論文詳細
自然科学系
農学部
#紀要論文
タイワンホトトギスにおける培養物の紡錘糸形成阻害剤処理による染色体倍加
- AI解説:
- Tricyrtis formosanaは、台湾と琉球諸島に自生するユリ科の多年草で、生育が旺盛で、色彩に変化のある派手な花をつけることから、観賞用植物として広く評価されている。日本では多数の品種が育成・流通しているものの、著者らは、園芸的に望ましい形質、特に花の大型化と草姿のコンパクト化を備えた新規品種を開発することで、さらなる普及につながると主張している。倍数化(polyploidization)は、花の大型化、葉の濃緑化、茎の肥厚、草丈のコンパクト化といった魅力的な表現型をもたらすことが多いため、育種戦略として提示されている。Tricyrtisに関する先行研究では、胚性カルス培養から、染色体が倍加した体細胞変異(somaclonal variants)として四倍体が自発的に生じ、花や栄養器官の形質が改善することが示されたが、その頻度は低く、望ましくない変異体も生じた。こうした背景のもと、本研究は、節片(nodal segments)に対するin vitroでの紡錘体毒(spindle toxin)処理によるT. formosanaの人工的な染色体倍加を評価し、3種類の紡錘体毒(APM、COL、ORY)について、節片の生存と染色体倍加幼植物体(chromosome-doubled plantlets)の誘導の観点から比較することを目的とした。
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自然科学系
農学部
#紀要論文
タイワンホトトギスにおける培養物の紡錘糸形成阻害剤処理による染色体倍加
AI解説
- 背景と目的:
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Tricyrtis formosanaは、台湾と琉球諸島に自生するユリ科の多年草で、生育が旺盛で、色彩に変化のある派手な花をつけることから、観賞用植物として広く評価されている。日本では多数の品種が育成・流通しているものの、著者らは、園芸的に望ましい形質、特に花の大型化と草姿のコンパクト化を備えた新規品種を開発することで、さらなる普及につながると主張している。倍数化(polyploidization)は、花の大型化、葉の濃緑化、茎の肥厚、草丈のコンパクト化といった魅力的な表現型をもたらすことが多いため、育種戦略として提示されている。Tricyrtisに関する先行研究では、胚性カルス培養から、染色体が倍加した体細胞変異(somaclonal variants)として四倍体が自発的に生じ、花や栄養器官の形質が改善することが示されたが、その頻度は低く、望ましくない変異体も生じた。こうした背景のもと、本研究は、節片(nodal segments)に対するin vitroでの紡錘体毒(spindle toxin)処理によるT. formosanaの人工的な染色体倍加を評価し、3種類の紡錘体毒(APM、COL、ORY)について、節片の生存と染色体倍加幼植物体(chromosome-doubled plantlets)の誘導の観点から比較することを目的とした。
- 主要な発見:
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紡錘体毒処理は、3種すべての化学物質で、濃度依存的に節片の生存率とシュート形成を低下させた。低用量条件(100 mg L-1 COL、10 mg L-1 ORY、1 mg L-1 APM)では、生存率は85%を超え、30個の節片から20本以上の伸長シュートが得られた。一方、50 mg L-1 APMに曝露した節片は、すべて1か月以内に枯死した。分離して新しい培地に移植された伸長シュートは、処理の有無にかかわらず不定根を形成し、幼植物体へと発達した。フローサイトメトリー(flow cytometry; FCM)により、対照由来の幼植物体は母株と一致して二倍体(2x)のままであることが示され、著者らは、二倍体の母株において倍数性キメラ(ploidy chimerism)や多倍体細胞混在(polysomaty)の証拠はないと報告している。染色体倍加は3種すべての紡錘体毒で誘導されたが、APMが比較的高い有効性を示した。染色体倍加幼植物体(四倍体+倍数性キメラ)の割合は、10 mg L-1 APMで71.4%と最も高かった。重要な点として、完全な四倍体(solid tetraploid)の幼植物体が得られたのはAPM処理後のみであり(5 mg L-1 APMで1個体、10 mg L-1 APMで2個体)、染色体数の計数により二倍体は2n=26、四倍体は2n=52であることが確認された。COL、ORY、APMの多くの処理で倍数性キメラ(2x+4x)が生じ、これらのキメラはその後の継代培養(subculture)で不安定であり、二倍体細胞が優勢な場合には完全な二倍体へ移行することが多いと記述された。
