論文詳細

人文社会科学系 教育学部 #紀要論文

箔検電器の動作原理を解明する一連の実験

AI解説:
箔検電器(中学校や高校の授業で電荷の有無や種類を調べるために使う道具です。)(はくけんでんき)は、中学校や高校の電気の授業で、電荷(でんか)の有無や電荷の種類を調べるために使う道具です。しかし、箔検電器が示す電位(電気的な位置エネルギーのことです。電位が高い場所と低い場所の間には電流が流れます。)(でんい)についての理解が不十分なため、その使い方が限られているのが現状です。この研究の目的は、箔検電器の構造と動作の仕組みを理論と実験を通じて明らかにし、箔検電器がコンデンサー(電気をためることができる電子部品です。箔検電器の中にも同じような構造があります。)のような構造を持ち、箔の開きが電位差に対応していることを証明することです。
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著者名:
小栗 美香, 伊藤 克美, 五十嵐 尤二, 小林 一夫
掲載誌名:
新潟大学教育学部研究紀要 自然科学編
巻:
11
号:
2
ページ:
103 - 111
発行日:
2019-03
著者による要約:
箔検電器は,現在では箔の開きから物体の帯電状態を観察する実験器具と理解されており,その挙動は静電誘導による電荷の移動で説明されている.しかし歴史的には,箔検電器の実験を通して電位概念が導入されるとともに,電位の定量的な測定装置として,放射線・宇宙線の研究に大きく寄与してきた経緯がある.今日,このような電位概念との関係が意識されなくなったのは,箔検電器の挙動の定量的な理解が不十分であることが理由だと我々は考え,箔検電器に関する新たな理論・実験を考案し,その動作原理を解明しつつある.我々の理論的考察の妥当性を証拠付ける新たな実験を考案したので,本論文で報告する.
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