論文詳細

人文社会科学系 法学部 #紀要論文

宗教的多様性を教える授業への出席免除が、国家の宗教的中立性の観点から、信教の自由に対する侵害を理由とする合理的配慮として認められないとされたカナダ最高裁判所判決 (S.L. v. Commission scolaire des Chênes,[2012]1 S.C.R. 235, 2012 SCC7)

AI解説:
この裁判は、カトリックの親である原告が、ケベック州の教育委員会に対して「倫理宗教文化(ERC)」プログラムへの出席義務免除を申し立てたことに端を発しています。原告は、ERCプログラムがカナダ憲章およびケベック人権憲章に基づく信教の自由を侵害すると主張しました。一連の裁判を通じて、宗教的自由と国家の宗教的中立性との関係が重要な争点となりました。本件では、ケベック州の公教育システムの世俗化を背景に、様々な宗教信条を持つ市民が共存するための教育方針が問題とされました。
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著者名:
栗田 佳泰
掲載誌名:
法政理論
巻:
49
号:
3-4
ページ:
226 - 247
発行日:
2017-04
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