論文詳細
自然科学系
理学部
#紀要論文
Lithostratigraphy of the Miocene Iwaine Formation in the Yatsuo area, central Japan
- AI解説:
- 本論文は、新第三紀の主要なテクトニクスイベントである日本海拡大という広い文脈の中で、日本中部・富山県八尾地域に分布する中新世の岩稲層(Iwaine Formation)を扱う。日本弧は20–15 Maの急速な拡大(spreading)の期間にユーラシア大陸から分離したため、この時期に形成された地層には、それに伴う環境変化や火山活動の変化が記録されていると期待される。非海成〜浅海成から深海成の堆積環境へ長期的に移行することを示す八尾層群(Yatsuo Group)は、この歴史をたどるうえで特に重要と考えられ、富山県では変形が限定的な状態で良好に保存されている。岩稲層は岩石学(petrology)の観点からは広く研究されており、しばしば、沈み込み帯(subduction-zone)の環境でホットなマントルウェッジ(hot mantle wedge)に関連した前期中新世の安山岩質火山活動として解釈されてきた。一方で、その詳細な岩相層序(lithostratigraphy)の記載は十分ではなかった。そこで著者らは、野外観察に基づいて八尾地域の岩稲層の岩相と層序を記載し、地域対比や日本海拡大期の火山活動解釈に関わる未解決の層序問題を明らかにすることを目的とする。
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自然科学系
理学部
#紀要論文
Lithostratigraphy of the Miocene Iwaine Formation in the Yatsuo area, central Japan
AI解説
- 背景と目的:
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本論文は、新第三紀の主要なテクトニクスイベントである日本海拡大という広い文脈の中で、日本中部・富山県八尾地域に分布する中新世の岩稲層(Iwaine Formation)を扱う。日本弧は20–15 Maの急速な拡大(spreading)の期間にユーラシア大陸から分離したため、この時期に形成された地層には、それに伴う環境変化や火山活動の変化が記録されていると期待される。非海成〜浅海成から深海成の堆積環境へ長期的に移行することを示す八尾層群(Yatsuo Group)は、この歴史をたどるうえで特に重要と考えられ、富山県では変形が限定的な状態で良好に保存されている。岩稲層は岩石学(petrology)の観点からは広く研究されており、しばしば、沈み込み帯(subduction-zone)の環境でホットなマントルウェッジ(hot mantle wedge)に関連した前期中新世の安山岩質火山活動として解釈されてきた。一方で、その詳細な岩相層序(lithostratigraphy)の記載は十分ではなかった。そこで著者らは、野外観察に基づいて八尾地域の岩稲層の岩相と層序を記載し、地域対比や日本海拡大期の火山活動解釈に関わる未解決の層序問題を明らかにすることを目的とする。
- 主要な発見:
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著者らは15ルートに沿って測線柱状図(measured sections)を作成し、岩稲層内部に系統的な岩相変化があることを認め、その分布を岩相(lithofacies)に基づく4つの部分に区分した。最下部の露出は、角閃石を含む安山岩(amphibole-bearing andesite)の礫のみからなり基質を欠く、単一組成(monomictic)で多彩色(variegated)の自破砕岩(autobreccia)が卓越する。このユニットは最大で約250 mの厚さに達し、局所的に一体の角閃石含有安山岩(coherent amphibole-bearing andesite)を含む。これを覆って、淘汰不良の多種組成(polymictic)の安山岩質礫を含む、基質支持(matrix-supported)の火山角礫岩(volcanic breccia)が広く分布する。