- 方法論:
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本研究では、温室で鉢植えとして維持したT. formosana cv. Seiryu(2n=2x=26)を用いた。in vitro培養の確立のため、晩春に茎を採取して除葉し、次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素1%、10分)で表面殺菌後、滅菌蒸留水で3回洗浄した。節片(約10 mm)は、ショ糖30 g L-1およびゲランガム2 g L-1を添加した1/2強度のMurashige and Skoog培地(pH 5.7)で培養した。腋芽由来の幼植物体は、同程度の大きさの節片または頂端片を用いて2か月ごとに継代した。培養は25℃、連続蛍光灯照明(50 μmol m-2 s-1)下で行った。染色体倍加のため、in vitro幼植物体から得た節片(継代後1–2か月)を、DMSOのストック溶液から調製した紡錘体毒を含む液体培地に24時間浸漬した。濃度は、COLが100、500、1000 mg L-1、ORYが10、20、50 mg L-1、APMが1、5、10、50 mg L-1で、無毒の対照区も設けた。処理は25℃でロータリーシェーカー(120 cycles min-1)上で行った。洗浄後、外植片を固体培地に戻し、2か月後に生存と伸長シュート数(>10 mm)を記録した。20 mmを超えるシュートは、処理後3か月以内に分離して新しい培地に移植した。倍数性は葉組織のFCM(幼植物体あたり≥2000核)で評価し、一部の幼植物体については既報の手順により根端細胞で染色体数を確認した。
- 結論と意義:
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著者らは、節片に対するin vitroでの紡錘体毒処理により、T. formosana cv. Seiryuで染色体倍加を成功裏に誘導できると結論づけている。処理全体を通じて、四倍体と倍数性キメラを合わせて合計24個体の染色体倍加幼植物体が得られ、節片を用いたin vitro操作が倍数体材料の作出に有効な経路であることが示された。試験した紡錘体毒の中では、研究条件下でAPMが最も有効と位置づけられ、染色体倍加幼植物体の総頻度が最も高く(10 mg L-1で71.4%)、さらに完全な四倍体幼植物体を得られた唯一の薬剤であった。同時に、本研究は重要な制約も示している。すなわち、染色体倍加再生体の多くは安定な四倍体ではなく不安定な倍数性キメラであり、キメラの安定性は継代培養中に変化した。園芸育種の観点から、本研究の意義は、観賞形質の変異拡大が期待される品種において四倍体系統(2n=52)を作出する実験的に裏付けられた方法を提供するとともに、キメラ形成が信頼性の高い四倍体生産における中心的障害であることを明確にした点にある。
- 今後の展望:
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本論文は、倍数性キメラの生成を回避するために、染色体倍加系を改良する必要性を明確に指摘している。完全な四倍体は3個体しか回収されず、染色体倍加幼植物体の大半は継代培養中に倍数性組成が変化する不安定なキメラであったため、著者らは、安定した完全四倍体再生体を一貫して得られる、より効率的なプロトコルを確立するための追加研究が必要だと述べている。本研究の範囲内では、これはin vitroでの染色体倍加条件(紡錘体毒の選択と濃度、処理後の培養操作を含む可能性がある)を最適化し、キメラ組織が頻繁に再生されることなく染色体倍加を達成することを意味する。著者らは、これを、T. formosanaにおいて園芸形質の変異幅を広げる目的で誘導倍数体系統を実用的に利用するために必要な段階として提示している。
- 背景と目的:
