論文詳細
自然科学系
大学院自然科学研究科
#学術雑誌論文
イオン交換反応により合成した新しい層状ペロブスカイト化合物NaLaTa2O7の構造決定
- AI解説:
- 本論文は、従来の高温反応では得にくい固体化合物を合成できる「soft-chemical」な合成ルートに関する研究の文脈に位置づけられる。この枠組みのもとで、層状ペロブスカイトにおけるイオン交換反応が、準安定相(metastable phases)を生成する方法として重視されている。これは、層間空間がアルカリイオン輸送を可能にし、イオン交換やintercalation(インターカレーション)といった関連反応を許容するためである。著者らはイオン交換可能な層状ペロブスカイト、特にDion–Jacobson系列(一般式 M[An-1BnO3n+1]、M はアルカリ金属)に焦点を当て、RbLaTa2O7およびそのLi交換誘導体に関する先行研究を踏まえている。中心的な目的は、Rb+をNa+に交換することで、これまで報告のないタンタレート層状ペロブスカイトNaLaTa2O7を合成し、無水相とその水和相の両方の結晶構造を決定することである。さらに、精密化した構造を議論の基盤として、ペロブスカイト層がどのように積層しているかを解釈することも目的としている。
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自然科学系
大学院自然科学研究科
#学術雑誌論文
イオン交換反応により合成した新しい層状ペロブスカイト化合物NaLaTa2O7の構造決定
AI解説
- 背景と目的:
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本論文は、従来の高温反応では得にくい固体化合物を合成できる「soft-chemical」な合成ルートに関する研究の文脈に位置づけられる。この枠組みのもとで、層状ペロブスカイトにおけるイオン交換反応が、準安定相(metastable phases)を生成する方法として重視されている。これは、層間空間がアルカリイオン輸送を可能にし、イオン交換やintercalation(インターカレーション)といった関連反応を許容するためである。著者らはイオン交換可能な層状ペロブスカイト、特にDion–Jacobson系列(一般式 M[An-1BnO3n+1]、M はアルカリ金属)に焦点を当て、RbLaTa2O7およびそのLi交換誘導体に関する先行研究を踏まえている。中心的な目的は、Rb+をNa+に交換することで、これまで報告のないタンタレート層状ペロブスカイトNaLaTa2O7を合成し、無水相とその水和相の両方の結晶構造を決定することである。さらに、精密化した構造を議論の基盤として、ペロブスカイト層がどのように積層しているかを解釈することも目的としている。
- 主要な発見:
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NaLaTa2O7は、1273–1473 Kの範囲での直接固相反応では層状ペロブスカイトとしては生成せず、主生成物はNaTaO3で、相当量のLaTaO4も生成した。著者らはこれを、この系では層状構造が、三次元的に連結したペロブスカイトネットワークより熱力学的に安定性が低いことを示すものと解釈している。これに対し、NaLaTa2O7は溶融NaNO3を用いてRbLaTa2O7からイオン交換により得られ、ナトリウム層状ペロブスカイトが準安定であり、soft-chemicalプロセスによって到達可能であることを示唆した。この化合物は強い吸湿性を示し、intercalated hydrate(層間挿入型水和物)を形成する。これは、積層方向に沿った低角側回折ピークのシフトと、熱重量測定における化学式単位あたり1.9 molのH2Oに相当する質量減少(NaLaTa2O7·1.9H2O)により裏づけられた。水和と脱水は可逆であると報告されている。構造精密化の結果、無水物・水和物はいずれもNaLaNb2O7に類似した構造をとり、NaLaTa2O7はn = 2の新しいDion–Jacobsonメンバーに位置づけられる。水和構造では、Na+は4つの水分子の酸素に配位された環境にあり、O···O距離は約0.275 nmで、氷中の値に近く、水分子間に水素結合が存在することを示唆する。無水構造について著者らは、一般的でない四面体型のNa–O配位を強調し、隣接するペロブスカイトシート間の積層/変位を、層間イオンのサイズおよび、タンタレート(B = Ta5+)におけるクーロン相互作用がチタネートより相対的に弱いことと関連づけている。さらに、Taの顕著なオフセンタリングと、層間方向に向いた非常に短いTa–O結合(0.180(9) nm)を報告し、これに加えて約0.200(1) nmの結合が4本、より長い0.2263(9) nmの結合が1本存在するとしている。これは母相RbLaTa2O7と整合しており、イオン交換可能な層状ペロブスカイトの重要な構造的特徴であると主張されている。