この火山角礫岩は塊状(massive)または逆級化(reverse-graded)の組織を示すことが多く、側方への厚さ変化が大きい。礫は亜角礫〜亜円礫で、主に30–50 cm(最大100 cm)である。いくつかのルートでは、この角礫岩の上位に、安山岩質物質に由来する礫岩・砂岩・泥岩の厚い累重がみられる。層のより上位では、複数のルートで、淘汰不良で塊状の軽石凝灰岩(pumice tuff)が、砕屑岩または多種組成の火山角礫岩を覆う。この軽石凝灰岩は岩片(lithic)と軽石の礫(約5 cm)をともに含み、局所的に溶結(welded)している(特にRoute 13)。上部は、輝石斑晶を含むタイプ(pyroxene-phyric varieties)を含む厚い一体の安山岩(coherent andesites)で特徴づけられ、柱状または板状の節理(columnar or platy joints)を伴い、上方へ、赤褐色の角張ったブロックまたはスコリア質礫(scoriaceous clasts)からなる自破砕岩への移行がみられる。砕屑層および多種組成の角礫岩の挟在は一般的である。Route 5では、良く淘汰された単一組成(monomictic)のラピリストーン(lapillistone)層(厚さ10 m)が認められ、最上部付近には無斑晶質(aphyric)の塊状安山岩が産する。化石としては、最上部近くのシルト岩(Route 13)からCerithideopsilla sp.の貝殻が見つかり、著者らはこの産地を、同様の化石産出に関する先行報告と関連づけている。最後に、下部の角閃石含有安山岩から上位の輝石含有安山岩への垂直的な変化は、地域における先行報告と整合的であり、再現性のある内部層序パターンを支持すると述べている。
- 方法論:
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本研究は主として、八尾地域の岩稲層について、野外に基づく岩相層序(lithostratigraphic)の記載を行ったものである。著者らは、岩稲層を横断する15ルートに沿って柱状図を測定・編集し、それらを用いて火山性および堆積性の相(facies)の鉛直的な累重と側方変化を追跡した。火山砕屑岩(volcaniclastic rocks)の分類にはFisher(1961, 1966)の定義を用い、自破砕岩(autobreccia)、火山角礫岩(volcanic breccia)、軽石凝灰岩(pumice tuff)などの堆積物を一貫して同定できるようにした。岩相層序の解釈は、露頭規模での層理の特徴(例:塊状、逆級化、溶結)、礫組成(単一組成か多種組成か)、礫径範囲(最大値を含む)、基質支持の有無、一体の溶岩(coherent lava)・自破砕岩・それらの間の砕屑ユニット相互の関係、といった記載に基づく。さらに、著者らは、一体の安山岩における柱状/板状節理や、岩脈(dike)が火山角礫岩に貫入し、その後に流出して一体の安山岩へ移行する露頭など、構造的特徴や貫入岩の特徴も記録した。化石の産出は上部の特定の層準から記載され、地域的な層序文脈については、八尾層群に対してHayakawa and Takemura(1987)の地層枠組みを採用するとともに、岩稲層の年代に関係する既報の放射年代(K–Ar、FT、238U–206Pb)を列挙した。
- 結論と意義:
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本論文は、模式地(type region)における岩稲層の詳細な岩相層序記載を提示し、岩相の鉛直的なまとまりのある構成を強調する。すなわち、下部の角閃石含有安山岩の自破砕岩と多種組成の火山角礫岩、局所的にそれに続く砕屑岩の累重および軽石凝灰岩(溶結部を含む)、そして上部の、輝石斑晶をもつ厚い一体の安山岩と、頻繁に挟在する火山砕屑岩/砕屑岩層である。厚さの範囲(例:自破砕岩の最大約250 m)と顕著な側方変化(特に火山角礫岩の厚さ変化や、軽石と岩片の比率の変化)を記録することで、本研究は既存の岩石学研究を補完する野外制約を提供する。著者らは、このような岩相層序学的証拠が、富山県およびより広い北陸地域において未解決のまま残る層序問題や対比問題を解くために不可欠であると主張する。そこでは、異なる分類体系の併存や、追加の地層の存在がユニット定義を複雑にしている。とりわけ、角閃石含有安山岩から輝石含有安山岩への移行が先行研究と一致する点は、八尾層群内でのセクション対比や火山層序の精密化に有用なマーカーとなりうるものとして提示されている。総じて本研究は、日本海拡大期における火山活動の時間的変化を解釈するうえで、岩相層序が必要な基盤であると位置づける。