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Tricyrtis formosanaは、台湾と琉球諸島に自然に生えている
で、よく育ち、色の変化がある目立つ花を咲かせるため、観賞用として人気があります。日本でも多くの品種がありますが、もっと広く普及させるには、花がより大きく、草の形がコンパクトで育てやすい新しい品種が必要だと研究者は考えました。多年草 ( 一度芽が出て成長したあとも、冬などを越して何年も生き続ける植物のことです。毎年種から育て直さなくてもよいので園芸で扱いやすい場合があります。)
そこで本研究では、植物の染色体の数を人工的に増やす方法に注目しました。染色体の数を増やすと、花が大きくなったり、葉が濃い緑になったり、茎が太くなったり、背丈が低めでまとまりやすくなったりすることが多いからです。
ただし、これまでの研究では、染色体が増えた個体は自然に少しだけしか出ず、形が悪い個体も混ざるという問題がありました。そこでこの研究は、節の部分を使って、試験管内で3種類の薬剤 、APM ( 紡錘体毒の一種で、本研究では染色体倍加を起こしやすく、完全な四倍体も得られた薬剤です。) 、COL ( コルヒチンという紡錘体毒で、染色体倍加に昔からよく使われてきた薬剤です。本研究でも倍加は起きましたが完全四倍体は得られませんでした。) を処理し、どれが節を生かしながら染色体を増やした幼い植物を作りやすいかを比べることを目的としました。ORY ( オリザリンという紡錘体毒で、染色体倍加に使われる薬剤の一つです。本研究では倍数性キメラなどは得られました。)
- 主要な発見:
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3種類の薬剤はいずれも、濃度が高いほど節の生存率や
ができる割合を下げました。低い濃度では、生存率が85パーセント以上で、30個の節から20本以上の伸びたシュートが得られました。一方で、シュート ( 植物の地上部の芽や茎が伸びた部分のことです。培養では、シュートができて伸びることが植物体再生の重要な段階になります。) を高濃度で使うと節がすべて1か月以内に枯れてしまいました。APM ( 紡錘体毒の一種で、本研究では染色体倍加を起こしやすく、完全な四倍体も得られた薬剤です。)
伸びたシュートは、薬剤処理の有無に関係なく根を出し、幼い植物に育ちました。測定の結果、対照区の幼植物は元の株と同じ のままで、元の株には二倍体 ( 染色体のセットを2組もつ状態のことです。本研究の元の株は二倍体で、染色体数は2n=26でした。) や多倍体細胞の混在は見られないとされました。倍数性キメラ ( 同じ個体の中に、二倍体の細胞と四倍体の細胞のように、異なる倍数性の細胞が混ざっている状態です。目的の四倍体として安定しにくいので、育種では問題になりやすいです。)
染色体の倍加は3種類すべてで起こりましたが、APMが比較的よく働きました。染色体が増えた幼植物の割合は、10 mg L-1のAPMで最も高く71.4パーセントでした。さらに、完全な が得られたのはAPM処理だけで、二倍体は2n=26、四倍体は2n=52だと確認されました。四倍体 ( 染色体のセットを4組もつ状態のことです。本研究では四倍体は2n=52で、花の大型化などが期待されます。)
ただし、多くの条件で二倍体と四倍体が混ざった倍数性キメラができました。これらは を続けると安定せず、二倍体の細胞が多い場合は、最終的に完全な二倍体に戻りやすいことが示されました。継代培養 ( 培養している植物の一部を切り取り、新しい培地に移して育て続ける作業のことです。長く維持できる一方で、性質が変化することもあります。)
- 方法論:
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材料は、温室で育てたT. formosanaの品種Seiryuを使いました。茎を採取して表面を消毒し、約10 mmの
を作って培地で育て、定期的に節片 ( 茎の節を含む短い切れ端のことです。ここには芽ができる部分があり、培養して新しい植物を作る材料として使われます。) しました。継代培養 ( 培養している植物の一部を切り取り、新しい培地に移して育て続ける作業のことです。長く維持できる一方で、性質が変化することもあります。)
