論文詳細
自然科学系
農学部
#紀要論文
地獄山地すべり地における地下水位の観測と斜面安定解析
- AI解説:
- 新潟県は日本で最も地すべりが頻発する地域であり、その主な原因は降雨や融雪水の浸透によるものである。地すべりのメカニズムを解明し、対策を立案するためには、地すべり斜面内の地下水の挙動や流動経路を明らかにすることが不可欠である。本研究は、新潟県十日町市に位置する地獄山地すべり地を対象に、地下水位の変動と斜面の安定性について検討したものである。
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自然科学系
農学部
#紀要論文
地獄山地すべり地における地下水位の観測と斜面安定解析
AI解説
- 背景と目的:
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新潟県は日本で最も地すべりが頻発する地域であり、その主な原因は降雨や融雪水の浸透によるものである。地すべりのメカニズムを解明し、対策を立案するためには、地すべり斜面内の地下水の挙動や流動経路を明らかにすることが不可欠である。本研究は、新潟県十日町市に位置する地獄山地すべり地を対象に、地下水位の変動と斜面の安定性について検討したものである。
- 主要な発見:
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地獄山地すべり地では、融雪期に地すべりの活動が最も活発になることが確認された。特に、2012年の融雪期では地下水位が最大で約15mも上昇し、この時期に地すべり活動が増加することが明らかになった。また、地下水位の変動パターンは融雪水の供給量と高い相関があり、特に1日あたりの平均的な融雪水量との相関が非常に高かった(相関係数最大0.92)。これにより、地すべり活動には降雨よりも融雪水が大きな影響を与えていることが示された。
- 方法論:
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本研究では、2011年7月から2012年5月までの地下水位の観測データを用いて解析を行った。観測は新潟県によって行われ、降水量は十日町のアメダスデータ、融雪水量は早川の計算結果を参照した。また、地下水観測孔はすべて頭部陥没帯に配置された。さらに、融雪水の供給パターンの違いが地下水位に及ぼす影響を分析し、各観測孔での水位上昇過程を詳細に検討した。
- 結論と意義:
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1995年から冠頭部で行われた排土工の効果を確認するため、斜面の安定度を求めたところ、排土工施工に伴う斜面の安全率が着実に上昇していることが分かった。具体的には、1993年の安全率0.984から2006年には1.072、さらに2012年には1.085にまで上昇した。これにより、排土工が地すべり活動の抑制に有効であることが実証された。また、GPSによる移動量観測結果ともよく対応しており、地すべり活動が減少していることが確認された。
- 今後の展望:
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今後の研究では、地すべりの予測精度をさらに高めるため、より詳細な地下水位の監視と解析が必要である。また、地すべり対策工の効果をより正確に評価するための新しい手法の開発も必要とされる。さらに、気候変動による降雨パターンの変化が地すべり活動にどのような影響を与えるかについても継続的に研究する必要がある。これらの研究成果は、新潟県だけでなく、他の地すべり多発地域における防災対策にも貢献することが期待される。
- 背景と目的:
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新潟県は日本で
が特に多い地域で、主な原因は雨や雪解け水の浸透です。地すべりの仕組みを理解し対策を立てるためには、地下水の動きや流れを明らかにすることが重要です。本研究では、新潟県十日町市にある地獄山の地すべり地を対象に、地すべり ( 地面の一部が滑り落ちる現象で、特に雨や雪解け水が原因となることが多いです。) の変化と斜面の安定性について調べました。地下水位 ( 地面の下にある水の高さのことです。これが上がると地すべりが起こりやすくなります。)
- 主要な発見:
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地獄山の
地では、雪解けの時期に地すべりが最も活発になることが分かりました。特に、2012年の雪解けの時期には地すべり ( 地面の一部が滑り落ちる現象で、特に雨や雪解け水が原因となることが多いです。) が最大で約15mも上昇し、この時期に地すべり活動が増えることが確認されました。また、地下水位の変動パターンは雪解け水の量と強く関連しており、1日あたりの平均雪解け水量との相関が非常に高いことが分かりました(地下水位 ( 地面の下にある水の高さのことです。これが上がると地すべりが起こりやすくなります。) 最大0.92)。これにより、地すべりには雨よりも雪解け水が大きな影響を与えていることが示されました。相関係数 ( 2つのデータの関係がどれくらい強いかを表す数字です。最大1.0で、1.0に近いほど強い関連があります。)
- 方法論:
-
本研究では、2011年7月から2012年5月までの