- 今後の展望:
-
著者らは、北陸地域における未解決の層序問題が継続する課題であることを明示している。具体的には、岩相が混在(安山岩に加えて流紋岩も含む)する近傍の累層では、それらを岩稲層とするか医王山層(Iozen formations)とするかの帰属が難しく、また歴史的に異なる層序枠組みが適用されてきたため、対比が困難である点が挙げられる。日本海拡大に伴う火山活動の時間的変化を復元するには、八尾層群における火山岩の層序区分を改善することが重要だと提案する。具体的な次の段階として、相(facies)解析により岩稲層の形成史(formative history)を確立する必要があると述べ、本研究の岩相層序データセットをその基盤として提示している。こうした将来の相に基づく復元は、岩稲層自体のより堅牢な層序区分を提案するため、ひいては、ユニットの用法の不整合や、八尾地域には存在しない地層の産出によって「解決を待つ」状態にある地域対比問題に対処するために必要である、と位置づけられている。
- 背景と目的:
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この論文は、日本海が広がってできていった時期という大きな流れの中で、富山県の八尾地域にある
の中新世 ( 新第三紀の前半で およそ2300万年前から530万年前までの時代です 岩稲層ができた時期を示すために使います) を調べた研究です。日本列島は約2000万年前から1500万年前ごろに日本海が急に広がったことで、ユーラシア大陸から離れていきました。そのため、この時期にできた地層には、海の深さの変化や火山活動の変化が記録されていると考えられます。岩稲層 ( 八尾層群の中の一つの地層で 主に安山岩や火山砕屑岩からなります 日本海拡大期の火山活動を知る材料になります)
は、陸に近い環境からだんだん深い海の環境へと変化していく地層で、当時の変化を追ううえで重要です。岩稲層は岩石の性質を調べる研究は多かった一方で、地層がどんな順番でどんな岩からできているかという詳しい記載が足りませんでした。そこで著者らは、野外での観察にもとづいて岩稲層の岩の種類と重なり方を整理し、地域の地層どうしのつながりや、八尾層群 ( 富山県の八尾地域に分布する中新世の地層のまとまりです 陸から深海へ環境が変わる記録を含むため 日本海拡大の影響を考えるのに重要です) 期の火山活動の理解に関わる未解決の問題を明らかにすることを目指しました。日本海拡大 ( 日本海が広がって海盆ができ 日本列島が大陸から離れていった現象です 当時の地層や火山活動の変化を説明する中心的な出来事です)
- 主要な発見:
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著者らは15本の調査ルートで地層の
を作り、柱状図 ( 地層を下から上へ順番に 厚さや岩の種類をまとめた図です 露頭の情報を整理して比べるのに使います) の中で岩の種類が規則的に変化することを見つけました。そして岩の特徴にもとづいて、岩稲層を4つの部分に分けました。岩稲層 ( 八尾層群の中の一つの地層で 主に安山岩や火山砕屑岩からなります 日本海拡大期の火山活動を知る材料になります)
一番下の部分では、 を含む角閃石 ( 安山岩などに入ることがある黒っぽい鉱物です マグマに水が多い条件などを考える手がかりになります) の破片だけからなる、細かい材料がほとんどない安山岩 ( 火山岩の一種で 玄武岩と流紋岩の中間くらいの性質をもちます 日本の火山に多く 岩稲層の主な岩石です) が厚くたまっています。厚さは最大で約250mに達し、場所によっては一体の安山岩も見られます。自破砕岩 ( 溶岩が流れたり押し出されたりする途中で 自分自身が割れてできた角ばった破片の集まりです 溶岩が地表近くで動いた証拠になります)