の実験では、培養中の幼植物から取った節片を、染色体倍加 ( 染色体数を人工的に2倍にすることです。二倍体を四倍体にするなど、園芸的に有利な性質を狙って行います。) 、APM ( 紡錘体毒の一種で、本研究では染色体倍加を起こしやすく、完全な四倍体も得られた薬剤です。) 、COL ( コルヒチンという紡錘体毒で、染色体倍加に昔からよく使われてきた薬剤です。本研究でも倍加は起きましたが完全四倍体は得られませんでした。) のいずれかを入れた液体培地に24時間浸しました。処理後は洗って固体培地に戻し、2か月後に生存とORY ( オリザリンという紡錘体毒で、染色体倍加に使われる薬剤の一つです。本研究では倍数性キメラなどは得られました。) 数を調べました。十分に伸びたシュートは切り分けて新しい培地に移し、育った幼植物の倍数性はシュート ( 植物の地上部の芽や茎が伸びた部分のことです。培養では、シュートができて伸びることが植物体再生の重要な段階になります。) で調べました。さらに一部は根の細胞で染色体数を数えて確認しました。フローサイトメトリー ( 細胞の核を機械で測定し、DNA量の違いから二倍体か四倍体かなどを調べる方法です。多くの細胞を短時間で調べられるため、倍数性判定に便利です。)
- 結論と意義:
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を試験管内で薬剤処理することで、T. formosanaで節片 ( 茎の節を含む短い切れ端のことです。ここには芽ができる部分があり、培養して新しい植物を作る材料として使われます。) を起こした幼植物を作れると結論づけています。染色体倍加 ( 染色体数を人工的に2倍にすることです。二倍体を四倍体にするなど、園芸的に有利な性質を狙って行います。) と四倍体 ( 染色体のセットを4組もつ状態のことです。本研究では四倍体は2n=52で、花の大型化などが期待されます。) を合わせて合計24個体が得られ、節片を使う方法が倍数性キメラ ( 同じ個体の中に、二倍体の細胞と四倍体の細胞のように、異なる倍数性の細胞が混ざっている状態です。目的の四倍体として安定しにくいので、育種では問題になりやすいです。) 材料を作る手段として有効だと示されました。倍数体 ( 染色体のセット数が通常より多い個体のことです。二倍体よりも大きな器官を作るなどの特徴が出る場合があります。)
3種類の薬剤の中では が最も効果が高く、染色体倍加幼植物の割合が最も高かっただけでなく、完全な四倍体を作れた唯一の薬剤でした。APM ( 紡錘体毒の一種で、本研究では染色体倍加を起こしやすく、完全な四倍体も得られた薬剤です。)
一方で、大半が不安定な倍数性キメラで、安定した四倍体が少ないという大きな課題も明確になりました。園芸 の面では、四倍体の系統を作るための現実的な方法を示すと同時に、キメラが安定した四倍体作りの大きな障害であることをはっきり示した点が重要です。育種 ( より良い性質をもつ植物を作るために、交配や選抜、染色体操作などを使って品種を改良することです。花を大きくする、育てやすくするなどの目的で行われます。)
- 今後の展望:
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本研究では、完全な
は3個体しか得られず、多くが培養を続けるうちに性質が変わりやすい四倍体 ( 染色体のセットを4組もつ状態のことです。本研究では四倍体は2n=52で、花の大型化などが期待されます。) でした。そのため、キメラができにくく、安定した完全四倍体をもっと確実に得られる方法を作る追加研究が必要だとしています。倍数性キメラ ( 同じ個体の中に、二倍体の細胞と四倍体の細胞のように、異なる倍数性の細胞が混ざっている状態です。目的の四倍体として安定しにくいので、育種では問題になりやすいです。)
具体的には、使う薬剤の種類と濃度、処理後の培養のやり方などの条件を調整して、キメラが頻繁に出ないようにしながら を起こせるようにすることが求められます。これは、T. formosanaの観賞用としての形のバリエーションを増やし、実用的に新しい品種づくりへつなげるための重要な段階だと述べています。染色体倍加 ( 染色体数を人工的に2倍にすることです。二倍体を四倍体にするなど、園芸的に有利な性質を狙って行います。)
- 何のために?:
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は、花がきれいです。Tricyrtis formosana ( 植物の学名です。世界中で同じ植物をまちがえずに言えるように、ラテン語の名前で表します。研究や品種 づくりで、どの植物の話か正確 にするために大事です)