- 方法論:
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RbLaTa2O7は、Rb2CO3、La2O3、Ta2O5からなる通常のセラミック法で合成した。ルビジウムの揮発性を補償するためRb2CO3を50 mol%過剰にし、ペレットを空気中1373 Kで4 h加熱した。NaLaTa2O7は、母相を溶融NaNO3と673 Kで24 h反応させるイオン交換により作製し、その後、蒸留水で洗浄して空気乾燥した。反応完了は粉末X線回折で確認した。粉末回折データは、Cu Kα線を用い、298 KでRigaku RAD™ rA diffractometerにより、2θ = 5–100°をステップ走査(0.02°刻み、4 s/step)して取得した。NaLaTa2O7は空気中で容易に水和するため、無水相の回折パターンは573 Kで測定した。単位格子の指数付けはCELLを用いて行い、結晶構造はRIETAN94を用いたRietveld法で精密化した。非対称なピーク形状の影響のため、2θ = 20°未満の反射は精密化から除外した。脱水量の定量と水含有量の推定のため、熱重量分析(SSI EXSTAR6000)を空気中、昇温速度2 K min−1で実施した。水和物については、I型の反射条件(h + k + l = 2n)に一致する候補の正方晶空間群を検討した。まず、二重ペロブスカイト層モチーフ(LiLaTa2O7からの知見に基づく)に基づく初期モデルを精密化し、その後、差フーリエマップにより追加の電子密度位置を探索した結果、最終的にI4/mmmが最も物理的に意味のある解として選択された。
- 結論と意義:
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本研究は、NaLaTa2O7が、直接の高温合成ではなくイオン交換によって到達可能な新しい層状ペロブスカイト・タンタレートであることを示し、soft-chemical法が、平衡条件下では得られない準安定な層状相を生成しうるという一般的な主張を補強している。NaLaTa2O7とNaLaTa2O7·1.9H2Oの結晶構造を決定し比較することで、層間化学(アルカリイオンか、挿入された水か)が、二重層のDion–Jacobson骨格(n = 2)という基本枠組みを維持したまま、積層方向の格子間隔と局所配位環境をどのように変化させるかを明確にした。NaLaNb2O7との構造類似性は注目すべき点として示されており、電子配置が異なるにもかかわらず、TaとNbが本質的に同一の構造モチーフを与えることを、両者が+5の電荷と類似したイオン半径を共有するためだと著者らは説明している。また、層状ペロブスカイトのイオン交換挙動を支えるとされる構造特性として、層間方向に向いた極めて短い金属—酸素結合と、Bサイトの大きなオフセンタリングを強調している。加えて、無水相における稀な四面体型Na–O配位の同定は、準安定な特徴である可能性が示され、直接合成が困難な理由の説明にもつながりうる点として取り上げられている。総じて、本研究は、構造が明らかにされたDion–Jacobsonタンタレートの一員を追加し、その安定性と積層を、静電相互作用、イオンサイズ、層間電荷密度と関連づけた。
- 今後の展望:
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本論文は明確な将来研究計画を明示していないが、得られた知見と限界に基づくいくつかの方向性を示唆している。第一に、著者らは最初の脱水段階に対応する単一相を単離できなかったため、その中間体について詳細な構造議論を明示的に避けており、部分的に水和/脱水した相を取得し特徴づけることが、水和機構を完成させるための論理的な拡張となる。第二に、水和—脱水の可逆性が示され、水挿入により層間が明確に膨張することから、水和状態にわたる系統的な構造—物性研究は有益であり、とりわけ層間種が積層と配位をどのように制御するかの理解に資する可能性がある。第三に、Rb、Na、Li交換誘導体を比較した議論から、Dion–Jacobson n = 2タンタレートにおいて、異なるアルカリイオンがペロブスカイトシートの変位と層間サイト占有をどのように支配するかを体系的に整理する将来研究が示唆される。最後に、電荷と半径が類似していればタンタレートとニオベートの構造が実質的に変化しないことを強調している点から、層状ペロブスカイトにおいて、電荷/半径による支配と電子構造効果のどちらが一般的に重要かを検証するため、関連するBサイト化学を横断したより広範な比較研究への動機づけが暗に示されている。
