論文詳細

人文社会科学系 経済科学部 #紀要論文

地方銀行の審査部門 : 組織と役員からの考察

AI解説:
この論文は、1990年代のバブル経済からその後の銀行組織改革について、地方銀行の審査部門(銀行が融資を行う前に、貸出先の信用力や返済能力を評価する部門です。独立性が高いほど、公正で慎重な審査が可能になります。)がどのように変わってきたかを調べるものです。特に第四銀行と北越銀行を例にして、審査部門の組織の変化や役員人事に注目しています。審査部門の独立性が銀行の貸出行動や不良債権(返済が困難であると判断された貸出金のことです。銀行にとって大きなリスクとなり、経営に悪影響を与えることがあります。)(返済が難しい貸出金)の管理にどう影響するかを明らかにし、地方銀行の経営において審査能力がどれだけ重要かを示すことが目的です。
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著者名:
齋藤 達弘
掲載誌名:
新潟大学経済論集
巻:
95
ページ:
37 - 57
発行日:
2013-09
著者による要約:
地方銀行の経常利益は与信費用によって大きく左右される.この論文の目的は,第四銀行と北越銀行を事例に,信費用に関係する審査部門を組織と役員から考察することにある.1990 年代前半,事業部制組織から機能別組織への回帰に伴って,審査部が復活した.しかし,現在のところ,審査部長・副部長を経験している役員は数少ない.そして,ここにきて,再び審査部を廃止し,その機能を融資部に組み込む動きがある.
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