション能力 を育むために重要 とされています。)) 伝 わっています。特 に、ツァンモ大会を通じて、お互 いに話す力や、その場で考える力が育ちます。それは、ブータン人としての自信 を持つことにつながります。評価 されることで、ツァンモの大切さがもう一度認 められています。
- これからどうする?:
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これからの
課題 は、 のいろいろな遊び方やツァンモ ( (ツァンモはブータンの伝統的 な歌であり、神様のお祭りや日常生活 の中で歌われてきました。特 に学校教育の一環 として教えられており、大会なども開かれています。文化的 な重要性 が高く、ブータン人としての自信 やコミュニケーション能力 を育むために重要 とされています。)) 魔法 の力をどうやって守って、教えていくかです。伝統的 なツァンモの形が変 わってきているので、その変化 をどう捉 えるかが重要 です。また、他の国の音楽教育と比 べて、ツァンモの教育的 な価値 をさらに高める方法 を探 すことも大切です。
- 著者名:
- 伊野 義博, 黒田 清子, 加藤 富美子, 権藤 敦子, 山本 幸正, タシ ツェワン, ウォンチュク ペマ
- 掲載誌名:
- 新潟大学教育学部研究紀要 人文・社会科学編
- 巻:
- 8
- 号:
- 2
- ページ:
- 167 - 192
- 発行日:
- 2016-03
- 著者による要約:
- Tsangmo is a type of playful singing dialogue that can be found in all regions of Bhutan. Tsangmo emerged from Bhutan's religious context and was fostered throughout its history and cultural climate. It is enjoyed as a pastime during breaks in grazing as well as on other occasions, such as when families gather for Buddhist memorial services. Bhutan's recent decades of modernization have, however, drastically changed the state of traditional Tsangmo and its transmission is becoming threatened. On the other hand, Tsangmo is taught in many schools as part of traditional culture education or general education through Bhutan's national language of Dzongkha. Tsangmo tournaments are also frequently held. This paper examines the current state of Tsangmo, with a particular focus on Tsangmo in school education. Along with outlining the form that Tsangmo takes in schools, with specific attention to the case of Tsangmo tournaments, the significance of and challenges for the transmission of Tsangmo through school education are considered. The school discussed in this paper is Samtengang Central School, which is located in Nyishog gewog, Wangdue Phodrang Dzongkhag, Bhutan. Tsangmo tournaments have a clear place in annual school activities and usually consist of competitions between houses (groups made up of students across different grades) within the school. The Tsangmo tournament that was observed was a competition between two groups, consisting of both males and females, in a format where one student sings to the other group and then one student from that group sing in response. This form of group competition is the same as the traditional Tsangmo Cheyni that has been observed in previous investigations. The tournament took place in front of a gathering of the entire student population of the school. On the day, there were forty-three calls and responses for a total of eighty-six songs. Students skillfully prepared three ancient melodies and were capable of responding swiftly to the questions from the other group. The content of the poetry included both traditional texts and, in some cases, relevant improvisation. Additionally, the students were capable appropriately conveying the character of various songs such as Nyen Lue ("a song that is easy on the ears") and Dra Lue ("fighting song"), greatly delighting the audience. In this way, Tsangmo takes its place alongside other forms of traditional song and dance in the educational activities of schools in Bhutan. In schools, Tsangmo retains its traditional character while simultaneously undergoing changes as it is transmitted.
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/39633
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