- 背景と目的:
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この研究は、高温で長時間加熱する普通の合成方法では作りにくい固体を、比較的おだやかな条件で作るsoft-chemicalな合成方法に関するものです。特に、層が重なった構造をもつ
では、層と層のすき間を使ってアルカリ金属イオンを入れ替える反応が起こりやすく、普通は安定に存在しにくい層状ペロブスカイト ( ペロブスカイト型の原子配列をもつ層が、シートのように重なった結晶です。層と層の間にすき間があり、そこにイオンや分子が入ったり出たりできます。) を作れることが知られています。準安定相 ( 本当は別の状態のほうが安定なのに、条件しだいでしばらく保たれて存在できる相です。直接加熱ではできにくく、soft-chemical法で得られることがあります。)
研究チームは、イオン交換ができる層状ペロブスカイトの一種である に注目し、RbLaTa2O7のRbをNaに置き換えることで、これまで報告がなかったNaLaTa2O7を合成し、無水の状態と水を含んだ状態の両方の結晶構造を明らかにすることを目的としました。さらに、その構造データをもとに、ペロブスカイト層がどのように積み重なっているかも考察することを狙いました。Dion–Jacobson系列 ( 層状ペロブスカイトの分類の一つで、層間に1価のアルカリ金属イオンが入るタイプです。一般式で表され、層の厚みを表すnの値で仲間分けされます。)
- 主要な発見:
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NaLaTa2O7は、1273から1473Kで直接加熱して作ろうとしても
としてはできず、主にNaTaO3ができ、LaTaO4もかなり混ざりました。これは、この組成では層状構造よりも三次元につながった構造のほうが安定である可能性を示します。層状ペロブスカイト ( ペロブスカイト型の原子配列をもつ層が、シートのように重なった結晶です。層と層の間にすき間があり、そこにイオンや分子が入ったり出たりできます。)
一方で、RbLaTa2O7を溶けたNaNO3中で反応させるイオン交換によって、NaLaTa2O7を得ることができました。つまり、NaLaTa2O7は準安定だが なら作れる物質だと考えられます。soft-chemical法 ( 高温で焼き固める方法ではなく、溶融塩や溶液などを使って比較的低い温度で反応を進め、通常の方法では作りにくい物質や構造を得る合成法です。準安定な物質を作れる点が重要です。)
またNaLaTa2O7は空気中の水分を吸いやすく、層のすき間に水が入り込んだ水和物を作ります。回折ピークの変化から層間距離が広がることが示され、熱重量測定では化学式1つあたり約1.9分子の水に相当する減量が見られ、NaLaTa2O7·1.9H2Oと推定されました。水和と脱水は行ったり来たりできることも確認されました。
結晶構造解析の結果、無水物と水和物はいずれもNaLaNb2O7に似た構造で、NaLaTa2O7は =2の新しいn ( Dion–Jacobson系列などで使われる、ペロブスカイト層ブロックの厚みの指標です。n=2なら二枚分のペロブスカイト層がまとまったブロックを意味します。) のメンバーだと整理されました。水和物ではNaの周りに4つの水分子が配置され、水分子同士の距離が氷に近い値で、Dion–Jacobson系列 ( 層状ペロブスカイトの分類の一つで、層間に1価のアルカリ金属イオンが入るタイプです。一般式で表され、層の厚みを表すnの値で仲間分けされます。) があることが示唆されました。無水物ではNaが珍しい四面体型の酸素水素結合 ( 水分子どうしなどで起こる比較的弱い結びつきです。水和物の中で水がまとまって安定する理由の一つになります。) をとる点が強調され、これが不安定さや直接合成の難しさと関係する可能性が示されました。さらにTaが理想位置からずれた配置をしており、層間方向にとても短いTa–O結合があることが報告され、これがイオン交換しやすい層状ペロブスカイトに共通する重要な特徴だと述べられています。配位 ( ある原子の周りに、何個の原子がどの形で結びついているかという周囲の配置です。イオンの安定性や性質に強く関係します。)
