論文詳細
自然科学系
農学部
#紀要論文
AE-SiGMA 解析による酸化マグネシウム改良土の割裂破壊評価に関する研究
- AI解説:
- 新潟県は日本国内で有数のコメ生産地であるが、収穫後に発生するもみ殻や稲わらの廃棄が問題となっている。これらの副産物を有効活用するため、筆者らはもみ殻灰や稲わら繊維を利用した新しい構造材料の開発を目指している。特に、もみ殻灰のポゾラン性や稲わら繊維の引張耐力向上効果を利用し、酸化マグネシウム改良土の力学特性を向上させることを目的としている。
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自然科学系
農学部
#紀要論文
AE-SiGMA 解析による酸化マグネシウム改良土の割裂破壊評価に関する研究
AI解説
- 背景と目的:
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新潟県は日本国内で有数のコメ生産地であるが、収穫後に発生するもみ殻や稲わらの廃棄が問題となっている。これらの副産物を有効活用するため、筆者らはもみ殻灰や稲わら繊維を利用した新しい構造材料の開発を目指している。特に、もみ殻灰のポゾラン性や稲わら繊維の引張耐力向上効果を利用し、酸化マグネシウム改良土の力学特性を向上させることを目的としている。
- 主要な発見:
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実験結果から、もみ殻灰を混和することで酸化マグネシウム改良土の引張強度が約2倍、超音波伝播速度が約1.5倍に増加することが確認された。一方で、稲わら繊維の混和による引張強度への影響は確認されなかった。また、AE-SiGMA解析と画像解析を通じて、供試体内部のひび割れ進展過程が詳細に評価され、引張ひび割れが顕著に表れることが明らかになった。
- 方法論:
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本研究では、直径50mm、高さ98±2mmの円柱供試体を用意し、もみ殻灰および稲わら繊維を混和した酸化マグネシウム改良土の割裂試験を実施した。割裂試験中の変形挙動は画像解析により、破壊挙動はAE-SiGMA解析により評価した。AE法は固体材料内部の微小な破壊を検出する手法であり、AEイベントをもとに破壊進展過程を詳細に解析した。
- 結論と意義:
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もみ殻灰を混和することで酸化マグネシウム改良土の引張強度が向上することが確認された。また、AE-SiGMA解析と画像解析を併用することで、内部構造や破壊過程の詳細な評価が可能となった。これにより、もみ殻灰および稲わら繊維の有効活用が構造材料としての可能性を示し、環境負荷の軽減や廃棄物の再利用に寄与する意義がある。
- 今後の展望:
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今後は、稲わら繊維の形状や混和量をさらに検討し、力学特性の向上を図る必要がある。また、異なる環境条件下での長期耐久性や実用化に向けたさらなる実験が必要である。これにより、農業副産物を利用したエコフレンドリーな構造材料の開発が進展し、持続可能な社会の実現に貢献できる可能性がある。
- 背景と目的:
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新潟県は日本でも有名な米の産地ですが、収穫後に出るもみ殻や稲わらの処理が問題です。これらを有効活用するために、
や稲わら繊維を使った新しい材料を作ろうとしています。特にもみ殻灰が持つセメントのような性質や、稲わら繊維の強度を生かして、もみ殻灰 ( 米のもみ殻を燃やしてできた灰で、セメントのような性質があります。) を使った土の強度を上げることを目指しています。酸化マグネシウム ( 自然に優しい材料で、土を改良するために使われます。)
- 主要な発見:
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実験の結果、
を混ぜると、もみ殻灰 ( 米のもみ殻を燃やしてできた灰で、セメントのような性質があります。) を使った土の引っ張り強度が約2倍に、音の伝わる速さが約1.5倍に増えました。しかし、稲わら繊維を混ぜても引っ張り強度には変化がありませんでした。また、材料の内部でどのようにひびが入るかを詳しく調べることができました。酸化マグネシウム ( 自然に優しい材料で、土を改良するために使われます。)
- 方法論:
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直径50mm、高さ98mmの円柱形の材料を用意し、そこに土、
、稲わら繊維を混ぜて実験しました。実験中に材料がどう変形するかはカメラで撮影し、ひびがどのように広がるかを音の解析方法で調べました。もみ殻灰 ( 米のもみ殻を燃やしてできた灰で、セメントのような性質があります。)
- 結論と意義:
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を使うと、もみ殻灰 ( 米のもみ殻を燃やしてできた灰で、セメントのような性質があります。) を使った土の強度が上がることがわかりました。また、カメラと音の解析を使うことで、材料の内部構造やひびの広がり方を詳しく調べることができました。これにより、もみ殻灰や稲わら繊維を使った材料が、環境にやさしく、廃棄物の再利用に役立つ可能性があることが示されました。酸化マグネシウム ( 自然に優しい材料で、土を改良するために使われます。)
