論文詳細
医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
統合失調症患者の脳内ゲノムにおけるコピー数変異の評価
- AI解説:
- Copy number variations(CNVs;1 kbを超える範囲にわたるゲノムの欠失または重複)はヒトゲノムで一般的にみられ、統合失調症のCNVリスク座位は、主として末梢リンパ球DNAを用いたゲノムワイド研究から同定されてきた。しかし、脳を含めて個体内に体細胞性のゲノムモザイク(somatic genomic mosaicism)が生じうることを示す証拠が蓄積しており、発生中の細胞の相当部分が染色体異常を示しうることや、組織特異的なゲノム差が報告されている。脳組織における体細胞性の細胞遺伝学的変化(somatic cytogenomic alterations)は、いくつかの神経変性疾患および神経発達障害との関連が示唆されているため、脳特異的な体細胞性CNVが統合失調症の病因(etiology)または神経病理(neuropathology)に寄与するかどうかは未解明である。この問いに答えるため、著者らは統合失調症患者と対照者の死後脳組織でCNVを直接調べた。対象領域は線条体(尾状核)とし、この領域が生涯にわたり増殖する神経幹細胞を含むこと、ならびに体細胞性ミトコンドリア変異が認められることという先行観察に基づいて選定した。また、技術的ばらつきを減らし検出感度を高めることを目的として、ケース–コントロールのペア設計を用いた。これは、モザイクCNVが存在する可能性のある不均一な脳組織では、コピー数変化のシグナルが整数にならない用量(dosage)シグナルとして現れうるためである。
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医歯学系
大学院医歯学総合研究科(医)
#学位論文
統合失調症患者の脳内ゲノムにおけるコピー数変異の評価
AI解説
- 背景と目的:
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Copy number variations(CNVs;1 kbを超える範囲にわたるゲノムの欠失または重複)はヒトゲノムで一般的にみられ、統合失調症のCNVリスク座位は、主として末梢リンパ球DNAを用いたゲノムワイド研究から同定されてきた。しかし、脳を含めて個体内に体細胞性のゲノムモザイク(somatic genomic mosaicism)が生じうることを示す証拠が蓄積しており、発生中の細胞の相当部分が染色体異常を示しうることや、組織特異的なゲノム差が報告されている。脳組織における体細胞性の細胞遺伝学的変化(somatic cytogenomic alterations)は、いくつかの神経変性疾患および神経発達障害との関連が示唆されているため、脳特異的な体細胞性CNVが統合失調症の病因(etiology)または神経病理(neuropathology)に寄与するかどうかは未解明である。この問いに答えるため、著者らは統合失調症患者と対照者の死後脳組織でCNVを直接調べた。対象領域は線条体(尾状核)とし、この領域が生涯にわたり増殖する神経幹細胞を含むこと、ならびに体細胞性ミトコンドリア変異が認められることという先行観察に基づいて選定した。また、技術的ばらつきを減らし検出感度を高めることを目的として、ケース–コントロールのペア設計を用いた。これは、モザイクCNVが存在する可能性のある不均一な脳組織では、コピー数変化のシグナルが整数にならない用量(dosage)シグナルとして現れうるためである。
- 主要な発見:
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48例の統合失調症患者と48例の対照者の線条体DNAに対してarray CGHを用い、Bonferroni補正を伴う2段階の選択手順後も統計学的に有意であったCNV候補座位を85か所同定した。これらの座位は、17番染色体と21番染色体を除くほぼ全ての染色体に分布していた。座位サイズは3–2200 kb(プローブ数1–746)であった。平均log2比は−1.46から+0.63(OR = 0.36–1.55として報告)に及び、多くの座位は差が小さく(平均log2比が−0.59〜+0.59、すなわち1.5倍未満)、1.5倍を超える差を示した座位は4か所のみであった。