論文詳細

人文社会科学系 大学院現代社会文化研究科 #紀要論文

Exploring the Treatment of L1 Use in Japanese National Curriculum Guidelines of English Subjects : Through a Comparison of Curriculums in Other Countries

AI解説:
本論文は、外国語(L2)の授業において学習者の第一言語(L1)を用いるべきか、また用いるとすればどのように用いるべきかをめぐる継続的な議論を扱う。社会文化的アプローチおよび心理言語学的アプローチの先行研究を踏まえ、L1がやり取りの中でscaffolding(足場かけ)として機能し得ること、課題遂行のためのprivate speech(私的発話)を支え得ること、習熟度の低い学習者のcognitive load(認知的負荷)を軽減し得ることを指摘する。また、translation(翻訳)が学習実践として正当性を回復してきたことにも触れる。こうした研究背景のもと、日本では英語を「原則として英語で教える」という政策方針が、教師の言語選択をめぐる論争を招いており、日本のカリキュラムがmulticompetence(多言語能力)やplurilingualism(複言語主義)(mediation(媒介)を含む)といったより広い教育動向を反映しているのかどうかも争点となっている。著者は、日本の国家カリキュラムの学習指導要領・解説において、初等・中等(中学校)・高等学校の各段階を通じたL1使用に関する詳細分析が不足していると捉え、本研究では、日本が(1)指導言語の方針、(2)language awareness(言語への気づき)、(3)translation(翻訳)においてL1をどのように扱い、それが全体目標として掲げられる方針とどう整合しているかを検討する。改善点の可能性(RQ5)を特定するため、日本をイスラエル、香港、イングランドの国定カリキュラムと比較する。
AI解説を見る
著者名:
Masuda Mizuho
掲載誌名:
現代社会文化研究
巻:
66
ページ:
155 - 170
発行日:
2018-03
新潟大学学術リポジトリリンク: