論文詳細
工学部
自然科学系
#学術雑誌論文
伝統的様式を継承した現代の町家におけるファサードの発展過程 : 飛騨古川の「新町家」に着目して
- AI解説:
- 歴史的町並みの景観形成において、伝統的建造物の保存に重点を置く手法が多い一方、新築建築物も景観の一部として重要です。また、生活様式の変化により、伝統的建造物の保存だけでは対応が難しい地域もあります。本研究が対象とする岐阜県飛騨市古川町では、特に多数の文化財的価値の高い建築物が残っているわけではありませんが、1986年に「古川町景観デザイン賞」が創設され、1996年には「飛騨古川ふるさと景観条例」が制定されました。本研究の目的は、飛騨古川の新町家に着目し、そのファサードと「雲」のデザインの発展過程を明らかにすることです。具体的には、新町家のファサードを類型化し、建築年代や構成要素の変化から見たファサードの変遷を捉え、新町家と雲の関係性を明らかにすることを目指します。
AI解説を見る
工学部
自然科学系
#学術雑誌論文
伝統的様式を継承した現代の町家におけるファサードの発展過程 : 飛騨古川の「新町家」に着目して
AI解説
- 背景と目的:
-
歴史的町並みの景観形成において、伝統的建造物の保存に重点を置く手法が多い一方、新築建築物も景観の一部として重要です。また、生活様式の変化により、伝統的建造物の保存だけでは対応が難しい地域もあります。本研究が対象とする岐阜県飛騨市古川町では、特に多数の文化財的価値の高い建築物が残っているわけではありませんが、1986年に「古川町景観デザイン賞」が創設され、1996年には「飛騨古川ふるさと景観条例」が制定されました。本研究の目的は、飛騨古川の新町家に着目し、そのファサードと「雲」のデザインの発展過程を明らかにすることです。具体的には、新町家のファサードを類型化し、建築年代や構成要素の変化から見たファサードの変遷を捉え、新町家と雲の関係性を明らかにすることを目指します。
- 主要な発見:
-
本研究では、新町家のファサードを「初期型」「転換型」「進化型」「成熟型」「展開型」の5つの基本類型と9つの詳細類型に分類しました。新町家の発展過程においては、初期は簡素なデザインが多く、徐々に装飾性が増していきましたが、最終的には落ち着いた意匠が増加していることが明らかになりました。また、新町家は建物の形態そのものを大きく変えることなく、細部の意匠において発展的継承を行い、町並みに調和した新築を実現してきたことが分かりました。さらに、6種類の肘木が確認され、新町家と連動して装飾性が変化していったことが明らかになりました。古川の事例は、文化財的価値が高い建築物が多くない地域でも、長い時間をかけて自然発生的に成熟した様式が景観まちづくりに有用な示唆を与えることを示しています。
- 方法論:
-
本研究では、飛騨古川の中で分析に必要な一定数以上の新町家を含む駅前景観形成地区及び歴史的景観地区の中心部の建築物全359棟を対象に、外部から望見できるファサードの調査を行いました。続いて各町家の住民及び建築関係者へのヒアリング、建築計画概要書及び古川町建築士会作成の木造建築物調査報告書の閲覧、デザイン賞の受賞作品の受賞年度の調査により新町家の建築年代を明らかにしました。その結果、242棟の建築年代が明らかとなり、104棟の新町家が分析対象として抽出されました。これらの新町家のファサードを類型化し、建築年代等を踏まえた分析を行いました。
- 結論と意義:
-
本研究により、新町家のファサードが5つの基本類型と9つの詳細類型に分類され、その発展過程が明らかになりました。特に、装飾性が時間をかけて増していく一方で、現在では落ち着いた意匠が主流となっていることが分かりました。また、新町家は建物の全体的な形態を大きく変えることなく、細部の意匠において発展的継承を行い、町並みに調和した新築を実現してきました。肘木(雲)の類型化とその発展過程も明らかになり、装飾性の変化が新町家の発展と連動していることが分かりました。古川の事例は、文化財的価値が高い建築物が多数残るわけではない地域でも、長い時間をかけて自然発生的に成熟した様式が景観まちづくりにおいて有用な示唆を与えることを示しています。
- 今後の展望:
-
今後の展望として、本研究の成果を基に地域の景観形成において、新町家の持つ意匠やデザインの要素を他の地域にも応用していくことが考えられます。さらに、地域住民や建築関係者との協力を深め、新たな建築物のデザインガイドラインを策定し、地域の景観をより良いものにしていくことが期待されます。また、本研究で明らかにされた新町家の発展過程やデザインの変遷を、他の歴史的町並みの研究にも応用し、地域ごとの特色を生かした景観形成の手法を開発していくことが重要です。さらに、新町家のような町家建築の保存と新築のバランスを考慮した景観形成の手法を確立し、他の地域にも広めていくことが求められます。
- 背景と目的:
-
歴史的な町の景観を形づくるためには、昔からある建物を保存するだけでなく、新しく建てられる建物も重要です。飛騨古川町では、1986年に「古川町
」が設立され、1996年には「飛騨古川ふるさと景観デザイン賞 ( 良い景観を持つ建物や場所に与えられる賞です。1986年に飛騨古川町で創設されました。) 」ができました。この研究の目的は、飛騨古川の新町家の外観(景観条例 ( 町の景観を守り、良くするためのルールや規則です。飛騨古川町では1996年に制定されました。) )と「ファサード ( 建物の正面の外観のことを指します。) 」という装飾のデザインの発展を調べることです。雲 ( 建築に使われる装飾の一種で、特に肘木(建物の軒先を支える横木)に付けられることが多いです。)