6p22.2から6p21.32にまたがる領域には6つのCNV座位が含まれ、主要組織適合遺伝子複合体(major histocompatibility complex)の遺伝子を含んでおり、統合失調症のGWASシグナルと整合的であった。既報のアジア人白血球CNVデータと比較すると、85座位中59座位は既報領域と重なり、26座位は重ならなかった。効果が相対的に大きい10座位に焦点を当てたqPCR検証では、希少CNV(putative rare CNVs)とみなした6座位中2座位(Hs03385437およびCC70L1J)と、暫定的な共通バリアント(provisional common variants)として選んだ4座位中2座位(Hs03765933およびHs03298358)で、統合失調症に関連するコピー数(dosage)差が確認された。さらに線条体と前頭前野(prefrontal cortex)の両方で追加評価した2座位では、コピー数比(患者/対照)は概して1.0未満だったが、2つの脳領域間に有意差はなかった。
- 方法論:
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死後の線条体組織(尾状核)を、慢性統合失調症の48名(男性30名、女性18名;平均年齢64.5 ± 12.5歳)と、神経精神疾患の既往がない年齢マッチ対照48名(男性30名、女性18名;平均年齢64.2 ± 12.0歳)から取得した。診断はDSM-IIIまたはDSM-IVの記録を用いて確認し、採取脳は通常の病理染色で神経変性所見を欠いていた。死後経過時間は群間で有意に異なっていたが、著者らはDNA品質に検出可能な差はないと報告している。高分子DNAを抽出し、品質チェック(分光光度法;一部はゲル電気泳動)を行った。ゲノムワイドのスクリーニングには、Agilent SurePrint G3 Human CGH Microarrays(1 M)を二色競合法で使用した。Cy3標識した対照DNAとCy5標識した統合失調症DNAをランダムにペア化して共ハイブリダイズし、参照ゲノムDNAを用いずにケース–コントロールの直接比較を可能にした。CNV検出にはADM-2アルゴリズムと2段階選択戦略を用いた。Selection 1では、gain/lossコールの差が大きい1381座位を同定した(浸透率サマリーに基づき、差が≥4となる閾値で判定)。Selection 2では、プローブレベルのlog2比を平均0に対して両側t検定で評価し、座位内でシグナルと確率を集約し、Bonferroni補正を適用して85座位を得た。標的検証にはTaqMan qPCRを用い、RNasePを内部対照としてCT値からコピー数を推定した(CopyCaller v1.0)。統計評価として、ペア単位の比較にはANOVAまたは両側t検定を、群単位の評価にはカイ二乗検定およびMann–Whitney U検定を用いた。
- 結論と意義:
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著者らは、高密度array CGHにペア型ケース–コントロール設計と統計学的フィルタリングを組み合わせることで、観察される用量差の多くが小さい場合でも、死後脳組織において統合失調症と関連しうるCNV候補領域のリストを作成できると結論づけた。同定された85候補座位には、一般的なCNVと重なる領域に加え、アジア人白血球由来CNVデータセットでは報告されていない26領域が含まれていた。著者らは、これらの一部には、統合失調症や他の精神疾患で既に関連が示されている、示唆されている、または発現変化が報告されている遺伝子(ANTXRL, CHST9, DNM3, NDST3, SDK1, STRC, and SKY)が含まれるため、有用な情報となりうると主張している。一方で本論文は方法論上の制約も強調している。不均一な脳組織におけるモザイクCNVは、影響を受けていない細胞由来DNAによって希釈され、小さな効果量となり、従来のqPCRでは検証が困難になりうる。また、同一個体の末梢DNAを検査できなかったため、体細胞性の脳CNVと生殖細胞系列(germline)バリアントを決定的に区別できない。限られた領域比較(線条体 vs 前頭前野)では、検査した座位で有意差は見いだされなかったが、著者らは、これは発生初期に生じた体細胞イベントの可能性を否定するものではないと述べている。総じて本研究は、統合失調症における脳限定の体細胞性CNVを決定的に示すものというより、リソース提供と実現可能性の評価として提示されている。
- 今後の展望:
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本研究は、統合失調症における体細胞性ゲノムモザイクと細胞遺伝学的不安定性(cytogenomic instability)をより決定的に検証するための出発点と位置づけられている。著者らは、候補座位の多くで患者–対照差が非常に小さい(統計学的有意性が極めて高い座位であってもOR = 0.988–1.055を含む)ため、感度向上が必要だと主張する。これらは混合集団内で異常ゲノムが希釈されている状況と整合しうるが、技術的には確認が難しい。単一細胞qPCRやFISHなどの手法は、原理的には希釈効果を軽減しうるものの、標的細胞集団の同定が必要であること、多数の個別細胞を解析する労力、FISHに適した処理済み脳組織が必要であることなど、実務上の障壁があることも認めている。さらに、同定されたCNVがgermlineではなく体細胞性であることを判断するには、同一被験者の生殖細胞DNA(または末梢組織)を用いた比較解析が必要であると強調しているが、現研究ではそのデータがなかった。加えて、今後の研究では、体細胞性モザイクを評価し、本研究で同定された候補CNV領域内にある統合失調症関連の細胞遺伝学的変化を検証するために、より精緻な手法を開発すべきだとしている。
- 背景と目的:
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CNVという「DNAの一部が減ったり増えたりする変化」は、人の
(遺伝情報全体)の中でよく見つかります。統合失調症では、これまで主に血液(リンパ球)から取り出したDNAを使った大規模研究で、病気に関わるCNVの場所が調べられてきました。ゲノム ( DNAに書かれた遺伝情報の全体のことです。CNVはゲノムの構造の違いとして扱われます。)
しかし最近、同じ人の体の中でも、細胞によってDNAの状態が少し違うこと(モザイク状の違い)が起こりうる、という考えを支持する研究が増えています。特に脳では、発生の途中で一部の細胞に染色体の異常が起きる可能性や、組織ごとにDNAが少し違う可能性が報告されています。
そこでこの研究では、「脳の中だけで起きる体細胞性のCNVが、統合失調症の原因や脳の変化に関わるのか」を確かめるために、統合失調症の人とそうでない人の死後脳組織を使って、CNVを直接調べました。調べた場所は (線条体 ( 脳の深い場所にある領域で、運動や学習などに関わります。この研究ではDNAを取り出して解析した場所です。) )で、ここは一生の間増え続ける尾状核 ( 線条体の一部の構造です。研究では、線条体の中でもここを対象にしています。) が含まれることなどから、変化が見つかりやすい可能性があると考えられたためです。神経幹細胞 ( 神経細胞などに分化でき、増える能力も持つ細胞です。線条体には生涯にわたり増える神経幹細胞がいることがあり、モザイク変化が起きる可能性の理由として挙げられました。)
また、脳組織は細胞の種類が混ざっていて不均一なので、CNVが一部の細胞にしかない場合、変化が「はっきりした整数の差」ではなく「薄まったような小さな差」として見えることがあります。そのため、技術的なばらつきを減らし見つけやすくする目的で、患者と対照を1対1で比べるペア設計を使いました。
- 主要な発見:
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統合失調症48例と対照48例の
DNAを、線条体 ( 脳の深い場所にある領域で、運動や学習などに関わります。この研究ではDNAを取り出して解析した場所です。) という方法で調べました。その後、2段階の絞り込みと厳しい統計補正を行っても有意だったCNV候補の場所を85か所見つけました。これらは17番と21番染色体以外のほぼ全ての染色体に広がっていました。array CGH ( 多数のDNAプローブを並べたアレイで、患者と対照のDNA量の比を広い範囲で測り、欠失や重複を推定する方法です。この研究の主要な探索手段です。)
CNVの大きさは約3〜2200kbで、多くの場所では患者と対照の差が小さく、1.5倍を超えるような大きな差があったのは4か所だけでした。