- 今後の展望:
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今後は、稲わら繊維の形状や混ぜる量を工夫し、さらに材料の強度を上げる研究が必要です。また、異なる環境での長期間の耐久性や実際に使えるかどうかの実験も重要です。これにより、農業の副産物を使ったエコな材料の開発が進み、持続可能な社会の実現に貢献できるかもしれません。
- 何のために?:
-
新潟県はお米がたくさんとれるところです。でも、お米をとるときに出るもみ
殻 や稲 わらの処理 が大変 です。そこで、もみ殻 や稲 わらを使って新しい材料 を作ろうとしています。もみ殻 にはセメントみたいな力があります。稲 わらは強いです。この力を使って、土をもっと強くすることを目指しています。
- 何が分かったの?:
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実験 でわかったことがあります。 を入れると、土の強さが2倍になりました。音のもみ 殻 灰 ( もみ殻 を燃 やしてできる灰 で、土を強くする力があります。) 伝 わる速さも1.5倍になりました。でも、稲 わらを入れても土の強さは変 わりませんでした。材料 の中のひび(割 れ目 )がどう広がるかもわかりました。
- どうやったの?:
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直径 5センチ、高さ約 10センチの筒 の中に土やもみ殻 、稲 わらを入れて実験 しました。実験 中の変化 はカメラで撮影 しました。ひびの広がり方は音を使って調べました。
- 研究のまとめ:
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を使うと、土が強くなることがわかりました。カメラと音でもみ 殻 灰 ( もみ殻 を燃 やしてできる灰 で、土を強くする力があります。) 材料 の中を詳 しく調べました。これで、もみ殻 や稲 わらが環境 にやさしく、リサイクルに役立つことがわかりました。
- これからどうする?:
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これからは、
稲 わらの形や量 を工夫 して、もっと強い材料 を作る研究が必要 です。長い間使えるかどうかも調べます。これにより、農業のゴミを使ったエコな材料 が作れます。 の持続 可能 な社会( 自然 環境 を大事にしながら、長い間続 けられる社会のことです。) 実現 に役立つかもしれません。
- 著者名:
- 島本 由麻, 鈴木 哲也
- 掲載誌名:
- 新潟大学農学部研究報告
- 巻:
- 67
- 号:
- 1
- ページ:
- 83 - 89
- 発行日:
- 2014-09
- 著者による要約:
- もみ殻や稲わらは収穫後廃棄されることも少なくない。本研究は、もみ殻および稲わらを有効活用した構造材料の開発を目的としている。構造材料としての有効性を検証するために破壊挙動および力学特性の検討が必要である。本報では、もみ殻灰および稲わら繊維を混和した酸化マグネシウム改良土の力学特性を、割裂破壊挙動の際に発生する弾性波の観点から評価した結果を報告する。実験的検討では、混和物を変化させた3つのシリーズにおいて割裂試験を行い、破壊過程をAE法および画像解析により評価した。検討の結果、もみ殻灰を混和したサンプルにおいて、ポゾラン反応による割裂引張強度の増加が確認された。AE法によるSiGMA 解析および画像解析結果より、ひずみの局所化と、内部からの破壊の進行が示唆された。
Many rice husks and rice straws have been wasted in a rice-producing field. The purpose of this study is to develop structural material which uses rice husks and rice straws effectively. Test samples were magnesium improved soils mixed with rice husk ash (RHA) and rice straw fibers (RSF). In order to develop good structure materials of an agricultural canal, there needs to examine material properties by mechanical test. The splitting test was conducted on three types of soil sample (normal, mixed with RHA, and mixed with RHA and RSF). Fracture process was qualitatively evaluated by image analysis and acoustic emission (AE). As a result, the splitting tensile strength was detected upward trend in RHA and RSF samples. Image analysis suggested a concentration of the horizontal stain.
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/30058
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