その上には、いろいろな種類の安山岩の礫を含む が広く分布します。これは細かい材料が多く、全体としてまとまりのある見た目になりやすく、層の厚さが場所によって大きく変わります。礫の大きさは主に30〜50cmで、最大1mほどのものもあります。火山角礫岩 ( 火山由来の大きな破片が多い岩で 角ばった礫が目立ちます 噴火や崩壊など強い現象があったことを示します)
さらにルートによっては、その上に礫岩・砂岩・泥岩が厚く積み重なる場所があります。別の場所では、 がこれらの層を覆い、場所によっては強く固まっている部分も確認されました。軽石凝灰岩 ( 軽石や火山灰が固まってできた岩です 大きな噴火の影響を示し 地層の対比の目印にもなります)
上の方では、 の結晶を含む厚い一体の安山岩が目立ち、柱状や板状の割れ目が見られます。上にいくほど、赤茶色の角ばったブロックやスコリア質の礫からなる自破砕岩へ移り変わります。途中に輝石 ( 火山岩によく含まれる鉱物で マグマの温度や成分に関係します 角閃石との入れ替わりは火山活動の変化を示す目印になります) や火山角礫岩が挟まることもよくあります。Route 5では、粒の大きさがよくそろった砕屑岩 ( 岩石の破片や砂 泥などが積もって固まった岩です 火山活動だけでなく 水の流れなどの環境変化も読み取れます) の層が見つかり、最上部付近には結晶の目立たない安山岩もあります。化石としては、Route 13の上部のラピリストーン ( 小さめの火山礫が多い堆積物が固まった岩です 噴火で飛んだ火山礫がどのように積もったかを示します) から貝(Cerithideopsilla sp.)が見つかりました。シルト岩 ( 砂より細かく 粘土より少し粗い粒が固まった岩です 比較的静かな水の環境でたまりやすく 化石が見つかることもあります)
また、下部が角閃石を含む安山岩、上部が輝石を含む安山岩という縦方向の変化は、過去の報告とも一致し、岩稲層の中に再現性のある層序パターンがあることを示しました。
- 方法論:
-
研究の中心は、野外調査にもとづく
層序の記載です。岩相 ( 地層を構成する岩の種類や粒の大きさ 色 構造などの特徴です どんな環境でたまったかを読み取る手がかりになります) を横切る15ルートで地層の岩稲層 ( 八尾層群の中の一つの地層で 主に安山岩や火山砕屑岩からなります 日本海拡大期の火山活動を知る材料になります) を測り、火山由来の層やふつうの堆積物の層が、上下にどう重なり、横にどう変化するかを追いました。柱状図 ( 地層を下から上へ順番に 厚さや岩の種類をまとめた図です 露頭の情報を整理して比べるのに使います)
の分類は、既存の定義にもとづいて統一し、火山砕屑岩 ( 噴火で飛び散った火山灰や岩の破片が たまってできた岩石です 噴火のタイプや運ばれ方を考える材料になります) や自破砕岩 ( 溶岩が流れたり押し出されたりする途中で 自分自身が割れてできた角ばった破片の集まりです 溶岩が地表近くで動いた証拠になります) 、火山角礫岩 ( 火山由来の大きな破片が多い岩で 角ばった礫が目立ちます 噴火や崩壊など強い現象があったことを示します) などを同じ基準で見分けました。観察では、層の見た目の特徴、礫が同じ種類かどうか、礫の大きさ、細かい材料が多いかどうか、一体の溶岩と砕けた部分の関係などを記録しました。さらに、軽石凝灰岩 ( 軽石や火山灰が固まってできた岩です 大きな噴火の影響を示し 地層の対比の目印にもなります) が角礫岩に入り込み、そのまま流れて一体の岩脈 ( 地下の割れ目にマグマが入り込んで固まった板状の岩体です マグマの通り道を示し 火山活動の仕組みを考える手がかりになります) につながる露頭など、地層の作られ方を考えるうえで重要な構造も観察しました。化石の産出層準も整理し、地域の地層区分や既報の年代値もあわせてまとめました。安山岩 ( 火山岩の一種で 玄武岩と流紋岩の中間くらいの性質をもちます 日本の火山に多く 岩稲層の主な岩石です)
- 結論と意義:
-
この論文は、
の岩稲層 ( 八尾層群の中の一つの地層で 主に安山岩や火山砕屑岩からなります 日本海拡大期の火山活動を知る材料になります) で、岩の種類と重なり方を詳しく示し、岩稲層の中にまとまりのある縦方向の構成があることをはっきりさせました。具体的には、下部の模式地 ( その地層の代表として定義の基準になる場所です 他地域の同じ地層を判断するときの出発点になります) を含む角閃石 ( 安山岩などに入ることがある黒っぽい鉱物です マグマに水が多い条件などを考える手がかりになります) の安山岩 ( 火山岩の一種で 玄武岩と流紋岩の中間くらいの性質をもちます 日本の火山に多く 岩稲層の主な岩石です) と自破砕岩 ( 溶岩が流れたり押し出されたりする途中で 自分自身が割れてできた角ばった破片の集まりです 溶岩が地表近くで動いた証拠になります) 、場所によって続く火山角礫岩 ( 火山由来の大きな破片が多い岩で 角ばった礫が目立ちます 噴火や崩壊など強い現象があったことを示します) と砕屑岩 ( 岩石の破片や砂 泥などが積もって固まった岩です 火山活動だけでなく 水の流れなどの環境変化も読み取れます) 、そして上部の軽石凝灰岩 ( 軽石や火山灰が固まってできた岩です 大きな噴火の影響を示し 地層の対比の目印にもなります) を含む厚い一体の安山岩と、そこにたびたび挟まる輝石 ( 火山岩によく含まれる鉱物で マグマの温度や成分に関係します 角閃石との入れ替わりは火山活動の変化を示す目印になります) ・砕屑岩の層です。火山砕屑岩 ( 噴火で飛び散った火山灰や岩の破片が たまってできた岩石です 噴火のタイプや運ばれ方を考える材料になります)
また、層の厚さの範囲や場所による変化を記録したことで、岩石の成分を中心にした研究だけでは見えにくい「野外での制約条件」を与えました。著者らは、このような 層序の証拠が、北陸地域で残っている地層の区分や岩相 ( 地層を構成する岩の種類や粒の大きさ 色 構造などの特徴です どんな環境でたまったかを読み取る手がかりになります) の混乱を解くために欠かせないと述べています。特に、角閃石を含む安山岩から輝石を含む安山岩へ変わる特徴は、地層をつなげて考えるための目印になりうると示されました。全体として、本研究は日本海が広がった時期の火山活動の時間変化を考える土台として、岩相層序の重要性を示しています。対比 ( 別の場所にある地層どうしが 同じ時期のものかどうかをつなげて考えることです 地域全体の歴史を復元するために欠かせません)
- 今後の展望:
-
北陸地域では、
にするべきか医王山層にするべきか判断が難しい地層があり、過去に異なる地層区分が使われてきたこともあって、地域どうしの岩稲層 ( 八尾層群の中の一つの地層で 主に安山岩や火山砕屑岩からなります 日本海拡大期の火山活動を知る材料になります) が難しい状況が続いています。対比 ( 別の場所にある地層どうしが 同じ時期のものかどうかをつなげて考えることです 地域全体の歴史を復元するために欠かせません) にともなう火山活動の変化をより正確に復元するには、日本海拡大 ( 日本海が広がって海盆ができ 日本列島が大陸から離れていった現象です 当時の地層や火山活動の変化を説明する中心的な出来事です) の火山岩の層序区分をもっと良くする必要があります。八尾層群 ( 富山県の八尾地域に分布する中新世の地層のまとまりです 陸から深海へ環境が変わる記録を含むため 日本海拡大の影響を考えるのに重要です)
そのために著者らは、次の段階として 解析を進め、岩稲層がどのような過程で作られたかという形成史を確立することが必要だと述べています。本研究で集めた相 ( ある場所と時代の堆積の特徴をまとめた考え方です 地層の作られ方を復元するための基本になります) 層序のデータは、その基盤になるものとして位置づけられています。岩相 ( 地層を構成する岩の種類や粒の大きさ 色 構造などの特徴です どんな環境でたまったかを読み取る手がかりになります)
- 何のために?:
-
この研究は、富山県八尾の
を調べます。地層 ( 土や砂 や岩が長い時間をかけて順番 に積 み重なってできた層 のことです。どの時代に何が起きたかを読み取る手がかりになるので、昔の地球のようすを調べる研究でとても大事です。)
地層 は、むかしの地球の記録 です。
むかし、日本海は急に広がりました。
そのとき、日本の島は大陸 からはなれました。
このころの地層 には、海の変化 が残 ります。
火山の元気さの変化 も残 ると考えます。
