論文詳細
教育学部
#紀要論文
ICTを活用した創造型ものづくり教育の導入と授業実践
- AI解説:
- 平成29年に全面改訂された中学校学習指導要領では、技術分野において生徒が技術に関わる問題を見いだし、課題を設定し解決する力を育成することが強調されています。しかし、現実の中学校技術教育では市販のキットを用いた『組み立て』に留まっており、実践的な課題解決能力を養うには不十分です。一方で、高等教育機関ではより実践的なものづくり教育が行われています。そこで、新潟大学教育学部では技術科教育専修の2年生を対象に、ものづくり教育を応用した実践授業を行い、生徒に設計・製作の全過程を経験させることを目的としました。
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教育学部
#紀要論文
ICTを活用した創造型ものづくり教育の導入と授業実践
AI解説
- 背景と目的:
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平成29年に全面改訂された中学校学習指導要領では、技術分野において生徒が技術に関わる問題を見いだし、課題を設定し解決する力を育成することが強調されています。しかし、現実の中学校技術教育では市販のキットを用いた『組み立て』に留まっており、実践的な課題解決能力を養うには不十分です。一方で、高等教育機関ではより実践的なものづくり教育が行われています。そこで、新潟大学教育学部では技術科教育専修の2年生を対象に、ものづくり教育を応用した実践授業を行い、生徒に設計・製作の全過程を経験させることを目的としました。
- 主要な発見:
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学生がミニチュアバイスを自作する過程で、設計や加工、組み立てについて幅広い知識と技能を身につけることができました。特に、3次元CADソフト(SolidWorks)を用いた設計製図の経験を通じて、CADの操作方法やその応用についての理解が深まりました。また、学生が自由な発想でバイスを設計することにより、創造力や問題解決力の向上が見られました。さらに、実際の加工過程での失敗経験も重要な学びの機会となり、自ら課題を設定し解決する力が養われました。
- 方法論:
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実習では、まず市販のミニチュアバイスを分解し、各部品の寸法をノギスで測定してSolidWorksを用いた設計製図を行いました。その後、各学生が自由にバイスを設計し、部品の材料選定から加工、組み立てまでを行いました。SolidWorksの操作方法については、チュートリアルを通じて基本操作を学び、実際の設計に応用しました。学生間での討論や役割分担により、チームワークを重視した実践的な学習環境を提供しました。
- 結論と意義:
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この実践授業を通じて、学生は設計から製作までの全過程を経験することで、ものづくりの楽しさと重要性を体感し、技術や加工に対する理解を深めました。また、3次元CADを用いた設計製図の経験は、将来の教育実習や実務においても非常に有益であることが確認されました。これにより、技術に対する興味を高め、実践力のある人材育成に寄与できたと考えています。
- 今後の展望:
-
将来的には、今回の実践授業で得られた知見を基に、中学校技術教育にも応用できるカリキュラムの開発を目指します。また、3次元CADや実際のものづくり過程での学びをより効果的に取り入れるための教材や指導方法の改良を進める予定です。さらに、他の工学専攻学生とも連携し、異なる分野との融合による新たな教育手法の開発も視野に入れています。こうした取り組みを通じて、より高度で実践的な技術教育の普及を目指します。
- 背景と目的:
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平成29年に改訂された中学校の学習指導要領では、生徒が技術に関連する問題を見つけて解決する力を育てることが重要とされています。しかし、中学校の技術の授業では、市販のキットを使った組み立てが主な内容となっており、実際に問題を解決する力を養うには十分ではありません。一方で、大学などの高等教育機関では、より実践的なものづくりの教育が行われています。そこで、新潟大学教育学部では技術科教育専攻の2年生を対象に、設計から製作までのプロセスを経験する実践授業を行い、学生にものづくりの全過程を体験させることを目指しました。
- 主要な発見:
-
学生が自分でミニチュアバイスを作る過程で、設計や加工、組み立てについて幅広い知識と技能を身につけることができました。特に、
ソフト(3次元CAD ( 3次元コンピュータ支援設計の略で、コンピュータ上で3次元のモデルを作成するソフトウェアです。設計や製図に使われ、製品の部品同士の干渉を確認することができます。) )を使った設計の経験を通じて、CADの使い方や応用について理解が深まりました。また、学生が自由な発想でバイスを設計することにより、創造力や問題解決力が向上しました。さらに、実際の加工過程での失敗も重要な学びの機会となり、自ら課題を設定し解決する力が養われました。SolidWorks ( 3次元CADソフトの一種で、設計や製図に広く使用されます。操作が比較的簡単で、教育現場や企業での利用も多いです。)
- 方法論:
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まず、市販のミニチュアバイスを分解し、各部品の寸法を
で測定してノギス ( 物の寸法を測定するための工具で、非常に正確な測定が可能です。主に長さや内径、外径を測るのに使います。) ソフト(3次元CAD ( 3次元コンピュータ支援設計の略で、コンピュータ上で3次元のモデルを作成するソフトウェアです。設計や製図に使われ、製品の部品同士の干渉を確認することができます。) )を使って設計しました。その後、各学生が自由にバイスを設計し、材料の選定から加工、組み立てまで行いました。SolidWorksの操作方法については、チュートリアルを通じて基本操作を学び、実際の設計に応用しました。学生同士の討論や役割分担を通じて、チームワークを重視した学習環境を提供しました。SolidWorks ( 3次元CADソフトの一種で、設計や製図に広く使用されます。操作が比較的簡単で、教育現場や企業での利用も多いです。)