- 方法論:
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まずRbLaTa2O7を、Rb2CO3、La2O3、Ta2O5を混ぜて加熱する一般的なセラミック法で作りました。Rbが加熱中に逃げやすいのでRb2CO3を多めに入れ、ペレットにして空気中1373Kで4時間加熱しました。
次に、RbLaTa2O7を溶融NaNO3と673Kで24時間反応させ、RbをNaに置き換えるイオン交換でNaLaTa2O7を作りました。その後は水で洗って乾燥し、 で反応が完了したことを確認しました。粉末X線回折 ( 粉末試料にX線を当て、回折のパターンから結晶構造や相の種類を調べる方法です。物質ができたかどうかの確認にも使います。)
粉末X線回折データを取り、 で結晶構造を精密化しました。NaLaTa2O7は水和しやすいため、Rietveld法 ( 粉末X線回折の全体パターンを計算で再現しながら、原子位置や格子定数などを細かく決める解析法です。結晶構造決定の中心的手法です。) の測定は加熱した状態で行いました。水の量は無水相 ( 結晶内に水分子を含まない状態の相です。水和物と比べることで、水が構造に与える影響を調べられます。) で見積もりました。水和物の熱重量分析 ( 加熱しながら質量の変化を測り、含まれている水や分解の様子を調べる測定法です。水和物の水の量の推定に使われます。) 候補を検討し、モデルの改良を重ねた結果、I4/mmmが最も妥当な解として選ばれました。空間群 ( 結晶がもつ対称性を分類したものです。原子の並び方のルールを決める重要な情報で、構造解析で必ず検討します。)
- 結論と意義:
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NaLaTa2O7は高温で直接作るのが難しい一方、イオン交換という
で合成できる新しいsoft-chemical法 ( 高温で焼き固める方法ではなく、溶融塩や溶液などを使って比較的低い温度で反応を進め、通常の方法では作りにくい物質や構造を得る合成法です。準安定な物質を作れる点が重要です。) であることが示されました。これは、平衡状態では得にくい準安定な層状相をsoft-chemical法で作れるという考えを強める結果です。層状ペロブスカイト ( ペロブスカイト型の原子配列をもつ層が、シートのように重なった結晶です。層と層の間にすき間があり、そこにイオンや分子が入ったり出たりできます。)
さらに、 と無水相 ( 結晶内に水分子を含まない状態の相です。水和物と比べることで、水が構造に与える影響を調べられます。) の両方の結晶構造を比べることで、層間にあるものがアルカリイオンか水かによって、層間距離や局所的な原子の並び方がどう変わるかが整理されました。また、TaとNbは電子配置が違っても、電荷やイオン半径が近いため似た構造になりやすいことが示されました。水和相 ( 結晶内に水分子が取り込まれた状態の相です。層間に水が入ると、層間距離が増えることがあります。)
加えて、層間方向に向いた非常に短い金属と酸素の結合や、 金属の大きな位置ずれが、イオン交換を可能にする層状ペロブスカイトの重要な構造的特徴として位置づけられました。無水相で見られた珍しいNaのBサイト ( ペロブスカイト構造で、金属イオンが入る中心的な位置の呼び方です。この研究ではTaやNbが入り、構造や結合の特徴を決める重要な役割を持ちます。) は、準安定性や直接合成できない理由の説明にも関わる可能性がある点として重要です。四面体配位 ( 中心原子の周りに4つの原子が四面体の形に並ぶ配位です。Naでは珍しい場合があり、構造が準安定である可能性の根拠になります。)
- 今後の展望:
-
第一に、脱水の途中段階にあたる単一相を取り出せなかったため、部分的に水が入った状態や抜けた状態の物質をうまく作って調べることが、より正確な水和の仕組みの理解につながります。
第二に、水和と脱水が可逆で層間がはっきり広がることから、水の量を段階的に変えながら構造と性質を比べる研究は、層間の物質が積層や をどう左右するかの理解に役立ちます。配位 ( ある原子の周りに、何個の原子がどの形で結びついているかという周囲の配置です。イオンの安定性や性質に強く関係します。)
第三に、Rb、Na、Liなど別のアルカリイオンに置き換えた場合を体系的に比べることで、イオンの大きさが層のずれ方や層間位置の占有にどう効くかを整理できる可能性があります。
