論文詳細
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創生学部
#紀要論文
《論文》高等学校「総合的な探究の時間」における高大連携の意義と課題 : 新潟県の公立高校での実践に関わった生徒・高校教員・大学教員に対する意識調査の分析を通して
- AI解説:
- 2018年に高等学習指導要領が改訂され、「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」となり、多くの学校で探究学習が導入されました。この新たな学習形態では、具体的な探究活動を通じて生徒自らが課題を見つけ、解決策を探し出すプロセスが重要視されています。しかし、専門的な知識を持つ教員が不足している現状では、外部との連携、特に高大連携が必要不可欠となっています。この研究の目的は、生徒、高校教員、大学教員の三者が探究学習における高大連携についてどのように感じているのか、その意義や課題を明らかにすることです。
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創生学部
#紀要論文
《論文》高等学校「総合的な探究の時間」における高大連携の意義と課題 : 新潟県の公立高校での実践に関わった生徒・高校教員・大学教員に対する意識調査の分析を通して
AI解説
- 背景と目的:
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2018年に高等学習指導要領が改訂され、「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」となり、多くの学校で探究学習が導入されました。この新たな学習形態では、具体的な探究活動を通じて生徒自らが課題を見つけ、解決策を探し出すプロセスが重要視されています。しかし、専門的な知識を持つ教員が不足している現状では、外部との連携、特に高大連携が必要不可欠となっています。この研究の目的は、生徒、高校教員、大学教員の三者が探究学習における高大連携についてどのように感じているのか、その意義や課題を明らかにすることです。
- 主要な発見:
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調査結果から、新津高等学校の生徒の約半数が知的技能と問題発見・解決能力の向上を実感している一方で、批判的思考や創造性の成長を感じている生徒は少ないことがわかりました。また、生徒の大半は大学教員による指導を有益と感じており、特にリサーチクエスチョンの焦点化や探究の進め方の具体化が探究学習の進展に貢献していると評価していました。しかし、批判的思考や創造性については十分に育成されたとは感じておらず、この点が探究学習の課題として残されました。
- 方法論:
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本研究では、新潟県立新津高等学校における「総合的な探究の時間」を取り上げ、生徒、高校教員、大学教員を対象に意識調査を実施しました。調査方法はGoogleFormsを用いたアンケート形式で行われ、生徒234名、高校教員14名、大学教員12名を対象に実施しました。アンケート内容は、探究学習を通じて身につけた資質・能力や大学教員による指導の有効性について尋ねるものでした。データの分析にはテキストマイニングを用いて、回答の傾向を把握しました。
- 結論と意義:
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本研究の結果から、「総合的な探究の時間」における高大連携は、生徒の問題発見・解決能力の育成において有効であることが確認されました。特に、大学教員による具体的な指導が生徒の探究学習の進展を助ける役割を果たしていることが明らかになりました。しかし、批判的思考や創造性の育成については十分な成果が得られておらず、この点が今後の課題として残されました。これらの結果から、高大連携の意義は生徒の探究学習の行き詰まりを解消し、問題解決能力を高めることにあることが示されました。
- 今後の展望:
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今後の課題として、継続的な高大連携の取り組みや大学教員の専門性を活かす機会の創出が挙げられます。高大連携の実践が一過性のもので終わらないように、年間の指導計画や教育方法を高校教員と大学教員が協力して開発することが求められます。また、生徒の批判的思考や創造性を高めるための具体的な指導方法についても検討が必要です。さらに、今回の研究は一つの高校に限定されているため、調査対象を広げて他の学校にも適用可能な指導方法や連携のあり方を検証する必要があります。
- 背景と目的:
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2018年に新しい学習指導要領が導入され、「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」として再設計されました。この新しい学習では、生徒が自分で課題を見つけ、解決策を考える力を育てることが大事だとされています。ただ、専門知識を持つ先生が足りないため、大学と連携することが必要です。この研究は、生徒や高校・大学の先生がどのように感じているかを調べ、その意義と課題を明らかにすることを目的としています。
- 主要な発見:
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調査の結果、新津高等学校の生徒の約半数が知識や問題解決能力が向上したと感じていましたが、批判的思考や創造力はあまり向上していないと感じる生徒が多かったです。また、多くの生徒が大学の先生による指導を有益と感じており、特にリサーチの進め方が分かりやすくなったと評価していました。ただし、批判的思考や創造力の向上については課題が残されました。
- 方法論:
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この研究は、新潟県立新津高等学校で「総合的な探究の時間」を実施している生徒、高校の先生、大学の先生に対し、Google Forms を使ったアンケート調査を行いました。アンケートでは、
を通じてどのような能力が身についたかや、大学の先生の指導の効果について尋ねました。結果の分析には探究学習 ( 生徒が自分で課題を見つけ、調査や実験を通して解決策を考え出す学習方法です。) を使用しました。テキストマイニング ( 文章データから有益な情報を取り出すためのデータ解析方法です。)