また、6番染色体の6p22.2〜6p21.32の領域には6つのCNV候補があり、免疫に関係する遺伝子群(MHC)を含んでいて、統合失調症の でよく注目される領域とも一致していました。GWAS ( 多数の人のゲノム全体を調べて、病気と関連する遺伝子領域を探す研究方法です。過去の統合失調症研究でMHC領域が注目されてきました。)
さらに、既に報告されているアジア人の血液由来CNVデータと比べると、85か所のうち59か所は重なりましたが、26か所は重なりませんでした。
差が比較的大きい10か所について で確かめたところ、希少CNVとして扱った6か所のうち2か所、共通の変化かもしれないとして選んだ4か所のうち2か所で、統合失調症と関係するコピー数の差が確認されました。さらに2つの候補について、線条体とqPCR ( DNAの量を増幅しながら測って、相対的な量の違いを調べる方法です。この研究では、アレイで見つけた候補の一部を確かめるために使いました。) の両方で比べましたが、脳領域間の有意な差は見つかりませんでした。前頭前野 ( 思考、判断、計画などに関わる脳領域です。線条体と比較して、コピー数の違いが脳領域特異的かどうかを確かめるために使われました。)
- 方法論:
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対象は、慢性統合失調症の死後脳48名分と、年齢をそろえた対照48名分で、どちらも男女比も同じでした。診断はDSM-IIIまたはDSM-IVの記録で確認し、脳の通常の病理検査では強い神経変性の所見がないものが使われました。
(線条体 ( 脳の深い場所にある領域で、運動や学習などに関わります。この研究ではDNAを取り出して解析した場所です。) )からDNAを取り出し、品質をチェックした上で、Agilentの高密度CGHマイクロアレイ(約100万プローブ)で患者と対照を二色で直接比較しました。参照尾状核 ( 線条体の一部の構造です。研究では、線条体の中でもここを対象にしています。) DNAは使わず、患者と対照をランダムにペアにして同じアレイ上で比べることで、測定上のぶれを減らす工夫をしました。ゲノム ( DNAに書かれた遺伝情報の全体のことです。CNVはゲノムの構造の違いとして扱われます。)
CNV検出はADM-2という方法で行い、まず差が大きい候補を広く拾い、その後プローブごとの信号を統計的に検定し、座位ごとにまとめ、 で最終的に85か所に絞りました。Bonferroni補正 ( たくさんの場所を同時に検定すると偶然の「有意」が増えるため、それを厳しく抑える統計的な調整法です。85か所に絞り込む際に使われました。)
検証には を使い、TaqMan qPCR ( 蛍光プローブを使ってqPCRをより特異的に測る方式です。候補座位のコピー数推定に用いられました。) を基準としてコピー数を推定し、統計的な比較も行いました。RNaseP ( qPCRでDNA量の基準として使われることが多い遺伝子です。測定のぶれを減らすための内部対照として使われました。)
- 結論と意義:
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この研究は、高密度
と患者・対照のペア比較、さらに統計的な絞り込みを組み合わせれば、脳組織で見えるコピー数の差が小さい場合でも、統合失調症に関係する可能性のあるCNV候補領域をリストとして作れることを示しました。array CGH ( 多数のDNAプローブを並べたアレイで、患者と対照のDNA量の比を広い範囲で測り、欠失や重複を推定する方法です。この研究の主要な探索手段です。)
見つかった85か所の中には、一般的に知られるCNVと重なる場所だけでなく、アジア人の血液由来データでは報告されていない26領域も含まれていました。これらの一部には、統合失調症などの精神疾患との関連が示されたり、脳での発現の変化が報告された遺伝子が含まれるため、今後の研究の手がかりになる可能性があります。
一方で、脳は細胞が混ざった組織なので、もしCNVが一部の細胞にしかない場合、その信号が正常な細胞のDNAに「薄められて」小さく見え、 などで確かめにくいという限界もあります。また、同じ人の血液などのDNAが手元になかったため、そのCNVが「脳だけで後から起きた変化」なのか、「生まれつき全身にある変化」なのかを決定的に区別できませんでした。qPCR ( DNAの量を増幅しながら測って、相対的な量の違いを調べる方法です。この研究では、アレイで見つけた候補の一部を確かめるために使いました。)
そのため本研究は、「脳限定の体細胞性CNVを決定的に証明した」というより、「候補リストの提供」と「このやり方でどこまでできるかの評価」としての意味が大きいとまとめられています。
- 今後の展望:
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多くの候補では患者と対照の差が非常に小さく、より高い感度で検出・検証できる方法が必要だと述べています。もし原因が「一部の細胞だけが異常を持つモザイク」なら、小さな差として見えるのは自然ですが、それを確かめるのは技術的に難しいからです。
や単一細胞qPCR ( 1つの細胞ごとにqPCRを行う方法です。混ざった組織で起きる「薄まり」の問題を減らせるため、モザイクの検証に役立ちます。) のように、細胞ごとに調べる方法なら「薄まり」を減らせますが、対象となる細胞集団の特定や、多数の細胞を調べる手間、適切に処理された脳組織が必要など、実務面の壁があります。FISH ( 染色体上の特定のDNA配列を蛍光で染めて、細胞内での位置やコピー数の異常を観察する方法です。探索には不向きですが、狙った領域の確認に使えます。)
また、CNVが本当に体細胞性かどうかを判断するには、同じ被験者の血液や生殖細胞由来DNAと比べる必要があるため、今後はそのような比較ができるデータと、より精密な手法の開発が求められるとしています。
- 何のために?:
-
には、ふえる所やへる所があります。DNA ( 体を作るための情報 が書かれた物質 で、細胞 の中にあります:どんな体つきになるかや、体のはたらきに関 わる情報 を持っています:この研究ではDNAのちがいを調べることで、病気との関係 がある変化 を見つけようとしています)
この変化 を、 といいます。CNV ( DNAの一部がふえたりへったりしている変化 のことです:人によって持っている量 がちがう場所がありえます:どの場所で量 が変 わるかが、体のはたらきや病気と関係 することがあるため重要 です)
これまでの研究は、血のDNAが中心でした。
でも、体の場所でDNAが少しちがうかもです。
とくに、脳 でちがいが出る話があります。
そこで、脳 だけのCNVがあるか調べました。
また、それが病気と関係 するか見ました。
病気は、 という心の病気です。統合失調症 ( 考えや気持ち、現実 のとらえ方が乱 れやすくなる心の病気です:症状 や強さは人によってちがいます:脳 のDNAの変化 と関係 があるかを調べる目的 の病気として出てきます)
調べたのは、亡 くなった人の脳 です。
場所は、 という所にしました。線条体 ( 脳 の中にある部分の名前です:体の動きややる気などに関 わるとされます:この研究では、線条体 で脳 だけのDNAのちがいが見つかるかを調べています)
ここは変化 が見つかりやすいかもです。
脳 は、いろいろな細胞 がまざっています。
そのため、変化 が小さく見えることもあります。
だから、1人ずつ、同じ条件 でくらべました。
- 何が分かったの?:
-
の人は48人でした。統合失調症 ( 考えや気持ち、現実 のとらえ方が乱 れやすくなる心の病気です:症状 や強さは人によってちがいます:脳 のDNAの変化 と関係 があるかを調べる目的 の病気として出てきます)
病気でない人も、48人でした。
の線条体 ( 脳 の中にある部分の名前です:体の動きややる気などに関 わるとされます:この研究では、線条体 で脳 だけのDNAのちがいが見つかるかを調べています) を、DNA ( 体を作るための情報 が書かれた物質 で、細胞 の中にあります:どんな体つきになるかや、体のはたらきに関 わる情報 を持っています:この研究ではDNAのちがいを調べることで、病気との関係 がある変化 を見つけようとしています) 特別 な道具で調べました。
そのあと、しっかりした計算でえらびました。
その結果 、 のCNV ( DNAの一部がふえたりへったりしている変化 のことです:人によって持っている量 がちがう場所がありえます:どの場所で量 が変 わるかが、体のはたらきや病気と関係 することがあるため重要 です) 候補 が85か所ありました。
場所は、ほとんど全部の にありました。染色体 ( DNAがまとまって入っている入れ物のようなものです:人はたくさんの染色体 を持ち、番号で呼 ぶことがあります:CNVがどの染色体 にあるかを示 すために必要 です)
大きさは、とても小さいものから大きいものまでです。
多くは、2つのグループの差 が小さかったです。
大きな差 があった場所は、4か所だけでした。