第四に、TaとNbで構造がほとんど変わらないという結果を広げ、 元素を変えたときに電荷やイオン半径と電子状態のどちらが構造に強く影響するのかを検証する比較研究も考えられます。Bサイト ( ペロブスカイト構造で、金属イオンが入る中心的な位置の呼び方です。この研究ではTaやNbが入り、構造や結合の特徴を決める重要な役割を持ちます。)
- 何のために?:
-
この研究は、
物質 の作り方の話です。
ふつうは、とても熱 くして作ります。
でも、それだと作れない物質 もあります。
そこで、やさしい条件 で作る方法 を調べます。
この方法 を、 と言います。ソフトケミカル 法 ( 高い温度を使わずに、やさしい条件 で物質 を作る方法 です。熱 でこわれたり別 の物質 になったりしやすい材料 でも作れるので重要 です)
今回は、層 が何まいも重なる物質 を見ます。
層 と層 のすき間には、入れ物のような場所があります。
そこに、金属 のつぶを入れ替 えやすいです。
研究チームは、ある に注目しました。層状 ペロブスカイト( 原子が層 のように重なった結晶 の仲間 の名前です。層 のすき間に別 のものが入りやすく、性質 を変 えやすいので研究でよく使われます)
というRb ( ルビジウムという金属 の元素記号 です。ほかの金属 と入れ替 えることで物質 の性質 や形がどう変 わるか調べられます) 金属 を、 に入れNa ( ナトリウムという金属 の元素記号 です。Rbと入れ替 える対象 として出てきていて、できあがる物質 の中で大事な役割 をします) 替 えます。
そして、 を作るのがNaLaTa2O7 ( ナトリウムとランタンとタンタルと酸素 からできた物質 の名前です。研究の目標 として作れるかどうかや形を調べています) 目標 です。
水がない形と、水をふくむ形も調べます。
さらに、層 がどう重なるかも考えます。
- 何が分かったの?:
-
は、高い温度で作りにくいです。NaLaTa2O7 ( ナトリウムとランタンとタンタルと酸素 からできた物質 の名前です。研究の目標 として作れるかどうかや形を調べています)
熱 して作ると、別 の物質 が多くできます。
つまり、この材料 は別 の形のほうが安定そうです。
でも、別 の作り方なら作れました。
溶 けた の中で、NaNO3 ( 硝酸ナトリウムという物質 の式です。溶 かした中で入れ替 え反応 を進めるために使われます) をRb ( ルビジウムという金属 の元素記号 です。ほかの金属 と入れ替 えることで物質 の性質 や形がどう変 わるか調べられます) にNa ( ナトリウムという金属 の元素記号 です。Rbと入れ替 える対象 として出てきていて、できあがる物質 の中で大事な役割 をします) 替 えます。
こうして、NaLaTa2O7ができました。
この物質 は、少し不安定 だと考えられます。
空気中の水分を、すぐすいこみます。
水が層 のすき間に入り、 になります。水和物 ( 物質 の中に水の分子が入りこんだ状態 の物質 です。水が入ると層 の間が広がるなど形や性質 が変 わるため大事です)
水が入ると、層 の間が広がりました。
水の量 は、だいたい1.9 分でした。分子 ( とても小さな粒 の単位 で原子が組み合わさったものです。水がどれくらい入ったかを数で表すのに使います)
なので、 と考えます。NaLaTa2O7・1.9H2O ( NaLaTa2O7に水がだいたい1.9分子分入っていると表す書き方です。どれくらい水をふくむかをはっきり示 せます)
水が入ることと、ぬけることはくり返せます。
形をくわしく調べると、似 た仲間 の形でした。
NaLaTa2O7は、新しい仲間 だと分かりました。
水和物では、Naの近くに水が4つあります。
水どうしは近く、つながりがありそうです。
水がない形では、Naのまわりの形がめずらしいです。
それが、不安定 さと関係 するかもしれません。
また、 とOのとても短いTa ( タンタルという元素記号 です。酸素 と結 びついた形が物質 の安定さや反応 の起こりやすさに関係 します) 結 びつきも見えました。
これが、入れ替 えやすさの合図だと言えます。
- どうやったの?:
-
まず、
を作りました。RbLaTa2O7 ( Rbを含 む出発物質 の名前です。ここからRbをNaに入れ替 えて目的 の物質 を作ります)
3つの粉 をまぜて、強く熱 します。
にして、空気中でペレット ( 粉 を押 し固 めて作るかたまりです。熱 したときに反応 が進みやすくなるので使います) 熱 しました。
