論文詳細
自然科学系
農学部
#紀要論文
液胞型プロトン輸送性ピロフォスファターゼ(AVP1)遺伝子抑制変異体アラビドプシスの窒素集積に及ぼす硝酸およびアンモニア供給の効果
- AI解説:
- 高等植物では、無機ピロリン酸(inorganic pyrophosphate, PPi)が多くの生合成反応によって継続的に生成され、蓄積すると代謝を阻害し得る。H+-translocating inorganic pyrophosphatases(H+-PPases)は、PPiを加水分解すると同時にプロトン輸送を駆動し、type I H+-PPaseは液胞膜に局在する。AVP1(液胞のtype I H+-PPase)は生育、ストレス耐性、栄養に関連する表現型と結び付けられてきたが、PPiおよびPPase活性の生理学的役割はなお十分に明確ではない。とくに、主要な窒素同化経路(例:アスパラギン合成)がPPiを生成するにもかかわらず、PPi/PPase機能と窒素代謝の関係はほとんど検討されてこなかった。そこで本研究は、AVP1をサイレンシングすると、窒素の形態(nitrate/ammonium)に応じて窒素蓄積量や含窒素代謝物プロファイルが変化するかを検証することを目的とした。AVP1発現が抑制されたtransposon T-DNA-taggedのArabidopsis変異体ラインを用い、15N標識nitrateおよび/またはammoniumからの窒素蓄積を対照ライン(Columbia, Col)と比較し、さらにpH応答の変化が変異体表現型と関連する可能性も探索した。
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自然科学系
農学部
#紀要論文
液胞型プロトン輸送性ピロフォスファターゼ(AVP1)遺伝子抑制変異体アラビドプシスの窒素集積に及ぼす硝酸およびアンモニア供給の効果
AI解説
- 背景と目的:
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高等植物では、無機ピロリン酸(inorganic pyrophosphate, PPi)が多くの生合成反応によって継続的に生成され、蓄積すると代謝を阻害し得る。H+-translocating inorganic pyrophosphatases(H+-PPases)は、PPiを加水分解すると同時にプロトン輸送を駆動し、type I H+-PPaseは液胞膜に局在する。AVP1(液胞のtype I H+-PPase)は生育、ストレス耐性、栄養に関連する表現型と結び付けられてきたが、PPiおよびPPase活性の生理学的役割はなお十分に明確ではない。とくに、主要な窒素同化経路(例:アスパラギン合成)がPPiを生成するにもかかわらず、PPi/PPase機能と窒素代謝の関係はほとんど検討されてこなかった。そこで本研究は、AVP1をサイレンシングすると、窒素の形態(nitrate/ammonium)に応じて窒素蓄積量や含窒素代謝物プロファイルが変化するかを検証することを目的とした。AVP1発現が抑制されたtransposon T-DNA-taggedのArabidopsis変異体ラインを用い、15N標識nitrateおよび/またはammoniumからの窒素蓄積を対照ライン(Columbia, Col)と比較し、さらにpH応答の変化が変異体表現型と関連する可能性も探索した。
- 主要な発見:
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植物に5 mM 15NO3-を1日与えた場合、変異体とColでは、地上部・根のいずれにおいても抽出画分ごとの窒素濃度は概ね類似しており、全体の15N蓄積も両ラインでほぼ同じと記述された。このnitrate単独条件では、根において、投与した15Nはcation-exchangeのflow-through画分と交換画分にほぼ同程度の割合で分配され(報告では両ラインとも約38%と33%)、大きな差は見られなかった。
これに対し、植物に5 mM 15NH4+を1日与えた場合、変異体は複数の画分で有意に高い窒素濃度を示し、とくに地上部のcation-exchange resin–交換画分において、Colより15N由来窒素の蓄積が増加した。根では15Nレベル自体に有意差はなかったが、15N由来窒素量の算出値は異なり(Colで1.5 mg g-1 dry weight、変異体で3.5 mg g-1 dry weight、p=0.05と報告)、差が示された。
このammoniumに伴う増加は、nitrateとammoniumを同時に供給した場合には観察されなかった。ammonium nitrateを用いた二重標識条件では、画分の窒素濃度および15N由来の%Nにライン間の有意差はなく、ammonium単独で見られたパターン(ethanol-insoluble Nの増加とcationic画分への蓄積増加)は再現されなかった。
ammoniumの取り扱いが変化していることと整合的に、遊離アミノ酸プロファイルでは、ammonium供給下で変異体が地上部・根の両方においてGlnとAlaを著しく高濃度に蓄積した一方、nitrate供給下ではSer、Thr、Aspなどのアミノ酸はColと同程度であった。さらに変異体は、外部pHが極めて低い条件(pH 2)に対してより高い耐性を示し、Colよりもストレスによる着色が目立たないまま12日間生存した。pHrodoTM Greenによる根の染色では、ammonium条件下で変異体根の蛍光がColよりわずかに弱いことが示唆され、著者らはこれをpH状態の変化を反映している可能性があると解釈している。
- 方法論:
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本研究では、Arabidopsis thalianaのColumbia野生型(Col)と、RIKENラインpsh21977(AVP1遺伝子〔type I vacuolar H+-PPase〕のhomozygousなtransposon T-DNA-tagged変異体)を比較した。種子は管理条件下(22°C、明期18 h/暗期6 h)でロックウール上に播種して発芽させ、その後、規定組成の培養液を用いた水耕に移した。植物は当初nitrate条件で生育させ(播種後14日までは2.5 mM sodium nitrate、その後は0.5 mM sodium nitrateで週2回培地交換)、播種後24日に短期の窒素利用試験として、15N標識窒素源に1日曝露した。条件は、5 mM 15N標識sodium nitrate(30.7 atom% 15N)、2.5 mM 15N標識ammonium sulfate(30.7 atom% 15N)、および2.5 mM ammonium nitrate(ammoniumのみ標識、またはammoniumとnitrateの両方を標識;atom%は本文に記載)であった。
地上部と根を別々に回収し、根は洗浄後、組織を凍結・凍結乾燥し、粉砕した。親水性の低分子化合物は80% ethanolで抽出し、ethanol抽出画分とethanol-insoluble画分を得た。ethanol抽出液はさらにDOWEX 50 cation-exchange resinで分画し、flow-through画分と、2 N HClで溶出したresin交換(cationic)画分に分離した。窒素量と15N存在比はKjeldahl分解後に測定し、窒素はindophenol法、15Nはemission spectrometryを用い、15Nの相対存在比はatom% excessから算出した。遊離アミノ酸(21アミノ酸+ammonium)はethanol抽出液から定量し、Waters ACQUITY UPLC、AccQTag誘導体化、260 nmでのUV検出を用いた。低pH耐性は、播種後7日の幼植物を含むロックウールをpH 2に調整した培養液に浸し、反応を撮影して評価した。根のpH関連蛍光はpHrodoTM Green AM染色と蛍光顕微鏡で検討し、著者らは全根イメージングでは細胞質と液胞のpHを区別できないことを付記した。群間差はp<0.05でt検定により評価した。
- 結論と意義:
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結果は、AVP1抑制が、ammonium栄養条件に特異的に窒素蓄積および含窒素代謝物パターンの変化と関連する一方で、短期的にはnitrate由来窒素の蓄積はColに比べて概ね変化しない、という著者らの中心的主張を支持している。ammonium供給下で地上部のcationic画分における15N由来窒素が顕著に増加し、遊離GlnとAlaも増加したことから、変異体ではammonium同化および/またはその下流の窒素代謝が対照と異なることが示唆される。重要なのは、この表現型が条件依存であった点である。nitrateとammoniumを同時に与えると、変異体はammonium由来窒素の蓄積増強やアミノ酸増加を示さず、これはnitrateがammonium毒性を軽減するという報告と整合的である。著者らは、これらの窒素形態依存の効果を、AVP1のプロトン輸送およびPPi利用における役割と関連付け、pH状態(細胞質pHが高い可能性、または区画間pHの変化)がammonium同化と窒素代謝を調節し得ると提案している。また、pH 2での生存およびpHrodo蛍光の変化がpH差と整合すると述べている。一方で、解釈上の重要な限界として、対照ライン(Col)は変異体の背景ecotype(Nossen)と一致しておらず、ecotype間で表現型が異なることが既報であるため、AVP1に起因する効果を背景差から切り分けるには追加の比較が必要である点を認めている。総じて本研究は、AVP1をPPiを加水分解するプロトンポンプとしてだけでなく、ammonium依存的に窒素利用経路へ影響し得る因子として位置付けている。
- 今後の展望:
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著者らは遺伝的背景に関する追加実験の必要性を明確に指摘しており、ecotype依存の形質や、ドナーラインの遺伝子型がNossenと一致しない点での不整合が知られていることから、窒素利用やV-PPase活性を評価する際にはColとNossenの比較が必要であるとしている。さらに、本研究のpHイメージングは全根の蛍光に限られ、細胞質pHと液胞pHを解像できなかったため、AVP1抑制植物におけるpH制御と窒素代謝の関係をより詳細に調べることが動機付けられる。表現型がammonium単独で現れ、nitrateを共供給すると消失するという条件依存性は、将来の研究で、nitrate添加に感受性のある段階がどこかを切り分ける必要があることも示唆する(著者らはnitrate還元の化学およびプロトンフラックスの観点から議論している)。最後に、変化がcation-exchange resin–交換画分と特定アミノ酸(とくにGlnとAla)で顕著であったことから、後続研究では、cationic画分シグナルの変化を駆動している含窒素化合物をより正確に同定し、AVP1に関連するPPi過程が、窒素条件の違いの下でアミノ酸代謝とどのように交差するかを明らかにすべきだと示唆される。
- 背景と目的:
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高等植物の細胞では、いろいろな物質を作る反応によって無機ピロリン酸(PPi)が絶えず生まれます。PPiがたまりすぎると、細胞の代謝(体の中の化学反応の流れ)を邪魔してしまう可能性があります。そこで植物は、
という酵素を使ってPPiを分解し、そのエネルギーでプロトン(H+)を運ぶはたらきもしています。H+-PPase ( PPiを分解する酵素で、そのエネルギーを使ってH+を膜の向こうへ運ぶはたらきも持ちます。ATPではなくPPiをエネルギー源にできる点が特徴です。)
このH+-PPaseのうちtype Iは にあり、液胞膜 ( 植物細胞の中にある大きな袋状の構造である液胞を包む膜です。物質の貯蔵や分解、pH調整に関わります。) はその代表的な遺伝子です。AVP1は成長やストレスへの強さと関係すると言われてきましたが、「PPiを分解すること」や「AVP1のはたらき」が植物の中で実際にどんな意味を持つのかは、まだ十分には分かっていません。AVP1 ( 液胞膜にあるtype I H+-PPaseを作る遺伝子です。PPi分解とH+輸送を通して、成長やストレス応答、栄養利用に影響する可能性があります。)
特に、植物が窒素を体内に取り込んで利用する過程ではPPiが生まれる反応もあるのに、PPiやAVP1と窒素代謝の関係はあまり調べられてきませんでした。そこでこの研究では、AVP1の発現が抑えられたシロイヌナズナの変異体を使い、窒素源が硝酸(nitrate)かアンモニウム(ammonium)かで、窒素のたまり方や含窒素物質(アミノ酸など)のパターンが変わるかを調べました。また、細胞の (酸性・アルカリ性の状態)の違いが関係する可能性も探りました。pH ( 酸性・アルカリ性の度合いを表す値で、小さいほど酸性が強いです。酵素反応や物質輸送に大きく影響します。)
- 主要な発見:
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硝酸(15NO3-)だけを1日与えた場合、変異体と対照(Col)では、地上部と根のどちらでも、窒素の量や15Nのたまり方はほぼ同じでした。根の中で、与えた窒素がどの
に分かれて入るかも、大きな差は見られませんでした。画分 ( 試料を抽出や分離操作でいくつかの部分に分けたときの、それぞれの部分のことです。どの種類の物質に窒素が入ったかを大まかに調べるのに使います。)
一方で、アンモニウム(15NH4+)だけを1日与えると、変異体は複数の画分で窒素濃度が高くなり、とくに地上部の陽イオン性の画分に15N由来の窒素がより多くたまりました。根では15Nそのものの値には大きな差が出ない場合もありましたが、計算した「15N由来の窒素量」では変異体の方が多いことが示されました。
ただし、この「アンモニウムで増える」現象は、硝酸とアンモニウムを同時に与えた条件では見られませんでした。両方を与えると、画分ごとの差や15N由来割合の差がほぼ消えました。