6番の染色体 に、候補 が6つ集まる所がありました。
そこには、体を守るはたらきの がありました。遺伝子 ( DNAの中の、体のしくみを作るための設計図 の1つです:特定 のはたらきを持つたんぱく質 などを作る指示 になります:どの遺伝子 の近くに変化 があるかで、病気との関係 を考えられます)
昔から注目される場所とも、重なっていました。
血のデータとくらべると、59か所は同じでした。
でも、26か所は、血のデータとちがいました。
いくつかの場所は、別 の方法 でもたしかめました。
その中の一部で、病気と関係 しそうな差 が出ました。
脳 の別 の場所でも比 べましたが、大きな差 は出ませんでした。
- どうやったの?:
-
亡 くなった人の脳 を使いました。
病気の人48人と、病気でない人48人です。
年れいや男女のバランスをそろえました。
病気かどうかは、記録 でたしかめました。
強い脳 のこわれ方がない人をえらびました。
から線条体 ( 脳 の中にある部分の名前です:体の動きややる気などに関 わるとされます:この研究では、線条体 で脳 だけのDNAのちがいが見つかるかを調べています) を取り出しました。DNA ( 体を作るための情報 が書かれた物質 で、細胞 の中にあります:どんな体つきになるかや、体のはたらきに関 わる情報 を持っています:この研究ではDNAのちがいを調べることで、病気との関係 がある変化 を見つけようとしています)
DNAのよさも、先にチェックしました。
そして、2人を1組にして、同じ道具で比 べました。
こうすると、はかり方のぶれがへります。
見つけた候補 は、計算でしぼりこみました。
最後 に、85か所にしぼりました。
さらに、 というqPCR ( DNAの量 をはかって、ふえているかへっているかを確 かめる方法 です:見つけた変化 が本当かを別 のやり方で確認 するときに使います:結果 の信頼性 を上げるために重要 です) 方法 で一部をたしかめました。
- 研究のまとめ:
-
このやり方で、
脳 の小さな差 もさがせました。
そして、 のCNV ( DNAの一部がふえたりへったりしている変化 のことです:人によって持っている量 がちがう場所がありえます:どの場所で量 が変 わるかが、体のはたらきや病気と関係 することがあるため重要 です) 候補 をリストにできました。
85か所には、よく知られた場所もありました。
血のデータにない場所も、26か所ありました。
その中には、心の病気と関係 しそうな もあります。遺伝子 ( DNAの中の、体のしくみを作るための設計図 の1つです:特定 のはたらきを持つたんぱく質 などを作る指示 になります:どの遺伝子 の近くに変化 があるかで、病気との関係 を考えられます)
だから、次の研究のヒントになりそうです。
でも、脳 は細胞 がまざっていて、むずかしいです。
一部の細胞 だけの変化 は、小さく見えます。
そのため、たしかめるのが大変 なこともあります。
また、同じ人の血の がありませんでした。DNA ( 体を作るための情報 が書かれた物質 で、細胞 の中にあります:どんな体つきになるかや、体のはたらきに関 わる情報 を持っています:この研究ではDNAのちがいを調べることで、病気との関係 がある変化 を見つけようとしています)
だから、脳 だけの変化 かどうかは決めきれません。
この研究は、候補 を出すことが主な成果 です。
やり方のよさと、弱点も分かりました。
- これからどうする?:
-
多くの
候補 は、差 がとても小さいです。
もっと見つけやすい方法 が必要 です。
もし一部の細胞 だけがちがうなら、自然 な結果 です。
でも、それをたしかめるのはむずかしいです。
細胞 1つずつ調べる方法 もあります。
たとえば、 や単一 細胞 qPCR( 細胞 を1つずつ分けてqPCRをする方法 です:細胞 ごとのちがいを調べられます:いろいろな細胞 がまざっていて変化 が小さく見える問題を減 らせます) です。FISH ( 細胞 の中のDNAの場所や数を、光る目印 で見分ける方法 です:特定 のDNAがどれくらいあるかを目で確 かめられます:細胞 1つずつの変化 を確認 しやすく、脳 の中の小さなちがいの検証 に役立ちます)
これなら、差 が「うすまる」のをへらせます。
ただし、手間が多く、よい脳 の材料 もいります。
本当に脳 だけの変化 か知るには、血とも比 べます。
そのため、比 べられるデータ集めも大切です。
これからは、もっと正確 な道具の開発が必要 です。