次に、溶 けた とNaNO3 ( 硝酸ナトリウムという物質 の式です。溶 かした中で入れ替 え反応 を進めるために使われます) 反応 させました。
温度は で、24時間です。673K ( 温度の表し方でケルビンという単位 です。実験 条件 を正しく伝 えるために必要 です)
これで、 がRb ( ルビジウムという金属 の元素記号 です。ほかの金属 と入れ替 えることで物質 の性質 や形がどう変 わるか調べられます) に入れNa ( ナトリウムという金属 の元素記号 です。Rbと入れ替 える対象 として出てきていて、できあがる物質 の中で大事な役割 をします) 替 わります。
そのあと、水で洗 って、かわかしました。
で見て、X線 ( 目に見えない強い光の一種 で、物質 の中の原子の並 びを調べるのに使います。形を確 かめるために重要 です) 反応 が終わったか確 かめました。
さらに、X線のデータで形をくわしく調べました。
水がない形は、あたためながら測 りました。
水の量 は、重さの変化 で見積 もりました。
の形も、いろいろな水和物 ( 物質 の中に水の分子が入りこんだ状態 の物質 です。水が入ると層 の間が広がるなど形や性質 が変 わるため大事です) 案 を比 べました。
いちばん合う形として、 をI4/mmm ( 結晶 の対称性 を表す型 の名前です。どんな並 び方の結晶 かを決めるときの大事な情報 です) 選 びました。
- 研究のまとめ:
-
は、NaLaTa2O7 ( ナトリウムとランタンとタンタルと酸素 からできた物質 の名前です。研究の目標 として作れるかどうかや形を調べています) 熱 だけでは作りにくいです。
でも、 なら作れると分かりました。イオン 交換 ( 物質 の中にあるイオンが別 のイオンと入れ替 わる反応 です。高温で作りにくい物質 を別 の方法 で作れるので重要 です)
これは、 の強みをソフトケミカル 法 ( 高い温度を使わずに、やさしい条件 で物質 を作る方法 です。熱 でこわれたり別 の物質 になったりしやすい材料 でも作れるので重要 です) 示 します。
水がある形と、ない形の両方を比 べました。
すると、層 の間の広さが変 わると分かりました。
また、原子の並 び方も少し変 わりました。
とTa ( タンタルという元素記号 です。酸素 と結 びついた形が物質 の安定さや反応 の起こりやすさに関係 します) はちがうのに、形はNb ( ニオブという元素記号 です。Taと似 た性質 があり、形が似 やすい理由を説明 するために出てきます) 似 やすいです。
それは、大きさや電気の性質 が近いからです。
層 の間に短い結 びつきがあるのも大事です。
それが、入れ替 え反応 を助ける目印 です。
のめずらしい形も、大切な手がかりです。Na ( ナトリウムという金属 の元素記号 です。Rbと入れ替 える対象 として出てきていて、できあがる物質 の中で大事な役割 をします)
直接 作れない理由の説明 につながるかもしれません。
- これからどうする?:
-
水が少しだけ入った形を、まだ取り出せません。
なので、その途中 の形を作って調べたいです。
そうすると、水の入り方がもっと分かります。
また、水の量 を少しずつ変 えて比 べたいです。
すると、層 の重なりへの影響 が分かります。
次に、Na ( ナトリウムという金属 の元素記号 です。Rbと入れ替 える対象 として出てきていて、できあがる物質 の中で大事な役割 をします) 以外 の金属 でも試 したいです。
たとえば やRb ( ルビジウムという金属 の元素記号 です。ほかの金属 と入れ替 えることで物質 の性質 や形がどう変 わるか調べられます) にLi ( リチウムという金属 の元素記号 です。Na以外 に入れ替 えて比 べる例 として出てきます) 替 えて、くらべます。
金属 の大きさが、形にどう効 くか見ます。
さらに、 のかわりにTa ( タンタルという元素記号 です。酸素 と結 びついた形が物質 の安定さや反応 の起こりやすさに関係 します) 別 の も考えます。元素 ( 物質 を作る基本 の種類 です。どの元素 を入れるかで物質 の形や性質 が変 わります)
どんなちがいが形を決めるか調べられます。
- 著者名:
- Toda Kenji, Uematsu Kazuyoshi, Sato Mineo
- 掲載誌名:
- 日本セラミックス協会学術論文誌
- 巻:
- 105
- 号:
- 1222
- ページ:
- 482 - 485
- 発行日:
- 1997-06
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/26494