アミノ酸を見ると、アンモニウムを与えたときに変異体ではGln(グルタミン)とAla(アラニン)が地上部・根の両方で大きく増えました。硝酸を与えた場合は、SerやThr、Aspなどは対照と同程度でした。
さらに変異体は、 が非常に低い条件(pH 2)でも対照より生き残りやすく、ストレスによる葉の変色も目立ちにくいまま12日間生存しました。根をpH指示薬(pHrodo)で染めた観察では、アンモニウム条件で変異体の蛍光がやや弱い可能性が示され、細胞内pHの状態が対照と違うかもしれないと考えられました。pH ( 酸性・アルカリ性の度合いを表す値で、小さいほど酸性が強いです。酵素反応や物質輸送に大きく影響します。)
- 方法論:
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シロイヌナズナの対照系統Columbia(Col)と、
遺伝子の発現が抑えられた変異体(T-DNAが入った系統)を比べました。植物はロックウールで発芽させ、水耕栽培で育てました。AVP1 ( 液胞膜にあるtype I H+-PPaseを作る遺伝子です。PPi分解とH+輸送を通して、成長やストレス応答、栄養利用に影響する可能性があります。)
播種後24日目に、15Nで目印を付けた硝酸、または15Nで目印を付けたアンモニウム、または硝酸とアンモニウムの両方を含む条件を1日だけ与え、地上部と根を分けて回収しました。
植物体の成分をエタノールで抽出して「溶ける成分」と「溶けない成分」に分け、さらに陽イオン交換樹脂を使って を分けました。その後、各画分の窒素量と15Nの割合を測定しました。画分 ( 試料を抽出や分離操作でいくつかの部分に分けたときの、それぞれの部分のことです。どの種類の物質に窒素が入ったかを大まかに調べるのに使います。) はUPLCで定量しました。低遊離アミノ酸 ( タンパク質の一部として結合していない、単体のアミノ酸です。窒素の一時的な貯蔵や運搬、代謝状態の指標になります。) への強さは、幼植物をpH 2の培養液に置いて観察しました。統計的な差はt検定で評価しました。pH ( 酸性・アルカリ性の度合いを表す値で、小さいほど酸性が強いです。酵素反応や物質輸送に大きく影響します。)
- 結論と意義:
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の発現が抑えられると、短期間では硝酸由来の窒素のたまり方は対照とほぼ変わりませんでした。しかしアンモニウムだけを与える条件では、地上部で陽イオン性のAVP1 ( 液胞膜にあるtype I H+-PPaseを作る遺伝子です。PPi分解とH+輸送を通して、成長やストレス応答、栄養利用に影響する可能性があります。) に15N由来窒素が増え、GlnやAlaなどのアミノ酸も増えました。つまり、AVP1はPPiを分解する役割だけでなく、アンモニウムを使うときの窒素の同化や、その後の窒素代謝にも関係している可能性があります。画分 ( 試料を抽出や分離操作でいくつかの部分に分けたときの、それぞれの部分のことです。どの種類の物質に窒素が入ったかを大まかに調べるのに使います。)
また、硝酸とアンモニウムを同時に与えると変化が消えたことから、この現象は「窒素源の種類に強く依存する」ことが分かりました。研究者は、AVP1のプロトン輸送のはたらきと細胞内 の違いが、アンモニウム利用の反応に影響しているかもしれないと考えています。pH ( 酸性・アルカリ性の度合いを表す値で、小さいほど酸性が強いです。酵素反応や物質輸送に大きく影響します。)
ただし重要な注意点として、対照に使ったColと、変異体の遺伝的背景( )が一致していないため、観察された差がAVP1の影響だけと言い切るには追加の比較が必要だと述べています。ecotype ( 同じ植物種でも、地域などの違いで遺伝的に少し性質が異なる集団のことです。実験では背景の違いが結果に影響することがあります。)
- 今後の展望:
-
今後は、遺伝的背景(
)の違いの影響をはっきり分けるために、適切な系統同士での比較が必要です。ecotype ( 同じ植物種でも、地域などの違いで遺伝的に少し性質が異なる集団のことです。実験では背景の違いが結果に影響することがあります。)
また、 の観察は根全体の蛍光を見たもので、細胞質と液胞のpHを区別できていませんでした。どの場所のpHがどう変わり、それがアンモニウム同化やアミノ酸の増加とどうつながるのかを、より細かく調べることが求められます。pH ( 酸性・アルカリ性の度合いを表す値で、小さいほど酸性が強いです。酵素反応や物質輸送に大きく影響します。)
