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南洋の悲喜劇 : エンゲルハルトの帝国主義プロジェクトを題材としたブールとクラハトの歴史小説について

AI解説:
本論文は、実在したドイツ人薬剤師August Engelhardt(1875–1919)の生涯をフィクション化した、ドイツの歴史小説2作を検討する。Engelhardtは、ヴィルヘルム帝政期の帝国主義と生活改革運動(Life Reform movement)を背景に、太平洋の小島Kabakonにおいて、裸体主義とココナッツを基盤とする「太陽の教団(“sun order”)」を創設した人物である。Marc Buhlの*The Paradise of August Engelhardt*(2011)とChristian Krachtの*Imperium*(2012)は近接して刊行され、批評界に鋭く対立する反応を引き起こした。とりわけKrachtの小説は、人種差別的イデオロギーを流布しているとして公に非難された。本論文の目的は、このような背景を踏まえ、両作が事実資料と創作、悲劇と喜劇を混ぜ合わせる「ハイブリッド」な歴史フィクションとしてどのように機能しているのかを明らかにし、Engelhardtと植民地的状況を悲喜劇として扱うことが帝国主義批判となるのか、それとも植民地主義的・人種主義的言説の再生産に陥る危険があるのかを問う点にある。この問いの基盤として、著者はEngelhardtの歴史的企てを再構成し、その過激さを、ドイツの植民地主義的欲望とその後の「帝国主義からファシズムへ」という軌跡を問い直すためのレンズとして解釈する。
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著者名:
Schwarz Thomas
掲載誌名:
19世紀学研究
巻:
10
ページ:
21 - 31
発行日:
2016-03
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