論文詳細
自然科学系
農学部
#学術雑誌論文
雇用就農者の就業意識の形成プロセスに関する分析
- AI解説:
- 近年、日本の農業において新規就農者の減少が課題となっていますが、雇用就農者の割合は増加しています。しかし、雇用就農者の定着率が低く、農業法人における人的資源管理の問題が浮き彫りになっています。この研究は、新規雇用就農者の就業意識の形成プロセスに焦点を当て、人的資源管理施策がどのように影響を与えるかを明らかにすることを目的としています。
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自然科学系
農学部
#学術雑誌論文
雇用就農者の就業意識の形成プロセスに関する分析
AI解説
- 背景と目的:
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近年、日本の農業において新規就農者の減少が課題となっていますが、雇用就農者の割合は増加しています。しかし、雇用就農者の定着率が低く、農業法人における人的資源管理の問題が浮き彫りになっています。この研究は、新規雇用就農者の就業意識の形成プロセスに焦点を当て、人的資源管理施策がどのように影響を与えるかを明らかにすることを目的としています。
- 主要な発見:
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本研究の結果、農業法人従業員の「就業意識」に最も影響を与える要因は「職務満足度」と「組織コミットメント」であることが明らかになりました。また、「職務満足度」を高める要因としては「組織コミットメント」と「キャリアコミットメント」が重要であることが示されました。さらに、「労働時間」は「職務満足度」「待遇満足度」「組織コミットメント」を通じて就業意識を低下させる一方、「給与金額」「賞与等」は直接的な影響は少ないものの、組織コミットメントを通じて間接的な正の影響を持つことが分かりました。
- 方法論:
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本研究では、農業法人に新規に雇用された従業員1,540名に対するアンケート調査を基に、すべての項目に回答した965名のデータを使用しました。調査項目には、従業員および農業法人の属性、人的資源管理施策、従業員の就業に関する意識や態度が含まれ、これらを基に属性変数、人的資源管理施策変数、従業員態度変数、人的資源管理成果変数を設定しました。共分散構造分析を用いて、人的資源管理施策が人的資源管理成果に与える影響とそのプロセスを明らかにしました。
- 結論と意義:
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本研究は、新規雇用就農者の「就業意識」の形成に至るプロセスを明らかにし、農業経営における効果的な人的資源管理施策を考える上での重要な示唆を提供しました。特に、労働時間の管理や給与等の報酬管理が直接的な影響を持たない一方で、間接的な効果を考慮することの重要性を示しました。また、従業員の属性に応じた施策の必要性も強調されました。
- 今後の展望:
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今後の課題として、分析対象を新規雇用就農者に限定せず、従事経験の長い従業員を含めることで、能力開発を視野に入れたより包括的な分析が求められます。また、人的資源管理施策や経営戦略、財務面での経営成果など幅広い要因を考慮した分析や、従業員と経営側双方を対象とした調査が必要です。さらに、共分散構造分析における変数やモデルの選択、潜在変数の導入などの改善も今後の研究課題とされます。
- 背景と目的:
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最近、日本の農業では、新しく農業を始める人が減ってきていますが、雇われて働く農業者の数は増えています。しかし、雇われた農業者が長く働き続けることが少なく、農業法人では人材管理の問題が出てきています。この研究は、新しく雇われた農業者が仕事に対してどのような意識を持つか、その意識がどのように形成されるかを明らかにしようとしています。そして、その意識に対して人材管理の施策がどのように影響するかを調べることを目的としています。
- 主要な発見:
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この研究の結果、農業法人の従業員が仕事に対する意識に大きな影響を与えるのは「
」と「職務満足度 ( 職場での仕事に対する満足感のことを指します。仕事が楽しい、やりがいがあると感じる度合いです。) 」であることがわかりました。また、「職務満足度」を高めるためには「組織コミットメント」と「組織コミットメント ( 働いている組織に対する愛着や忠誠心、関わりを持ち続けたいという意識のことです。) 」が重要だと示されました。「労働時間」は「職務満足度」や「待遇満足度」、「組織コミットメント」を通じて仕事に対する意識を下げる一方、「給与金額」や「賞与」は直接の影響は少ないものの、間接的にプラスの影響を持つことがわかりました。キャリアコミットメント ( 自分のキャリア(職業人生)に対する意識や関与度を指します。自分の仕事に対する興味や将来の目標に対してどれだけ真剣に取り組むかの度合いです。)
