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人文社会科学系 経済科学部 #学術雑誌論文

百丈懐海の「三句」の思想について

AI解説:
『百丈広録』の内容は非常に難解ですが、本稿では馬祖道一(709−788)の「作用即性」説の流行とそれに対する批判の歴史的文脈を通じて、「三句」の思想の意義を考察することを目的としています。馬祖は、人の動作や認識作用、そして認識対象がすべて仏性から現れ、仏性と等しいとする「作用即性」説を提唱しました。しかし、当時の修行僧たちはこれを安易に理解し、それに基づいて「作用即性」説が大いに流行しました。この流行に危惧を抱いた後の禅師たちは、それに対する批判を通じて自己の思想を形成していきました。百丈懐海もまた、馬祖の思想に対する反省を出発点としており、本稿ではこの流れを踏まえ、「三句」の思想の背景と目的を探ります。
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著者名:
土屋 太祐
掲載誌名:
印度學佛教學研究
巻:
57
号:
1
ページ:
516 - 513
発行日:
2008-12
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