- 結論と意義:
-
この実践授業を通じて、学生は設計から製作までの全過程を経験し、ものづくりの楽しさと重要性を体感しました。また、
を使った設計の経験は、将来の教育実習や実務においても非常に役立つことが確認されました。これにより、技術への興味が高まり、実践力のある人材育成に寄与できたと考えています。3次元CAD ( 3次元コンピュータ支援設計の略で、コンピュータ上で3次元のモデルを作成するソフトウェアです。設計や製図に使われ、製品の部品同士の干渉を確認することができます。)
- 今後の展望:
-
今回の授業で得られた知見を基に、中学校技術教育にも応用できるカリキュラムを開発することを目指します。また、
やものづくりの過程での学びをより効果的に取り入れるための教材や指導方法の改良を進める予定です。さらに、他の工学専攻の学生とも連携し、異なる分野との融合による新たな教育手法の開発も視野に入れています。こうした取り組みを通じて、より高度で実践的な技術教育の普及を目指します。3次元CAD ( 3次元コンピュータ支援設計の略で、コンピュータ上で3次元のモデルを作成するソフトウェアです。設計や製図に使われ、製品の部品同士の干渉を確認することができます。)
- 何のために?:
-
中学校では、
技術 の授業 で問題を見つけて解決 する力を育てることが大切です。でも、授業 では市販 のキットを使うことが多いです。これでは、問題を解決 する力が十分に育たないのです。大学では、もっと実践的 なものづくりの授業 があります。新潟大学では、2年生が から設計 ( 物を作る前に、その形や機能 を考えて図や計画を作ること) 製作 までの過程 を体験 する授業 を行いました。
- 何が分かったの?:
-
学生たちは、自分で小さな
(ものを万力 ( 物を固定 するための道具) 固定 する道具)を作りました。 や設計 ( 物を作る前に、その形や機能 を考えて図や計画を作ること) 、加工 ( 材料 を削 ったり切ったりして、目的 の形や大きさにすること) について学ぶことができました。組み立て ( いくつかの部品をつなげたりくっつけたりして、ひとつのものにすること) 特 に、 (パソコンで3次元CAD ( パソコンで立体的 に設計 するソフトウェア) 設計 するソフト)を使った設計 が役立ちました。自由な発想で設計 することで、創造力 や問題解決力 が高まりました。失敗 も学びのチャンスとなり、自分で課題 を見つけて解決 する力がつきました。
- どうやったの?:
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まず、
市販 の小さな を万力 ( 物を固定 するための道具) 分解 して、部品の大きさを測 りました。 ソフトを使って3次元CAD ( パソコンで立体的 に設計 するソフトウェア) しました。その後、自由に設計 ( 物を作る前に、その形や機能 を考えて図や計画を作ること) 設計 し、材料 を選 んで し、加工 ( 材料 を削 ったり切ったりして、目的 の形や大きさにすること) ました。ソフトの使い方は、チュートリアルで学びました。学生組み立て ( いくつかの部品をつなげたりくっつけたりして、ひとつのものにすること) 同士 で話し合ったり、役割分担 をして、チームで学びました。
- 研究のまとめ:
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この
授業 で、学生たちはものづくりの楽しさと大切さを感じました。 を使った3次元CAD ( パソコンで立体的 に設計 するソフトウェア) の設計 ( 物を作る前に、その形や機能 を考えて図や計画を作ること) 経験 は、将来 に役立ちます。技術 への興味 が高まり、実践 力 のある人材 を育てることができました。
- これからどうする?:
-
この
授業 で得 た知識 を、中学校の技術 教育にも応用 したいです。 やものづくりの学びをもっと3次元CAD ( パソコンで立体的 に設計 するソフトウェア) 効果的 に取り入れる方法 を考えます。他の分野の学生とも協力 して、新しい教育方法 を開発したいです。より高度で実践的 な技術 教育を広めることを目指します。
- 著者名:
- 平尾 篤利, 平賀 保博, 佐藤 亮一, 下保 敏和, 鈴木 賢治
- 掲載誌名:
- 新潟大学教育学部研究紀要 自然科学編
- 巻:
- 11
- 号:
- 1
- ページ:
- 57 - 62
- 発行日:
- 2018-10
- 著者による要約:
- In educational institutions, manufacturing education is increasingly demanded. Therefore, practical education are widely practiced that manufacturing education. However, the present manufacturing education is currently limited to “assembly” using commercially available kits. Higher education institutions give importance on manufacturing. They are implementing education aiming at fostering more practical engineers. Students devise and produce works on themes themselves. In this work, rather than using a commercially available kit, students process and produce parts from materials and complete the work. In this research, we utilize ICT that is three-dimensional CAD and practice manufacturing education by making vice.
- 新潟大学学術リポジトリリンク:
- http://hdl.handle.net/10191/50673
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