論文詳細

医歯学系 大学院保健学研究科 #学位論文

腫瘍免疫担当細胞の解明と新しい免疫療法の開発

AI解説:
慢性骨髄性白血病(CML)は、骨髄増殖性疾患の一つで、9番染色体と22番染色体の間で相互転座が生じることによりフィラデルフィア染色体(Ph)が形成され、bcr/abl融合遺伝子が生成される。この融合遺伝子から生成されるタンパク質が強いチロシンキナーゼ活性を持ち、白血病細胞の自律的な増殖能に寄与している。第一世代チロシンキナーゼ阻害薬であるイマチニブは、CML治療において高い効果を示したが、イマチニブ抵抗性のCML症例も報告されている。このイマチニブ抵抗性のCML治療を目的として、第二世代チロシンキナーゼ阻害薬であるダサチニブが開発された。ダサチニブの治療により、多くの症例で細胞遺伝的完全寛解がもたらされ、高い無病生存率が得られている。本研究では、ダサチニブ投与による大型顆粒リンパ球(LGL)の増加機序を解明し、ダサチニブ治療を受けたCML症例のリンパ球増加による予後改善の背景を明らかにすることを目的としている。
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著者名:
内山 孝由
ページ:
1 - 79
発行日:
2015-03-23
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