さらに、変化が特定の や特定のアミノ酸(Gln、Ala)で目立ったため、「実際にどの含窒素化合物が増えているのか」をより正確に特定する研究が必要です。画分 ( 試料を抽出や分離操作でいくつかの部分に分けたときの、それぞれの部分のことです。どの種類の物質に窒素が入ったかを大まかに調べるのに使います。)
- 何のために?:
-
植物の
細胞 では、いろいろな物が作られます。
そのとき、 という物もよくできます。PPi ( 植物の細胞 で物を作るときに出てくる小さな化学物質 です たまりすぎると体の中の大事なはたらきをじゃまするので減 らす必要 があります)
PPiがたまりすぎると、こまります。
体の中の大事なはたらきを、じゃまするからです。
植物は、H+-PPaseというたんぱく質 を使います。
これは、PPiをこわして減 らします。
そして、その力でH+というつぶも運びます。
この中で は、type I ( 同じはたらきのたんぱく質 の中の種類 分けの名前です どこにある型 かを示 し性質 のちがいを考える手がかりになります) というふくろの液胞 ( 細胞 の中にあるふくろ状 の場所です 水やいろいろな物をためたり細胞 の環境 を保 ったりします) 膜 にあります。
は、そのtype Iの大事なAVP1 ( HプラスPPaseのtype Iに関係 する遺伝子 の名前です 弱くなると窒素 の使い方などにちがいが出るので何をしているか調べる価値 があります) です。遺伝子 ( 体のしくみやたんぱく質 の作り方が書かれた設計図 のようなものです どの遺伝子 がどんな働 きをするかで体の性質 が変 わります)
でも、AVP1が何をしているかは、まだはっきりしません。
植物が を使うときも、PPiができます。窒素 ( 植物が成長 するために必要 な大事な材料 です どの形で取りこむかで体の中の変化 が変 わります)
けれど、PPiやAVP1と窒素 の関係 は、あまり調べていません。
そこで、この研究でたしかめました。
AVP1が弱い植物と、ふつうの植物を比 べました。
窒素 のもとが、2種類 あります。
1つは 、もう1つは硝酸 ( 植物が窒素 を取りこむときの形の1つです アンモニウムとちがう反応 になりやすいので比 べる意味があります) です。アンモニウム ( 植物が窒素 を取りこむときの別 の形です 体の中のpHやアミノ酸 の増 え方に影響 しやすいので重要 です)
どちらで体の中の窒素 が変 わるかを見ました。
細胞 の のちがいも、pH ( 酸 っぱさを表す数です細胞 の中のpHが変 わると多くのはたらきが変 わるため調べる必要 があります) 関係 するかを調べました。
- 何が分かったの?:
-
だけを1日あげたときです。硝酸 ( 植物が窒素 を取りこむときの形の1つです アンモニウムとちがう反応 になりやすいので比 べる意味があります)
ふつうの植物と、変 えた植物はにていました。
葉と根の の窒素 ( 植物が成長 するために必要 な大事な材料 です どの形で取りこむかで体の中の変化 が変 わります) 量 は、ほぼ同じでした。
根の中での分かれ方も、大きな差 はありませんでした。
だけを1日あげると、ちがいが出ました。アンモニウム ( 植物が窒素 を取りこむときの別 の形です 体の中のpHやアミノ酸 の増 え方に影響 しやすいので重要 です)
変 えた植物は、窒素 が多い場所がいくつかありました。
とくに、葉のある部分に窒素 が多くたまりました。
根は、見た目の数が同じこともありました。
でも、計算すると、変 えた植物が多めでした。
硝酸 とアンモニウムを、いっしょにあげました。
すると、さっきのちがいは、ほぼ消えました。
も調べました。アミノ 酸 ( 体を作る材料 になる小さな成分 です窒素 が体の中でどんな形に変 わったかを知る手がかりになります)
アンモニウムのとき、 とGln ( グルタミンというアミノ酸 の略 です アンモニウムを使ったときに増 えやすく窒素 の変化 を表します) が大きくAla ( アラニンというアミノ酸 の略 です Glnと同じように増 え方を見ることで窒素 の使われ方が分かります) 増 えました。
これは葉でも根でも、同じでした。
硝酸 のときは、ほかのアミノ酸 は同じくらいでした。
とてもすっぱい水、 でも調べました。pH2 ( とてもすっぱい強い酸性 を示 すpHです 植物がその環境 にどれだけ耐 えられるかを見るために使います)
変 えた植物の方が、生きのこりやすかったです。
葉の色も、変 わりにくいままでした。
根を色が出る薬で見ると、光が少し弱そうでした。
細胞 の中の が、ちがうかもしれません。pH ( 酸 っぱさを表す数です細胞 の中のpHが変 わると多くのはたらきが変 わるため調べる必要 があります)
- どうやったの?:
-
使った植物は、2
種類 です。