- 結論と意義:
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この研究の結果、「総合的な探究の時間」における大学との連携が生徒の問題解決能力の向上に効果的であることが分かりました。大学の先生の具体的な指導が生徒の学習を進める助けになっています。しかし、批判的思考や創造力の育成については十分な成果が得られておらず、今後の課題となっています。これにより、大学との連携は生徒の学習の行き詰まりを解消し、問題解決能力を高めることに意義があると示されました。
- 今後の展望:
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今後の課題は、大学との連携を続けるための計画を立て、高校と大学の先生が協力して指導方法を開発することです。また、批判的思考や創造力を高めるための具体的な指導方法の検討も必要です。さらに、この研究は一つの高校だけを調査対象としているため、他の学校にも適用できる指導方法や連携のあり方を検証することが求められます。
- 何のために?:
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2018年に新しい勉強の
方法 が始まりました。「 」という名前です。この時間では、自分で問題を見つけて、総合的 な探究 の時間( 子供 たちが自分で問題を見つけ、それを解決 する力を育てるための授業 。例 えば、環境 問題について調べて解決策 を考えること。将来 の学びに必要 なスキルを身につけるために重要 です。) 解決 する力を育てます。でも、専門 の先生が少ないので、大学の先生と協力 することが大事です。この研究は、生徒 や先生がどう感じているかを調べることを目的 としています。
- 何が分かったの?:
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調べた
結果 、新津高等学校の生徒 の半分くらいが、知識 や問題解決 の力がよくなったと感じました。でも、考える力や創造力 はあまりよくなっていないと思う生徒 が多かったです。また、多くの生徒 が大学の先生の教え方が役に立つと感じていました。特 に、 のやり方がわかりやすくなったと言っていました。でも、考える力やリサーチ ( 何かについて詳 しく調べること。例 えば、図書館で本を読んだり、インターネットで情報 を集めたりすること。新しい知識 を得 るために必要 な方法 です。) 創造力 の向上には課題 が残 っています。
- どうやったの?:
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この研究では、新津高等学校の
生徒 や高校の先生、大学の先生にアンケートをしました。 というGoogle Forms ( インターネット上でアンケートを作ったり、回答を集めたりするためのツール。例 えば、クラスの意見を集めるためのアンケートを作るのに使います。簡単 に多くの人から意見を集められるので便利 です。) 方法 で質問 しました。アンケートでは、探究 の時間を通じてどんな力がついたか、大学の先生の教え方がどうだったかを聞きました。結果 は というテキストマイニング ( たくさんの文章やデータを分析 して、そこから有用な情報 を見つけ出すこと。例 えば、アンケートの回答を分析 して、どんな意見が多いかを調べること。たくさんの情報 を効率 よく整理するために使います。) 方法 で分析 しました。
- 研究のまとめ:
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この研究で、「
」で総合的 な探究 の時間( 子供 たちが自分で問題を見つけ、それを解決 する力を育てるための授業 。例 えば、環境 問題について調べて解決策 を考えること。将来 の学びに必要 なスキルを身につけるために重要 です。) が大学との 連携 ( 高校と大学が協力 して何かを行うこと。例 えば、大学の先生が高校の授業 に協力 して教えること。お互 いの強みを活かして、より良 い教育を提供 するために重要 です。) 生徒 の問題解決 能力 を高めることがわかりました。大学の先生の具体的 な教え方が生徒 の学びを助けています。でも、考える力や創造力 の部分はまだ十分ではなく、今後の課題 です。大学との連携 は生徒 の学びを助け、問題解決 の力を高めることに意義 があります。
- これからどうする?:
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これからは、
を大学との 連携 ( 高校と大学が協力 して何かを行うこと。例 えば、大学の先生が高校の授業 に協力 して教えること。お互 いの強みを活かして、より良 い教育を提供 するために重要 です。) 続 けるための計画を立てることが大事です。高校と大学の先生が協力 して、教え方を工夫 する必要 があります。また、考える力や創造力 を高めるための具体的 な方法 も考えます。この研究は一つの高校だけで行ったので、ほかの学校でも使える教え方や連携 の方法 を調べることが必要 です。
- 著者名:
- 小林 真也
- 掲載誌名:
- 創生ジャーナルHuman and Society
- 巻:
- 6
- ページ:
- 96 - 110
- 発行日:
- 2023-03
- 著者による要約:
- 2018年度の高等学校学習指導要領の改訂に伴い,「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」となり,探究学習の実践が始まった。「総合的な探究の時間」では,外部連携の一つとして高大連携に取り組むことが学習指導要領において求められている。高等学校にとっても,大学と連携することは生徒が設定する多様な探究課題に対応するうえで重要である。現在,「総合的な探究の時間」における高大連携は,大学教員だけでなく,大学生や大学院生が高校生の探究学習の指導を行うなど,さまざまな形式の実践が行われている状況である。本研究では,高等学校の「総合的な探究の時間」における高大連携の意義と課題を明らかにするために,新潟県立新津高等学校の取組を事例として,高大連携の実践に関わる新津高等学校の生徒と教員,大学教員を対象に意識調査を実施した。調査結果の分析を行ったところ,高大連携の実践における大学教員の指導には一定の有効性が認められる一方で,課題も見えてきた。
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/0002000920