- 主要な発見:
-
研究では、新町家の
を5つの基本タイプと9つの詳細タイプに分類しました。初めはシンプルなデザインが多かったのですが、段々と装飾が増え、最終的には落ち着いたデザインが主流になっていることが分かりました。また、新町家は建物の形そのものを大きく変えず、細かい部分で工夫して町並みと調和させていることが明らかになりました。さらに、「ファサード ( 建物の正面の外観のことを指します。) 」を含む6種類の肘木が確認され、新町家と共にその装飾が変化していることが分かりました。飛騨古川の例は、価値の高い建物が少ない地域でも、長い時間をかけて自然に成熟したスタイルが有用であることを示しています。雲 ( 建築に使われる装飾の一種で、特に肘木(建物の軒先を支える横木)に付けられることが多いです。)
- 方法論:
-
この研究では、飛騨古川の駅前景観形成地区と歴史的景観地区の中心部にある359棟の建物を対象に、外観の調査を行いました。住民や建築関係者へのインタビュー、過去の建物調査報告書の閲覧、デザイン賞の受賞年度の調査を行い、104棟の新町家を分析対象としました。
- 結論と意義:
-
研究により、新町家の
が5つの基本タイプと9つの詳細タイプに分類され、その発展過程が明らかになりました。新町家は、建物の全体的な形を変えずに細部を工夫し、町並みに調和した新しい建物を実現してきました。また、「ファサード ( 建物の正面の外観のことを指します。) 」の類型化と発展過程も明らかにされ、装飾性の変化が新町家の発展と連動していることが分かりました。飛騨古川の事例は、文化財的価値が高い建物があまりない地域でも、自然に成熟したスタイルが景観づくりに有用であることを示しています。雲 ( 建築に使われる装飾の一種で、特に肘木(建物の軒先を支える横木)に付けられることが多いです。)
- 今後の展望:
-
今後は、この研究の成果を基に、飛騨古川の新町家のデザインを他の地域にも応用していくことが考えられます。地域の住民や建築関係者と協力して、新しい建物のデザインガイドラインを作り、地域の景観をより良くしていくことが期待されます。また、他の歴史的町並みの研究にも応用し、地域ごとの特色を生かした景観形成の手法を開発することが重要です。
- 何のために?:
-
昔の
建物 を残 すことは大事です。でも、新しく建 てる建物 も大事です。飛騨古川町では、1986年に「 」が作られました。1996年には「古川町 景観 デザイン賞 ( 飛騨古川町で建物 や風景 のデザインを評価 する賞 ) 」ができました。この研究では、新しい家の見た目と「雲」という飛騨古川ふるさと 景観 条例 ( 飛騨古川町で景観 を守るためのルール) 飾 りのデザインを調べました。
- 何が分かったの?:
-
研究で、新しい家の見た目を5つの大きなタイプと、9つの細かいタイプに分けました。
初 めはシンプルなデザインが多かったです。だんだん飾 りが増 えていって、落ち着いたデザインが主流になりました。また、新しい家は大きな形を変 えずに、細かい部分で工夫 して町並 みに合っています。「雲」を含 む6種類 の飾 りも見つかり、これらもデザインが変 わっていることが分かりました。飛騨古川の例 は、特 に大事な建物 が少ない場所でも、長い時間をかけて自然 にできたスタイルが役立つことを示 しています。
- どうやったの?:
-
この研究では、飛騨古川の駅前や中心部にある359の
建物 を調べました。住んでいる人や建物 を作る人にインタビューをしました。昔の建物 の報告書 も見ました。そして、104の新しい家を詳 しく調べました。
- 研究のまとめ:
-
研究で、新しい家の見た目が5つの大きなタイプと、9つの細かいタイプに分けられることが分かりました。また、新しい家は大きな形を
変 えずに、細かい部分を工夫 して町並 みに合うようにしています。「雲」の飾 りも同じように変 わっていることが分かりました。飛騨古川の例 は、特 に大事な建物 が少ない場所でも、自然 にできたスタイルが役立つことを示 しています。
- これからどうする?:
-
これからは、この研究の
成果 を使って、飛騨古川の新しい家のデザインを他の地域 にも使っていきます。地域 の人や建物 を作る人と協力 して、新しい建物 のデザインのルールを作ります。地域 の風景 をもっと良 くすることが期待されています。他の歴史的 な町でも、地域 ごとの特徴 を生かして景観 を作る方法 を考えます。
- 著者名:
- 村西 真一, 岡崎 篤行, 小柳 健
- 掲載誌名:
- 日本建築学会計画系論文集
- 巻:
- 75
- 号:
- 650
- ページ:
- 883 - 888
- 発行日:
- 2010-04
- 著者による要約:
- In Hida-Furukawa, Gihu Prefecture, vernacular urban houses which have traditional architectural style in the region, built from the 1950
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/30853