台湾や琉球の島に、自然 に生えます。
日本でも、育てる人が多いです。
でも、もっと人気にする工夫 がいります。
花が大きくて、育てやすい です。品種 ( 同じ植物の中で、花の形や色、育てやすさなどの特徴 がそろった「種類 」のことです。人が選 んで増 やして作ります。より人気が出る花を作るために重要 です)
そこで研究者は、 に注目しました。染色体 ( 体の情報 を入れたものです。細胞 の中にあり、数が変 わると花の大きさや葉の色などが変 わることがあります。植物の特徴 を変 える研究で重要 です)
染色体 は、体のせつめい書みたいなものです。
染色体 がふえると、花が大きくなることがあります。
葉がこい緑になったり、茎 が太くなったりします。
背 が低 くなり、まとまりやすくもなります。
でも今までは、うまくふえる子が少なかったです。
形がよくない子も、まざってしまいました。
そこで、 という部分を使うことにしました。節 ( 茎 の途中 にある「ふし」の部分です。ここから芽 が出やすいので、植物を増 やしたり実験 に使ったりします)
節 は、茎 のふしのところです。
3つの薬、 、APM ( 染色体 を増 やす目的 で使う薬の名前です。細胞 の分かれ方にえいきょうして、染色体 の数が増 えた植物ができることがあります。どの薬が効 くか比 べるために重要 です) 、COL ( 染色体 を増 やす目的 で使う薬の名前です。APMなどと同じように、染色体 数を変 える実験 に使われます) を使いました。ORY ( 染色体 を増 やす目的 で使う薬の名前です。ほかの薬と効 き方や強さを比 べるために使います)
どの薬が一番よいか、くらべました。
- 何が分かったの?:
-
どの薬も、こいほど
が弱りました。節 ( 茎 の途中 にある「ふし」の部分です。ここから芽 が出やすいので、植物を増 やしたり実験 に使ったりします)
生きのこる数や、芽 の数がへりました。
うすいときは、85%以上 が生きました。
30この節 から、20本以上 の芽 が出ました。
でも がこいと、全部APM ( 染色体 を増 やす目的 で使う薬の名前です。細胞 の分かれ方にえいきょうして、染色体 の数が増 えた植物ができることがあります。どの薬が効 くか比 べるために重要 です) 枯 れました。
出た芽 は、薬があっても根を出しました。
そして、小さい植物に育ちました。
薬なしの植物は、元と同じままでした。
がふえた子は、3つの薬で出ました。染色体 ( 体の情報 を入れたものです。細胞 の中にあり、数が変 わると花の大きさや葉の色などが変 わることがあります。植物の特徴 を変 える研究で重要 です)
その中でも、APMがよくききました。
10のこさのAPMで、ふえた子が一番多いです。
割合 は、71.4%でした。
の子ができたのは、APMだけでした。4ばい ( 染色体 が「ふつうの2倍」になった状態 のことです。花が大きくなるなどの変化 が出ることがあり、新しい品種 づくりでねらわれます)
ふつうの子は、染色体 が26こでした。
4ばいの子は、染色体 が52こでした。
でも、 もたくさんできました。まざった子 ( ふつうの染色体 の細胞 と、4ばいの細胞 が同じ植物の中に混 ざっている状態 のことです。育てるうちに状態 が変 わりやすく、安定した品種 にしにくいので問題になります)
ふつうと4ばいが、同じ体にある子です。
育てつづけると、まざり方がかわりました。
ふつうが多いと、ふつうに戻 りやすいです。
- どうやったの?:
-
で育てた温室 ( 温度や光などを調整して植物を育てる施設 です。季節 に左右されにくく、安定して実験 するために使います) を使いました。品種 ( 同じ植物の中で、花の形や色、育てやすさなどの特徴 がそろった「種類 」のことです。人が選 んで増 やして作ります。より人気が出る花を作るために重要 です)
名前は、Seiryuです。
茎 をとって、 をきれいにしました。ばい 菌 ( 人や植物に悪いえいきょうを出すことがある小さな生き物です。実験 中にふえると失敗 しやすいので、きれいにする作業が必要 です)
10ミリくらいの を作りました。節 ( 茎 の途中 にある「ふし」の部分です。ここから芽 が出やすいので、植物を増 やしたり実験 に使ったりします)
それを で育て、何回かうつしかえました。培地 ( 植物の小さな部分を育てるための、栄養 入りの土の代わりのものです。きれいな環境 で育てられ、同じ条件 で比 べるために重要 です)