- 方法論:
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この研究では、新しく雇われた1,540名の農業法人の従業員にアンケートを行い、すべての質問に答えた965名のデータを使いました。アンケートには、従業員や農業法人の特性、人材管理の施策、従業員の意識や態度についての質問が含まれていました。これを基に、
を用いて、人材管理の施策がどのように成果に影響するかを明らかにしました。共分散構造分析 ( 複数の変数がどのように関連しているかを明らかにするための統計的手法の一つです。変数間の因果関係を探るために使います。)
- 結論と意義:
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この研究は、新しく雇われた農業者がどのように仕事に対する意識を形成するかを明らかにし、農業経営における効果的な人材管理の施策を考える上で重要な示唆を提供しました。特に、労働時間や給与の管理が直接的な影響を持たない一方で、間接的な効果を考えることの重要性を示しました。また、従業員の特性に応じた施策の必要性も強調されました。
- 今後の展望:
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今後は、新しく雇われた農業者だけでなく、長く働いている従業員も対象にして、能力開発を視野に入れた分析が必要です。また、人材管理の施策や経営戦略、財務面での経営成果など、幅広い要因を考えた分析や、従業員と経営側双方を対象にした調査も必要です。さらに、分析の手法を改善するために
における変数やモデルの選択、潜在変数の導入なども今後の課題です。共分散構造分析 ( 複数の変数がどのように関連しているかを明らかにするための統計的手法の一つです。変数間の因果関係を探るために使います。)
- 何のために?:
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日本の農業では、新しく農業を始める人が
減 っています。でも、農業で働 く人は増 えています。しかし、その人たちは長く続 けません。農業の会社では、働 く人の管理 が大変 です。この研究では、新しく働 き始めた人がどんな気持ちで仕事をするのか調べます。そして、その気持ちに会社の管理 がどう影響 するかを調べます。
- 何が分かったの?:
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研究の
結果 、農業の会社で働 く人の気持ちに大きく影響 するものがわかりました。それは「仕事の満足 」と「組織 への思い」です。「仕事の満足 」を高めるためには、「組織 への思い」と「キャリアへの思い」が大事です。「労働時間 」は「仕事の満足 」や「待遇 の満足 」、「組織 への思い」を通じて気持ちを下げます。一方、「給料 」や「ボーナス」は直接 は影響 しませんが、少しプラスの影響 があります。
- どうやったの?:
-
この研究では、新しく
雇 われた1,540人の農業の会社で働 く人にアンケートをしました。すべての質問 に答えた965人のデータを使いました。アンケートには、従業員 や会社の特徴 、人材 管理 のやり方、従業員 の気持ちや態度 についての質問 がありました。それを基 に、共分散 構造 分析 という方法 で調べました。
- 研究のまとめ:
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この研究は、新しく
働 き始めた人がどんな気持ちを持つかを明らかにしました。これにより、農業の会社が働 く人をうまく管理 するための方法 がわかりました。特 に、労働時間 や給料 の管理 が直接 ではなく、間接 的 に大事だとわかりました。また、従業員 の特徴 に合わせた方法 が必要 だとわかりました。
- これからどうする?:
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これからは、新しく
雇 われた人だけでなく、長く働 いている人も調べます。能力 を伸 ばすための方法 も考えます。また、人材 管理 のやり方や経営 の方法 、会社のお金に関係 することも広く調べます。従業員 と会社の両方を対象 にした調査 も必要 です。さらに、研究の方法 をもっと良 くするために調べることもあります。
- 著者名:
- 木南 章, 木南 莉莉
- 掲載誌名:
- 農業経営研究
- 巻:
- 50
- 号:
- 1
- ページ:
- 58 - 63
- 発行日:
- 2012-06
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/30506
