論文詳細

人文社会科学系 大学院現代社会文化研究科 #紀要論文

A Note on Inverse Scope in Japanese

AI解説:
本論文は、主語位置の数量化NP(QP)が目的語位置のQPに先行する節において、日本語は「スコープの硬直性(scope rigidity)」を示すという長年の主張を扱う。すなわち、主語のQPが広いスコープを取り、目的語のQPは主語を越えて広いスコープを取れない、という見立てである。これは、英語では主語—目的語順であっても逆スコープ(inverse scope)がしばしば可能であることと対照的である。著者の主目的は、日本語において、配置(configurational)上、目的語QPが表層的にも基底的にも主語より低い位置にあるにもかかわらず目的語QPが広いスコープを取るという意味での「真正の(genuine)」逆スコープが不可能だとされてきた点を、改めて検討することである。真正の逆スコープを切り分けるために、本論文はまず、見かけの逆スコープが移動や基底生成によって作られた基底の目的語—主語配置に起因するとされる「非真正の(non-genuine)」逆スコープと区別する。続いて本論文は、(i) 日本語で真正の逆スコープを許す節タイプを同定し、(ii) 記述節(description clauses)について報告されている意味的制約、具体的には前提(presuppositional)を伴う数量詞に反対する制約を検討し、そのような環境でも特定のQPが広いスコープを取りうる仕組みを提案することを目的とする。
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著者名:
Homma Shinsuke
掲載誌名:
言語の普遍性と個別性
巻:
9
ページ:
25 - 40
発行日:
2018-03
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