次に、節 を薬入りの液 につけました。
、APM ( 染色体 を増 やす目的 で使う薬の名前です。細胞 の分かれ方にえいきょうして、染色体 の数が増 えた植物ができることがあります。どの薬が効 くか比 べるために重要 です) 、COL ( 染色体 を増 やす目的 で使う薬の名前です。APMなどと同じように、染色体 数を変 える実験 に使われます) のどれかを入れました。ORY ( 染色体 を増 やす目的 で使う薬の名前です。ほかの薬と効 き方や強さを比 べるために使います)
時間は、24時間です。
そのあと、洗 って培地 にもどしました。
2か月後に、生きた数と芽 の数を見ました。
よくのびた芽 は、切って別 の培地 にうつしました。
そして、 がふえたか調べました。染色体 ( 体の情報 を入れたものです。細胞 の中にあり、数が変 わると花の大きさや葉の色などが変 わることがあります。植物の特徴 を変 える研究で重要 です)
きかいで調べ、いくつかは数えてたしかめました。
- 研究のまとめ:
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を薬でしょりすると、節 ( 茎 の途中 にある「ふし」の部分です。ここから芽 が出やすいので、植物を増 やしたり実験 に使ったりします) をふやせました。染色体 ( 体の情報 を入れたものです。細胞 の中にあり、数が変 わると花の大きさや葉の色などが変 わることがあります。植物の特徴 を変 える研究で重要 です)
の子と、4ばい ( 染色体 が「ふつうの2倍」になった状態 のことです。花が大きくなるなどの変化 が出ることがあり、新しい品種 づくりでねらわれます) が合計24こできました。まざった子 ( ふつうの染色体 の細胞 と、4ばいの細胞 が同じ植物の中に混 ざっている状態 のことです。育てるうちに状態 が変 わりやすく、安定した品種 にしにくいので問題になります)
節 を使う方法 は、役に立つとわかりました。
3つの薬では、 が一番よかったです。APM ( 染色体 を増 やす目的 で使う薬の名前です。細胞 の分かれ方にえいきょうして、染色体 の数が増 えた植物ができることがあります。どの薬が効 くか比 べるために重要 です)
ふえた子の割合 が、一番高かったです。
4ばいの子を作れたのも、APMだけでした。
でも、まざった子が多いのが問題です。
安定した4ばいの子が、少なかったです。
それでも、新しい づくりに役立ちます。品種 ( 同じ植物の中で、花の形や色、育てやすさなどの特徴 がそろった「種類 」のことです。人が選 んで増 やして作ります。より人気が出る花を作るために重要 です)
まざった子が大きなじゃまも、わかりました。
- これからどうする?:
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完全 な の子は、3こだけでした。4ばい ( 染色体 が「ふつうの2倍」になった状態 のことです。花が大きくなるなどの変化 が出ることがあり、新しい品種 づくりでねらわれます)
多くは、育てるうちにかわりやすい子でした。
だから、もっとよい作り方の研究がいります。
が出にくいまざった子 ( ふつうの染色体 の細胞 と、4ばいの細胞 が同じ植物の中に混 ざっている状態 のことです。育てるうちに状態 が変 わりやすく、安定した品種 にしにくいので問題になります) 方法 が必要 です。
薬のしゅるいと、こさを見なおします。
しょり後の育て方も、くふうします。
それで、安定した4ばいの子をふやしたいです。
きれいな形の花を、もっとふやせます。
新しい づくりへ、つなげられます。品種 ( 同じ植物の中で、花の形や色、育てやすさなどの特徴 がそろった「種類 」のことです。人が選 んで増 やして作ります。より人気が出る花を作るために重要 です)
- 著者名:
- Nakano Masaru, Goto Chiaki, Yamakawa Miki, Ishibe Mitsuyo, Inamura Toshiya, Otani Masahiro
- 掲載誌名:
- 新潟大学農学部研究報告
- 巻:
- 70
- ページ:
- 9 - 13
- 発行日:
- 2018-02
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/49936