は、海が深くなる様子が分かります。八尾 層群 ( 富山県八尾にある地層 のまとまりの名前です。どの地層 をまとめて指しているかが分かると、場所どうしの比 べ方や研究の話が理解 しやすくなります。)
は、その中の大事な岩稲 層 ( 八尾層群 の中にある特定 の地層 の名前です。研究ではこの層 を細かく分けて特徴 を整理しているので、話の中心になる重要 な言葉です。) 地層 です。
でも、重なり方の説明 が足りませんでした。
そこで、岩の種類 と重なり方をまとめます。
そして、地層 どうしのつながりも考えます。
日本海が広がったころを知るためです。
- 何が分かったの?:
-
研究チームは、15本の道で
を見ました。地層 ( 土や砂 や岩が長い時間をかけて順番 に積 み重なってできた層 のことです。どの時代に何が起きたかを読み取る手がかりになるので、昔の地球のようすを調べる研究でとても大事です。)
そして、地層 の図を作りました。
すると、岩の種類 が順 に変 わると分かりました。
そこで、 を4つに分けました。岩稲 層 ( 八尾層群 の中にある特定 の地層 の名前です。研究ではこの層 を細かく分けて特徴 を整理しているので、話の中心になる重要 な言葉です。)
いちばん下は、 のこわれた岩が多いです。安山岩 ( 火山のマグマが冷 えて固 まってできる岩の一種 です。どんな火山活動だったかを考える材料 になるため、地層 の説明 でよく使われます。)
細かい砂 のような物は、ほとんどありません。
とても厚 く、最大 で250mほどあります。
場所によっては、かたい一枚 岩も見えます。
その上には、いろいろな の岩が広がります。礫 ( 大きめの石のつぶのことです。礫 が多いか少ないかや大きさで、水の流れの強さや運ばれ方など、でき方のちがいが分かります。)
礫 は、大きな石つぶのことです。
ここは細かい物も多く、見た目がまとまります。
厚 さは、場所で大きくちがいます。
石つぶは30〜50cmが多いです。
1mくらいの大きい物もあります。
別 の場所では、砂 やどろの層 が厚 くあります。
また別 の場所では、 の軽石 ( 火山の噴火 でできる、あなが多くて軽い石です。火山灰 といっしょに層 になることがあり、噴火 があった時期の目印 になります。) 灰 の層 が上にのります。
強くかたまった所も見つかりました。
上の方では、かたい安山岩が目立ちます。
柱みたいな割 れ目や、板の割 れ目があります。
さらに上へ行くと、赤茶の角ばった岩になります。
の石つぶが多い所もあります。スコリア ( 噴火 でできる、穴 が多い黒っぽい火山の石のつぶです。どんな噴火 だったかの手がかりになり、地層 の特徴 を表すのに使われます。)
途中 に、砂 や礫 の層 がはさまることもあります。
ある道では、粒 の大きさがそろう層 がありました。
いちばん上の近くに、結晶 が少ない岩もあります。
また、貝の も1か所で見つかりました。化石 ( 昔の生き物の体や足あとなどが地層 に残 ったものです。その地層 ができたころの環境 や時代を考える助けになります。)
下は 入り、上は角閃石 ( 火山の岩に入ることがある鉱物 の名前です。岩の種類 やマグマの性質 のちがいを見分ける目印 になります。) 入りに輝石 ( 火山の岩に入ることがある鉱物 の名前です。角閃石 から輝石 へ変 わるなどの変化 は、地層 を分けたり比 べたりする重要 な手がかりになります。) 変 わります。
これは前の研究とも同じでした。
同じパターンがくり返すと分かりました。
- どうやったの?:
-
中心は、外で
をよく見る地層 ( 土や砂 や岩が長い時間をかけて順番 に積 み重なってできた層 のことです。どの時代に何が起きたかを読み取る手がかりになるので、昔の地球のようすを調べる研究でとても大事です。) 調査 です。
を横切る15岩稲 層 ( 八尾層群 の中にある特定 の地層 の名前です。研究ではこの層 を細かく分けて特徴 を整理しているので、話の中心になる重要 な言葉です。) でルート ( 調査 で地層 を観察 しながら進む道すじのことです。どこを見てデータを集めたかを示 すために必要 な言葉です。) 測 りました。
どの層 が上で、どの層 が下かを見ました。
横に行くと、どう変 わるかも見ました。
