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工学部 自然科学系 #学術雑誌論文

リエントラント型空洞共振器アプリケータの加温特性 : 小規模ファントムを用いた実験的考察

AI解説:
現在、癌温熱治療に利用される電磁波加温システムにはRF誘電方式やマイクロ波方式がありますが、深部にある病変部の治療には効果が限定的です。深部局所加温の方法が提案されてきましたが、反射や加温領域の拡大などの問題が解決されていません。本研究では、深部集中加温が可能なリエントラント型空洞共振器アプリケータを評価し、実際の加温実験を通じてその有効性を確認することを目的としています。
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著者名:
鹿妻 洋之, 齊藤 義明, 宮川 道夫, 堀 潤一
掲載誌名:
日本ハイパーサーミア学会誌
巻:
12
号:
4
ページ:
401 - 409
発行日:
1996-12
著者による要約:
リエントラント型空洞共振器アプリケータは, 2つのリエントラントを内部に持つ空洞共振器によって構成される癌温熱治療用アプリケータである.本アプリケータによれば, 被加温体の中心に円柱状の高温領域を発生させ得ることが数値解析によって確認されている.本論文では, 実際に加温実験を行い, 直径24cm, 厚さ12cmまでの円筒型の均質ファントムに対して中心部が集中的に加温されることを示した.また, 集中加温を実現するためには, ファントムの厚さをリエントラント間隔の40%程度に保ち, 電界集中具の直径をファントムの厚さの1.5倍程度に大きくし, かつ高周波電力増幅器と空洞共振器の結合を臨界状態にする必要があることを示した.
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