の観測データを使って解析しました。観測は新潟県によって行われ、降水量は十日町のアメダスデータ、雪解け水量は早川の計算結果を使用しました。また、地下水観測孔はすべて頭部陥没帯に設置されました。さらに、雪解け水の供給パターンの違いが地下水位に及ぼす影響を分析し、各観測孔での水位上昇過程を詳細に調べました。地下水位 ( 地面の下にある水の高さのことです。これが上がると地すべりが起こりやすくなります。)
- 結論と意義:
-
1995年から行われた冠頭部での
の効果を確認するために斜面の安定度を計算したところ、排土工により斜面の安全性が着実に向上していることが分かりました。具体的には、1993年の安全率0.984から2006年には1.072、2012年には1.085にまで上昇しました。これにより、排土工が排土工 ( 地すべりを防ぐために、斜面の土を取り除く工事です。) の抑制に効果的であることが証明されました。また、GPSによる移動量の観測結果とも一致し、地すべり活動が減少していることが確認されました。地すべり ( 地面の一部が滑り落ちる現象で、特に雨や雪解け水が原因となることが多いです。)
- 今後の展望:
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今後の研究では、
の予測精度をさらに高めるため、より詳細な地すべり ( 地面の一部が滑り落ちる現象で、特に雨や雪解け水が原因となることが多いです。) の監視と解析が必要です。また、地すべり対策の効果をもっと正確に評価する新しい方法の開発も求められます。さらに、気候変動による雨のパターンの変化が地すべりにどのような影響を与えるかについても引き続き研究する必要があります。これらの研究成果は、新潟県だけでなく、他の地すべりが多い地域の防災対策にも役立つと期待されます。地下水位 ( 地面の下にある水の高さのことです。これが上がると地すべりが起こりやすくなります。)
- 何のために?:
-
新潟県は、日本で地すべりが多い場所です。雨や
雪解 け水が原因 です。地すべりを防 ぐには、地下水の動きを知ることが大事です。この研究では、新潟県十日町市の地獄 山で地下水と斜面 の安定を調べました。
- 何が分かったの?:
-
雪が
溶 ける時期に、地すべりが一番多くなることがわかりました。2012年の雪解 け時期には、地下水の水位 が約 15mも上がりました。雪解 け水が地すべりに大きな影響 を与 えることがわかりました。
- どうやったの?:
-
2011年7月から2012年5月までの地下水のデータを使いました。新潟県が
観測 したデータです。雪解 け水の量 を計算して、地下水の変化 を調べました。
- 研究のまとめ:
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1995年から地すべりを
防 ぐための工事が行われました。これにより、斜面 の安全性 が上がりました。GPSのデータでも、地すべりが減 っていることが確認 されました。
- これからどうする?:
-
もっと
詳 しく地下水を調べて、地すべりを予測 する を高めたいです。また、新しい精度 ( 測定 や予測 がどれだけ正確 かを示 す度合い。) 方法 で地すべり対策 の効果 を評価 したいです。気候 変動 の影響 も研究する必要 があります。これらの研究は、新潟県だけでなく、他の地すべりが多い地域 にも役立ちます。
- 著者名:
- 稲葉 一成, 小山 美咲, 本江 透, 粟生田 忠雄
- 掲載誌名:
- 新潟大学農学部研究報告
- 巻:
- 67
- 号:
- 2
- ページ:
- 107 - 110
- 発行日:
- 2015-03
- 著者による要約:
- 新潟県十日町市に位置する地獄山地すべり地において、地すべり発生機構を解明するために地下水調査を行った。本地すべり地では、水位変動からみて、降雨よりも融雪水が地すべり活動に大きな影響を与えていること、また、水質調査から、地すべりの誘因となる地下水は主に頭部陥没帯の表層から浸透したものであることがわかった。斜面全体の安全率は、地すべり頭部での排土工の施工により、1993年の0.984から2012年の1.085まで上昇しており、安定した状態であることがわかった。
We analyzed the slope stability of Jigokuyama landslide site used fluctuation of groundwater level. This landslide site, located Tokamachi city, Niigata prefecture, have heavy snowfall in winter. From the field observation of groundwater level, the snow melted water effect the safety factor of landslide than the rainfall. From the analysis of groundwater quality, snow melted water, might cause landslide, percolates from the top of graben. Consequently, from the analysis of slope stability, the factor of safety increased from 0.984 in 1993 to 1.085 in 2012. From 1995 through 2012, removed earth at the top of landslide contributed the safety, we suppose.
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/32048