火山の岩の分け方は、決まりにそろえました。
こわれた岩や、 の岩などを分けました。礫 ( 大きめの石のつぶのことです。礫 が多いか少ないかや大きさで、水の流れの強さや運ばれ方など、でき方のちがいが分かります。)
見た目や、石つぶの種類 を記録 しました。
石つぶの大きさも記録 しました。
細かい物が多いかも見ました。
かたい と、こわれた所の溶岩 ( 火山から出たマグマが地表を流れて、そのあと冷 えて固 まったものです。固 い溶岩 の層 があると、噴火 や流れたできごとを読み取れます。) 関係 も見ました。
岩の通り道が入りこむ形も見つけました。
それは、でき方を考える手がかりです。
が出た高さも、分かるようにしました。化石 ( 昔の生き物の体や足あとなどが地層 に残 ったものです。その地層 ができたころの環境 や時代を考える助けになります。)
前に出た のデータも合わせました。年だい ( 地層 や岩ができた時期の目安となる年代のことです。ほかの場所や別 の研究と正しく比 べるために大切です。)
- 研究のまとめ:
-
の岩の岩稲 層 ( 八尾層群 の中にある特定 の地層 の名前です。研究ではこの層 を細かく分けて特徴 を整理しているので、話の中心になる重要 な言葉です。) 種類 と重なり方が分かりました。
上と下で、はっきりした並 びがあると示 せました。
下には、 入り角閃石 ( 火山の岩に入ることがある鉱物 の名前です。岩の種類 やマグマの性質 のちがいを見分ける目印 になります。) のこわれた岩があります。安山岩 ( 火山のマグマが冷 えて固 まってできる岩の一種 です。どんな火山活動だったかを考える材料 になるため、地層 の説明 でよく使われます。)
その上に、 の多い火山の岩がつづきます。礫 ( 大きめの石のつぶのことです。礫 が多いか少ないかや大きさで、水の流れの強さや運ばれ方など、でき方のちがいが分かります。)
場所によって、砂 やどろの層 もつづきます。
の軽石 ( 火山の噴火 でできる、あなが多くて軽い石です。火山灰 といっしょに層 になることがあり、噴火 があった時期の目印 になります。) 灰 の層 がのる所もあります。
上の方は、 入りのかたい安山岩が目立ちます。輝石 ( 火山の岩に入ることがある鉱物 の名前です。角閃石 から輝石 へ変 わるなどの変化 は、地層 を分けたり比 べたりする重要 な手がかりになります。)
そこに、火山の岩や砂 の層 がよくはさまります。
厚 さがどれくらい変 わるかも書き残 しました。
外で見える条件 が分かるようになりました。
これで、 の分け方の地層 ( 土や砂 や岩が長い時間をかけて順番 に積 み重なってできた層 のことです。どの時代に何が起きたかを読み取る手がかりになるので、昔の地球のようすを調べる研究でとても大事です。) 混乱 を直す助けになります。
角閃石 から輝石 へ変 わる所は、目印 になります。
この研究は、火山の変化 を考える土台になります。
- これからどうする?:
-
北陸には、どの
か決めにくい所があります。地層 ( 土や砂 や岩が長い時間をかけて順番 に積 み重なってできた層 のことです。どの時代に何が起きたかを読み取る手がかりになるので、昔の地球のようすを調べる研究でとても大事です。)
昔は、ちがう名前で分けたこともありました。
そのため、地域 どうしを比 べにくいままです。
火山の変化 をもっと正しく知りたいです。
そのため、地層 の分け方をもっと良 くします。
次は、でき方をもっとくわしく調べます。
が、どう作られたかをはっきりさせます。岩稲 層 ( 八尾層群 の中にある特定 の地層 の名前です。研究ではこの層 を細かく分けて特徴 を整理しているので、話の中心になる重要 な言葉です。)
今回のデータは、そのための土台になります。
- 著者名:
- Yamada Raiki, Yamada Naohiro
- 掲載誌名:
- Science reports of Niigata University. (Geology)
- 巻:
- 33
- ページ:
- 25 - 40
- 発行日:
- 2018-03
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/50551