ふつうの と、Col ( ふつうの植物として使う品種 の名前です変 えた植物と比 べる基準 になります) が弱いAVP1 ( HプラスPPaseのtype Iに関係 する遺伝子 の名前です 弱くなると窒素 の使い方などにちがいが出るので何をしているか調べる価値 があります) 変 えた植物です。
種 をまいて育て、水の中で大きくしました。
24日目に、 を1日だけあげました。窒素 ( 植物が成長 するために必要 な大事な材料 です どの形で取りこむかで体の中の変化 が変 わります)
だけ、または硝酸 ( 植物が窒素 を取りこむときの形の1つです アンモニウムとちがう反応 になりやすいので比 べる意味があります) だけです。アンモニウム ( 植物が窒素 を取りこむときの別 の形です 体の中のpHやアミノ酸 の増 え方に影響 しやすいので重要 です)
両方いっしょのときも、調べました。
あとで、葉と根を分けて集めました。
中の成分 は、 で分けました。エタノール ( 物を分けるために使う液体 です 水にとける物ととけない物を分けて成分 を調べやすくします)
水にとける物と、とけない物に分けました。
さらに、特別 な道具で、いくつかのグループに分けました。
それぞれの窒素 の量 をはかりました。
も、アミノ 酸 ( 体を作る材料 になる小さな成分 です窒素 が体の中でどんな形に変 わったかを知る手がかりになります) 機械 で量 をはかりました。
にpH2 ( とてもすっぱい強い酸性 を示 すpHです 植物がその環境 にどれだけ耐 えられるかを見るために使います) 置 いて、強さも見ました。
- 研究のまとめ:
-
が弱くても、AVP1 ( HプラスPPaseのtype Iに関係 する遺伝子 の名前です 弱くなると窒素 の使い方などにちがいが出るので何をしているか調べる価値 があります) ではほぼ同じでした。硝酸 ( 植物が窒素 を取りこむときの形の1つです アンモニウムとちがう反応 になりやすいので比 べる意味があります)
でも、 だけだと、ちがいが出ました。アンモニウム ( 植物が窒素 を取りこむときの別 の形です 体の中のpHやアミノ酸 の増 え方に影響 しやすいので重要 です)
葉のある部分で、 が多くなりました。窒素 ( 植物が成長 するために必要 な大事な材料 です どの形で取りこむかで体の中の変化 が変 わります)
やGln ( グルタミンというアミノ酸 の略 です アンモニウムを使ったときに増 えやすく窒素 の変化 を表します) も、たくさんAla ( アラニンというアミノ酸 の略 です Glnと同じように増 え方を見ることで窒素 の使われ方が分かります) 増 えました。
つまりAVP1は、 をこわすだけではなさそうです。PPi ( 植物の細胞 で物を作るときに出てくる小さな化学物質 です たまりすぎると体の中の大事なはたらきをじゃまするので減 らす必要 があります)
アンモニウムを使うときの働 きにも関係 しそうです。
窒素 の使い方や、その後の変化 に関 わるかもしれません。
硝酸 とアンモニウムをいっしょにすると、ちがいが消えました。
だから、窒素 のもとの種類 が大事だと分かりました。
細胞 の のちがいも、pH ( 酸 っぱさを表す数です細胞 の中のpHが変 わると多くのはたらきが変 わるため調べる必要 があります) 関係 するかもしれません。
ただし、気をつける点があります。
ふつうの植物と、変 えた植物の生まれが少しちがいます。
なので、AVP1だけのせいと、言い切れません。
もっと同じ条件 で比 べることが必要 です。
- これからどうする?:
-
これからは、生まれが同じ植物どうしで
比 べます。
そうすると、 のAVP1 ( HプラスPPaseのtype Iに関係 する遺伝子 の名前です 弱くなると窒素 の使い方などにちがいが出るので何をしているか調べる価値 があります) 影響 が分かりやすくなります。
の見方も、もっとくわしくします。pH ( 酸 っぱさを表す数です細胞 の中のpHが変 わると多くのはたらきが変 わるため調べる必要 があります)
細胞 の中でも、場所ごとにpHがちがいます。
どこがどう変 わるかを、分けて調べたいです。
増 えた が、何の物なのかも調べます。窒素 ( 植物が成長 するために必要 な大事な材料 です どの形で取りこむかで体の中の変化 が変 わります)
どの成分 が本当に増 えたのかを、はっきりさせます。
- 著者名:
- Goto Daiki, Ono Yuki, Ito Saori, Ohtake Norikuni, Sueyoshi Kuni, Ohyama Takuji
- 掲載誌名:
- 新潟大学農学部研究報告
- 巻:
- 70
- ページ:
- 15 - 23
- 発行日:
- 2018-02
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/49931
